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受け手の理解をふまえた表現使用の変化

ドキュメント内 JAIST Repository https://dspace.jaist.ac.jp/ (ページ 73-76)

第4章 結果1:超越的コミュニケーションの成立における有

4.5 受け手の理解をふまえた表現使用の変化

2種類の課題におけるすべての描画を4タイプの表現に分類し,課題の前後 半,および,名詞・形容詞の正解・不正解における回数に分けて8×4のクロ ス表に表した(表4.4a, 4.4b).

表4.4a 知っている課題のクロス表

名詞 形容詞 代替表現 身体表現 両方 なし 前半 正解 正解 3 9 4 7

不正解 4 12 3 13 不正解 正解 1 2 2 0

不正解 2 4 1 5 後半 正解 正解 5 13 12 13

不正解 1 8 4 6 不正解 正解 2 1 2 0 不正解 0 2 0 3

表4.4b 知らない課題のクロス表

セルの値が▲:有意に多い,▽:有意に少ないことを表す

名詞 形容詞 代替表現 身体表現 両方 なし 前半 正解 正解 3 0▽ 2 4

不正解 7 18▲ 0▽ 12 不正解 正解 1 0 0 1

不正解 7 8 4 5 後半 正解 正解 2 4 11▲ 7 不正解 7 11 8 4 不正解 正解 0 0 1 0 不正解 3 1▽ 11▲ 2

正確確率検定の結果,知らない課題ではクロス表に有意な偏りが確認された

(p < .001)が,知っている課題では有意な偏りは見られなかった(p = .601).

残差分析の結果,知らない課題の前半で形容詞を正解しているペアの描画では 身体表現を使用しておらず,逆に前半で形容詞を正解していないペアでは身体 表現を多く使用していることが分かった(図4.9a).

図4.9a 知らない課題の前半における4タイプの表現の使用時の名詞と形容詞 の正解状況.左から代替表現・身体表現・両方を組み合わせた表現・どちらも使わない表現 を使用する際の名詞正解・形容詞正解(青),名詞正解・形容詞不正解(赤),名詞不正解・形

容詞正解(緑),名詞不正解・形容詞不正解(紫)の割合を表す.

図4.9b 知らない課題の後半における4タイプの表現の使用時の名詞と形容詞 の正解状況.

知らない課題の後半で形容詞を正解しているペアの描画では代替・身体の両 方を組み合わせた表現の使用が多いが,形容詞と名詞のどちらも正解できてい

0.0%

2.0%

4.0%

6.0%

8.0%

10.0%

12.0%

代替表現 身体表現 両方 なし

知らない課題・前半

正解・正解 正解・不正解 不正解・正解 不正解・不正解

0.0%

2.0%

4.0%

6.0%

8.0%

10.0%

12.0%

代替表現 身体表現 両方 なし

知らない課題・後半

正解・正解 正解・不正解 不正解・正解 不正解・不正解

ないペアでも両方表現を多く使用していた(図4.9b).したがって,知らない課 題で形容詞が正しく理解されるには,両方表現を使用しているだけではなく,

先に名詞が特定されている必要があると考えられる.また,前半で多く使われ ていた身体表現は後半になると使用割合が減少してくるため,単独では形容詞 の理解には貢献していない可能性が考えられる.

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