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第 4 章 肺腫瘍における定位放射線治療時の位置誤差が線量指標へ及ぼす影響

4.3 結果

4.3.1 線量指標

図4-1は,BHおよびRTT技術を用いた,上葉におけるオリジナル計画とオフセット計 画との間の PTV における D98,D95,D2 および平均線量の関係を示す.同様に,図 4-2 は下葉について示している. RTT技術は,オリジナル計画とオフセット計画との間では,

あまり変動を示さなかった.一方,特にD98とD95の場合,BH 技術はRTT技術よりも 変動が大きかった.さらに,上下葉において,BH技術を用いたオフセット計画の線量は,

RTT技術の線量よりも低かった.特に,D98およびD95では,下葉のBH技術はRTT技 術のそれよりも低かった.

BHおよびRTT技術におけるオリジナル計画とオフセット計画との間の線量指標の差(%)

を,表4-1に要約する.BH技術については,位置誤差によって生成されるD98の差は,

上葉においては,-3.8±5.9%(rs = 0.821)であった.下葉においては,-7.0±10.8%(rs =

0.510,P> 0.01)であった.その差は下葉で,より大きかった.同様に,D95の差は,そ

れぞれ,-2.7±4.8%(rs = 0.843)および,-5.6±8.5%(rs = 0.566,P> 0.01)であり,同 様の傾向を示した. D2 と平均線量は上葉と下葉でほぼ同じ結果となり,rsは 1 に近い値 であった.一方,RTT 技術における線量指標の差は,上葉および下葉で 1%未満であり,

rsは1に近い結果となった.

39

図 4-1 上葉におけるオリジナル計画とオフセット計画との線量の関係.

破線および実線は,それぞれ,息止め(

BH

)およびリアルタイム腫瘍追跡(

RTT

)技術の線 形近似を示す.

25 30 35 40 45 50

25 30 35 40 45 50

Dose for offset plan (Gy)

Dose for original plan (Gy) (a) D98

45 50 55 60 65

45 50 55 60 65

Dose for offset plan (Gy)

Dose for original plan (Gy) (c) D2

40 45 50 55 60

40 45 50 55 60

Dose for offset plan (Gy)

Dose for original plan (Gy) (d) mean dose

30 35 40 45 50 55

30 35 40 45 50 55

Dose for offset plan (Gy)

Dose for original plan (Gy) (b) D95

△: Breath hold (BH) technique

○ : Real-time tumor tracking (RTT) technique

40

45 50 55 60 65

45 50 55 60 65

Dose for offset plan (Gy)

Dose for original plan (Gy) (c) D2

40 45 50 55 60

40 45 50 55 60

Dose for offset plan (Gy)

Dose for original plan (Gy) (d) mean dose

30 35 40 45 50 55

30 35 40 45 50 55

Dose for offset plan (Gy)

Dose for original plan (Gy) (b) D95

25 30 35 40 45 50

25 30 35 40 45 50

Dose for offset plan (Gy)

Dose for original plan (Gy) (a) D98

△: Breath hold (BH) technique

○ : Real-time tumor tracking (RTT) technique

図 4-2 下葉におけるオリジナル計画とオフセット計画との線量の関係.

破線および実線は,それぞれ,息止め(BH)およびリアルタイム腫瘍追跡(RTT)技術の線

形近似を示す.

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表4-1 息止め(BH)とリアルタイム腫瘍追跡(RTT)技術によるオリジナル計画と オフセット計画における PTV の線量指標差

[%]

Upper lobe Lower lobe Upper lobe Lower lobe D98

mean -3.8 ± 5.9 -7.0 ± 10.8 -0.7 ± 1.6 -0.5 ± 1.7

rs 0.821 0.510 0.939 0.881

D95

mean -2.7 ± 4.8 -5.6 ± 8.5 -0.3 ± 1.0 -0.4 ± 1.2

rs 0.843 0.566 0.973 0.951

D2

mean -0.2 ± 1.0 -0.2 ± 0.5 -0.1 ± 0.3 0.0 ± 0.2

rs 0.993 0.965 0.997 0.993

mean of PTV

mean -0.5 ± 1.1 -1.1 ± 1.8 -0.1 ± 0.1 0.0 ± 0.2

rs 0.951 0.888 0.990 1.000

BH RTT

rs: Spearman’s rank correlation coefficients.

4.3.2 線量指標とRMS(3D)の関係

図4-3は,上葉および下葉における,BHおよびRTT技術を使用したオリジナル計画と オフセット計画の, D98とD95の線量差(%)と, PTVのRMS(3D)(mm)による位 置誤差の関係を示す. BH技術のD98とD95の線量差は,RMS(3D)が2 mm以上にな ると急速にマイナス方向へ大きくなり,5%以上の線量差を示した.対照的に,RTT 技術 のD98およびD95の差は,上葉および下葉において,5%以内の線量差となった.

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-25 -20 -15 -10 -5 0 5

0 2 4 6 8

Dose difference (%)

RMS (mm)

-25 -20 -15 -10 -5 0 5

0 2 4 6 8

Dose difference (%)

RMS (mm)

-25 -20 -15 -10 -5 0 5

0 2 4 6 8

Dose difference (%)

RMS (mm)

-25 -20 -15 -10 -5 0 5

0 2 4 6 8

Dose difference (%)

RMS (mm)

(a) D98

(b) D95

Upper lobe

Lower lobe

△: Breath hold (BH) technique

○ : Real-time tumor tracking (RTT) technique

図 4-3 線量差と

RMS

3D

)による位置誤差の関係.

(a)

D98

,(b)

D95

Lower lobe

(a) D98

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