Z◎O
落 O
l1
裸 婚 ア
分
〜
鍬
牟木
之
午
穴ヂ
之穴
夕穴
新国誠一「空をさがせ!」1965年 ネ ギ
図27 新国賊」「姦」1965年
そのタイトルにするパタ]ンが多く見られる。「何かを伝えるための作品」ではなく「構 造そのものがテ」一マになる作品」であれば、タイトルを作品内に依存する.ことが原則と
なる。
これまでの象形詩と実は異なる点をもつ作品として図28「空をさがせ!」がある。
文字の配置の方法が、今までの作品に共通する雲のような散りばめ方を脱却し自由度が 高まっていることがわかる。二つの作品に委ねられた遊び心は新国が様々な可能性を試
していった証拠であるといえるだろう。
図28「空をさがせ!」ではタイトルが読み手に対する挑戦になっていることも面白 い点である。様々な大きさの吹」や「工」の字の群れは囮になっており、正しい「空」
は画面左にひっそりと配置されている。
4−4 「第3回空間主義宣言書」
4−4−1 宣言書の分析
「第3回空間主義宣言書」はピエール・ガルニエと新国賊」が連名で発表した宣言文 である。「第3回」とあるのはこれが空間主義にとって三度目の宣言文であることを示す。
第1回宣言書は「新しい視覚詩と音詩の為の宣言書」であり、1962年にガルニエが発表 したものだ。第2回は翌年の「国際運動の位置1」である。この宣言でガルニエは国際 的な潮流としての実験詩の運動を総括することを目的としており、勿論コンクリート・
ポエトリ]もその範躊にあった。また、この時点では新国は空間主義について何も知ら ない状態であった。
『0音』以降、ガルニエと新国は密接な関わりをもち、草案を交換しあった結果「第 3一回空間主義宣言書」を発表ナるに至る。空間主義について新国がとくに興味を持った のは第1回宣言書の「言葉=物質」論であったという。(建畠哲「日本の視覚詩の運動に ついて」)『0音』のrNOTE」草稿にrモノとしてのコトバ」という文言が見られるこ
と一を考えると、新国にとって空間主義とは、単にガルニエからもたらされたものではな く.∵まさに白身の目指す境地に見えたことだろう。
.「第3回空間主義宣言書」では、まず「こんにちの文明け、衰えかけた文明の心臓に 存在している」と前置きし、空間主義の目的を「さまざまな時代錯誤の意識を捉えさせ
ること」だと述べている。それは「詩のなかに、こんにちの文明のなかに、はっきり人 目につくように置くこと」であり、「超国家的言語の行為を定義し、全世界の限界につい て定義する」ことであるという。つまりは衰えかけた文明の中心であるこんにちの文明 ピ対して、国家の枠を超え一うる言語を提示することが目的であると考えてよさそうであ る・以下に内容を要約する。
詩人は言葉を眼前にある物質のように考え、言葉のもつ要素(語句、単語、文字、音 節、アクセント、分節、呼息)によってテキストを創造する。また、彼らがこのような 言葉を創造、増殖、拡散の技術として利用することによって詩はおびただしく拡大する。
詩の領域の拡張によってそこにある空間性をもつ。それが超国家語である。しかしあく までも言語学的要素によるものであるので、拡張によって詩情を失うことはない。超国 家語へg転化のために、言葉の申に美学的情報をもった「言語学的結晶体」を創り上げ る。この一ような、物質のように扱える言葉としての言語学的オブジェによって感傷的・な、
歴史的な、表現主義的な、精神的な内容の言葉を表現する。言葉の本質にある共通の記 号、分節、身振りなどを追い求めることが人一 ヤ性への理解につながる。この行為こそ、
詩人が新たな人問性の生成に参加することである。
やはり注目すべきは言葉を物質として扱うという点であろう。.言葉を要素に分解し、
それらめ要素での構成を求めていると÷ろは、第二章で確講した通りである。、「存続する のは構造のみである」と述べている点でも、「構造がテ」マとなる」というコンクリート・
ポコニトリーの概念を残していると言える。
「超国家語」とはあらゆる言語を超えて通用する言語という意味ではなく、国家によ る文化の違いによらない伝達の手段のことを指していると考えられる。衰えかけた現代 の文明を打破するための引き金として、あらゆる前衛詩の運動を総括するような「詩」
を設定したようだが、しかし、それらの超国宇詩によって目指されるべき新しい文明が どのようなものなのかは明らかにならないままだ。
4−4−2 作品の分析
「第3回空間主義宣言書」以降は、作品の質が」耕されだといえるだろう。これまでは
「空間の中に文字を配置する」形であったが、以降は「文字の配置によって空間を構成
する」形に変化している。ガルニエ からの「空間主義」の影響であるこ とは明白だ。そのための手法の一つ として、グリッドに沿って文字をし きつめる方法が展開されており、代 表作といわれる図32「川または州」
や図29「雨」などはこの時期の作 品である。
これ以降の作品の特徴として、作 品のテーマが文字自体の構造と一致 するようになる。顕著な例として図 29「雨」を挙げたい。
「雨」という字を構成する要素で ある「、」が散りばめられ、空間を 満たしている。中央最下段に一文字 だけ「雨」があ一り、「、」が雨粒であ ることを強烈に意識させる働きをも 〜ミ{ミミいミミいいいい1雨111いいいいいミ;いミ っている。ここで注意したいのは、
この空間には上下の概念が存在しな
図29 新国誠一「雨」1966年
いということである。つまりこの作 品はr雨粒が降る様子」の表現を意図したものではない、ということである。雨という 文字自体の構造が想起される作品になっている。
図30「闇」も近い構造の作 品である。空間は上下に分割さ れており、その境界にあたる部 分は「闇」の帯である。「闇」
という字は「門.」と「音」が組 み合わせられたものである。こ こでは文字の分解ではなく、あ くまでも「闇」という文字の成 り立ちを説明しているのだ。そ れによって「音しか存在しない 場所」としての「闇」が構造化
されている。まさに作品の構造 自体にテーマがあるのと言え
るだろう。
図31r嘘」も文字の成り立 ちがテーマになっている。この 作品では「嘘」という文字にあ ってそれぞれの要素の関係性 を構造化している。r嘘」とい・
う文字は、「口」と嘘」とい う文字によって成り立ってい
図30
門門門門門門門門門門門門門門門門門門門門 門門門門門門門門門門門門門門門門門門門門 門門門門門門門門門門門門門門門門門門門門 門門門門門門門門門門門門門門門門門門門門 門門門門門門門門門門門門門門門門門門門門 門門門門門門門門門門門門門門門門門門門門 門門門門門門門門門門門門門門門門門門門門 門門門門門門門門門門門門門門門門門門門門 門門門門門門門門門門門門門門門門門門門門
新国誠一r闇」1966年
ると同時に、r口」からr虚」が発せられればそ れは「嘘」となる。まさにテーマが構造と一致
している。「闇」の上下分割とは違い、大きさの 異なる二種類の文字が重なりあい、干渉し合う 構成になっている。
代表作ともいえる図32「」llまたは州」で構 造化されているのは、ある文字とある文字の組 み合わせではない。この作品ではr川」とr州」
の字を目状に配列し、図と地が常に反転する作 用を生み出している。流れる河川の中の陸地と して中洲が浮かんでいるのか、中洲を含む陸地 の上を河川が流れているのか、実際の地理上の 問題に置き換えてもどちらだと答えられないよ うな表裏一体の関係が文字によって構造化され
ている。この作品が優れているのは、「」l1」と「州」
の関係性をかたどるのではなく、文字による空 間構成と文字の本来的な意味を高次元で一致さ せているからである。
図31
慮。o 慮1■■日1■ 慮■慮■置。慮 慮■ 慮 慮。慮。慮 竈岨
綴織畿綴織騒織産継綴織
驕@慮搬 躍繍
虚 慮 虚 盧 目 虚塵慮慮虚
虚局麗 鍵
怠;
●
i
毘
鐵最騒騒蟻艦111111川1!1川11111111川11111111111111111111111111uuu]口u]u]uuuロロuu口u]uuuu■』uuuuuuu口口]口u口[Iロロロロロロロロロuuロロロロロロuロロu■11
新国賊」「嘘」1966年
川川川川川川ハ1川川川川川川川1川川川川川 川川川川川川J11川川川川川川ハ1川川川川州 川川川川川川ハ1川川川川川川川1川川川州州 川川川川川川川1川川川川川川ハ1川川州州州 川川川川川川川1川川川川川川〃1川州
川川川川川川川1ハ1川川川川川川え11 1州
川川川川川川ハ1川川川川川川少1 州
川1川川川川川川J11川ハ1川川州州 分1川川川川川川川1川川川川州州えW・1・
川川川川川川ハ1川川川舟州少1・1州州
川川川川川川ハ1川川州州州リ 1 1州州川川川川川川ハ1川州州 川川川川川川ハ1州州州 川川川川川川州 1州州州
川川川川川州リ州州州少1ハ1川川川州州州州1州州
ハ1川川州少ト州えiト州州州 川川州州州・州州えそ・1州州 川州州州州州少1・1州州州
州州州州外州え州州州州
少ト州州州州
州州州州州
州 州
州・
州
少1・
州
少ト
州州州州州え・1・
州州州州少1・
歩1・州州州少1・
少ト州州少ト州 州州州・州州
州州州州州 州州州州州
州
少1・
州 州 州 州
州州州 州州州
州州少ト
州州州 州州州 州州州
州州少1・
州州少ト
州州州 州州州
州・
州・
州 州 州 州
州州 州州 州小 州州 州州 州州
図32 新国誠一r」llまたは州」1966年図33「懸」では、「恋」
の1日字体をテーマとして いる。作品内で「懸」の
字は「糸」「言」「糸」「心」
という四つの方向に伸び ている。四つの要素の組 み合わせが方向性で示さ れるという点で「闇」と 似た構造になっているが、
この「十字」は以降の作 品にも見られる視点であ る。新国はここで文字に よって埋め尽くされたグ リッドの中から、Xとy の座標軸を見出している。
4−5 「空間主義東呆宣 言書」以降
4−5−1 宣言書の分析 「第3回空間主義宣言 書」に続いて、『ASA』三