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第 3 章 RDF(S) コンテンツ構築支援 ツールツール

3.2 RDF(S) コンテンツ管理

Domain B Domain A

RDF Model Class

Hierarchy Property Hierarchy RDFS Domain Ontology

RDF Model

Web Resource Class

Hierarchy Property Hierarchy RDFS Domain Ontology

RDF Model

Generic Ontology (e.g. WordNet)

Web Resource Web Resource

図 3.1: セマンティックWebにおけるWebリソース,モデル,オントロジーの関係

3.2 RDF(S) コンテンツ管理

3.2.1 モデルとオントロジー

本章における,モデルとオントロジーの関係は,次のように説明することができる.

モデル

Webコンテンツから些末な情報を排除し,機械処理させたい本質的なコンテンツを RDFにより記述したもの.具体的には,あるリソースがどのクラスに属するか,ま た,どのようなプロパティおよびプロパティ値を持つかをRDFにより記述したも の.モデルは,オントロジーによって提供されるモデル構成要素によって構成され る.セマンティックWebでは,モデルはRDFコンテンツに相当する.また,モデ ルはOWLにおける事実 (fact)と同義である.オントロジーによって提供される,

RDFにおけるモデル構成要素は,RDFリソースにおけるrdf:typeプロパティの値

(RDFリソースのタイプ)およびRDFプロパティである.

オントロジー

クラスおよびプロパティとそれらの間の関係を定義したもの.セマンティックWeb では,オントロジーはRDFSおよびOWLコンテンツに相当する.RDFSコンテン ツでは,RDFコンテンツの構成要素である,RDFリソースのタイプをRDFSクラ スとして,RDFプロパティをRDFSプロパティとして定義する.

Webリソース,モデル,オントロジーの関係を図3.1に示す.

3.2. RDF(S)コンテンツ管理 29

オントロジー オントロジー オントロジー

オントロジー(RDFS)

rdfs:Resource

ex:書籍 ex:人間

is-a is-a

RDFSクラスクラスクラスクラス

モデル モデル モデル

モデル(RDF)

ex:著者

RDFSプロパティプロパティプロパティプロパティ

ex:民情一新 ex:福沢諭吉

ex:書籍 ex:人間

ex:著者

RDFリソースのタイプ

RDFリソース RDFプロパティ

図 3.2: RDF(S)コンテンツ管理

各Webリソースには,それらの内容をモデル化したRDFデータモデルを用意する.

RDFデータモデルをXMLなどの特定の構文で記述したものがRDFコンテンツである.

RDFデータモデル構築のために,領域オントロジーや汎用オントロジー(WordNet [17],

EDR電子化辞書 [18]など)を参照する.図3.1中のDomain Bのように,複数のWebリ ソースでも対象領域が同じであれば,同一の領域オントロジーを参照することが可能で ある.

3.2.2 RDF(S) コンテンツ管理の概念

本節では,本研究におけるRDF(S)コンテンツ管理の概念について述べる.

RDFおよびRDFSコンテンツは共にRDF/XMLにより記述されるため,RDFおよび RDFSコンテンツが混在する場合には,両者を区別することは困難である.ユーザはRDF およびRDFSコンテンツを区別するために,リソースのタイプに着目する必要があり,こ のことはユーザの負担となる.

RDFSよりも詳細なオントロジーにおける記述(クラス公理やプロパティ公理など)が 可能である,セマンティックWebのためのオントロジー記述言語OWLの標準化について も,W3Cが行っている.しかしながら,OWLもRDFSと同様に単一のフレームワーク

(RDF/XMLによる記述)を採用しており,オントロジーとモデルの間の対応関係を管理 するための仕組みは標準化されていない.

本研究では,上記の問題を解決するために,RDF(S)コンテンツ管理を提案する.RDF(S) コンテンツ管理とは,RDFコンテンツとRDFSコンテンツをモデルとオントロジーの関 係として捉え,両者を明確に区別し,両者の間の整合性を(半)自動的に管理することと 定義する.RDF(S)コンテンツ管理では,特に,オントロジーにおけるRDFSクラスおよ びRDFSプロパティと,モデルにおけるRDFリソースのタイプおよびRDFプロパティ を適切に管理する.

3.2. RDF(S)コンテンツ管理 30

C

1

C

2

C

3

R

1

R

2

P

1

P

1

C2 C3

R

1

R

2

P

1

P

1

C2 C3

R

1

R

2

P

1

P

1

C2 C3 ユーザによる修正

ユーザによる修正 RDF(S)管理機能 による()自動的な修正

オントロジー

モデル

C

1

C

2

C

3

C

1

C

2

C

3

図 3.3: RDF(S)コンテンツ管理のシナリオ 図3.2にRDF(S)コンテンツ管理の概念図を示す.

3.2.3 RDF(S) コンテンツ管理のシナリオ

セマンティックWeb実現のためには,Webリソースに対して,オントロジー(RDFS およびOWLコンテンツ)に基づいて,モデル(RDFコンテンツ)を構築する必要があ る.しかし,モデル構築に適切なオントロジーが常に存在するとは限らない.その場合,

モデラは,モデルおよびオントロジーを同時に構築することが考えられる.

オントロジーおよびモデルの構築は,実際には二つの異なる観点から行われることが 考えられる.オントロジーは,現実世界のオブジェクトからは離れて,対象の概念化を考 慮して構築が行われる.一方,モデルは現実世界のオブジェクトを考慮して構築が行わ れる.モデルの修正は,オントロジーの修正をもたらすことがあり,また,その逆もいえ る.適切なオントロジーおよびモデルを構築するためには,モデラはモデルおよびオント ロジーを相互に繰り返し修正しなければならない.そのような状況では,モデルおよびオ ントロジーの両方に頻繁に修正が発生するため,モデラの修正コストは大きくなる.

本研究で提案するRDF(S)コンテンツ構築支援ツールは,RDF(S)コンテンツの視覚的 編集機能およびRDF(S)コンテンツ管理機能により,モデルおよびオントロジーの双方向 に頻繁に発生する修正を支援する.RDF(S)コンテンツの視覚的編集機能は,モデルおよ びオントロジーを明確に区別し,視覚的に表示および編集を可能にする機能であり,モデ ラがモデルとオントロジーの関係を容易にとらえることを可能にする.RDF(S)コンテン ツ管理機能は,モデラが,モデル編集モードとオントロジー編集モードを頻繁に切り替え ることなく,モデルまたはオントロジーの編集に集中することを可能にする.

図3.3にRDF(S)コンテンツ管理のシナリオを示す.図3.3の上部は,オントロジー修 正プロセスを示している.図3.3の下部はモデル修正プロセスを示している. オントロ ジーにおけるC1,C2,C3は,RDFSクラスを表す.オントロジーにおけるP1は,RDFS プロパティを表す.モデルにおけるR1およびR2はRDFリソースを表す.モデルにおけ