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     図17  ツルヨシの根系。

Wurzelsystem von P1ηug ノ慮召∫ノ妙。ノ伽  ツルヨシ群集の生育地は,河川の上〜中流部の急流

辺において常に流動水の抵抗を受けるため,きわめて 不安定である。土壌は殆んど発達せず,3cm内外の 直径の小石と粗砂の混合した状態にあり,大寄の間に 堆穣した砂土上に,極端な立地ではまばらに生育する 場合もある。洪水の際には全植生が冠水するが,土壌 の支持力が強いため容易には破壊されない(図17)。

 ツルヨシ群集は典型翼群集とカナムグラ亜群撫こ下 位区分される。典型亜群集は構成種が少なく,種組成 が単調で上流域などのもっとも不安定な礫質地をしめ る。典型亜群集はさらにコヌカグサ変群集が区分さ れ,多かれ少なかれ富栄養化を受けた立地に生育す る。カナムグラ亜群集はカナムグラ,ツユクサ,オオ イヌタデ,シロザで区分され,土壌の堆積もよく,典 型亜群集と比較するとより富栄養な状態にある。この 亜群集は4っの変群集に区分される。カモジグサ変群 集はセリークサヨシ群集に接した粘質土の堆積の多い 立地に生ずる。メヒシバ変群集と典型変群集は貧養な 立地をしめる。ウシハコベ変群集はナガバギシギシー

ギシギシ群集に接し,カナムグラ亜群集の中で,もっ とも富栄養な状態となっている。

 ツルヨシの分布は関東地方では海抜10mから!,500

〜1,600mまでの高度の幅に分布する。しかしツルヨ シ群集の生育地の分布は河川の中流部の扇状地の砂堆 上に限られ,多摩川や那珂川などの下流域まで鵬状地 地形の場合は,河口付近まで出規する。

 ツルヨシ群集の水平分看了は全国的である。

   1)上級単位

 以上にのべられた群集や群落は,以下にのべる群 団,オーダーにまとめられ,最:終的にはヨシクラスに 統合される。

 シオクグ群集,アイアシ群集,ヒメガマ群落,ウキヤ ガラーマコモ群集,サンカクイーコガマ群集,シロネー ヨシ群落およびアシカキ群落は一般にヨシが優占し,

&妙鰐,乃少1Zαなどの共通属を有し,しかもそれらの 立地は水深が深く,止水域である点で共通している。こ れらの群落は比較的種数が乏しい。上級単位として欧 州のPhragmition Kochセこ含められるべきものであろう。

表43  クコ群落

   Lychium chinense−Gesellschaft.

Nr. d. Aufnahmei

調査番号・

1 2 3 4

G.rδBe d. Probeflache(m2):

調査面積

32 30 50 25

i{6he d. Vegetation(cm):

Deckung d. Vegetation(%):

植  生 高

全植被率

120    100    120    100 100    90     90     90

Arten・ahl l

出現種数

7 8 11 13

Trennart d, Gesellschaft:

 ゑyご1z々〃μ ん〃zβノz58 亙3egleiter:

 Ro∫琵〃㍑碗ゲZoπz  五π6〃躍5∫αρノ4∫ノzc6♪5

 〆lg7一帯η層・π磁ゐμ51Z∫6 Z∫6 var. プα・〜∫〜8ノ〜∫

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 Lαc診πoα加躍∫αzvar. αc加ゴα孟α  Co〃z〃多8Z∫〃α60〃〃ノ㍑ 2〜∫5

群落区分種

 ク     コ

随  伴 種

 ノ イ パ ラ  ヨ  モ  ギ

 カモジグサ  ヤブガラシ  カナムグラ  ウシハコベ

 ケアリタソウ

 ヤエムグラ

 オドリコソウ  ギ シ ギ シ  ノ   ど  ル  ァレチウ リ  ア シ ボ ソ

 スイカズラ

 アキノエノコロ

 イ ノコズチ

 カ タ バ   ヘクソカズラ  ガ ガ イ モ  ツルウメモドキ  チ  ガ  ヤ  オ     ギ  ヨ      シ  ス  ギ  ナ  アキノノゲシ  ツ ニL ク サ

5・5   5●4   3・3   4・4

2・2 十。2

0

1・2 1・2

o

o

2・2

9

2・3 十。2

2・2

1・1

o

o

2・3

0

十・2 1・2

÷・2

9

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3・3 1・2

÷・2 十・2

o

1。2 1・2

o

十・2

o

o

0

2・2 1・2 1・2 1・2 十・2

Lage d. Aufn.1=Fuch血, TamaTluB(13. V. 74)Aufn. von N. Sone, in 2=Yak6, TsurumレFlu13

(11。X 68)von S. Okuda,3:Kirアa, Gunma−Praf.(13×1974)von S. Okuda, in 4:Sagami−FluB,

Kanagawa一王)r且f.(14.〜厘1971)von S. Okuda.

 カサスゲ群集,チゴザサーアゼスゲ群集およびその 先駆植生であるシカクイーチゴザサ群落は,カサス ゲ,アゼスゲ,オニナルコスゲなどのスゲ型の植物を

」..樋的な標湘南としてホソバノヨッバムグラー大形ス ゲ群団に含められる。ハナムグラーオギ群集およびヤ ブガラシーオギ.群落はすでにオギーヨシ群闘としてま とめられている。

 セリークサヨシ群集およびツルヨシ群集は,流水辺 に生育するヨシ型群落として,セリークサヨシ群団に 統合される。しかし,ツルヨシ群集はヨシクラスの共 通種をもたず,立地が独特であるため,ヨシクラス以 外の植生単位に移行される可能性もある。

 ヨシ群濁(Phアagmit玉・n)はセリークサヨシ群団およ び,オギーヨシ群団とともにヨシオーダーに統合され

る。一方ホソバノヨツバムグラー大形スゲ群団は大形 スゲオーダーに統合される。ヨシオーダー,大形スゲ オーダーはヨシクラスに統合される。ヨシクラスは北 半球の1盈帯から暖帯にかけての湿生立地を網羅してい

る。

 関東平野には以上の湿生草本植物群落の他に貧養立 地生の湿原植生の記録があるが(宮脇他!969)これら は中間湿原植生(ヌマガヤオーダー)との関係におい て改めて論じたい。

  m. ノイバラクラス(夏緑低木群落)

 一般に森林群落が開放域と接する場所には低木やつ る植物によってマント群落が形成される。史記平野に おいては,ニワトコ,ヤマウコギ,ゴマギ,ノイバラ,

クコ,ヤマグワなどが低木性植物の主要な種類である。

つる植物にはヘクソカズラ,ノブドウ,アマチャヅ ル,ツルウメモドキ,スイカズラなどがあげられる。

 低木群落としてクコ群落が記載された。

  54.クコ群落(表43)

    Lych沁m c蓋inense.Gesellschaft

 河川下流部の高水敷の富栄養立地にしばしばクコの 低木群落が見られる。クコは根元から細い枝を密に分 枝し,高さ/00〜120cm内外のブッシュを形成する。

 群落構成種はややまとまりを欠くが,ノイバラの出 現度が高く,またつる植物のガガイモ,ツルウメモド キ,ヘクソカズラ,スイカズラなども混生する。草本 植物にはヨモギ,カモジグサ,ウシハコベなどが見ら れる。

 群落生育地は,河川の水際よりはむしろ,地下水位 の低い,人工堤防の下端部などの調質土壌上に多く見 られる。

 クコ群落の隣接群落にはカモジグサーギシギシ群 団,ユウガギクーヨモギ群集,ヤブガラシーオギ群落な どが配分する。クコ群落の潜在立地はこれらの群落の 存在からゴマギーハンノキ群集(後述)と推察される。

 クコは東アジアから温帯にかけて広く分布し,薬用 植物としても古くから栽培される。したがって,クコ 群落は,沖積平野の林縁の肥沃地に分布の中心をおく が,時によって群落分布域を越えて巾の広い生育地を もつ場合がある。

 群落体系上のクコ群落の位置は,群落自体が多年生 草本植物群落と低木群落の中闘的な特性を示すため判 定が困難であるが,現在のところ低木群落の一クラス であるノイバラクラスに所属されるものと考えられ

る。

n,オノエヤナギクラス(ヤナギ林)

ヤナギ林は定期的な増水や突発的な洪水を受ける河

lB敷に見られる。また,大河掛の支流や小鼠h,さら に河跡湖の岸辺,湿原の周辺部などにも生育し,直読 的に存続している。

 ヤナギ属植物は一般に風散布植物で種子による分散 能力が強い。しかも初期生長がきわめて早く,河川の 裸地に先駆的に生育する。さらに枝はもろく折れ易い が,再生力があり栄養繁殖も可能である。生育地は水位 の変動が大きいがヤナギ類は冠水にも抵抗力がある。

 ヤナギ林の生態に関する生態学的研究はきわめて少 ない。最近になって石川・内藤・飯泉(1977)の報告 がある。群落学的研究としては香川1941,大場1973,

1975,奥旺1!975などの報告がある。

 関東地方の沸積平野において低木性のヤナギ群落が 4群集,高木性のヤナギ群落が2群集記録された。

  55.イヌコリヤナギ群集

    Sal量cetum integrae Miyawak玉et Okuda    1972

 多摩川の中流から下流にかけて,河川敷に生育する イヌコリヤナギの低木林はイヌコリヤナギ群集として 記載されている。イヌコリヤナギ群集は,しばしば増 水や洪水の影響を受ける河川敷に先駆的に生育する。

植生高は2m内外で,幹や枝は流水の影響を受け,下 流方向に徊飼斜上している場合が多い。草本/鱒にはク サヨシ,オギ,ヨモギ,スギナなどが生育している。

 イヌコリヤナギ群集の記載の際には他のヤナギ群落 の調査資料が少なく,比較検討できなかったが,今回 の調査によってイヌコリヤナギ群集のススキ亜群集は ネコヤナギ群集に移し,ウシハコベ亜群集がイヌコリ ヤナギ群集の中核となることが判明した。また,タチ ャナギ群落の調査資料の蓄積により,一一時,タチャナ ギーイヌコリヤナギ群集をたてて,イヌコリヤナギ群 集をその先駆桐として扱かったが(奥田1975),さら に検討を重ねた結果イヌコリヤナギ群集とタチヤナギ 林とは極組成上かなりのへだたりがあることがわか

り,ここにイヌコリヤナギ群集を再び採用した。タチ ャナギ林との区分種にはネズミムギ,マメグンバイナ ズナ,スズメノチャヒキ,ナギナタガヤ,ヒメムカシ ヨモギ,ツルヨシなどがあげられる。

 イヌコリヤナギ群集は急流で礫質の河川敷を中心 に,とくに過窒素化された測i1に生育する。

  56.タチヤナギ群集(新)(表44)

    Saliceもu斑 subfrag圭lis ass. nov.

 タチヤナギは河川の下流部の流水辺にそって主とし て粘質土の堆積した立地に生育し,独特な低木群落を 形成する。また,沖積平野の低地に形成された河跡湖 の岸辺などにも,他の高木のヤナギ群落(ジャヤナギ ーアカメヤナギ群集など)のマント群落としても生育

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