は下記のとおりであった80)。
■ピリドキシンの各組織への移行
Liver Kidneys Brain Heart
Left gastrocnemius muscle
Right gastrocnemius muscle
Blood Carcass
Cumulative fecal excretion
Cumulative urinary excretion
Recovery
年齢
(mo)
6 31
6 31
6 31
6 31
6 31
6 31
6 31
6 31
6 31
6 31
6 31
投与量に対する割合(%)
1日目 16.22±1.03 12.74±1.08 2.15±0.12 1.96±0.24 0.492±0.097 0.354±0.048 0.530±0.062 0.595±0.215 0.499±0.117 0.318±0.130 0.433±0.045 0.285±0.179 0.057±0.021 0.128±0.080 40.5±3.9 41.2±2.0 1.48±1.26 0.81±0.64 33.9±4.4 30.9±1.7 96.2±0.7 89.3±2.0
47日目 0.74±0.06 0.80±0.24 0.110±0.012 0.133±0.042 0.047±0.003 0.076±0.024 0.033±0.002 0.056±0.019 0.181±0.008 0.065±0.052 0.183±0.010 0.057±0.041 0.011±0.011
DL 12.0±0.1
8.8±2.0 ND ND 65.1±1.9 72.8±2.0 77.1±2.7 82.7±1.3 mean±SD、n=3、DL:Below detection limit、ND:Not determined
○アスコルビン酸
(参考)〔ラット〕
ラットに99mTc−アスコルビン酸を静脈内に投与したとき、放射能は各組織に移行し、
膀胱、前立腺及び腎臓で特に高かった81)。
■各組織への移行
○トコフェロール酢酸エステル
(参考)〔ラット〕
雄ラット 7 匹に
a
−トコフェロール 20mg/kg、100mg/kg、500mg/kg、1,000mg/kg を 雌ラット 6 匹にa
−トコフェロール 100mg/kg、1,000mg/kg を 8 週間投与したときの組 織内濃度は下記のとおりであった82)。■組織内濃度
1.2 1 0.8 0.6 0.4 0.2
0
Blood Testicle Thyroid Brain Fat
Bladder/10 Prostate Muscle Pancteas Spleen Stomach L.lntestine S.lntestine Kidneys Liver Heart Lung
organs
15min 30min 60min 120min
n=3
%投与量/g
組 織 Plasmaa) RBCb) Brain Hypophysis Adrenal Lung Heart Liver Kidney Spleen Pancreas Testis Ovary Muscle Skin Adipose
雄ラット、n=7 雌ラット、n=6
20mg/kg 1.81±0.29 2.35±0.07 15.2±1.27 11.2±1.30 192±5.3 18.6±1.50
8.1±1.3 18.7±1.7 10.8±0.57 18.0±1.4
− 24.4±0.94
− 5.8±0.67 6.4±0.51 3.2±1.5
100mg/kg 4.4±0.50 5.49±0.14 24.8±0.68 25.5±3.36 331±20.4 31.6±3.13 32.0±3.55 66.2±3.90 28.7±1.44 27.8±3.65
67.0c) 36.2±0.91
− 17.2±0.69 25.4±1.35 25.8±2.16
500mg/kg 9.94±0.29 6.22±0.17 24.3±1.31 25.2±2.15 317±21.9 44.7±2.82 56.5±3.13 165±21.7 29.8±0.77 52.7±1.42
− 39.2±1.24
− 19.5±0.94 29.0±1.39 43±5.6
1000mg/kg 12.82±0.37
7.24±0.15 25.6±0.71 25.1±3.08 328±27.5 54.5±2.57 67.1±3.78 861±65.0 36.2±3.51 65.7±3.59
110c) 64.2±3.50
− 22.5±1.46
38±7.4 58±4.9
100mg/kg 6.2±0.40 5.87±0.09 22.1±0.38 35.1±1.14 329±17.5 34.8±1.44 47.5±0.87 65±4.2 22.9±1.19 35.2±1.47 54.7±2.80
− 342±23.2 12.5±0.74 18.7±2.44 32.6±1.62
1000mg/kg 11.8±0.72 7.59±0.32 24.0±1.05 43.8±2.10 501±30.9 48.3±3.40 87±5.3 284±38.5 33.4±1.91 56.9±1.40 109±3.76
− 430±20.3 19.1±2.12 42.7±2.66 88±8.4 mean±SE(
µ
g/g)、a)µ
g/mL、b)µ
g/mL packed cell、c) 2例の平均(参考)〔ラット〕
ラットに
a
−[3H]トコフェロールを静脈内に投与して肝臓、筋肉、脂肪組織、腎臓、脾臓、肺の組織移行を検討した83)。
■肝臓中濃度の推移
■筋肉、脂肪組織、腎臓中濃度の推移 ■脾臓、肺中濃度の推移
n=3
(参考)〔ヒツジ〕
ヒツジに[3H]−d−
a
−トコフェロールを 2mCi/kg を静脈内に投与して 56 時間後の組織 移行を検討した84)。■組織内濃度
mean ± SE、n = 5
1 2 3 4 24 48 時 間(h)
80 60 40 20
放射活性
(%)
5 4 3 2 1
放射活性
3 2 1
放射活性
1 2 3 4 24 1 2 3 4 24
時 間(h)
時 間(h)
筋肉 脂肪組織 腎臓
脾臓 肺
(%) (%)
Adrenal Adipose Heart
Gluteous muscle Kidney
Liver Lung
Brachiocephalus muscle Pancreas
Spleen
8,481±1,264 1,775± 182 1,463± 43 586± 40 2,141± 162 13,730±1,742 60,834±9,134 685± 54 1,141± 52 10,477±1,935
組 織 濃度(dpm/g)
○パントテン酸アミド
14C−パントテン酸をラットの小腸に注入5時間後の各組織内濃度は下記のとおりである49)。
■各組織内濃度
mean ± SE、n=4
5 .代 謝
5 − 1 代謝部位及び代謝経路
○レチノールパルミチン酸エステル
レチノールの代謝経路は下記のとおりである85)。
■代謝経路
組織 濃度(投与量の%)
Intestinal contents Intestinal tissue Liver
Kidney Brain Heart Lung Stomach Colon Testis Muscle Urine Blood
5.4±3.5 10.1±4.1 12.1±2.2 5.2±0.7 0.7±0.1 1.5±0.2 0.7±0.1 1.1±0.1 4.2±0.3 1.0±0.2 34.7±2.5 1.6±1.0 Trace
HC H OH Retinol
Retinoic acid COOH
O
O O
OH
Retinoyl−β−Glucuronide
5,6−Epoxyretinoic Acid C
OH HO
Retinal NAD NADH
Many Tissues
NAD NADH
Many Tissues
H O C
OH O C
O OH
○チアミン硝化物
チアミンは動物体内でチアミンピロホスホキナーゼの作用により、ATP からピロリン 酸の転移を受け、チアミンピロリン酸(TPP、コカルボキシラーゼ)となり、ピルビン 酸などの
a
−ケト酸の酸化的脱炭酸反応及びケトール形成反応などに関与する酵素の補 酵素として作用する。動物組織中のチアミンはほとんど TPP として存在している。尿 中の代謝物としては主としてチアミンとして排泄されるが、そのほか動物体内で加水分 解されたチアミンのチアゾール部分とピリミジン部分がそのまま又は酸化された化合物 や、チアミンが酸化されたチアミンジスルフィド、チオクロム、硫酸イオンなどが検出 されている。また呼気中にチアミン骨格の炭素が CO2として排泄される。(第十六改正日本薬局方解説書 2011, C−2729 廣川書店)
○リボフラビン
リボフラビンの代謝経路は下記のとおりであった86)。
■代謝経路
H3C H3C
CH2OH
10-Hydroxyethylflavin CH2
O
O N N
N CNH
C
H3C H3C
(CHOH)3
CH2O-glucose
Riboflavinyl glucoside CH2
O
O N N
N CNH
C
HOC H2
H3C
8α-Hydroxyriboflavin R
O
O N N
N CNH H3C C
H2
HOC
7α-Hydroxyriboflavin R
O
O N N
N CNH
C FAD
FMN Riboflavin
○ピリドキシン塩酸塩
ビタミン B6の代謝経路は下記のとおりであった44)。
■代謝経路
○アスコルビン酸
アスコルビン酸とデヒドロアスコルビン酸の相互変換は生体内で可逆的である。デヒド ロアスコルビン酸は生体内で加水分解を受けて不可逆的にジケトグロン酸となり、更に 脱炭酸され、L−リキソン酸とL−キシロン酸となって分解されていく。これらの反応は 肝などで酵素的に起こり動物種による差が著しく、ヒトでの分解は比較的おそい。アス コルビン酸の代謝産物としてシュウ酸が尿中に排泄されることが知られているが、これ はジケトグロン酸が非酵素的にシュウ酸とL−トレオン酸となるのであろうと考えられ ている。しかし、アスコルビン酸をヒトに大量に投与した場合、未変化体のまま尿中に 速やかに排泄され、尿中のシュウ酸はほとんど増加しないという結果が得られている。
■代謝経路
(第十六改正日本薬局方解説書 2011, C−63 廣川書店)
なお、脱炭酸の代謝経路はヒトでは主要な代謝経路ではない87)。また、デヒドロアス コルビン酸の水解活性は他の動物に比べて弱い88)。