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カスケードファイバアンプのまとめ

ドキュメント内 Sr 光格子時計用 813 nmTm (ページ 93-96)

3. Tm 3+ :ZBLAN ファイバを用いた光格子用 レーザーの開発

3.5. SNR の向上と長期動作に向けたカスケードアンプ の開発

3.5.3. カスケードファイバアンプのまとめ

の向上も期待できるがわかった。両方とも、ESA を抑制し高い誘導放出率を実 現する事で性能の向上に寄与する。そこで、次節では信号光の入射パワーとフォ トダークニングの関係性について定量的に評価した。

3.6. 813 nm によるフォトダークニングの抑制 

これまでの実験よりカスケードアンプにすることで高いSNRが得られること がわかった。また、プリアンプ無しの場合ではフォトダークニングによって増幅 出力が少し飽和したが、カスケードアンプにすることでESAで生じるフォトダ ークニングが抑制され高い変換効率が維持された。

本節では 813 nm によるフォトダークニング抑制効果について詳しく調べた。

3.6.1. 813 nm でのフォトブリーチング効果 

前節までで、フォトダークニングが不十分であることがわかり、更なるフォトダ ークニングの抑制必要であると判明した。フォトンエネルギーの高い青色でフ ォトブリーチングすることも可能だが、Tm3+の吸収があるために現在得られて いる1 W以上の出力が実現できるかどうかわからない。そのため、新しい波長 の導入するのではなく信号光の813 nmに着目した。

最初に、813 nmのフォトブリーチング効果について調べた。信号光である813

nmでフォトブリーチングの効果がみられたのでフォトブリーチング前後の白色 光スペクトルの変化を測定した(分解能5.0 nm)。使用した白色光はパワーを減

衰した SC 光(SC-5, YSL photonics)を使用し、透過光のスペクトルは光スペクト

ラムアナライザ(AQ6374 : 横河計測株式会社)で測定した。使用したTm3+添加

ZBLAN ファイバは添加濃度5000 ppm、長さ48 cm、コア径4.5 µmであり両端

面は8 研磨されている。このファイバを入射パワー2.5 W(1050 nm)で1分間励起 した。このとき信号光813 nmは入射していない。図3.35に透過光スペクトルを 示す。青色のスペクトルは励起前の透過光スペクトル、水色はフォトダークニン グ後のスペクトルをあらわす。これより、フォトダークニングによって可視から 近赤外にかけて光が吸収されていることが確認できる。そして次に前節の系で 構成されたMOPAによって813 nmを増幅し、出力された150 mWの光をフォト ダークニングしたファイバに10分間入射してフォトブリーチングした。フォト ブリーチングした後のSC 光透過スペクトルは赤色(図 3.35)で示されている。

この結果から813 nmにフォトブリーチングの効果があることがわかった。一般 的にフォトダークニングによる損失は短波長の方が大きいが図3.35では550 nm

あたりの損失が小さくなっている。これは1060 -1070 nmの光のゴースト(2次 回折光)でありフォトダークニングによる損失ではない。そのため、600 nm以 下の領域については光スペクトルアナライザの雑音に埋もれてしまっているた め不明である。

図 3.35  SC光透過スペクトル(青:ダークニング前、水色:ダークニング後、赤:813 nmによるフォトブリーチング後)

3.6.2. カスケードファイバアンプ増幅動作時に生じるフォトダー

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