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関東平野における川辺植物の植物社会学的研究

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Academic year: 2021

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(1)横浜国立大学環:境科学研究センター. 紀 要 ▽。1.4N。.lig78. 12頁  図10. chro斑osorb lO1. 20頁 右2∼5行目. 総合して事件当時の塩素によるも フであるが    唱. 159頁 18行囲 〃  25ケ日. 160頁 5行目. カナムク ラ      }. C』ぼ亡heτπ∼aηnla paτζユ蝕エ∂                   亨. や 表. 正. 誤. 頁. 67頁 .右19行目. 誤. 正.             響. モ?ユコ。πkosorb 104. 削除. カナム之ラ Cgr亡herπ1aηη1a paraユユeユa                  一. y)orり(7raη05us aσ亡ゴ(ゴeηS. エ)orgσ■aηosus aσUむ乏deηS              一. Pユatgη0亡h∫us ga1ηa5a左1. Pエ∂亡9ηo亡hτus ga1ηasa1ζ烹1                    一.                         伽.. 161頁 17丁目 〃  55回目. Poeσエユ」σh亡ゐ0ηゴロ5 ゴ之∂ユゴ0し∼5     } oOεσまエ0σねたhoη烹ζ25 」[亡aエゴσ口5     一. 5phodoσephe口s 1ηゴ亡ra亡us. 5phodτ0(7epゐeUS π1ゴ亡τa亡U5    ㎜.            「.「牌−「..罰而.尼.r. 2頁 右下4行厨 %4頁 右12行目. Cgr亡ゐer漁aηηゴδ さ)a工・aユeエエa. 未. Cgr亡her珈∂れnla p∂raエエeエa                 一. 末.

(2) 43. 報  文 illllli11目iill田疑1111田1薩111i. 関東平野における河辺植生の植物社.                                                 ム当                                                       的研究                                                 コr:子:. Pf豆anze雄sozio豆ogische Unte罫snchungen髄ber die         A親envegeta亡ion der Kanto・Ebe難e*.   奥 田 重 俊**. Shigetoshi OKUDA                                      Synopsis.    Duτing the decade 1965∼1975, the vegetation of the alluvial plains in the Kanto district, central. Japan was investigated by the BraunBlanquet phytosociological suτvey methQd. The ailuvial plains. were developed by rivers such as Tone, Arakawa, andτamagawa. The plains are now almost completely covered with paddy fields and the natural vegetat1on三s restricted to the flood plains and the back marshes of the rivers,.    Atotal of 64 associations(17 newly descr玉bed)and communities were recognized;these ran− ged from rapid growing communities of annual plants along the streams to stable tall Z6疏。ηα 58∼フ・α‘αwoods. According to the phytosociolog重cal analysis, the assoclat玉ons belong to the following. classes,orders,oralhances=Lemnetea, Potamogetonetea, Asteretea,Salsoletea,. Lindernion,Bidentetea,Oryzetea, Chenopodletea, Pla疏aginetaha,Arte, misietea, Phragmitetea, Rosetea, Salicetea, and threeuni〔lentifiedcategories, In. the upperreaches ofeach river(200−600minalt.), the Phragmitetum japonicae and Salicetu組 gracH呈sとy亜ae are characterユs亡量。, being adjus亡edω亡he swifεwa亡er and亡01era古一 ing the occational flood in early summer and in autumn..    Naturalalluvialcommunities suchas Caricetum dispalatae, Galio.Mlscantlγ. etum sacchariflori, Sahcetumsubfragilis,and Salicetumeriocarpo,ch− aenomeloidetis, etc. stillpersist atthe marg三ns oflakes and mars}}es inthe lowland near the sea. However, these communities are gradually reduced by human impacts, and are invaded by the n三trophilQus naturalized piants, includimgんノめ7一・5∫αオノψ磁,&σo∫απ9κZα’∼‘5,α5c脚 ρβノZ’α9・ノZα,5・Z漁9・α傭∫加α,X々〃孟伽ノノぼαノ∼α4d〃∫8, etc..                  1ヨ   次.   B簿気イ戻…………・…・・………………………………48. はじめに・…………・…・・……………・…………・………45. 狙 調査の対象と方法………………・…・………・……4g.  河辺植生の研究史…・…………・…………・………45. I> 調査結果および考察………………………………50. A.わが国における河辺植生の研究史………・…・・45.  A.植生単位………………・・…・……………………50. 夏. B.国外における河辺植生の研究史………”…’…46. a.コウキクサクラス(浮水植物群落)………50.  調査地域の概況………・………・………・・………・・46.   1 アオウキクサーサンショウモ群集………50. A.地形・地質………・………・・………・………・…・46.   2 アオウキクサ群落……………・・…・………50. 寧Contributions from the Department of Vegetation   Science, Institute of Environmental Science and   Technology, Yokohama National University No.55.   3 ヒメウキクサ群集………・………・・………51. 豆. **. 。浜国立大学環境科学研究センター植生学研究蜜.   Abteilung der Vegeta宅ionskunde des Institutes fUr   Umweltwissenschaft, StaaUiche Universitat Yoko−.   hama.   4 オオアカウキクサ群落……………・…・・…51    a)上級単位………………・…・・……………51. b ヒルムシロクラス(浮葉および 沈水植物群落)………………・・…・……………51.

(3) 44  5 ガガブターヒシ群集…………・…………・・51.   31 アキノノゲシーカナムグラ群集…………67.  6 ヤナギモ群落……………・……………・・…5/.   32 アシボソーツルマメ群落……………・…・・69.   b)上級単位………………・…・・……………52.   33 ヤブマメーヒルガナ群落……………・・…・7G. c.ウラギククラス(塩沼地植生)……………52.   34 ハナウド群集………・……・・………………71.  7 ホソバノハマァカザーウラギク群落……52.   35 ユウガギクーヨモギ群集・・……一………72.  8 ウシオツメクサ群落……………・………・・52.   36 イタドジ群落…………・・……・……………72.  9 ナガミノオニシバ群集・……・…・…………52.   37 マルバヤハズソウーカワラノギク.   c)上級単位……・…・・…・・………・…………52.    矛洋多iミ・・。・。・・一・・・・・・… r。・… 一一・・一・一・・・・・・・・・・・・・… 72. d.オカヒジキクラス・………・……・……………52.   38 カラメドハギーカワラケツメイ群.  10 ホソバノハマァカザーハママツナ.    集一・・・・・・・・・・・・・・・… 一・・・・・・・・… 一… 一・・・・・・・・・・… 。73.   群集……・…………・・………・………・・………52.   39 カワラヨモギーカワラサイコ群集………74. e.アゼナ群団(短期一年生草本植物群.    k)上級単位・………………・・………………75.  落) ・… 。一・・・・・・・・・・… 。・… 。・・・・・・・… 。。・・一・・一。・・一… 52.  Lヨシクラス(湿生草:原)…………・……・…・75.  11 アオテンツキ群集…………………………53.   40 シオクグ群集………………………………75.  12 アゼトウガラシ群集……………◆・…・……53.   41 アイアシ群集……・………・・………………76.  !3 アゼガヤツリーカワラスガナ群集………54.   42 ヒメガマ群落………………・…・・…………76.  14 トキンソウーウジクサ群集………………54.   43 サンカクイーコガマ群集…………◆・・……76.   e)上級単位…………………………………56.   44 ウキヤガラーマコモ群集・……………・・…76. f.タウコギクラス(河辺好手素性一.   45 シロネーヨシ群落………・・…・……………77.  年生草フ{∼こ右直物琴直言客) 。・・… 嚇・・… 。。。◆◎… 一一・… 一・・57.   46 アシカキ群落:………・……・・………………78.  15 カズノコグサーカワジサ群集……………57.   47 カサスゲ群集………………………………79.  16 スズメノテッポウータガラシ群集………57.   48 シカクイーチゴザサ群落…………・・……・80.  17 ノミノフスマーケキツネノボタン.   49 チゴザサーアゼスゲ群集…………………80.   琴洋多建・・一。・・一・一・・・… ◆・一・・・・・・・・・・・・・・・… 一・◆… 。一・59.   5G ハナムグラーオギ群集・…………・・………81.  18 ミゾソバ群集…………・・……・……………59.   5! ヤブガラシー川州群落……………………82.  19 オオクサキビーヤナギタデ群集…………60.   52セリークサヨシ群集……………・………・・83.  20 アキノウナギッカミーヤナギタデ.   53 ツルヨシ群集……………・・………・………83.   群集……………・・……………・・…・・…………60.    1)上級単位……………・・…・…・…………・・84.  21 コアカザーオオオナモミ群集………・…・・61.  m.ノイバラクラス(低木群落)………………86.  22 アキノエノコログサーコセンダン.   54 クコ才洋幸客……………・…・……・………・…・・86.   グサ群集・………・・…9…・……9………・……・・61.  n.オノエヤナギクラス(河畔林)……………86.  23 コブナグサ群落……………………………62.   55 イヌコリヤナギ群集………………………86.   f)タウコギクラスの群落体系……………63.   56 タチヤナギ群集…・…………・・……………86. 9.イネクラス(水田雑草群落)………………63  24 ウリカワーコナギ群集…………一・一…63 h.シロザクラス(畑地雑草群落)・……・…・…63.  25 カラスビシャクーーニシキソウ群集………63 i.路上一年生草本植物群落…・………・…・……64. 26オヒシバーアキメヒシバ群集……………64 卸オオバコオーダー(河辺および路上  に生育する多年生広葉植物群落)……………65  27 ナガバギシギシーギシギシ群集…………65  28 ミゾカクシー川州ジシバジ群集…………65.   57 ジャヤナギーアカメヤナギ群集…………87.  58 ネコヤナギ群集…………一・一…………88   59 ドクウツギーアキグミ群集・一………・…88   60 コゴメヤナギ群集……・…・・…・…………・・89    n)上級単位………・…・…・・………………・・89  0.ハンノキ林……・・…・……………・………・・…89.   61 オニスゲーハンノキ群集…………………90   62 ゴマギーハンノキ群集・…・………・………90    0)上級単位……………・…・……………’…91.  P.アカマツ林およびケヤキ林…………………9!.  29 クサイーカゼクサ群集・・………・…・…一・66.   63 ヒメヤブランーアカマツ群集……………92.  30 カワラスゲークサイ群集……………・一・66.   64 コクサギーケヤキ轡集……………………92.   」 ) 上級蓉窒イ立・・・・・・・・・・・・・・・… 。・・… 一・◆◆・一一… σ・67. B.溝辺植生の特徴とその配分…………・…・・……93. k.ヨモギクラス(路傍雑草群落)……………67.  a.沖積平野の植生の特徴………・…・…・………93.

(4) 45  b.河床植生の配分………・…・………・…………913.   b.洲積率野の潜在自然植生とその代償.  c.後背湿地の湖沼岸辺における植生配.    有直杢ヒー一・一… 一・・・・・… 。・… 。・・・… 一・… 。・・・… 一・一・一・98.  分………………・……・…・………・・……………95.   c.過窒素化に伴なう河辺植生の変化……・◆・…98.   1 渡良瀬川遊水池………・……………・・……95.  D.水辺における下生の保護と利用……………100.   2  }醤;生?召… 一・一一・・… 一一… ◆◆・一一・・・… 一・・・・・… 96.   a.植生による岸辺の保護……………………101.   3 震ケ浦……………・・…・……・………・・……97.   b.水生植物による汚濁承質の浄化…………10!.  d。河口付近の塩生地の植生配分…………・…・97. V まとめ…………・・……・・…・…・…………………101. C.沖積平野における人為的影響による摂. VI Zusammenfassun9’…’…’”……………鱒…・・!03. 生の変化…………・…………………・…・…………97  a.粗積平野の変貌………・………・・……………97. は じ め に.  引用:文献……………………・・………・……………108.  群落表(表1∼51). 究の発展にも資することが大きいものと考えられる。. さらに,河辺災害の防止,河川周辺の自然環境の保.  河辺およびその周辺都の植生は,限られたil寸同内で. 全,緑豊かな環梶創造の基礎資料としても寄与するこ. 確認が可能な地球上の植生,または生物戯胃体の消長. とが期待される。. の縮[灘である。それらは,殖生や生物共同体が成立.  本稿を草するにあたり,本研究をまとめる機会を与. し,発達し,繁殖し,そしてたった一園の洪水や,短. えられ,また御指導,有益な助言を賜わった東北大学. 期悶の,しかも強い乾燥によっても消滅する,動態の. 教授飯泉茂博士に振い感謝の意を表します。さらに,. 典型的芙例でもある。ある地域における河辺およびそ. 横浜国立大学環境科学研究センター教授宮脇昭博士に. の周辺の沖積地の植生の調査,研究を凹して,動的・. は,植物社会学的な研究・調査を開始以来,終始変ら. 空llj的な植生の生きた姿を,その立地条件とのかかわ. ぬ御指導と御詰撞を受けた。また筆者が1972年9月か. りあいにおいて,明確に,しかも総合的に解明し,把. ら6ケ月の同の在独中,ジンテルン市の理論応用植物. 握することができる。. 島島学研究所長Reinhold T甑en博士の暖かい御指.  河辺植生はおもに,河辺およびその周辺域にあっ. 導のもとにヨーロッパ北部の沖積地の植生を十分観察. て,多かれ少なかれ,増水や洪水の影響を受ける範囲. し,わが国の植生と比較する機会に恵まれた。ここで. に生育する植生すべてを含めていう。大礫や小礫を敷. 両博士に厚く御礼申し上げます。. ぎつめた砂礫堆は,真夏の炎天下には灼熱の砂漠とな.  境地調査では当時本研究室の研究生であった井上香. るが,隣接する水辺には,おだやかな入江さえ形成す. 世子,上野節子,小州吉平,持田幸良の各氏にはとく. る。したがってそこには複雑な立地に対応した,多彩. にお世話になった。また曽根二二,富士灘両氏からは. な櫃物群落が発達している。. 資料を提供して載いた。さらに資料の整理に際しては.  河川の曲流や氾濫で形成された後背湿地には,停滞. ホ研究室の多数の方々の御協力を得た。ここに記して. 水でうるおされる湿地や地下水位の「;い立地に湿生林. 深く感謝します。. が分布している。また,河川下流部の三角州には,大 ノ」・の湖沼が発達し,浮葉・沈水縮物群落で満たされて. 1 河辺植生の研究史. いる。河口に接し,塩沼地植生が稀に見出される。.  A。わが国における河辺植生の研究史.  本研究は,関東地方のヤブツバキクラス域の範闘を.  わが国は雨盆が多く,しかも壮年期の地形をもつ地. 中心に,洲積平野の低地において,河規が形成した内. 域が広く,河川の数もきわめて多い。しかし,摂ホの. 状地,後背湿地,三角州などの地形上に生育するすべ. 沖積地をも含めたこれらの河辺植生を植生学的な立酒. ての植生を調査し,その種組成,構造,分布,入為的. から総合的に扱かった研究はきわめて少ない。ヤブッ. 影響および群落相互の関係などを明らかにし,地域植. バキクラス域および隣接地域における河辺植生の生態. 生誌を完成することを目的としている。. 学的研究には,古くは中野(!910),猶原(1936),小.  関棄平野はわが国の中心都に位回し,沖積地形の発. 島(1936),平尾(1941)および栗田(1941)らの報. 達は最大の娩模を誇る。しかしそこに存在する植生. 告がある。猶原(1945)は荒川において,河辺植生を. は,首都圏の膨張とともに,濤に日に変質し,消滅し. 生態学的な立場から研究を行なっている。ここでは,. てゆく(Miyawaki u. Okuda 1977)。したがって,. 河辺類生を立地の安定度にしたがって不安定帯,半安. 関東平野の河辺およびその周辺の沖積低地の植生を明. 定帯,安定帯に分けて群落組成や遷移,生育形などに. らかにすることは,わが国の河辺や沖積低士也植生の研. ついて論じている。.

(5) 46  南灘1963は矢作川水系において河原櫃物群落の組1ま受.  宮脇・奥田1976は首都圏(関東平野)の潜在自然植. を方形区法によって調査し,ッルヨシ群集,ネ隷ヤナ. 生園を作製した。これによって,関東地方における潜. ギ群集など9つの植生単位を記録している。. 在的な沖積平野の分布がきわめて明瞭になった。.  宮脇・奥田。石坂1967は,関市平野の河辺枢生の凝.  B.国外における河辺植生の研究史. 落学的研究の一環として,多摩川の下流において河辺.  lq外における沖積平野の植生に関する研究は古く. 植生を調査し,群集レベルで12の群落単位を記載した。. Klika l936による河辺植生の遷移の研究があるが,河. これらはオオバコクラス,シロザクラス,短1生イグサ. 辺無生を総合的に扱ったものにMoor!958,1969の. クラス,ヨシクラス,ヤナギクラスに所属させられた。. スイスの河辺植生の研究およびSeibert!958のドイ. 同時に各群落の立地を土性と水位とに対応させて相互. ツ,ププリンガーアウの植生研究がある。Weaver. 関係が示されている。さらに宮脇・奥田1970は水辺lif〔. !960は,アメリカ中央部ミズーリ谷の洲積重泡の植物や. 生を欧州のそれと比較し,群落体系を論じている。. 櫃生について調査を行なっている。さらに,Kopec厨.  この時期において,胡模川(青砥1969),揖瀬川(北. 1965,!966,!967,1968による,洪水の植生に与える. 沢!97D,瀬野川(波1≡日1972)など各地で河辺植生の. 影響に関する一連の研究をはじめ,多数の研究報告が. 調査が活発化しはじめた。. ある。また河辺横坐の護岸に対して果す役割に関して.  Miyawaki u. Okuda 1972は多摩川および利根刀iに. はNiemann 1963,1965,1972などの三揃がある。. おけるこれまでの成果を欧州の河辺植生と比較検討.  冠水二1蛎1の生態的特徴についての研究にBa1会tova−. し,22の群集および群集レベルの群落単位が記載され. Tu1畿kova 1966がある。またヨーロッパのヨシクラ. た。これらはタウコギクラス,オオバコオーダー,ヨ. スの体系も同じ著者によってまとめられている(Ba−. シクラス,ヨモギクラス,コウキヤガラクラス,イヌ. 1日頃ova−Tulゑck:ova!963)。. コリヤナギ群殿および短期一年生植物群落の7つのク.  好窒素性理物群落の体系についてはTaxen!950,. ラスに所属されている。. 1970,1974に詳細に記載され,わが国のRuder誕な.  飯泉・内藤・石月【1975は,仙台甫広瀬川の1{二;∼下流. 櫃生の研究に大きな示唆を与えてくれる。. の植生と植物相の興趣の1・}コで,湾畔林,冠水草原,挺. 水草原群落,沈水植物群落など22の鞭物群落について. 皿 調査地域の概況. 記載している。その中でミチノクシロヤナギ群落,エ.  野生調査の対象とされた範囲は図1に示すように,. ゾノサヤヌカグサ群落などはそれまでは未記録の籍蒼. 関東地方の善男平野のうち,主として常緑広葉樹林崎. 単位である。.  河口付近の塩沼地植生に関しては,宮脇・奥田・鈴. (海抜約600m以下)に限られた。関東地方の沖積平 野イま関棄ローム偲の台地が上昇し,その後河川が開析. 木1975によって,東京湾に注ぐ多摩川,小櫃川の塩沼. してできた低地の堆積ll−1である。. 地植生が,埋立地雑草とともに総合的に調査が行なわ.  A.地形・地質. れている。.  関東地方の河州には利根川,荒月【,多摩川,相模.  冨士・瞥根1976は臼野市の穂生をまとめ,多摩川中. 川,久慈川,那珂川などがあげられる。これらの河川. 流部の河辺植生について詳述している。. は一般に上中押部で扇状地で粗大な満礫よりなり,中.  沖積平野植生で,もっとも重要な畑地および水田雑. 流部では自然堤防地帯を形成している。また下流部の. 草群落についてはMiyawaki 1960,1965,1969の業. 湾口付近は三角州地帯となっている。. 頴がある。.  上流部の扇状地地形は乱流がくり返された利根川で.  沖積平野穂生に関する植生図化の研究は,組帯単位. とくに発達している。しかし赤城山,榛名山などの火. が明確になるに従って徐々に発展している。宮脇・奥. 由裾野にさえぎられ,大きな扇状地は少ない。中流部. 瞬・石坂1967は多摩州の下流部の植生図を発表し,奥. では洪積台地と沖積低地との境界が判然となる。各地. 田・冨脇1972は中流襟1の植生國を作製した。これらの. に乱流による自然堤防が帯状の微高地を形成し,)訴々. 図は,Miyawaki u, Okuda!972によって1:2,500の. に圭Lr15∼6mの河畔砂丘が見られる。後背湿地は低. 着色図で示されている。つづいて奥田!972は多摩川の. 湿な君手解の地形となり,所によって沼沢地となってい. 浅川合流地点の着色植生図を発表している。. る。関東平野にはかつて,湖沼,沼沢が80ケ所も散在.  植生図はしばしば行政単位で描かれる易合が多い. し,低位泥炭も見られたといわれている。現在これら. (奥劉玉974,1976a)が,河川の流域を単伎としての. の沖積地は自然堤防上が畑や宅地に,後背湿地は水増. 現存植生図(1150,000)がはじめて多摩用流域で作. に利網されている。沼沢地は近世になって,排水機械. 製されている(奥劉1976b)。. や改修工事等による干拓によって水田化され,湿生林.

(6) 47.                     ・響.      、諾論. ざ. 久慈Ill 王♂}■Ktヨ∫i. 〆 園甲’. ”・    脹1無振、、 煎、. B・ひ「9Asam‘鑑 \     高肖奇.      ll.ケ義山.  麗」鐸∫用.               し度良1.換.      1碧.    多々艮‘n   T乙Uiua See.      Be「g磐t.・宮.     池藤沼.     覧/1融畔.       h三Lkヒlrこし Sec   M〔,r川ma     K〔レ9a プ㌦モ5   小.     \. \.     。。非庸1瓢。。. 黙.    嬬   璽沼     Kuma暮【Lya. ト層LNaRagawa.  勉水池            筑,乾日1.    叢漁 一癖難. ∵ヅ1糖.       Seド髭           謹.        \ 沼                 ・画    岩t墜  野i日.  ・賑1訳.       N磁a   l・、[ukl       藤 ドullshirい.   2ど3…・1紬雲取、1、. 回議  鰍こ巻翫伽. Ber・g K・}b1監stli ▲ 3岨8.       ▲     Bし・尾・gKし崖rn〔♪{いF’i       、..こ蹟lii    jく河疏議  1527 ・1・・噌・・一1謙、、、、.     ム   B巳・rg Dζdb・㌃s:鑑竃Sl止.     成田 弩  争論篇『. 利恨月1 王・9LT‘,ne. \斜,認識一,。,.         宅   糾∼.     曝謙、鞭繍諏1}、.   sこLkur‘且 。爵、霧、.    ▲  Berg Mi!su【u拭t噛. ∵㌧ 誓6. 1∼prB l”uP.      蝕\ズ 卵・幽. ぺ.   ム1567 Berg T川聖zawζ1ノく出     ム12.掃. ll_、、i. ノ 聡∴/. N.   ’噛/..    艦.  chi麟aSこ証k 廻. 曾 \. 職. }1鷲,,. ▲. 0  10  20  30  40KM.     図1  調 査 地 域 図 Ubers1chtskarte des Untersuchungsgebietes.. や湿原植生は急速に失なわれはじめた。. 流がくり返され,鳥川との合流地点では絶えず洪水の.  関東地方の過半をしめる洪積台地は,関東ローム層. 氾灘を起し,霞流のくり返しによって広い自然堤防帯. が厚く堆積しているが,その周縁は!0∼30mの急崖と. を発達させ,その範閥はL!00∼2,700mウこ及んだとい. なり,崖錐下部や開析して著しく分岐した支谷は低湿. われる。したがってこの付近の土壌は肥沃な粘質土が. 地となっている。. 堆積しているため,耕作地や桑園に適している。.  関東平野の沖積地の中で規模の最も大きいのは利根.  渡良瀬川との合流点付近は勾配がゆるやかなため蛇. 用によって形成された河成平野である。利根川は流域. 行が行なわれた。現在なお渡良瀬遊水池(旧赤麻沼),. ilFll積は15,832km2あり,上越国境の奥利根地域を水源. 城沼,近藤沼,多々良沼,板倉沼などの溝助;湖が散在. とする。上流域ではV字状渓谷が発達し,州の形成が. し,当時の派州の跡を物語っている(小出1972)。と. 少ないが,矢木沢,赤谷川,片品川,吾妻川などを合流. くに渡良瀬川遊水池は現在改責参工華が進められてはい. して徐々に/i【幅を広げ,沼田付近では川幡100∼3001n. るが,様々な低地植生の見られる場所として最大の規. に達する。姦妻川合流付近より扇状地河川となり,乱. 模を誇っている。.

(7) 48. 駿. 讐窒萎蕪姦藩類叢琴茎峯嚢. 灘 灘藝. 鐸i、. 一難 驚磯黎.  .》. 羅藻.   図2  利根損中流部,淋積地の一般口」な農面当そ観。 Norma}e Agτar−Landscl貰aft im Flachland am Mittdlauf des Tone−Flusses(20m U. M)・.  栗橋から現在の本流方向は,かって赤堀川と呼ば. 字渓谷が発達している。−ll梅付近で関東平野をこ達して. れ,瀬替によって人工的に開さくされた都分である。. からは勾配がゆるやかになり扇状地地形となって河川. かつての本流は,舌L流をくり返しながら南下し,東京. 敷の発逓を見る。この封近から河口までは数ケ所の取. 湾に注いでいたといわれる。この付近一一帯には旧河道. 水堰があるが,その中では江戸の謙譲飽こ伴って開さく. が蛇行して流れており,その多くは用水として利川さ. されたヨ呈川上水による分水鼓がいちじるしい(門村. れている。大木で鬼怒川と合流した利根川は,取手付. 1961)。下流都は都市河川として東京都の南端を流れ,. 近に大きな遊水地帯を形成している。支流の一部に有. 取水によって減少した溝水は流入する生活排水によっ. 生沼と呼ばれる湿生橿生の圭鋤、な沼が:rゴ在する。. て汚濁が進行している。またがっての砂利採取によっ.  霞ケ浦とその流域は面積が2,!71km2に及び,明治. て湾床がいちじるしく低下している。テラス化された. 中葉には洪水のたびに氾らんをくり返していたといお. 冨水敷は夢クリェーション地域となり,河辺植生は貧. れている(小出1972)。. 弱である(奥田!976b)。.  利根規に隣接する荒川は流域欝積が3,130km2で流.  関東地方西南都の丹沢山地1汰,関東大地震とその直. 路延長180km,平野./1では長さ95kmに達する。上流. 後の台風による降雨で,おが賑最大の由崩れが発生し,. 部の秩父地力は慢性的な地すべり地、ぎfとなり,峡谷が. その影響が翻模川や酒匂1目に現われている。相模川. 多く,そのため部落は斜而に究達し,傾斜畑には1柔園. (馬入川)は?!士山からの豊冨で安定した流」控もち,. が多い。下流詔1は台地にさえぎられ,平地面積がせま. 城碍,相模原付近で南方向に曲り,全長約100kmで. い。舞舞年代に瀬替によって利根川から分離された. 相模湾に注ぐ。酒匂川は郷殿堤付返のL肩地を水源と. が,古く乱流がくり返されていたといわれる。荒川本. し,比較的忌勾配で叢叢湾に難く・。. 流の下流部は入工の堤防によって周辺の後背湿地と画.  関東北部にはこの他那珂川や久慈川などが存在し,. されている。鑓水敷は魯都圏の1膨張とともに夢クリエ. いずれも中洗ゴllに砂礫の多い州を形成している。久慈. ーション施敵に利用されている(小峰1952)。. 測の下流都は河に叶寸’近で海岸の砂州にさえぎられ,鋭.  多摩川は関東虜地の大菩薩嶺や唐松尾山などをこ涙を. 角に湾曲する特徴的な地形となっている(小池!961)。. 発し,流路の長さ14gkm,流域面麟は1,235km2であ.  B.気  候. る。上流域の地質はおもに秩父古生∫一}をこll体とし, V.  関東平野におけるメし責癸は地形的特徴に対応して比較.

(8) 49. 図3  菅生沼付近の景観。後方にアカメヤナギ,タチヤナギなどのヤナギ林が見られる。   Langsaln flieBendes A】twasser am Sug6−See im Mlttellauf des Tone_Flusses.     Im Hintergrund Weidenw盗lder mit 5α傭面8/zoノ’轟8♂oゴ‘♂8∫und 35吻)π9∼♂∼5     (18m遺, M).. 的地域差は少ない。沿岸地方,中央平野部,および山. 皿 調査の対象と方法. 地部に区分される。.  太平洋沿岸地方は海洋の影響を受け,もっとも温暖.  植生調査の紺象は,沖積平野における谷底平野,扇. な海洋性気候を示している。勢総半島の南端都では最. 状地,自然堤防,後背湿地,池沼,湿原,河原,三角. 寒月でも1月平均気温6。C以上を記録し,降霜は携. 州,干潟などの様々な地形上において,森林,草原,. れである。降水量は2,000鵜mを越える。渥量指数は. 雑草群落など,自然植生,代償植生をとわず,沖積平. !25内外にある。. 野に存在するすべての植生が対象とされた。.  中央平野部は気渥の日較差,年較差がやや大きく,.  調査は!965年8月に開始され,10年闘にわたって行. iノ諺陸性気候を示している。冬季の北西季節風はいわゆ. なわれた。野外における植生調査は,すでにわが国に. るからつ風とよばれ,晴天日数が多い。月平均気温は. おいて,海岸:から高山に至るまで広く用いられている. 最寒月の!月は2∼3。C,懇懇月の8月で26。Cを記. Braun−Blanquet 1964の力法によって行なわれ,測度. 録している。年降水±iヒは1,300mmで3地域の中では. として被度(三論定法)および難度が採用された。. もっとも少ない。.  植生調査の時期は全年を通じ行なわれた。これは,.  山地に接した地域は気候がきびしく,気候要因の年. 河辺においては春季相と秋季相が異なるためである。. 較差が一般に大きい。冬季は裏日木的気候を示し,夏. しかし植生調査の多くは5月,9月および10月に行な. は内陸的な姓質を示す。 冬季の月平均1気渥は0。Cを. われた。. 舗り,所によって積雪を見る。降水量はL400∼L600.  得られた植生調査資料はテーブル操作によって種組. m箪で夏季に最も多い。特に雷雨の発生による一時的. 成に重きをおいて,植生単位が抽出された。その後す. な集中降雨がいちじるしく,河川の流量に影響を与え. でに報告されている資料と相互比較を行ないながら群. ている。冬季の季節風はきわめてきびしく,北風や西. 集が決定された。. 風が卓越する。.  抽繊された植生単位によって,一部の地域で現存植.  河川や湖沼付近の気渥は,水温の微気象的な影響を. 生図の作製が行なわれた。. 受け,}般に平地よりも5∼6。C低くなっている。.

(9) 50. 簸鐸蟻鍵馨鞍撫難、,. 翻 図4  霞ケ浦の湖岸に発達した水生植物群落。前緬にはヨシ,後方にマコモ,ミク婆が帯状に生育している。  GroBflachige Verlandungs−Vegetation am Ufer des Kasumigaura−Sees・Im Vordergrund wachst  Schilf_R6hricht、 dahinter sind g賛rtelartige Z舵απ1σ♂α∫ゲoZ∫α一und&ραノ’9御∼∫μ〃’舘oJoノ∼塗〃〃μ一Bestande.  ausgebildet(ca lOm廿・M・)・ Miyawaki et J. T“x(:n!96Gによって行なわ云工,3楓. 】V 調査結果および考察.  A.植生単位. の群集が記載されている。同論文の群集表は総合常在 度で示されているため,種組成の詳細はまだ不明の点. 調査の対象とされた関東地方の亨ll麟平野の植生につ. が多い。しかし群集の標徴種や分布から考察すると,. いて,約!,200の植生調査資料が得られたQこれらの. 関東地方のウキクサ群落はアオウキクサーサンショウ. 資料は袈操作によって群落主ミ粒が抽出され,既存の幸【疑. モ群集に含められるものと考えられる(宮脇飽1972)。. 告データと比較検討をくり返した末,以下にのべる64.  霧隠の調査で得られた熱讃地方のウキクサ群落の組. 個の群集および群集レベルの植生単位に談とめられ. 成からは表1に示されるように4つの群落単位の存在. た。それぞれの植生単位はクラスおよびクラスに相当. が認められる。. する上級植生単位にまとめて記載されている。.   1. アオウキクサーサンショウモ群集(表1B)     Lem貧etO paUCiCOS.搬ねe−SalVi簸ietU三組. a,コウキクサクラス(浮水植物群落)(表1).     羅at3ntis.Miyawakl et∫.丁銭xen 1960・. ,水田や池,貯水池,停滞水で満たされた溝などに浮.  アオウキクサーサンショウモ群集はサンショウモを. 遊しながら水面をおおうウキクサ群落は植生界では最. 標徴種として麹の単位から区分される。平均出現種数. も単純な植物群落である。ウキクサ群落に関する櫛物. は3種で,サンショウモは疎生し,ときに密生する。. 社会学的な研究は,R・Taxen!950・W!Koch l954,. 関東地方では多摩川の支流の浅川ぞいに見られるが,. T.M慧11er u. S, Gbrs 1960などの研究者による数. とくに水系に関係なく各地に普遍的に出現している。. 多くの報告がある。欧州のコウキクサクラスは最近. ただし,除草剤による構成種の減少が認められる。. R.TUxen 1974によって大難されている。.  アオウキクサーサンショウモ群集は一般に肥沃な水.  わが国にはウキクサ科に属するウキクサ,アオウキ. [1ヨや溝に出現し,水田の場合はとくに乾田に多い。. クサをはじめ,10種内外の浮遊性の草本植物が知ら.   2. アオウキクサ群落(アオウキクサーサンショ. れ,また帰化植物の報告もある(大滝1974,他)。.    ゥモ群集の断片)(表1A).  わが国のウキクサ群落の植物社会学的研究はすでに.     Fragmentarische Le斑na−Gesellschaft.

(10) 51.  アオウキクサ群落はわが国に広く分布するアオウキ.   b.ヒルムシロクラス(浮葉および沈水植物群落). クサとウキクサの2種のうちどちらかの工種による種.  河辺の低地に形成された大小の湖沼や,流路の変更. 組謹のきわめて単調な群落である。関東地方の全域. によってとり残された小河川には,沈水植物および浮. の,主として水田や用水路にそった富栄養立地に分布. 葉植物による植物群落が生育する。これらの場所とよ. する、,ときに流水中にも生じ,ヤナギモなどの浮葉に. 付着しながら生育する場合がある。生育期は!!月ま でで,低温とともに枯死する。. く似た立地は貯水池などにも見られる。.  ヒルムシロ属を主として構成される沈水・浮葉植物 群落はヒルムシロクラスとして摺握されており,欧州.  ア渉ウキクサ群落は群集としての独立性は低く,ア. を中心に3オーダーが記録されている。わが国におけ. ォゥキクサーサンショウモ群集の断片として扱うほう. るこの群落の研究はきわめて立遅れており,明らかに. が遊切であろう。.   3. ヒメウキクサ群集(新) (表1C)     Spirodelet経m ol量gorLizae ass. nov..  多摩川の水系の調布市染地付遮の水田に,ヒメウキ クサを含むウキクサ群落が見出された。ヒメウキクサ ぐ…名シマウキクサ)はわが属の暖地に分マ「iする好暖. された植生単位はきわめてわずかに過ぎない。.  わが国における浮葉および沈水植物群落に関する研 究には三木1927,山口1938,1くamuro 1961,奥田・藤 原・」菖艮務!970, 宮∫1動9藤原!970, 浜島1970, 1973,. 松浦1970,牧田1973,大滝1975,宮脇・奥田・藤原 他1977などがある。. 雨の植物で,形態はアオウキクサに近似するが,常緑.   5. ガガブターヒシ群集. 性といういちじるしい特徴をもつ。生育地は都南化の.     Nympkoides iRd圭ca−Trapa japon董ca−Ass・. 影響によって強く過窒羽化された排水不良な水田であ.     Mlyawaki, Okuda et K Fujiwara 1977. る。.  関東地方の低湿地では霞ケ浦,印旛沼および手賀沼.  ヒメウキクサ群集には3個の下位単’位が記録され. が代表的な湖沼である。これらの沼は最近強く過窒素. た。イチョウウキゴケ亜群集は日羽のへ夢などにおい. 化されており,湖底には泥土が堆積し,自信素性の水. て,樹陰などの影響で日漿鍛のやや少ない立地に発ら. 生植物が繁茂している。. れる。アカウキクサ亜群集はアカウキクサで区分され.  ガガブターヒシ群集は印旛沼の温酒において記載さ. る。このアカウキクサは安倍川以鷲に分布するが,調. れた(宮脇●奥田●藤揚〔他1977)。同名の群集はすで. 査地は浅絹水系の養魚場から流出する水il日であること. にKamuro!961の報告に兇られるが,同報告では群. から凶内帰化の一・例と考えられる(富士・鴬根1976)。. 落組成表による群集の継成や特徴1ま明らかにされては. 典塑:瓶群集はヒメウキクサ,アオウキクサ,ウキクサ. いない。. の3種で構成される典型1/1酷な単位である。.  ガガブターヒシ群集はアサザ,ガガブタ,ヒシ,サ.  ヒメウキクサはA,Miyawaki u.」. TUxen!960の. サバモなどの麺群で標徴される。沈水植物のクPモ,. 常圧度表には出現していないが,四匡i,目皿地方など. エビモ,トリゲモ, コウガイモなども生育している. の暖地に出現の可能性がある。. (宮脇・奥田・藤原他1977,Tab.10参照)。.   4. オオアカウキクサ群落(表1D).  ガガブターヒシ群集の立地は,水深が150∼2GOcm内.     Azoll&3apon隻ca−Gesel皇schaft. 外の止水性の沼地で水質は強く過窒素化され,汚濁し.  オオアカウキクサは常緑性の羊歯植物であるが,ウ. ている。底質には晶質の泥土が厚く堆積している。. キクサ科の植物とともに浮水植物群落を形1ラ史する。群.  ガガブターヒシ群集は,利根川水系の印旛沼,手賀. 落の分布は本州,四国,九州の暖地に広く出型通するも. 沼,霞ケ浦を中心に分布し,中流域の多々良沼,近藤. のと考えられるが,生育地は河川下流域の後背湿地の. 沼などにも断片的な植分が見られる。. 湿瞬に出現頻度が高い。休耕中の湿田に冬季紅葉した.   6.ヤナギモ群落. オオアカウキクサが一面に繁茂し,特異な相観を示す.     Potamoge毛on oxyphyll騒s−Gese1}schaft. ことがある。.  ヒシムシロ属で構成される植物群落の中で流水中に.    a)上級単位. 限って生育する群落としてヤナギモ群落が記録され.  以上にのべられたアオウキクサーサンショウモ群. た。ヤナギモ群落は,多摩川や鬼怒川の中流域の浅い. 集,ヒメウキクサ群集,アオウキクサ群落およびオオ. 流水中に見られる。ヤナギモは1株で広い面積をおお. アカウキクサ群落は,アオウキクサを共通の標徴糧と. って繁茂する。共存種にはエビモがある(奥田1976,. してアオウキクサ群団にまとめられ,さらにコウキク. Tab.2参照)。. サオーダー,コウキクサクラスに統合されるg.  ヤナギモ群落の立地は,礫質の底質を有する河川に みられ,多かれ少なかれ過窒素化されている、鬼怒川.

(11) 52. の上流部にはしばしばウメバチモの生育する平分を見.  関東地方におけるナガミノオニシバ群集の分布は,. ることがある。ウメバチモと共存するヤナギモ群落は. 東京湾にそそぐ千葉県,小櫃川河口が置1壷一の生育地で. 欧州におけるウメバチモオーダーに対比される。. ある。種組成は宮脇・奥圧i・鈴木1975Tab.4に示さ.    b)上級単位. れるように,ナガミノオニシバが優製し,シオクグ,.  ヒルムシロクラスに属する群落の植物社会学的な体. ヨシの出現度が高い。. 系に関しては,わが国における研究が立遅れているた.  小冷川の三角州は苺忌模は小さいが,溺状にいくつか. め,現在まだこれを論ずる段階ではない。ガガブター. の細い支流が分れ,湖汐のたびに海水が往来する。ナガ. ヒシ群集はNymphaeionに,ヤナギモ群落はRanun−. ミノ粗描シバ群集はこのみぞにそって生育している。. culion flultantisに対応するものと考えられる。.    c)上級単位. c. ウラギククラス(塩沼地植生).  ホソバノハマァカザーウラギク群落,ウシオツメク サ群落およびナガミノオニシバ群集は,ナガミノオニ.  河口付近の泥湿地や海波の影響の少ない内湾に生育. シノミ群団にまとめられ,さらにナガミノオニシバオー. する塊沼地植生は関東地方ではごく限られている。東. ダー,ウラギククラスに統合される。. 京湾は比較的おだやかであるため,河口付近に塩沼地 植生がみられる。ただし,現在海面の埋立がもっとも. d.オカヒジキクラス. はげしく行なわれており,塩性湿地の分布は狭い。.  海撰砂丘や河口の塩沼地などにおいて,流水によっ.   7.ホソバノハマアカザーウラギク群落. て運ばれた有機質の多い泥土や木珪,越そう,わらく.     Atriplex gme正inトAster tr量polium・Gese11−. ずなどが督ちよせられ一時的に過窒素状態となる。こ.    schaft. のような立地に一無生の郷軍素性植物が生育し,群落.  多摩川の河口および東京国際空港内の排水溝などに. を形成する。. 見られるホソバノハマァカザ,ホコガタアカザ,ウラ.   10.ホソバノハマアカザーハママツナ群集. ギクなどで構成される群落はホソバノハマアカザーウ.    A毛riplic二一Suaedetum n}ar韮timae Miyawaki. ラギク群落として記録されている(宮脇・奥照・鈴木.     et Ohba 1969. 1975,Tab.1参照)。穗尊高は50∼60cm内外で50∼.  ハママツナの生育する繊分はMiyawakl eしOhba. 90%の馬副率をもち,ヨシが混生する場倉は植生高. 1969によってホソバノハマァカザーハママツナ群集と. が120cm内外となり2層群落となる。. して報告されている。関東地方では,東京湾小櫃川河.  群落の土壌は河川によって堆積された泥土を主と. ロの三角1判こ生育する。優占種のハママッナは枝葉を. し,潮の干満や波しぶきを受ける。. 田下に広げて密生し,群落高は60∼70cmとなる(宮.   8. ウシオツメクサ群落. 脇’奥田’鈴木 1975,Tab.1参照)。.     Sperg“laria mar三n翫一Gesellschaft.  ホソバノハマアカザ一隅ママツナ群集の上級単位は.  河口付近の泥湿地や埋立地において,塩分の稀薄な. ホソバノハマアカザ群団,オカヒジキオーダー,オカ. 半かん水に冠水される立地にウシオツメクサがカーペ. ヒジキクラスに統合される。. ット状の相観をしめす群落を形成する。共存種はごく. 限られ,ホソバノハマアカザ,ウラギクなどがわずか. e.アゼナ群団(短期一一年生草本植物群落). に晃られる(嘗脇・奥田・鈴木1975,Tab.2参照)。.  河川の不安定な1可床部=をはじめ,毎年ぬり変られる.  ウシオツメクサ群落はもっとも塩分濃度の低い陸側. 水田の畦,イネの収・穫後の泥土,道路の凹状地,貯水. の裸地に生育する。多摩川などの河jl【敷内のグラウン. 池や排水溝などで,夏季水位が下降して一時的に裸地. ドの口状地に群落が形成される。また埋立地の通称夢. 状態となった湿った泥土ヒなどには,夏の高温ととも. の島などにも断片的に分布している。. に短期閲内に生育を完了する一・群の小形一年生草本植.   9.ナガミノオニシバ群集. 物が群落を形成する。このような群落は欧州において.     Zoys玉et朕m s隻鍵icae nipPon隻cae Miyawald. 古くから認識され,Moor 1936による Isoetetalia.     et Ohba 1969. (lsoeto−Nanoluncetea:綾性イグサクラス)の体系に.  ナガミノオニシバ群集は宮脇・大場1969によって記. 見られるように,数多くの群集が記載されている。. 載された塩沼地草原である。ナガミノオニシバは長い.  彦っカミ匡】冒(泣ま 王くamuro 1954, !957, 1961カミ西南日本. 根茎で繁茂し,細い枝葉を密生してシバ草涼に似た群. における渇水期を有する潅堺田財二水池において7個の. 落を形成する。共存種は少なく,わずかにシオクグ,ハ. 群集を記載しているが,この中でヒメホタルイ群集と. ママツナが加わる。土壌は細礫を含む砂質土である。. ク郎テンツキ群集がこの短期一年生草本植物群落の範.

(12) 53. 轟レ         襲懲繕.      に. 難難聾嚢義蜘灘. 難難聴・. 羅灘舞 鑛斜壁羅、. 難蟹躍    図5  利根川下流の干上った池紙にカーベヅi・状に生じたアオテンツキ群集。. Teppigartige(lem N anocyperionentsprechenden Gesellscha士t(Fimbristyletum verruciferae)auf nassem Boden eines nach Entwまsserung austrocknenden Teiches am Tone−FluB(15m U. M.). }£に入るものと考え一られる。. 乾湿に差があり,アゼテンツキ群集が粘土質の多い水.  A.MiyawaKi u. S. Okuda!972は多摩川の植生を. 則L壌に生育するのとは対照的である。とくに群集標. 網撰川のそれとの比較において,アゼトウガラシ群集. 徴種のアオテンツキ,アオガヤツリ,シロガヤツリな. とアオテンツキ群集の2群集を記載している。今回こ. どはほとんど水嚢に生じないことは興味深い事実であ. れらに新たに2群集が加えられた。. る(図5)。.   月.アオテンツキ群集(表2).  群集組成表はMiyawaki u・Okuda 1972の組成表.     Fi三n醜istylet騒m verrucifeぎae M玉yawaki et. にさらに茨城県藤代の資料が追加された。アオテンツ.    Okuda 1972. キ祥集はスズメノトウガラシ,コイヌガラシ,チョウ.  アオテソツキ群集はアオテンツキ,アオガヤツリ,. ジタデなどを区分麺とするスズメノトウガラシ匡IE群集. シPガヤツリ,コイヌガラシ,アゼテンツキなどの特. と特溺の懇懇種をもたない典型亜群集に区分され,前. 徴的な鼠欝で識別される一年生IF本植物群落である。. 者はさらにキクモ変群集とヌマガヤツリ変群集に下位. 祥落の高さは25∼30Cmで植被率は60∼90%に難し,. 区分された。典型亜群集は種数が少なく,水路による. 時に密生する。9月上∼申旬が群落発達の最盛期で,. 種子分散の機会の少ない賠水池などに見られる。スズ. 玲月中旬には大半の1蓬1物は結実期に入る。. メノトウガラ頭{E群集は利根川水系の流水辺に生育.  アオテンツキ群集は利根川の取手および千葉県茂原. し,このうち,キクモ変群集は粘質土を多く含む湿生. の調査資料で詑載された。群集構成種は!7∼27穫で,. 地に生じ,ヌマガヤツリ変群集はやや乾性な立地をし. 多数の難生草本植物がみられる。上記した識別種群の. める。. 他にスズメノトウガラシ,アゼナ,チョウジタデ,ヒ.  アオテンツキ群集の分布は,現在のところ利根川下. デリコ,コゴメガヤツリ,コハタケゴケなどが高い冨. 流域の取手,藤代などの河頬ぞい,および茂原一八積. 跡度で出現している。. 間の貯水池などにしか知られていない。.  アオテンツキ群集の生育地は,減水期に子上がる河.   12.アゼトウガラシ群集(表3). 辺や,水位の変動の多いため池の底部などである。土.     Va臓dellietum繊9ロstifol圭ae Miyawaki et. 壌は粘質砂土であるが水位変動の影響によって比較的.    Okuda 1972.

(13) 54.  アゼトウガラシ群集は初め多摩川下流における河川. 群集の構成種は上に示した種群の他,アゼナ,チョウ. 敷で記録された(Miyawaki u. Okuda 1972)。その. ジタデ,タマガヤツリ,トキンソウ,ヒデリコなどの. 後同群集は神上州の各圭飽や千葉県佐倉市(宮脇・奥田. 出現度も高い。一艇こ!5∼20種で構成され,カヤツリ. ・藤原他1977)などでも報告されている。. グサ科(とくにCyperus属)の植物が目立つのが特.  アゼトウガラシ群集は,6月から10月にかけて短期. 徴的である。. 同に生育する一年生草本植物による桑1姥1三単位である。.  アゼガヤツヲーカワラスガナ群集の生育期間をま他の. 群落構成種は標徴種のアゼトウガラシの他にアゼナ,. 類似の群集よりも長く,6月から11月の長期にわた. スズメノトウガラシ,サワトウガラシ,トキワハゼな. る。8∼9月が群落発達の敢盛期で,!0∼11月は結実. どのゴマノバグサ科の植物が多いことが特徴的であ. 期となる。したがって植生漸も高く40∼50cmの適合. る。さらにトキンソウ,チョウジタデ,ヒデリコなど. が多い。植被率は40∼70%を示す。. の出現度も高い。また水圧}雑草といわれるマツバイ,.  生育地の土壌は適湿な無量愛の砂土で,気候の変化に. キカシグサ,タマガヤツリなども禺現する。群落筒は. よって乾燥が起きやすく,久養分の蓄積能力も少な. わずか20cm内外であるが,随伴種のタデ属植物が混. い。したがってアゼトウガラシ群集の生育地とは,土. 在すると,50∼60cmとなる。アゼトウガラシ祥集の. 壌がより乾性でより貧養であること,植生活動簡閲が. 生義地は,河辺の水際において,夏季の志水時に水面. より長いことなどの違いがある。しかし,互いに生育. 上に表われた礫質の底質に薄く被膜状に堆積した泥土. :立地が近接し,しかも人為的な援活しのある盗食には,. 上に見られる。したがって多摩川のような,河水の利. 両岩の漉広域が不明になることもある。. 用のはげしく,流量の不安定な河刺に出現しやすい。.  アゼガヤツリーカワラスガナ稀集は, ヒナガヤツ. 他の生育地は水田の土壌上で,イネの紋穫前後の減水. リ,スズメノトウガラシ,オオニワホコリなどによっ. 時に発育し,収穫後の9月中旬から10月上旬に敢盛期. て区分されるヒナガヤッリ亜群集と,キカシグサ,ミ. となる。土壌の条件は河辺の土合でも水照の場会でも. ズガヤツリ,メアゼテンッキなどで区分されるキカシ. 湿性な粘質壌土でしかも富栄養な点で共通している。. グサ鋤祥集および識別種をもたない典型亜群集に下位.  アゼトウガラシ群集は3個の亜群集に下位区分され. 区分された。ヒナガヤツジ亜群集および典型鑑イイ集は. る。オオクサキビ湖上群集はオオクサキビ,スズメノテ. 河堪の中流域の上瓦鏑こおいて水陽讐の湿地に分布し,. ッポウ,ウキクサなどで区分され,多摩川下流の河床. その中ではヒナガヤッリ亜群集の方がより乾性な立地. 上で強く冨栄養化した湿泥画トに分布している。フタ. をしめる。キカシグサ亜群集は水田の畦などの水位変. バムグラ亜群集はフタバムグラ,イネ,キクモ,ミズ. 動のあまり起らないき【r地に多く,また∴朱養な泥土が. ガヤツリ,イガガヤッ夢などを区分種とし,水田土壌. 堆積した河床部にも出現する。ヒナガヤツリ亜群集は. 上に見られる。特別な区分種をもたない典型亜群集は. アゼトウガラシ祥集にもっとも近い。. 主として利根川中流部のi・卜栄養的な河床剖1泥土上に出.  アゼガヤツリーカワラスガナ群集は,川島,日野,. 現する。. 茂原など関東地方の各水系に、三遍的に分布する。また.  アゼトウガラシ群集の分布は多摩川【.i」下流をはじ. 隣接地の探i島市(阿武窪乏川水系)にも分布している。. め,鬼怒灘,相模川などの河川ぞい,および東松山,.  14.トキンソウーウリクサ群集(新) (表5). 茂原,手賀沼,成東,佐倉市などの水EH地帯に広がっ.    Cen£ipeδo−V往ndel叢e加m crus毛aceae ass.蔦ov.. ている。関東地方以外では,九州南部にも出熱し,常.  夏耳篇期旧に生育を完了する島木艶物群落のうち,. 緑広葉樹景域を中心に1七;交的広い分布域をもつものと. ?中積平野よりは,むしろ洪積台地上の湿生地に分布す. 考えられる。. るトキンソウーウリクサ群集が記録された。.  13.アゼガヤツリーカワラスガナ群集(新)(表4).  トキンソウーウリクサ群集はウリクサー種を証徴種.     Cypere加m gloもosi−sanguinolellt董s ass,. とする構成種数の少ない二【二本植物鞘済である。構成種.    nOV.. 数は10∼15種であるが,これらの中ではトキソソウが.  アゼトウガラシ群集とよく似た生態的特性をもつ. 目立ち,トキワハゼ,アワゴケなどの曖生繭物も生育. が,アゼガヤツリ,カワラスガナ,ヒメクグ,コウガ. する。祥蕗街は5∼10cmできわめて低く,植被率も. イゼキショウ,テンツキなどを標雛重および区分種と. 40∼70%とf負いG. して,款たにアゼガヤツリーカワラスガナ群集が記録.  トキンソウーウリクサ祥集の生育立地は,主として. された。アゼガヤツ夢一周ワラスガナ群集は,河床上. 洪積台地上に皆野によって造成された水ll日の畦,耕作. の不安定な湿った裸地,水田の畦および水田放棄地な. 地の凹所,建物の北側などでlil二から雨水が落ちて常に. どに生育する短期一年生草オ右}/l物羅‘6の一つである。. 湿った状態の続く裸地などに見(・れる。.

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