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3-10 のとおりとなった。記入例が示すとおり、主に不服審査を担当 する委員会の仕組みについてたずねたものである。これについては、設置等の状況におい

第 3 章 学協会における利益相反マネジメント(組織としての利益相反を含む)

内容をまとめると表 3- 3-10 のとおりとなった。記入例が示すとおり、主に不服審査を担当 する委員会の仕組みについてたずねたものである。これについては、設置等の状況におい

て、 「理事長が審査委員会を設置」という記載が

11

件、次いで「理事会で最終協議」

9

件と 多かった。また、委員会の構成については、 「外部委員

1

名以上」 (

4

件)、 「利益相反委員会 委員は兼務できない」 (

3

件)、 「委員長は互選」 (

3

件)などの記載が多かった。さらに、期 日として、「審査請求書受理から

30

日以内に開催」(

2

件)、 「審査委員会開催日から

1

か月 以内に答申書をまとめる」(

2

件)といった記載もみられた。

一方、「学協会に不服審査を担当する委員会を設置していない」との回答者に対し、「具

体的に記入してください。(記入例:理事会が不服審査の役割を担う、など)」とたずねた

ところ、

12

件の回答があった(資料編1参照) 。内容をまとめると表

3-3-11

のとおりとな

った。「理事会が担う」(

5

件)、「最終的に理事会で協議」(

2

件)などが複数回答となった

ほか、「倫理委員会が担う」、「コンプライアンス委員会で再審理」、「調査委員会を設置」と

いった回答が各

1

件あり、理事会や関連委員会で代替するという対応が多い。

3-3-11

不服審査担当委員会の設置状況

3-3-10

不服審査担当委員会の仕組み

内容 件数

設置等状況

理事長が審査委員会を設置

11

理事会で最終協議

9

その都度設置

2

構成

外部委員

1

名以上

4

利益相反委員会委員は兼務できない

3

委員長は互選

3

利益相反委員会で再審理

1

委員長は理事長が指名

1

期日 審査請求書受理から

30

日以内に開催

2

審査委員会開催日から

1

か月以内に答申書をまとめる

2

38

3-3-11

不服審査担当委員会非設置の学協会の仕組み

内容 件数

理事会が担う

5

最終的に理事会で協議

2

今後の課題、必要に応じて設置予定

2

倫理委員会が担う

1

コンプライアンス委員会で再審理

1

調査委員会を設置

1

未定

1

設置なし

1

14

学協会に不 服審査を担 当する委員 会を設置し ている

50%

学協会に不 服審査を担 当する委員 会を設置し ていない

50%

(回答数:28)

5.学協会(組織)としての利益相反マネジメントの整備状況について

(1)学協会の役員・委員等の個人的利益の自己申告の有無

「学協会の役員、各種委員会の委員長・委員、作業部会の委員等の個人的利益の自己申 告についてお伺いします。」とし、「学協会の役員、各種委員会の委員長・委員、作業部会 の委員等の個人的利益の自己申告の制度はありますか。」とたずねたところ、「自己申告の 制度がある」との回答が

89

%に上った(図

3-3-12

)。また、学協会の役員・委員等の個人 的利益について「自己申告の制度がある」と回答した学協会に対して制定年月日の記載を 求めた。この結果を制定年別にまとめると図

3-3-13

のとおりであった。全体では

2012

年 の制定が最も多く

41

%、次いで

2011

年が

23

%、

2010

18

%となっている。ここ

1

2

年 に制定に取り組み始めた学会が多い。

3-3-12

役員等の自己申告制度の有無

3-3-13

役員等の自己申告制度の制定年 自己申告の

制度がある

89%

自己申告の 制度がない

11%

(回答数:28)

2008, 5%

2009, 9%

2010, 18%

2011, 23% 2012, 41% 2013, 5%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

学協会

(回答数:22)

さらに、学協会の役員・委員等の個人的利益についての「自己申告の制度がない」と回 答した学協会に対して、現在の状況について回答を求めた結果、図

3-3-14

のとおりとなっ た。 「現在のところ組織としての利益相反指針・細則等を策定する予定はない」とした回答 が

2

件(

67

%)、「今後組織としての利益相反指針・細則等を策定するかどうかを検討中で ある」が

1

件(

33

%)である。

また、「現在のところ組織としての利益相反指針・細則等を策定する予定はない」と回答 した学協会の理由としては、「現行規程に基づく」としたものが

1

件あった。

学協会の役員・委員等の個人的利益について「自己申告の制度がある」と回答した学協 会に対しては、さらに以下の(2)~(4)について引き続き回答を求めた。

3-3-14

役員等の自己申告制度のない学協会の現状

現在策定予

定はない

67%

今後の策定 を検討中

33%

(回答数: 3

(2)学協会の役員・委員等の個人的利益の自己申告について

学協会の役員・委員等の個人的利益について「自己申告の制度がある」と回答した学協 会に対しては、次の①~④の問を設けた。

①役員等の個人的利益の内容

「自己申告の対象となる個人的利益の内容について記入してください。(記入例:兼業収 入、特許権等のロイヤルティ・売却収入、講演謝金、原稿料、旅費・贈答品など)」との設 問に対して、

25

件の記載があった(資料編1参照)。内容をまとめると表

3-3-12

のとおり となった。「講演料・日当」(

22

件) 、「原稿料」 (

22

件)、「知財関連収入(実施料、ロイヤ ルティ、売却)」(

21

件)が

20

件を超えて上位を占めた。

3-3-12

申告対象の役員等の個人的利益の内容

内容 件数

講演料・日当

22

原稿料

22

知財関連収入(実施料、ロイヤルティ、売却)

21

贈答品

16

研究助成金

15

株式、エクイティ

14

旅行費、交通費、宿泊費、参加費

13

役員・顧問職の有無と報酬

10

寄付金

9

その他報酬

7

兼業収入

6

寄付講座

4

企業等からの報酬

1

客員研究員の受入れ

1

公益事業

1

全て

1

163

②役員等の個人的利益の自己申告の基準値(金額)

「個人的利益の自己申告の基準値(金額)について記入してください。(記入例:

1

企業・

団体当たりの利益が年間

100

万円以上、複数の企業からの利益の合計が年間

100

万円以上 など)」との設問に対して、

25

件の記載があった(資料編1参照)。内容をまとめると表

3-3-13

のとおりとなった。 「

1

企業・団体当たりの利益が年間

100

万円以上(または超)」という回 答が最も多く

22

件、ロイヤルティは

100

万円/年以上が

12

件、原稿料・講演料は

50

万 円/社・年以上が

13

件、旅行・贈答は

5

万円/社・年以上が

11

件など、収入の種類別に 金額を異にした基準を設けている学協会も、それぞれの基準値は同じであった。

3-3-13

役員等の個人的利益の自己申告の基準値(金額)

内容 計

100

万円/社・年以上

21

100

万円/社・年超

1

1

円以上、全て申告

1

ロイヤルティ:

100

万円/年以上

12

原稿料・講演料:

50

万円/社・年以上

13

旅行・贈答:

5

万円/社・年以上

11

定めなし

1

60

③役員等が保有する株式の自己申告の基準値

「保有する株式の自己申告の基準値について記入してください。(記入例:公開株式の場 合‐発行済み株式の総数の

5%

以上、未公開株式(ストックオプションを含む。)の場合は 株式数に関わりなく

1

株についても対象など) 」との設問に対しては、

25

件の記載があった

(資料編1参照)。内容をまとめると表

3-3-14

のとおりとなった。基準は多くの学協会で類 似しており、全体では「

100

万円以上(超)または

5

%以上」とする回答が

21

件となり、

最も多かった。

3-3-14

役員等が保有する株式の自己申告の基準値

内容 件数

100

万円以上または

5

%以上

19 100

万円超または

5

%以上

2

1

株以上、全て

1

5

%以上

1

100

万円以上

1

未公開株式は全て

1

定めなし

1

26

④産学連携活動に伴う資金について

「産学連携活動に伴う資金(共同研究費及び受託研究費(治験を含む。)や奨学寄付金な ど)について記入してください。」との設問には、設問に対しては、

96

%が「自己申告させ ている」という回答で、 「自己申告させていない」との回答はなかった(図

3-3-15

)。さら に、 「自己申告させている」との回答者に「具体的に記入してください。 (記入例:

1

企業・

団体当たりの合計金額が年間

200

万円以上、など)」とたずねたところ、

24

件の記載があ った(資料編1参照)。内容をまとめると表

3-3-15

のとおりとなった。全体では「

200

万円

/社・年以上」の回答が

13

件と最も多かった。臨床研究や寄付の場合にも、「

200

万円/

社・年以上」という基準が採択されているとした回答が多い。

3-3-15

役員等の産学連携活動に伴う資金の自己申告

3-3-15

役員等の産学連携活動に伴う自己申告の内容

内容 件数

200

万円/社・年以上

13

200

万円/年以上

2

200

万円/社・年超

1

200

万円/件以上

1

1

円/社・

3

年以上

1

臨床研究

200

万円/社・年以上

3 200

万円/件・年以上

3

寄付

200

万円/社・年以上

5 200

万円/年以上

1

寄付講座に所属

2

32

自己申告さ せている

96%

無記入

4%

(回答数:25)

(3)学協会(組織)そのものの利益相反に関する禁止事項

「学協会(組織)そのものの利益相反についてどのような禁止事項を設けていますか。 (複 数回答)」という選択式の設問には図

3-3-16

のとおりの回答があった。回答としては、「特 に禁止事項を設けていない」が

72

%と最も多く、 「学協会(組織)と受託研究、製品・サー ビスの納入、工事の請負等の契約関係にある企業について、学協会(組織)が寄付金を受 けることを禁止している」とした回答は

8

%となった。「その他」については具体的な回答 を求めたところ、

2

件の記載があったが、「各分科会で対応」、「社会規範に反する行為」と いった抽象的な回答であった。

3-3-16

学協会(組織)そのものの利益相反に関する禁止事項

(4)学協会(組織)としての利益相反マネジメントに関する特別な仕組み

「上記「1」、 「2」 (筆者注:上記(1)~(3)の設問のこと。)以外に学協会(組織)

としての利益相反マネジメントに個人としての利益相反マネジメントと異なる仕組みがあ る場合は具体的に記入してください。」との設問に対しては、具体的な記載が

1

件もなかっ た。

8 8

72

16 0

20 40 60 80 100

学協会(組織)と受託研究、製品・サービスの納入、工事の請負等の契約関係にある企業について、学協会(組織)が寄付金を受けることを禁止している その他 特に禁止事項を設けていない 無記入

%

(母数:25/複数回答)