と友の会会長の氏名が-1.6307、「話」が-1.5572、「一番」が-1.3996、「な○」と娘の名
前が-1.2001で位置した。対極には「きつい」が 1.0358、「自分」が0.7945で位置した。
当座のケアの目標に関連することとそれに関係する人々が示された。このことから、生活 における当座の目標に対するG氏の反応が示されていると解釈した。このため、成分1は
「目標はあるがきつい」と命名した。
成分2は「今日」が-1.7669、「気持ち」が-1.4921、「充血」が-1.3422、「心配」が-1.2467、
「今度」が-1.24683で成分スコアが同程度で高く、対極に「やはり」が1.3737、「理解」
が1.3098、「○本」と友の会会長の氏名が1.1425と高く、「多分」、「病気」が続いて位置
した。日々、繰り返し繰り返し症状を心配している様子を読み取ることができ、それらの 心配を会長に相談していると解釈した。このため、成分2は「病気を理解すると心配にな る」と命名した。
成分3は、「理解」が1.5093、「いろいろ」が1.4259、「夢」が1.2905、「目」が1.0065 で、続いて「な○」と娘の名前が位置した。G氏が娘を理解しようとする姿を示している と解釈した。対極には「きつい」が-1.4155、「自分」が-1.2976、「目標」が-1.1995、
・ ・ ・
・
・ ・
・ ・ ・
○本
あんまり いろいろ
きつい な○
やはり
一番
環境
気持ち 今度
今日
仕事
私 自転車
自分
車
充血 状態
職場 心
心配 前
病気 多分
負担 本当
夢
娘 目 目標
理解
話
① ③
⑦
④
⑤ ⑥ 成
分 1 目 標 は あ る が き つ い
成分2 病気を理解すると心配になる
②
⑨
⑧
クラスター①クラスター②クラスター③クラスター④クラスター⑤クラスター⑥クラスター⑦クラスター⑧クラスター⑨ 1○本 目標 きつい やはり 今日 気持ち 状態 あんまり いろいろ
2な○ 仕事 多分 充血 夢 環境 自転車
3一番 自分 病気 娘 今度 車
4話 理解 目 私 前
5 職場
6 心
7 心配
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・ ・
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○本
あんまり いろいろ
きつい な○
やはり
一番
環境
気持ち 今度
今日
仕事
私 自転車
自分
車
充血 状態
職場 心
心配 前
病気 多分
負担 本当
夢
娘 目 目標
理解
話
① ③
⑦
④
⑤ ⑥ 成
分 1 目 標 は あ る が き つ い
成分2 病気を理解すると心配になる
②
⑨
⑧
クラスター①クラスター②クラスター③クラスター④クラスター⑤クラスター⑥クラスター⑦クラスター⑧クラスター⑨ 1○本 目標 きつい やはり 今日 気持ち 状態 あんまり いろいろ
2な○ 仕事 多分 充血 夢 環境 自転車
3一番 自分 病気 娘 今度 車
4話 理解 目 私 前
5 職場
6 心
7 心配
「環境」が-0.8644で位置した。このため成分3は「娘の理解は目標だがきつい」と命名し た。
日常のケアに関する語りのテキストマイニングから、G氏が娘を案じて理解しようと努 力している姿と同時に、その状態を「きつい」と感じている姿が見えてきた。
「将来に向けて」
「将来に向けて」は9つのキーワードを抽出した。キーワードの抽出頻度は2回以上で、
抽出された成分は3まであったため、累積寄与率は100%であった(表23)。クラスター は3個で成分1、2によるキーワードの布置を図24に示した。
成分1は「方」が-1.5686で大きく、対極に「安心」、「程度」、「無理」が同値0.6728で 位置した。将来に関するG氏の不安は、娘の就労の問題や生活の保障、障害年金などに関 するものであった。「方」の具体的な内容は障害のある人々を指して使われていた。将来の 生活に対する保障を障害者の場合と比較して語っていた。このため、成分1は「障害者の ような安心は無理」と命名した。
成分2は「私」の成分スコアが0.8193 で大きく、「安心」が 0.3064で位置した。対極 に「保障」と「生活保護」が-0.7441と同値であった。生活の保障があると私が安心でき るということと解釈した。このため、成分2を「保障があると安心」と命名した。
成分3は、「しょうけど」が-0.8108で、これは、「どこでもそうでしょうけど」、「贅沢 なのでしょうけど」、「痴呆のある人はあれでしょうけど」といった諦めや距離をとる言葉
図 24 事例G 「将来に向けて」のケア
・
・
・
しょうけど
安心 私
生活
生活保護
程度
保障 方
無理
成 分 1 障 害 者 の よ う な 安 心 は 無 理
成分2 保障があると安心
①
③
②
クラスター① クラスター② クラスター③
1しょうけど 安心 私
2 生活 程度 方
3 生活保護 無理 4 保障
・
・
・
しょうけど
安心 私
生活
生活保護
程度
保障 方
無理
成 分 1 障 害 者 の よ う な 安 心 は 無 理
成分2 保障があると安心
①
③
②
クラスター① クラスター② クラスター③
1しょうけど 安心 私
2 生活 程度 方
3 生活保護 無理 4 保障
として使われていた。対極には「生活保護」と「保障」が同値の 0.3868 で位置した。こ のため、成分3は「保障に対する諦め」と命名した。
将来に関しては、娘の生活に関する保障を心配しているG氏の姿が抽出された。G氏自 身も健康不安を抱えながら、いつまで働けるかと不安に感じていること、経済的不安が心 配を増幅させていると解釈した。
ケアにおける対処と課題
G 氏の「ケアにまつわる認識」について確認してみよう(表 24)。抽出された認識は 9 個であった。
表 24 事例 G:ケアにまつわる認識 -認識主体としての「立場」と認識された「範囲」-
認識主体としての「立場」と認識された「範囲」
「ケア資源」 「共同介護者」 「支援のクライアント」
⑴病気の進行を確かめる ⑶病気に対する手立てがない
⑵病気の原因を確かめる
⑴目標はあるがきつい
⑵病気を理解すると心配になる
⑶娘の理解は目標だがきつい
⑴障害者のような安心は無理
⑵保障があると安心
⑶保障に対する諦め
ケア役割の認識 病者の状況
発病時
日常
将来に向けて
注1:ケア役割が認識された「範囲」は「病状管理に関する認識」を橙色、「日常生活管理に関する認識」を緑色、
「情緒的側面の認識」を桃色で示した。
注2:( )数字は抽出された成分の順位を示した。
はじめに、抽出された成分を「ケアにまつわる認識」の「範囲」から分類した。
「発病時」のケアで抽出された成分は「病気の進行を確かめる」、「病気の原因を確かめる」、
「病気に対する手立てがない」であった。発病時は日常の生活もさることながら、原因究 明と症状管理のために医学的診断や治療を求めて行動する時期であり、ケアは症状の管理 が中心となる。ゆえに、これらは病気の管理に関連するものと解釈し、全て「病状管理に 関する認識」とした。
「日常」のケアの成分は、「目標はあるがきつい」、「病気を理解すると心配になる」、「娘 の理解は目標だがきつい」であった。G 氏は言葉として明確に娘を案じる日々が「きつい」
と語っていたのではない。しかし、気持ちのうえでは「きつい」という状況にあり、不安 や心配とともに生活の継続も含めた重圧感が表現されているものと解釈できる。したがっ て、これらはG氏の心情を表していると解釈し、全て「情緒的側面の認識」とした。
「将来に向けて」のケアの成分は、「障害者のような安心は無理」、「保障があると安心」、
「保障に対する諦め」が抽出された。これらは全てG 氏の娘の将来に対する懸念を表して いると解釈した。ゆえに全て「情緒的側面の認識」とした。
次に、「ケアにまつわる認識」がどの「立場」からなされたのかを解釈した。
「発病時」の「病気の進行を確かめる」、「病気の原因を確かめる」の二つは、「確かめ る」とあるように、G氏が症状の観察や管理といった「共同介護者」としての役割を担っ たものと解釈できる。「病気に対する手立てがない」については、命名通り手立てがなく困
った状態のG氏を示しているととらえ、「支援のクライエント」の立場にあると解釈した。
「日常」のケアの「目標はあるがきつい」、「病気を理解すると心配になる」、「娘の理解 は目標だがきつい」は、G 氏は、娘の日々の病状管理に気を配りつつ、家計を支え、日常 生活を管理している様を表している。しかし、自分の老いを感じるにつけいつまで働き続 けられるか不安となり、娘の将来を思うと結婚してほしいが、病気のことが結婚の支障に なるのではないか、さりとてこのままでは生活に張りもないと、不安の只中に在る。それ が「きつさ」として感じられていると解釈し、G氏に潜在する支援ニーズを表していると とらえ、「支援のクライエント」とした。
さらに、「将来に向けて」のケアでの「障害者のような安心は無理」、「保障があると安 心」、「保障に対する諦め」からは、具体的な将来を描くことができないという切羽詰った状 態にあると解釈し、G 氏の将来見通しの行き詰まりを示していると解釈した。このため、
「支援のクライエント」の認識とした。
病気の進行に注意し、同時に娘のやりたいこともやらせたい、娘を支えなければならな いし自分も支えなければならない、生活を支えなければならなし生活の潤いもなければな らない、他者に頼りたいけれども他者に甘えられない、生活を守るために世界を閉じたけ れどもそれでは生活に広がりがない。これがG氏の置かれている状況ではなかろうか。ど の方向からも対立する力に引っ張られ、身動きできなくなり、G氏は引き裂かれつつある ようだ。このようにとらえるとG氏はまさに「支援のクライエント」の立場を示している と解釈した。
事例H 「私の人生ですね」
ケアのヒストリー
H氏は60歳代の母親で6人家族の主婦である。病者は30歳代の長女で、長女は長い病 歴を経て全盲となった。筆者は友の会で母娘に出会った。
H氏は交流グループで言った。
「お医者様は診断したらそれで終わり。それで終わりなんですよね。でも、家族に したら、それからが始まりなんですよね。」
言葉は静かであったが、そこに込められた思いが筆者の胸に迫った。「それから」とは、
ある事柄に引き続いて次の事柄が起こることだが、家族にとってはまさに「それからが始 まり」なのだと言う。この時発せられたH氏の「それから」には医学的対処と人々の日常 の生活との間にある断絶を思わずにはいられなかった。そして、H氏の「それから」とは、
四半世紀近くに及んでいたのである。
はじめにH氏について紹介しておこう。
(わたし、初めてお会いした時は交流会。患者さんのテーブルだったですから。シ ンポジウムでお会いした時に、あ、すごい明るいお母さんなんだって、改めて思った