○ピリドキシン塩酸塩
ピリドキシン塩酸塩の急性毒性(LD50)
ピリドキサール−5'−リン酸の急性毒性(LD50、マウス)
○シアノコバラミン
ビタミン B12の急性毒性(LD50、マウス)
○アスコルビン酸
ビタミン C の急性毒性(LD50)
○エルゴカルシフェロール ビタミン D の急性毒性(LD50)
動物種 Mouse Rat
経口投与 8,400 5,500-15,900
mg/kg 皮下投与
3,700
静脈内投与 1,020 1,450
経口投与 2,000
mg/kg
静脈内投与 580
腹腔内投与 1,600
mg/kg
静脈内投与 1,600
動物種 Mouse Rat Guinea-pig Rabbit Cat Dog
経口投与 8,021
>5,000
>5,000
>2,000
>1,000
>5,000
皮下投与 5,000 5,000
>1,000
>1,000 >500 >200
mg/kg
静脈内投与 1,058 1,000 500
>1,000 >500 >200
腹腔内投与 2,000 2,000
>1,000
動物種 Mouse
Rat
IU/kg 経口投与
>16,000,000
筋肉内投与
>1,250,000
○トコフェロール酢酸エステル ビタミン E の急性毒性(LD50)
○パントテン酸カルシウム
パントテン酸カルシウムの急性毒性(LD50)
パンテノールの急性毒性(LD50、mg/kg)
○ニコチン酸アミド
ニコチン酸アミドの急性毒性(LD50)
○葉酸
葉酸の急性毒性(LD50、mg/kg)
動物種 Mouse Rat Rabbit Cat Dog Monkey Frog
経口投与
>50,000 >5,000 >2,000 >200 >320 >200 >200
皮下投与
>200
>200
>200
>200
>200
mg/kg
筋肉内投与
>200
>200
>200
>200
腹腔内投与
>2,000 1,500 >200 >200 >200
動物種 Mouse Rat
経口投与 10,000
>10,000
皮下投与 2,700 3,400
mg/kg
腹腔内投与 920 820
静脈内投与 910 830
動物種 Mouse Rat
経口投与 6,250 3,000
動物種 Mouse Rat
経口投与 3,180 1,700−4,100
静脈内投与 3,150 mg/kg
動物種 Mouse Rat Rabbit Guinea-pig
静脈内投与 600 500 410 120
2 − 2 反復投与毒性試験
以下は原著 Vitamins(現著者 Wilhelm F.K¨orner and J¨urg V¨ollm)から引用し、ビタミン 広報センターが発行した「ビタミン ガイドブック」から記載した。
○レチノールパルミチン酸エステル
ビタミン A の亜急性毒性(LD50※、マウス)
※: LD50値はビタミン A 投与終了後 10 日目の死亡率でみている。
成熟ラットに、700,000 〜 800,000IU/kg/日のビタミン A を長期投与すると、体重増加 の停止、引き続いて減少、毛並のみだれ、痂皮形成、眼瞼の腫脹・膠着、結膜炎、眼球 突出、鼻炎などの症状がみられる。硬直性の歩行、次いで跛行を示し、明らかな全身衰 弱の徴候を示したのち、おおむね 2 週間以内に死亡する。実質臓器では、Ito 細胞(また は脂肪貯蔵細胞)は、はなはだしく膨大し、時に尿細管の充血(まれに壊死)がみられ る。また長管骨(脛骨および上腕骨の骨端線付近など)に特発性骨折がみられ、歩行が 障害されることがある。これらの症状がみられたのは、当初(2 〜 3 日)少数例にすぎな かったが、投与後 8 日には、半数に発現した。
○チアミン硝化物
チアミン塩化物塩酸塩の亜急性、慢性毒性(LD50)
○リボフラビン
ビタミン B2(リボフラビン及びリボフラビン−5'−リン酸)の亜急性毒性(LD50)
○ピリドキシン塩酸塩
ピリドキシン塩酸塩の亜急性毒性(LD50) Retinol
Retinyl palmitate
IU/kg 経口投与
8,480,000 13,575,000
腹腔内投与 4,980,000 10,100,000
投与期間
(日)
5 5
動物種 Mouse Rat Rat
経口投与 13,300 12,300
>1,500
静脈内投与 85 200 mg/kg
腹腔内投与 350
投与期間
(日)
10 10 42-60
動物種 Mouse Rat
経口投与
>20,000
>20,000
静脈内投与 710 mg/kg
腹腔内投与 890
投与期間
(日)
10 10
動物種 Mouse Rat
経口投与 7,000 7,750
静脈内投与 1,020 1,450
mg/kg 投与期間
(日)
10 10
○アスコルビン酸
アスコルビン酸の亜急性毒性(LD50)
○エルゴカルシフェロール
ビタミン D の亜急性、慢性毒性(LD50)
大量のビタミン D に対する耐性は動物の種類によって異なる。たとえば、ビタミン D 過 剰症の症状は、イヌやモルモット、ラットではヒトより大量で、ウサギの場合はヒトよ り少ない量で現れる。こうした動物の種によるビタミン D に対する感受性の違いは、一 般的なものか、特定の臓器や組織の属性によるものか明らかでない。たとえば、ネコは とくに血管壁の石灰化を生じやすい。また投与方法によって毒性は異なるので、どのよ うな投与方法をとるかは重要である。たとえばラットでは 46,000IU/kg/日のビタミン D を経口投与した場合、総投与量が 2,500,000IU/kg になるまでに 100 %死亡するが、1 日 あたりの投与量は同じであっても筋肉内に投与すれば約 3,700,000IU/kg に達するまで 死亡しない。ヒトと同様、マウス、ラット、ウサギ、イヌ、ネコ、サルにおいても、ビ タミン D を過剰摂取すると、高カルシウム血症が起こる。血清アルカリホスファターゼ 活性は軽度の低下を示し、血清無機リンは増加する。また動脈血の pH は 7.8 前後まで 上昇する。カルシウムは炭酸カルシウムまたはリン酸カルシウムの形で、とくに腎臓、
心筋、動脈、副甲状腺、肺、膵臓、胃などに多量に沈着する。通常、腎臓が最も重篤な 影響をこうむることが多い。ビタミン D 中毒症の直接死因として最も多いのは尿毒症で ある。腎臓におけるカルシウムの沈着は一率に進行するので、カルシウムの量を測るこ とにより、ビタミン D 過剰症の程度を知ることができる。骨組織の変化は、最初に軟骨 の成長停止、破骨細胞による骨中間部付近の海綿質吸収などがみられ、次いで、骨膜内 および浸食された骨小柱周辺の類骨生成が過剰となる。肝細胞では、原形質は減少し、
大きな脂肪滴がみられるようになる。血清コレステロール、総脂肪、遊離脂肪酸は著し く増加する。
動物種 Mouse Mouse Rat Rat Guinea-pig Guinea-pig Guinea-pig Rabbit Rabbit Cat Dog Dog
経口投与 8,021
>6,500
>8,900
100
皮下投与
>600 500
mg/kg
静脈内投与 1,058
500 >500
>2,000
腹腔内投与
100 100
投与期間
(日)
10 10 6 28 6 7 16 7 16 9 7 3
動物種 Mouse Rat Rat
経口投与 8,000,000
>900,000
筋肉内投与
>46,000
IU/kg 投与日数
(日)
10 14 80
○トコフェロール酢酸エステル ビタミン E の亜急性毒性(LD50)
幼若ウサギに、ビタミン E を大量投与すると対照群に比べて、性的成熟が早い。ラット においても同様の結果が観察された。これらの現象はビタミン E が卵胞刺激ホルモンな らびに間質細胞刺激ホルモンの分泌を刺激したためと思われている。一方、ウサギにお いて、ビタミン E を反復大量投与すると甲状腺機能の亢進が認められる。組織学的所見 では、腺上皮の発達がみられ、濾胞は縮小しコロイドは少ない。雄では、甲状腺が肥大 し、一般に完全にヨウ素が消失している。
○ニコチン酸アミド
ニコチン酸アミドの亜急性毒性(LD50)
○葉酸
ラットでは、準致死量を 1 回与えたところ、葉酸の結晶が析出したため尿路の閉塞が起 こり、中毒性腎不全となった。ラットとウサギへの大量投与(40 〜 75mg/kg/日を 10 週 間まで)でも、類似の腎障害が観察された。
2 − 3 生殖発生毒性試験
Ⅷ− 10 の項参照
2 − 4 その他の特殊毒性 該当資料なし
動物種 Mouse Rat Rat Cat Dog Dog Pigeon
経口投与
>25,000 >1,000 >130 >100 >100 >2,000
皮下投与 2,500
mg/kg
静脈内投与
10−20
腹腔内投与 2,500
投与期間
(日)
10 10 60 10 10 20 10
動物種 Mouse Rat
経口投与 3,180 3,760
静脈内投与 3,150
mg/kg 投与期間
(日)
10 10