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第4章 アシル化ホモセリンラクトン分解細菌の解析

4.5. AmiE の AHL 分解機構解析

4.5.1. 緒言

前節でOoi24株のAHL分解遺伝子スクリーニングを実施し,AHL分解遺伝子amiEを特

定することができた.本節では,AmiEのAHLアシラーゼ活性調査を行う.

AHLアシラーゼ活性調査では,AmiEにより AHLを分解させた後の溶液にダンシルク ロリドを加えて反応を試みる.仮にAmiEがAHLアシラーゼ活性を有していた場合,AHL の分解によってホモセリンラクトン(HSL)が生成する.これをダンシルクロリドと反応さ せ,その反応生成物がHPLCで検出できることを利用する.ピークが検出されなかった場 合は,溶液中にHSLが存在せず,AHLアシラーゼによる分解ではないと考えられる.

以上の反応式をFig. 4-8に示す.反応式”2. dansylation”の生成物をHPLCで検出する.

Fig. 4-8 Scheme of AHL acylation and the following dansylation

Homoserine lactone (HSL) is produced by the acylation of AHL. Dansyl chloride reacts with HSL in the following dansylation, and the product is detected by HPLC analysis.

91 4.5.2. 実験方法

amiEのクローニング

amiEが挿入されたプラスミドとして,4.4.4.節の試験で得られたamiE - pGEM-Tのうち,

T7 プロモーター順方向に挿入されたものを用いた(これは LacZ から見ると逆方向であ る).また,同様の試験で得られた空ベクター(pGEM-Tがセルフライゲーションしたも の)をコントロールとして用いた.これをコンピテントセルBL21に形質転換した.

② AHL分解反応

形質転換後のコロニーをLB液体培地(4 mL × 2, Amp+)で培養(37°C, 7 h)し,このうち40

μL を新しいLB液体培地(4 mL × 2, IPTG (1 mM), Amp+)へ接種して一晩培養(37°C)した.

これをプラスチックチューブに移し,遠心分離後,上澄みは廃棄してリン酸緩衝生理食

塩水(Phosphate Buffered Saline, PBS) (4 mL × 2)を加えた.ボルテックス混合により洗浄し,

遠心分離後,再度上澄みは廃棄してPBS (4 mL × 2)を加えた.これをボルテックス混合し たものを6本のスクリューチューブへ分注(1 mL/本)し,各チューブにTable 4-3に示す量 の物質を添加して振とう培養(30°C, 6 h)を実施した.

③ ダンシル化反応とHPLC分析

AHL分解反応後の溶液は遠心分離し,上澄みを採取(150 μL)した.これに飽和ホウ砂溶

液(150 μL)を加え,さらにダンシルクロリド・アセトン溶液(初期濃度4 mg/mL, 300 μL)を

加えた.これをボルテックス混合後,ブロックインキュベーターで反応(40°C , 60 min)さ せた.反応後の溶液をHPLCで分析した.HPLC分析条件についてはTable 4-4に示した.

4.5.3. 実験結果と考察

HPLC による分析結果を Fig. 4-9 および Fig. 4-10 に示す.Fig. 4-9 は大腸菌 BL21 に

pGEM-Tを導入したときの結果であり,Fig. 4-10 はpGEM-amiEを導入したときの結果で

ある.AHLの代わりにHSL標準物質を添加したサンプルでは,Fig. 4-8のダンシル化反応 が進行し,保持時間6.56 minに反応生成物のピークが検出された.また,溶媒(DMSO)の みを添加したサンプルではピークが検出されなかった.

3OC10-HSLを添加してAHL分解反応を実施したサンプルでは,大腸菌にpGEM-Tのみ

を導入した場合はピークが検出されなかったのに対し,pGEM-amiEを導入した場合はダン シル化反応生成物を示すピークが検出された.これはAmiEがAHLアシラーゼとして機能 したことを示す.以上より,AmiEはAHLアシラーゼ活性を有していることが分かった.

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added substance

plasmid 3OC10-HSL HSL

-(DMSO) (DMSO) (DMSO)

amount [μL] 5 5 5

final conc. [μM] 500 500

-amount [μL] 5 5 5

final conc. [μM] 500 500

-pGEM-T easy pGEM-amiE

Table 4-3 Substances added to the PBS-washed Ooi24 prepared for AHL acylase activity investigation

Table 4-4 Analytical conditions of HPLC for detection of dansylated product Instrument HPLC 2000 series (Jasco, Tokyo, Japan)

Column Mightysil RP-18GP column 4.6 mm x 250 mm (5 μm) Mobile phase H2O : CH3CN : CH3COOH = 75 : 25 : 0.05 (v/v/v)

CH3CN 0% (0 ~ 2.5 min), 0 ~ 100% (2.5 ~ 7.5 min), 100% (7.5 ~ 10 min)

Flow rate 2.0 mL/min Injection volume 20 μL

Column temperature at room temperature Detector UV-visible detector 270 nm

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Fig. 4-9 HPLC analysis of dansylated product from culture supernatant of pGEM-T harboring E. coli

Fig. 4-10 HPLC analysis of dansylated product from culture supernatant of pGEM-amiE harboring E. coli

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