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コンクリートの特性と振動機の適合性

100  120  140  160 振動機からの距離(cm)

6.10  コンクリートの特性と振動機の適合性

(1) 施工能率の向上手段

内部振動機によるコンクリートの振動締固めの過程は、基本的には振 動によるセメントペーストの液状化と自重によるコンクリートの流動お よび沈下と考えることができる。

実際のコンクリートの締固め施工に使用さ れる内部振動機とコンクリ ートの性状についての適合性について論じる場合は、振動機とコンクリ ートの性質と双方の関係が適切であって、振動機から伝播してきた振動 により、コンクリートが液状化を起こしうる状態にあることが必要であ ると考え る。

実際の工事においては、締固めの作業能率を大きくするための第1 の 方法は、できるだけ短い振動時間で広い範囲に振動機の効果が及ぶよう なコンクリートと振動機の組合わせを選定することであり、単位時間当 たり の締固め可能面積(締固め能率)が最大となるような1 箇所当たりの 振動時間を選定することが第2 の手段であるといえる。この第2 手段に ついては、既に第6 章で論じたので、ここでは、コンクリートの性質と 振動機の特性の適合性について検討する。

(2) 伝達率と減衰係数および液状化作用値からみたコンクリートの性質 と振動機の適合性

締固めの進行程度を評価する方法には、種々の方法が考えられること を既に述べたが、コンクリートの性質と振動機の適合性について論じる

301

場合には、できるだけ第6 章で解析した液状化 作用が大 きくな るような 条件を追求するのが適切であ る。 そして、 コ ンクリ ート中 の振動の液状 化作用は式(6.3) から明 らかなように振動 機か らゴ ングリートへの振動 の伝達率と伝播中におけ る減衰係数によって大 きく 支配さ れるので、 伝 達率Rt, 減衰係数βと液状化作 用値の3 つの要因 につ いて検討す る。 コ ックリートの性状と振動機の特性 の相互関係を理 解することによ って 、 合理的で、かつ、有効性のある締固め施工作業が可 能になる ものと 考え る。

振動機による締固め作 用は、コ ンクリートの施工 中には、コ ンクリー ト内部 の状況を適 切に判断す ることは困難で あ るため、一一般 にコ ンクリ ート表面のフリージング域を締固め完了 の判定基準とし て求 めら れる締 固めに必要な液状化作用値について も締固めの要因 の1 つ として加え 、 コ ンクリートの性状と振動機の適合性について 説明 することは意義あ る ものと考え る。

既に、論じてきたように、図一6.59 に示 したス、ラ ンプ2.  5cinの硬練 りnon ―AE コンクリ ートは、図 一6.60 に示 したスラ ンプ8.  Ocm のやや 軟練りコ ンクリートあるいは(図 一6.61) スラ ンプ12.  Ocm および図 一6.62

のスラ ンプ18.0cm の軟練りコ ンクリー一卜 に比 べて振 動伝播は大 き くなっている。特に、振動数が6000vpm 〜9000vpni の振動 機で約40 〜60

%の伝達率を 示していて、スランプ の値が大 きくな るに従って 伝達 率は 小さくなっている。 また、振動数が12000vpni 〜18000vpin と高 い場合の 伝達率は余り差がなく24 %〜28 %の範囲にあ って伝達率が小さ くなって いることは、振動機に近 い部分では振動数の低い振動機の ほうが高い振 動数の振動機より も液状化作用値が大きくなることと一致して いる。し かし、スラ ンプが12.  Ocm から18.  Ocm になると振動 の伝達は小さ くな っていて、特に、スランプが18.  Ocm のコ ンクリートは、6000vpm 〜9000vpin

の振動数 の振動機では伝達率島 は6 〜11 %に低下 してい る。 この ように、コ ンクリートの性状が振動によ って液状化か生 じる範囲であ れ ば振動数が9000vpffl前後で 伝達率の効果が よい 結果を示 すことが わか る。

−302‑

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減衰係数 β (cm・

図一6.59 伝達率と減衰係数との関係(スランプ

0.4

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0.05  0.06  0.07

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0.04 0.05

減衰係数 β(cm‑')

図一6.60 伝達率と減衰係数との関係( スランプ8.  Ocm)

303

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0.01

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0

n  o  n  ‑  A  E  コ ン ク リ ー ト

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0.03 0.04

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減衰係数 β(cm‑ )

図 一6.62  伝達率と 減衰係数との関係(スラ ンプ18.  Ocffl)

304

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