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7.1 本研究の成果

本研究では、Scratchを用いた実践を4回行うことができた。一身田小学校の1年生を対 象に実践した

Scratch を用いたお絵描き授業「すいぞくかんをつくろう!」に関 して、本来個人だけで完結するパソコンのお絵かきを、水族館を作り上げる課 題とすることで「クラス全体での取り組み」にすることができた。また、自分 の絵が前に公開されることから、何を描こうかと熟考する児童の姿や自分の絵 だけでなく友達の絵を見ようとする姿を見ることができ、 「鑑賞する」要素も持 たせることができたと考える。

西が丘小学校の5年生を対象に2016年、2017年の二 回実践した Scratch を用いて図形を描かせる授業はプログラミング教育を意図したもので ある。図形を描く仕組みを理解させる為に「虫の目線」を基準として考えさせるようにし たことが工夫の一つである。アンケートから、プログラムの読み取り能力に関してはそれ ほど身に付いたとは言えないが、正五角形を描くためになぜ72度回すのか、五芒星を描く のになぜ 144 度回すのかの図形が描かれる仕組みに関する項目は良い結果を得ることがで きた。本来は外角について小学校では習わないが「虫の目線」を基に正五角形、正八角形 等を描かせたことにより、正五角形、正八角形の外角について体感的に 360 度になること を掴めたのではないかと考える。南島西小学校の 3 年生を対象に実践したローマ字学習の 授業では、クラウド変数を用いて児童の正解数といった理解度を確認しながら授業を進め ることができた。クラウド変数についてScratch2.0のリリース時から使用できるため、ク ラウド変数を用いたScratch 作品自体は Scratch サイト上に多く投稿されている。しかし

ながら、Scratchクラウド変数を用いたアプリを学校の授業で活用する例は少ないように感

じられる。クラウド変数を用いた授業実践からScratchのICT教材としての可能性の幅を 広げられたのではないかと考える。

131 7.2 今後の課題

本研究での授業実践の時間は全て各クラス1回45分(一部60分)であり、児童にとっ ては本研究で行った授業実践を「特別な授業」として捉えている可能性がある。また、授 業時間の都合上TAの助力が必要である場面が多々見られた。実際の授業でTAの人数を確 保できない中で、本研究で扱った内容を行う場合は、授業時数を増やすといった策が必要 となる。今後の課題の一つとして、1時間の授業でできない場合を想定した授業の展開を考 え実践するということが挙げられる。また、本来であれば各学年、各教科領域について

Scratchを用いた授業を考え実践をする計画であったが、時間の都合上今回は取り組むこと

ができなかった。Scratch を用いたプログラミング教育についても「4 コマ漫画作り」「マ ッピング作り」「栄養献立表作り」「ロボットプログラミング」「センサーボードを用いたプ ログラミング」等取り組みたいことが多々ある。今後は、引き続きICT 教材・プログラミ ング教材の考案・開発と実践を行っていきたい。

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参考文献

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1372525.htm (2018年1月現在).

[2] 阿部和広: 小学生からはじめるわくわくプログラミング, 日経BP社, (Jul. 2013).

[3] 倉本大資, 阿部和広: 小学生からはじめるわくわくプログラミング2, 日経BP社, (May 2016).

[4] 杉浦学: Scratchではじめよう!プログラミング入門, 日経BP社, (Jun. 2015).

[5] 石原正雄: ゲームで遊ぶな、ゲームを作ろう!スクラッチ2.0アイデアブックゼロから 学ぶスクラッチプログラミング, カットシステム, (May 2014).

[6] Scratchサイト, https://scratch.mit.edu/ (2018年1月現在).

[7] 吉原健人, 山守一徳, 大原敦子: Scratchを用いたお絵描きの授業実践, 情報処理学会第 78回全国大会, 1F-04, pp.479~480 (Mar. 2016).

[8] K. Yoshihara, K. Yamamori: Classroom Practices to First Graders by Using Scratch, International Symposium on Education, Psychology and Society (ISEPST 2016), ISEPST -744, pp.771-776(Mar. 2016).

[9] K. Yoshihara, K. Yamamori: A Technique for Resizing of Sprite in Scratch, International Symposium on Teaching, Education, and Learning (ISTEL 2016), ISSN2409-1855, Volume02, No.02, pp.132-138(Jul. 2016).

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[11] 杉野裕子: プログラミングを活用した図形概念形成についての研究―教材コンテンツ

開発と授業実践を通して―, 愛知教育大学平成27年度博士論文 (Nov. 2015).

[12] 村田晴紀, 高藪学, 澤谷拓郎:ScratchTMの「繰り返す」を用いた多角形の性質の学習と

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[13] 森秀樹, 杉澤学, 張海, 前迫孝憲: Scratchを用いた小学校プログラミング授業の実践

~小学生を対象としたプログラミング教育の再考~, 日本教育工学会論文誌34(4), pp.387-394(2011).

[14] 吉原健人, 山守一徳: Scratchを用いた「星を描こう」授業実践, 一身田・橋北校区と

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[15] 吉原健人, 山守一徳, 葛原孝紀: Scratchを用いた図形理解を深める授業実践, 情報処

理学会第79回全国大会, 1ZC-04 (Mar. 2017).

[16] K.Yoshihara, K.Yamamori : Programming Practice for Elementary School Children Aiming at Figure Understanding by Using Scratch, 2017 International Conference on Education and E-Learning (ICEEL2017), E0020, (Nov. 2017).

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[17] 吉原健人, 山守一徳:「ビューティフルな図形をえがこう!」の授業実践, 一身田・橋

北校区との連携活動についてのフォーラム, pp.24 (Dec. 2017).

[18] 吉原健人, 山守一徳, 橋本加津子: Scratchクラウド変数を用いたローマ字学習アプリ

の開発, 2018年電子情報通信学会総合大会, (May 2018).

[19] 文部科学省: ローマ字のつづり方, http://www.mext.go.jp/bmenu/hakusho/nc/

k19541209001/k19541209001.html (2018年1月現在).

[20] 日本のローマ字社: 国際規格ドキュメンテーション―日本語(仮名書き)のローマ字表

記, I SO3602第一版1989-09-01, http://www.age.ne.jp/x/nrs/iso3602/

iso3602_unicode.html (2018年1月現在).

[21] 平井昌夫: ローマ字教育の理論と実際, 開隆堂出版, (Nov. 1947).

ドキュメント内 小学校プログラミング必修化に向けての (ページ 133-137)