2 インストールとセットアッ プ(Windows の場合)
2.1 インストールとセットアップ
2.1.1 インストールとセットアップの前に
PFM - Agent for WebLogic Serverをインストールおよびセットアップする前に確認して おく項目について説明します。
(1) 前提 OS
PFM - Agent for WebLogic Serverが動作するOSを次に示します。
• Windows 2000 Server
• Windows Server 2003
(2) ネットワークの環境設定
Performance Managementが動作するためのネットワーク環境について説明します。
(a)IPアドレスの設定
PFM - Agentのホストは,ホスト名でIPアドレスが解決できる環境を設定してくださ
い。IPアドレスが解決できない環境では,PFM - Agentは起動できません。
Windowsシステムでは,hostnameコマンドの実行結果で確認できるホスト名でIPア ドレスが解決できるように環境設定をしてください。
ホスト名と,IPアドレスの設定は,次の方法のどれかで行ってください。
• Performance Managementのホスト情報設定ファイル(jpchostsファイル)
• hostsファイル
• DNS(Domain Name System)
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注意事項• Performance Managementは,DNS環境でも運用できますが,FQDN(Fully Qualified Domain Name)形式のホスト名には対応していません。Windowsの場合はhostname コマンド,UNIXの場合はuname -nコマンドで確認できるホスト名には,ドメイン名を 除いたものを使用してください。
• 複数のLAN環境で使用する場合は,jpchostsファイルでIPアドレスを設定してくだ さい。詳細は,マニュアル「JP1/Performance Management システム構築・運用ガイド」
の,インストールとセットアップについて説明している章を参照してください。
(b) ポート番号の設定
Performance Managementプログラムのサービスは,デフォルトで次の表に示すポート 番号が割り当てられています。これらのPFM - Agentが使用するポート番号で通信でき るように,ネットワークを設定してください。
表2-1 デフォルトのポート番号とPerformance Managementプログラムのサービス
(Windowsの場合)
これ以外のサービスまたはプログラムに対しては,サービスを起動するたびに,そのと きシステムで使用されていないポート番号が自動的に割り当てられます。また,ファイ アウォール環境でPerformance Managementを使用するときは,ポート番号を固定して ください。ポート番号の固定の手順は,マニュアル「JP1/Performance Management シ ステム構築・運用ガイド」のインストールとセットアップについて説明している章を参 照してください。
(3) インストールに必要な OS ユーザー権限について
PFM - Agent for WebLogic Serverをインストールするときは,必ず,Administrator権 限を持つアカウントで実行してください。
(4) 前提プログラム
ここでは,PFM - Agent for WebLogic Serverをインストールする場合に必要な前提プロ グラムを説明します。プログラムの構成を次に示します。
機能 サービス名 パラメーター ポート番号 備考
サービス構成情 報管理機能
Name Server jp1pcnsvr 22285 PFM - ManagerのName Serverサービスで使用される ポート番号。Performance Managementのすべてのホスト で設定される。
NNM連携機能 NNM Object
Manager jp1pcovsvr 22292 PFM - ManagerおよびPFM - BaseのNNM連携機能で,
マップマネージャとオブジェク トマネージャの間の通信で使用 されるポート番号。PFM - ManagerおよびPFM - Baseが インストールされているホスト で設定される。
サービス状態管 理機能
Status
Server jp1pcstatsvr 22350 PFM - ManagerおよびPFM - BaseのStatus Serverサービス で使用されるポート番号。
PFM - ManagerおよびPFM - Baseがインストールされている ホストで設定される。
図2-1 プログラムの構成
(a) 監視対象プログラム
PFM - Agent for WebLogic Serverの監視対象プログラムを次に示します。
• BEA WebLogic Server 9.0J
• BEA WebLogic Server 9.1J
• BEA WebLogic Server 9.2J
• BEA WebLogic Server 10.0J
PFM - Agent for WebLogic Serverは,これらの監視対象プログラムと同一ホストにイン ストールする必要があります。PFM - Agent for WebLogic Serverと監視対象の
WebLogic Serverのインストール順序は問いません。
なお,PFM - Agent for WebLogic Serverは,WebLogic Serverの管理対象サーバ単位に 監視します。WebLogic Serverドメインの単位では監視できません。WebLogic Server
の管理サーバを監視したい場合は,WebLogic Serverの管理サーバをインストールした ホストにもPFM - BaseとPFM - Agent for WebLogic Serverをインストールする必要が あります。
(b)Performance Managementプログラム
監視エージェントには,PFM - Agent for WebLogic ServerとPFM - Baseをインストー ルします。PFM - BaseはPFM - Agent for WebLogic Serverの前提プログラムです。同 一ホストに複数のPFM - Agentをインストールする場合でも,PFM - Baseは一つだけ でかまいません。
ただし,PFM - ManagerとPFM - Agent for WebLogic Serverを同一ホストにインス トールする場合,PFM - Baseは不要です。
また,PFM - Agent for WebLogic Serverを使ってWebLogic Serverの稼働監視を行う ためには,PFM - ManagerおよびPFM - Web Consoleが必要です。
(5) クラスタシステムでのインストールとセットアップについて
クラスタシステムでのインストールとセットアップは,前提となるネットワーク環境や プログラム構成が,通常の構成のセットアップとは異なります。また,実行系ノードと 待機系ノードでの作業が必要になります。詳細については,「4. クラスタシステムでの 運用」を参照してください。
(6) 注意事項
ここでは,Performance Managementをインストールおよびセットアップするときの注 意事項を説明します。
(a) 同一ホストにPerformance Managementプログラムを複数インストール,セット アップするときの注意事項
同一ホストにPFM - Manager,PFM - Web Console,およびPFM - Agentをインストー ルすることができます。その場合の注意事項を次に示します。
ポイント
システムの性能や信頼性を向上させるため,PFM - Manager,PFM - Web Console,および
PFM - Agentはそれぞれ別のホストで運用することをお勧めします。
• PFM - ManagerとPFM - Agentを同一ホストにインストールする場合,PFM - Base は不要です。この場合,PFM - Agentの前提プログラムはPFM - Managerになるた め,PFM - Managerをインストールしてから PFM - Agentをインストールしてくだ さい。
• PFM - BaseとPFM - Managerは同一ホストにインストールできません。PFM - Base とPFM - AgentがインストールされているホストにPFM - Managerをインストール
する場合は,PFM - Web Console以外のすべてのPerformance Managementプログ ラムをアンインストールした後にPFM - Manager,PFM - Agentの順でインストール してください。また,PFM - Manager とPFM - Agentがインストールされているホ ストにPFM - Baseをインストールする場合も同様に,PFM - Web Console以外のす べてのPerformance Managementプログラムをアンインストールした後にPFM - Base,PFM - Agentの順でインストールしてください。
• PFM - ManagerがインストールされているホストにPFM - Agentをインストールす ると,接続先PFM - ManagerはローカルホストのPFM - Managerとなります。この 場合,接続先PFM - ManagerをリモートホストのPFM - Managerに変更できませ ん。リモートホストのPFM - Managerに接続したい場合は,インストールするホス
トにPFM - Managerがインストールされていないことを確認してください。
• PFM - AgentがインストールされているホストにPFM - Managerをインストールす ると,PFM - Agentの接続先PFM - Managerは自ホスト名に設定し直されます。共 通メッセージログに設定結果が出力されています。結果を確認してください。
• PFM - Web Consoleがインストールされているホストに,PFM - Agentをインストー ルする場合は,ブラウザーの画面をすべて閉じてからインストールを実施してくださ い。
• Performance Managementプログラムを新規にインストールした場合は,ステータス 管理機能がデフォルトで有効になります。ステータス管理機能の設定を変更する場合 は,マニュアル「JP1/Performance Management システム構築・運用ガイド」の Performance Managementの障害検知について説明している章を参照してください。
(b) その他の注意事項
• インストール先フォルダには,次の文字を含むパスは指定しないでください。
「(」,「)」
これらの文字が含まれていた場合,インストールには成功しますが,PFM - Agent for WebLogic Serverの起動に失敗します。
• Performance Managementのプログラムが一つもインストールされていない環境に新 規インストールする場合は,インストール先フォルダにファイルやフォルダがないこ とを確認してください。
• Performance Managementのプログラムおよびサービスや,Performance
Managementのファイルを参照するような他プログラム(例えばWindowsのイベン トビューアなど)を起動したままインストールした場合,システムの再起動を促す メッセージが表示されることがあります。この場合は,メッセージに従ってシステム を再起動し,インストールを完了させてください。
• Performance Managementのプログラムおよびサービスや,Performance
Managementのファイルを参照するような他プログラム(例えばWindowsのイベン トビューアなど)を起動したままの状態,ディスク容量が不足している状態,または ディレクトリ権限がない状態でインストールした場合,ファイルの展開に失敗するこ とがあります。Performance Managementのプログラムおよびサービスや,
Performance Managementのファイルを参照するような他プログラムが起動している 場合はすべて停止してからインストールし直してください。ディスク容量不足やディ
レクトリ権限不足が問題である場合は,問題を解決したあとでインストールし直して ください。