(ガス保守会社の取組)
従来型のBCPは策定していない。
年2回、全従業員を集め、災害時の自社の段取りを皆で話し 合い、模造紙に書き出し、事務所に貼り出す。
手順実行を効果的に行うための事前対策を皆で検討し、完 了予定日を決めてそれまでに実施。
事前対策ができたか、年度末に社長が確認。
作成する文書は、段取り一覧表(やることリスト)、解決すべ き課題一覧表(やっておくことリスト)、非常時連絡先リストの み。あとは担当者のメモ。
小規模企業白書 2018
第
1
部平成 29 年度(2017 年度)の小規模事業者の動向
第 1 節
21
●被災中小企業への支援
これまでの被災中小企業支援の現状を踏まえ、今後の対応策として以下の点を整理。
① 災害時における国の役割と地方との関係
被災中小企業支援について、国と地方自治体との関係のあり方や、それぞれの役割を検討していく必要がある。
② 地域ごとの支援について
局激レベルの災害において、これまでは指定地域で被害を受けた中小企業者に限定されているが、市町村の区域 にかかわらず被害を受けた事業者があった場合において、国と地方の役割分担を含め、支援する必要があるか否か を検討していく必要がある。
③ 被災中小企業に対する補助金による支援の安定化
自然災害により被害を受けた中小企業に対しては、各年度の個別の補助金が活用可能な範囲・タイミングにおいて 例外的な対応を行ってきたが、引き続き機動的な対応を行っていくにはどのような方策が考えられるか検討していく必 要がある。
小規模事業者の現状
第 1 章
6 海外展開
次に中小企業が海外需要を上手く取り込んでい る状況を見るべく、訪日外国人数について日本政 府観光局「訪日外客数の動向」を、インバウンド 消費について観光庁「訪日外国人消費動向調査」
を用いて訪日外客数の推移を確認する(
第1-1-23図)。1990 年代から
2000年代初頭にかけて訪 日外国者数は
400万〜500 万人前後で推移してい
たが、東日本大震災の影響で
2011年に一時的に 落ち込んだものの、以降は従来を大きく上回る ペースで伸び、2017 年はおよそ
2,900万人と
20年 前と比べて
6倍程度まで増加した。また、訪日外 国人の消費額を見ると、年々順調に増加し2017 年の消費額は
2011年の5倍以上にまで消費額が増加していることが分かる。
第1-1-23図 訪日外国者数及び旅行消費額の推移
28.7 4.4
0 0.5 1 1.5 2 2.5 3 3.5 4 4.5 5
0.0 5.0 10.0 15.0 20.0 25.0 30.0 35.0
96 97 98 99 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 訪日外国者数(左目盛) 訪日外国者の旅行消費額の推移(右目盛)
資料:日本政府観光局「訪日外客数の動向」、観光庁「訪日外国人消費動向調査」
(百万人)
(年)
(兆円)
訪日外国人の旅行消費額の費目別構成比につい て確認すると買物代が
4割弱と最も多く、次に宿 泊代金、飲食費と続くことが分かる(第1-1-24
図)。併せて中小企業の小売業、宿泊業、飲食業 の売上額
DIについて確認すると、訪日外国者が
増加を始めた
2011年から足下の
2017年にかけて 緩やかに上昇しており、これらの背景の一つとし て、小規模事業者を含む中小企業が海外需要を上 手く取り込んでいる可能性が示唆されている(
第 1-1-25図)。
第
1
部平成 29 年度(2017 年度)の小規模事業者の動向
第 1 節
第1-1-24図 訪日外国人旅行消費額の費目別構成比
27.1
28.2
20.2
20.1
11.4
11.0 3.0
3.3
38.1
37.1
0.2
0.3
0 100
(%)
2016年
2017年
宿泊料金 飲食費 交通費 娯楽サービス費 買物代 その他
資料:観光庁「訪日外国人消費動向調査」(2018年1月16日公表)
第1-1-25図 中小小売業、宿泊業、飲食業の売上額DIの推移
▲80
▲70
▲60
▲50
▲40
▲30
▲20
▲10 0 10
Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ
11 12 13 14 15 16 17 18
小売業 宿泊業 飲食業
(DI、%p)
(年期)
資料:中小企業庁・(独)中小企業基盤整備機構「中小企業景況調査」
(注)景況調査の売上額DIは、前年同期に比べて、売上が「増加」と答えた企業の割合(%)から、「減少」と答えた企業の割合(%)を引いたもの。
小規模事業者の現状
第 1 章
7 まとめ
2017
年度の小規模事業者の業況は総じてみれ ば改善傾向にあること、経常利益は緩やかな回復 基調にあること、資金繰りはリーマン・ショック 前の水準を超えて改善しているなど、経済の好循 環が小規模事業者にも行きわたり始めている様子 がうかがえる。
他方で、中小企業に比べて売上高が伸び悩んで
いること、良好な収益環境に比して設備投資が減 退していること、交易条件が悪化していることな ど、経済の好循環を幅広く浸透させていくに当 たっての課題も見られる。今後、小規模事業者が 更なる発展を遂げるためにはこれらの課題に向き 合い、克服する努力が必須となろう。
第
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部平成 29 年度(2017 年度)の小規模事業者の動向
第 1 節
第1-2-1図 CRDから見た日本の中小企業像(2015年決算期)(法人及び個人事業者)
中小企業者数(先) 中央値 平均値
構成比
(%)
従業員数
(人)
売上高
(百万円)
経常利益
(百万円)
総資産
(百万円)
資本金
(百万円)
従業員数
(人)
売上高
(百万円)
経常利益
(百万円)
総資産
(百万円)
資本金
(百万円)
農業,林業 6,712 0.5% 4.0 52.0 1.9 56.0 3.1 16.4 270.9 11.3 387.5 14.2
漁業 1,123 0.1% 5.0 124.3 2.6 148.9 5.0 12.7 452.5 10.9 510.8 14.9
鉱業,採石業,砂利採取業 1,203 0.1% 8.0 177.4 2.3 226.1 10.0 15.2 653.2 32.9 995.9 49.6
建設業 276,651 21.5% 3.0 68.0 2.0 39.4 5.0 7.7 226.6 8.0 178.1 9.9
製造業 189,181 14.7% 7.0 100.1 2.1 91.9 10.0 23.3 634.3 23.5 669.3 25.9
電気・ガス・熱供給・水道業 2,971 0.2% 1.0 30.7 0.6 74.2 5.0 9.6 690.0 26.3 1,137.3 83.1
情報通信業 25,774 2.0% 5.0 80.6 1.1 44.0 10.0 19.1 362.6 14.4 324.9 32.9
運輸業,郵便業 46,475 3.6% 13.0 172.0 2.1 105.3 10.0 34.4 546.7 16.6 536.1 21.8
卸売業 137,854 10.7% 4.0 175.5 1.3 100.1 10.0 13.0 914.5 15.7 535.7 16.7
小売業 157,813 12.3% 2.0 68.3 0.7 38.0 4.1 9.8 326.6 5.7 200.8 7.9
不動産業,物品賃貸業 119,596 9.3% 1.0 28.1 2.3 133.4 8.0 4.4 228.6 19.5 719.2 24.6
学術研究,専門・技術サービス業 50,501 3.9% 2.0 37.2 1.7 25.3 5.0 9.2 145.8 7.0 162.2 12.6
宿泊業,飲食サービス業 76,618 6.0% 2.0 33.5 1.1 23.7 3.0 12.9 141.2 4.8 156.5 7.5
生活関連サービス業,娯楽業 37,622 2.9% 2.0 28.7 1.2 24.9 3.0 12.4 388.2 11.1 312.7 10.5
教育,学習支援業 9,354 0.7% 4.0 39.1 0.8 29.2 4.5 23.4 301.3 14.8 744.4 98.8
医療,福祉 53,516 4.2% 7.0 65.4 3.1 56.7 4.4 28.7 267.0 11.5 364.5 14.9
サービス業(他に分類されないもの) 93,535 7.3% 4.0 58.7 1.2 36.9 5.0 17.4 222.5 8.1 261.0 13.8
合計 1,286,499 100.0% 3.0 67.9 1.6 54.2 5.1 14.0 387.3 12.5 385.6 16.5
資料:一般社団法人 CRD 協会