血管内治療は有効ではないのか?
・この Study はペナンブラの評価を行うために作ら
れたもので、血管内治療の有効性を評価するには サンプルサイズが小さい。
・血管内治療に使われたデバイスが第一世代の
Merci 。現在は進化したデバイスが多数登場してい
New recommenda<onのまとめ ClassⅠ
・Intravenous rTPAと同様に、治療の遅れを最小限にする努力が不
可欠
・mechanical thrombectomy ではSolitaire と Trevoの方がMerciより も好ましい。
Class Ⅱb
・Intravenous rTPAに反応しない比較的大きな血管の閉塞の再開通
の目的で行われるのが合理的である。
・頭蓋内血管に対する緊急血行再建、ステント留置の有用性は今 のところ確立されていない。臨床試験でののみ使用。
・頭蓋外血管に対する緊急血行再建、ステント留置は、限られた状 況で考慮されうる。
2013 年のガイドライン
血管内治療
外科的治療
急性期 CEA への関心の高まり 理由
・ CEA 待機患者の脳梗塞再発リスクが高い。
・血栓の原因(柔らかい、不安定プラーク)を取り除く
・ペナンブラへの還流圧を正常にもどす
急激な血流の再開は、次のリスクを伴う可能性
・血栓性の梗塞を出血性梗塞に転換させる
・浮腫を増大させる
・過還流症候群を起こす。
Early caro<d endarterectomy aner ischemic stroke:the result of a prospec<ve mul<center Italian study
Eur J Vasc Endovasc surg. 2006;32:229-‐235
・single-‐arm mul<center trial
・ NIHSS score >22やMCA領域の2/3以上の虚血がある患 者を除外
・96人の発症からCEAまでの時間の平均値は1.5日 結果
・30日の死亡・重傷合併症は7%、85人は有意な改善がみ られた。
・出血は一人もいなかった。
急性期 CEA の安全性を示すデータ
危険性を示すデータ
Huber らとWelsh らの報告した2つのcase series
・死亡率は16%と21%
・どちらも患者の重症度が高く、頸動脈の完全閉塞患者も含 まれていた。
Patyらの報告では梗塞巣のサイズが直径1cm増えると CEA後の症状悪化のリスクが1.7%増大すると報告してい る。
J vascSurg.2004;29:148-‐154
Eur J Vasc Endovasc surg. 2003;25:60-‐67 Cerebrovasc Dis.2004;18:200-‐2005
Systema<c Review of the Opera<ve Risks of Caro<d Endarterectomy for Recently Symptoma<c Stenosis in Rela<on to the Timing of Surgery
Stroke. 2009;40:e564–e572.
急性期 CEA の危険性?
発症からCEAまでの時間の影響に関する systema<c review
症状の進行する脳梗塞と回数の増えていくTIAに対する urgent CEA 47個のstudy
発症から症状の安定している患者に対するearly CEAのstudy
unstable Stable
症状の進行する不安定な患者ではemergency CEA のリスクは高い。
症状の安定している患者ではdelayed
surgery にくらべてリスクの増大はな
かった。
症状の進行する脳梗塞と回数の増えていくTIAに対するurgent CEA
・死亡率はそれぞれ20.2%と 11.2%であった。
・症状の進行する不安定な患者ではemergency CEA のリスクは 高い。
・そのような患者には内科的治療で症状を安定させる事が出来 るかもしれない。
発症から症状の安定している患者に対するearly CEA
・delayed surgery にくらべてリスクの増大はなかった
・梗塞やTIAの再発は早期が多いので、症状の安定している患
者ではearly CEAの利益が大きいかもしれない。
Recommenda<on のまとめ
・emergent、urgent CEAの有用性
梗塞巣が小さくペナンブラが大きい場合 頸動脈の狭窄が強く血流が不十分な場合
CEA術後で術部位の血栓が急激な症状の進行する原因と疑わ れる場合
・症状の進行する脳梗塞と回数の増えていくTIAに対するurgent CEA の効果
いずれもも有用性は確立されていない。(Class IIb; Level of Evidence B)