トップPDF ロシア語学習者の初期動機づけ要因に関する考察:R によるデータ解析 外国語教育フォーラム|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

ロシア語学習者の初期動機づけ要因に関する考察:R によるデータ解析 外国語教育フォーラム|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

ロシア語学習者の初期動機づけ要因に関する考察:R によるデータ解析 外国語教育フォーラム|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

 ここで,今一度統合的志向性と高い相関を示していた Q 2 ,Q 4 - 5 について考えてみよう。 これら質問項目はロシア人,ロシア文化や社会と同化志向を問うものであるが,多く ロシア受講にとっては,ロシアが使われている文化圏にも社会にも馴染みが薄く当初か らそれらに興味をいだいていたとは考えにくい。実際,塩村と北岡(2011)アンケート調査 によれば,ロシア受講生多くはロシアに関する知識が乏しいことがうかがえる。それゆえ, この因子得点高い受講生が異文化と接触という観点からロシア高い同化志向を持っ ているとは考えにくい。アンケートを実施したこのクラス学生たち間で「ロシア友だ ちができた,でも英語で話す」,「(日本)アニメにロシア人・ロシアが出てきた」というよ うな話が聞かれることから,第 3 因子が表すものは,とくにロシアを介さなくても満たされ る程度ロシアに対する興味であると考えられる。さらに,Q 4 ロシア話者と友だちに なりたい」に高い相関を示していること,および第 3 因子得点高いが授業中に友だちと 私語が多い傾向があるという授業現場現実も考え合わせると,ロシア授業を介して新し い友だちを求めていること現われとも考えられる。これは,第 3 因子が,市川(2011)が述 べる「関係志向性」,すなわち集団へ帰属要求現れであり,そこにおいてなんらかの人間関 係を築こうとする要求を表しているように思われる。
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フランス語タンデムコミュニケーションクラスについて 外国語教育フォーラム|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

フランス語タンデムコミュニケーションクラスについて 外国語教育フォーラム|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

と答えあわせから始まるようにした。これは、学生に自宅で毎回復習する習慣をつけてもらう ためと、週 ₂ 回授業に連続性を持たせるためであった。 ところで、タンデムクラス長所とは何であろうか。授業効率だけを考えてみた場合、同一 担当クラスが最も効率よく授業を進めていくことができると言えるかもしれない。実際、週 ₂ 回同じ教員がクラスを担当した場合には、最も進度が速く練習問題量も多くこなすことが できた。しかし、授業アンケート結果を見る限り、学生満足度がほか授業形態に比べて 極めて高いとは言えなかった。それはなぜであろうか。教員が ₂ 名いることで、教員お互い 個性と欠点を補い合い、学生にとってより満足度高い授業になる可能性が生まれるでは ないだろうか。その ₂ 名教員が、フランス人教員(もしくはフランス語を母国とする教員) と日本人教員だった場合はどうであろうか。ネイティヴクラスでは、初回授業から実際に ネイティヴ教員話すフランス語に接する機会に恵まれ、学生もフランス語を発話するよう求 められるため、覚えたばかりフランス語でコミュニケーションが成立していく。しかし、疑 問に思った点をそのまま放置することなく、次回、日本人教員クラス中で母国を使って
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プロジェクト授業の実践と課題 外国語教育フォーラム|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

プロジェクト授業の実践と課題 外国語教育フォーラム|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

とするプロジェクト授業において、学習評価をどの程度成績に盛り込むかは現実的な問題 として議論余地がある。グループや学習によっては自己評価基準を甘く設定する場合もあ り、ここでも教員による調整は不可欠である。  こうした問題解決方法として、学習評価と教員評価を比較し、両者ズレを互いに確認 することを提案する。つまり学習に教員側視点を提示し、その重要性認識を働きかける ことが重要ではないだろうか。たとえば、「グループにどの程度貢献したか?」「要点をいかに 簡潔に説明したか?」「説明スピードは適切か?」といった教員側評価がなぜ重要なかを 議論させ、自己評価に対して多様な評価基準があることを自覚させるである。これによって より多角的な自己評価が可能となり、グループへ貢献とモチベーション維持につながって いくと考えている。
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カルデロンの翻訳から見る鷗外の翻訳論 外国語教育フォーラム|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

カルデロンの翻訳から見る鷗外の翻訳論 外国語教育フォーラム|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

 ところで演劇改良運動目的は、取り敢えずは新劇場建設と脚本改良にあった。しかし これはあまり活動しないままに、後身として明治21年(1888) 7 月、日本演芸矯風会が作られ、 翌年 9 月には日本演劇協会と改称された。これ等運動は、結果的には西洋風劇場を建設 することだけが先行してしまって、実を挙げることができなかった。しかし「脚本改良」と いう点からみれば、「明治二十二年当時状況は、言い換へれば遅れてそこに参加した鷗外にも 尚十分の活躍余地を残しておいてくれた、と見ることができるものであつた。鷗外は演劇改 良運動に対する己寄與を、差当つては翻訳を通じて新しい脚本提供と、雑誌『柵草紙』 紙上で演劇論発表といふ形を以て果していった。演劇改良枢軸となるべきは脚本改良 であり、即ち優秀なる戲曲を制作してこれを演劇界に提供することである、というが彼持 論であり、また事実機会ある毎に彼提唱した」(小堀:259-260)ことであった。だから鷗外 先ず出来得た事は、上演を目的とする革新的な改良脚本作成にあった。そこで思い付いた が、カルデロン『サラメア村長』である。ドレスデンで反応、留学中に観劇した カルデロン戲曲、鷗外は、「ギョオテ嘗て以爲らく。カルデロン戲曲は其舞臺に宜きことシ エクスピイヤ戲曲上に出づ」(「再び劇を論じて世評家に答ふ」:47)とし、カルデロン 方がシェークスピアより、日本舞台にあっていると考えた。またカルデロンは、1760年代ド イツで演劇改良を行ったレッシングが絶讃し独訳しようとして果せなかった作家であってみれ ば、日本でその運動に身を置こうとする鷗外にとって、『サラメア村長』は改良脚本としてま たと無い作品であった。鷗外は「新たに編輯する演藝文書等は、最も優美なるを要すと雖、漫 りに歴史、文法、事實に抱泥して、我演藝を無味境に陥らしむべからず(中略)作者目中 には現代看客あるべきこと」(演劇場裏詩人:110-111)を旨とし、「独 ど い つ 逸巨 ギョーテ 垤、英 い ぎ り す 吉利
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第二外国語としての中国語の初級教育に於ける問題と対策 外国語教育フォーラム|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

第二外国語としての中国語の初級教育に於ける問題と対策 外国語教育フォーラム|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

(三) 学生は中国文化、歴史、現代事情などについて勉強したいという要望がある。勉強す る教材は教科書だけに頼らず、ビデオなどメディアを利用して授業を行うべきである。 3 .アンケート調査結果に基づく対策  どんな授業も、教える側と学ぶ側両方からなっている。学ぶ側を無視して、一方的に教え る側から授業進行は必ず失敗を招く。学生ことを考えるということは、中国授業 が、学生意志によって左右されるということではなく、学生関心対象に基づいて、学生 中国に対する興味を引き出し、教養中国教育学習効果を引き上げることである。上述 した日本大学における教養中国教育実情や学習途中で見られる問題、学生希望に基づ いて、初級段階教養中国教育に以下ように取り組めば、より良い効果を得られるでは ないかと考えている。
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Oral Testing for Conversation Skills 外国語教育フォーラム|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

Oral Testing for Conversation Skills 外国語教育フォーラム|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

関西大学英語Ⅰコミュニケーション授業では学生会話能力向上を目指している。学期 終わりに口頭試験があり、先生が学生会話能力を評価する。会話能力評価法における最近 動向、特にインタビュー形式で学生評価を行う方法について論じた後、コミュニケーション授 業で使われているテスト方法を考察する。英語Ⅰコミュニケーション授業では先生によるインタ ビューによって学生会話能力が評価されるではなく、学生同士が会話をし、それを先生が評 価する方法が取られている。これがどのような形で行われているかを調べるため、授業を担当し ている特任外国講師にアンケートに答えてもらった。本稿ではこのアンケート結果をまとめ、 その信憑性を論じる。
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動画投稿サイトYouTubeを活用したドイツ語授業 外国語教育フォーラム|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

動画投稿サイトYouTubeを活用したドイツ語授業 外国語教育フォーラム|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

 本稿では動画投稿サイト YouTube を活用したドイツ授業について、発音テスト実践事 例を技術的側面を中心に紹介してきた。発音は外国学習重要なファクターでありながら、 学習意欲が高くないという背景がある。この点を踏まえ、学習興味関心を維持する目的で YouTube を用いた。実施に際し、スマートフォン設定やアプリ使用方法、Google アカウン ト取得など手続きが多岐に渡ることなどを考慮し情報提示や練習時間設定などを工夫したが、 すべて学習に浸透していなかった点は反省材料としたい。また、ペア組み合わせに改善 余地があることも指摘した。プロジェクト授業効果的な遂行ためにペア割り振りは非 常に重要であり、理想的には学習学習スタイルを考慮する必要があるが、授業実践におい ては限界がある。理想と実践間にあるギャップを乗り越える方策も、今後考えていかなけれ ばならない。
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韓国語教育の視点からみた「-을게요」の運用に関する一考察 外国語教育フォーラム|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

韓国語教育の視点からみた「-을게요」の運用に関する一考察 外国語教育フォーラム|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

場合も少なくないからである。また、「約束」がコミュニケーション上機能意味と、韓国終止法一つである「約束法」に由来する意味が混在しており、学習に「約束」という 用語が混乱を生じさせる一因になる恐れもある。  コミュニケーション上機能として約束を限定すると、意志は約束よりその範囲が広くなる。 そこでまず、「-을게요」が意志意味としてどのようなコンテクスト中で使われるかを分 析し、「-을게요」が持っている運用的な条件を明らかにする。その後、約束をはじめ他コミ ュニケーション上機能とどのように関連するかを見てみる。
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高校生用スペイン語教科書作成のための一考察 外国語教育フォーラム|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

高校生用スペイン語教科書作成のための一考察 外国語教育フォーラム|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

4 . 2 .学習置かれる学習環境  まずスペインは、ほとんど高校生にとっておそらく初めて触れる外国である。このこ とはぜひ考慮されなくてはならない。もっともスペインが初修外国であるは、大学生 場合でも、独学や語学学校学習場合でも同様である。こうした事情から、スペイン ではどのような発音がされるか、どのような文字を持つかといったことについて生徒が持 つ情報はおよそ皆無に等しい。また、大方においてスペイン国々について知識が、言 そのものについて場合と同様、英語に比べると圧倒的に少ない。日常生活でそれらについ て情報に触れる機会が限られていることがその原因一つとして挙げられる。とは言え、ス ペイン文化について学習するが望ましいにしても、言語指導以外ところで時間を要 することを考慮すれば容易ではなく、効率よく言語指導を行うにはどのような手立てが有効か 検討必要がある。
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日本のスペイン語教育における 授業内容の標準化の必要 外国語教育フォーラム|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

日本のスペイン語教育における 授業内容の標準化の必要 外国語教育フォーラム|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

文化的要素を学習できるようになっていたりと、工夫が凝らされている。たとえば、スペイン とラテンアメリカ諸事情を文法とともに段階的に学んでいくことを主眼とした西川喬『新ス ペインゼミナール』、旅行会話や日常会話だけでなくパソコン、携帯電話などで用いる活きた 表現を取り入れた福嶌教隆『生き活きスペイン』がある。これら教科書は、本文、文法説 明、練習問題によって構成されている。文法事項学習が中心に据えられているが、説明がよ りわかりやすくなっており、練習問題数が増やされるなど工夫がされている。また写真やイ ラストが採用されて見た目も華やかで魅力があるつくりとなっている。近年、旅行や仕事で外 国に出かける日本人が増えるにつれて、実際的な運用能力、コミュニケーション能力を身につ けたいと考える学習が増加した。そうした欲求を満たすため、石崎優子、フェリサ・レイ『ス ペイン世界へ窓』ように、文法学習を中心とした傾向から実践的コミュニケーション重 視ものへとシフトする教科書が出てきた。このような教科書では、多様な練習問題を組み込 み、学習した文法項目を使用した、教室でペアワークやグループワークといった活動を提案 している。さらには、タスクを用いることにより、文法学習と同時に言語使用意義を学ぶ大 森洋子、四森瑞枝『タスクで作ろう、活気ある教室−初級スペイン授業改善を目指して ― 』 という、初級レベル学習ためタスク活動を実践報告にまとめた事例集も発行されている。  CEFR については日本学会や雑誌においても多く研究や論文があり、その概念をどう生 かすか盛んに論議されている。しかし、2009年度でも30点以上と多様な教科書が出版されて いるにもかかわらず、現在ところ CEFR を軸にしたスペイン教科書は日本からは出版され ていない。
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授業の活性化に向けて—グループによる学生参加型授業の実践的考察 外国語教育フォーラム|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

授業の活性化に向けて—グループによる学生参加型授業の実践的考察 外国語教育フォーラム|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

ダーシップも分け持たれるべきであると考えが有力である。この論理を受ければ、リーダー は固定せず、毎回変わるということになる。 9 .教材と進度  教材には、まず、話題として学習興味・関心を示すもので、分量は導入からまとめまで 1 回完結ものが好ましい。毎回、新しい話題で活発なディスカッションを引き出すが狙い である。教材難易はやや難しめがよい。自主学習では難しいが、グループで話し合うことに より十分な内容理解ができる程度ものを指す。易し過ぎればディスカッションをする必要も なくなってしまう。それゆえに、学習学力を正確に把握し、適切な教材選択が求められ る。教材選びを間違えると活性化を目指した授業がかえって沈滞化しかねないである。
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移入史初期の『ドン・キホーテ』をめぐって 外国語教育フォーラム|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

移入史初期の『ドン・キホーテ』をめぐって 外国語教育フォーラム|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

冊を挙げている。また斎藤は渡辺邦訳を「禁欲的な翻訳」、「翻訳禁欲主義」と書いている。 斎藤言う「禁欲的な翻訳」とは何か。それは邦訳である渡辺が行ったいくつも要約や改 訳を指している。なぜ渡辺が要約や改訳を行ったかについて斎藤は、「掲載媒体が若い人たち を対象にした啓蒙的教育雑誌である、ということが強く意識され、訳者自ら検閲をかけてしま った」(同)ことにその原因があると言い、その結果「原作ドン・キホーテとサンチョ面白 おかしい冒険に深みと味わいを添える男女間悲恋物語、もしくは逆に笑いを引き起こす色恋 沙汰が徹底的に排除された」(同:122)、「西欧恋愛というものは明治日本人にとって新し い概念であり、キリスト愛、隣人愛につながる西洋男女恋愛は(中略)渡辺には(中略) 理解しがたいものだったにちがいない」(同:134-137)、「儒教道徳観点からは容認しがたい (中略)きわどいやりとりなどは、『惰落醜態』で不必要な個所であり(中略)渡辺言葉を 使えば、『此書を読むのみにては解し難く、且つ読者厭倦を来すべく、假令ひ厭倦を忍んで之 を解するも益なきは已むを得ず割愛せり』もしくは書き換えた(中略)彼学問的姿勢から 考えて、改訳することに躊躇はなかった」(同:137-138)だ、と斉藤はその渡辺「きわめ て禁欲的な翻訳」ほどを説明している。果たしてそうなか。私が指摘した Routledge 版を、 斎藤は調べた形跡がないようなので以下簡単に触れておく。
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グループ活動を取り入れた初級スペイン語教育の試み 外国語教育フォーラム|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

グループ活動を取り入れた初級スペイン語教育の試み 外国語教育フォーラム|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

憶する量多さや日本語で説明されても理解しづらい学習項目であるので、授業中練習問題 や実践だけでは練習量が不足であるように感じられた。 4 . 2 . 3  教員側問題  指導する側問題、教員活動中役割にも注意しなければならない。筆者は学習自発 的な学習を促すために、グループ活動中にはできる限り、学習から質問されたり、間違った 表現をしているに気付いたりした時他はこちらから指示しないよう心がけた。日本語をス ペインに訳す時に既習事項を使ってどう表現できるかを考えさせたかったので、文章がで き上がって学習が添削をして欲しいと申し出るまでこちらからは積極的に間違いを指摘しな かった。間違いを訂正する際にひとつ気を付けた点がある。それはその誤り修正をクラス全 体に周知するということである。個々グループからクラス全体に発表させるときは問題ない が、グループ内で完結する活動ときには訂正仕方に注意が必要である。活動中は教員が各 グループを見回り、学習表現文法的な誤りに気が付けば、質問を誘導した後、その場で 訂正する。しかし、そのグループ構成員だけが間違いに気付くでは効果が薄い。どのよう な間違いが起こり得るかを確認させるため、板書をしてその間違いをクラス全員に伝える ことが必要である。
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レクサイル指標の位置づけと計測方法 外国語教育フォーラム|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

レクサイル指標の位置づけと計測方法 外国語教育フォーラム|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

州政府はデューイ方法論に力を注ぐ時間的・人員的な余裕はなく、ソーンダイク「マス教 育」における科学的方法論を重視する方針を採用し、「標準化テスト」が開発され、初等・中 等・高等教育実際教育場で使われるようになる(Shavelson 2007)。第一次世界大戦にお いて自国が戦場となることなく、戦後、世界一経済力と国際政治パワーを獲得したアメリ カへ、中・東欧から大量移民が押し寄せたことは、「マス教育」をいかに効率よく行うか 問題を突き付けたことになる。新しい移民工場労働たちはしばしば母国ではない英語 読み書きに困難をきたしたため、YMCA をはじめ英語読み書きために開設された成人教室 を訪れることも珍しくはなかった(Korman 1965)。英語を話さない大量移民とその子弟に 対して、どれほど英語運用能力をどの学年までに習得させるべきかが、社会要請と相まっ て切実な問題となったと考えられる。学年別に英語読み物をより正確に配当する必要性が高 まっていた。移民子弟が相対的に多いクラスではやさしい読み物が選ばれ、少ないクラスで は高い難易度読み物が選ばれることは自然なことであり、統一的な教育質を保つことは困 難となっていった可能性がある。
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ピア・ラーニングに対する学習者の認識と学びのプロセス 外国語学部(紀要)|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

ピア・ラーニングに対する学習者の認識と学びのプロセス 外国語学部(紀要)|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

として協同的学習導入を提案している。 「協同学習」「協働学習」「協調学習」などいくつか 呼び名があるが、小稿では「協同学習」または「ピア・ラーニング」を用いることにする。 1 . 3  協同学習  コンピューター技術発達を背景に、認知科学では、個人的な過程と他者や周囲環境と 関係性なかで、人間認知的な過程を解明しようという傾向が強まっている。協同学習は、 Vygotsky(発達心理学)社会文化的アプローチや Lave & Wenger(文化人類学)学習にお ける状況論的アプローチなどをその理論的ルーツにして発展してきた社会的構成主義を背景と している。そして、Vygotsky は、学習とは他者と関わり合う活動を通して発達するものである とし、子ども発達水準を、自主的解決が可能な現在それと、自主的解決は不可能であって も親や教師支援下であれば解決が可能な明日発達水準とに分け、後者を「最近接発達領域 zone of proximal development; ZPD 」と呼んだ。一方、Lave & Wenger(1991)は「正統的周 辺参加論」(Legitimate Peripheral Participation; LPP)を提唱し、学習とは、人が社会や共同体 実践に体験的に参加し、他者と相互作用を通してアイデンティティを確立していく、状況 に埋め込まれたプロセス活動で、社会的かつ互恵的であるとしている。認知的徒弟制度は、 この流れなかで Collins や Brown が提唱した 4 段階モデルであり、「モデリング」に始まり、 「コーチング」や「スキャフォールディング」を経て、最終段階「フェイディング」をもって
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交流授業 ― ドイツ語とロシア語― 外国語教育フォーラム|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

交流授業 ― ドイツ語とロシア語― 外国語教育フォーラム|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

るわけではない。中学・高校で英語を入試課目として学んできた多く大学生は、外国を 学ぶことおもしろさや、異文化習慣や思考法違いといった、本来、外国を学ぶことか ら得られる気づきや学びをひとまず横に置いて、入試に必要な文法知識を詰め込み、読解力を つけ、和文英訳ができるようにと邁進してきたことであろう。そのような大学生たちが、大学 で初めて学ぶ外国授業を通して、改めて外国学習面白さに気づき、外国を学ぶこと 自体を楽しみにすることも少なくないことを、我々は授業中で日々見てきている。さらに、 外国を学ぶにはかなり忍耐と思考力が必要であるが、強制されるからではなく自らチャレ ンジしていく面白さを知ることができる外国教育力といえる。
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日本語「ノンネイティブ」教師の専門性とアイデンティティに関する一考察 外国語学部(紀要)|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

日本語「ノンネイティブ」教師の専門性とアイデンティティに関する一考察 外国語学部(紀要)|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

 そして、本研究において何より重要なことは、スヨンとジンヒが、ノンネイティブ教師とし て、そのことを感覚的にすでに知っているということである。 5 .おわりに  以上ように、本稿は、日本ノンネイティブであり、日本語教師を目指す韓国人大学院 生によるライフストーリー作文から過去・現在・未来に関するエピソード内容を検討した。 本稿で扱ったデータは、2 名調査協力ライフストーリー作文という限られたものであっ たが、過去個人的な外国体験や人生経験が、日本語教師という職業を選択した現在立ち 位置と繋がりを持って意味づけされていることが明らかになった。また、そのような経験によ ってもたらされた新たな意識や態度が、かれらが描く将来あるべき日本語教師像とも結びつ いており、かれら自身が考える日本語ノンネイティブ教師役割や専門性を窺い知ることがで きた。さらに、かれらが日本語教師として次成長段階へ進もうとする動因も観察でき、また、 日本語教師教育あり方多様な可能性と課題が示唆されていると言えるであろう。
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分離疑問文( Split Questions )のSC 分析 外国語教育フォーラム|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

分離疑問文( Split Questions )のSC 分析 外国語教育フォーラム|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

 さらに WH 句は疑問素性を得るために移動するではなく疑問素性はないので there 構文に おける虚辞と同様最終的な区全体を形成するため Sabel(2000)意味する WH 虚辞である と主張することによってさらなる確証句定式化を図った。  第 4 節では SQ 4 タイプをそれぞれ生起位置で範疇ごとに認可する事を可能にし、[+WH] 素性を持つ WH 要素が確証句指定部へと移動する事で [+confi rm] 素性を付与される。このこと で確証を受けるため [+WH] 素性は満たされ複合体(Wh[-WH]-[+confi rm])が形成されるものと した。この複合体は最終的に各句指定部へと移動する事によって WH 虚辞(WHAT)として具 現化される事を主張することで、SQ type1-4まで各例におえる派生過程を提案した。  最後に SQ-type4に関して返答となる that 節など CP 部分さらなる分類分けができるか検証 するためにも住吉(2005)を取り上げた。そこでは返答が疑問文における省略構文となるタイ プと逆に疑問文に対して情報追加機能を持つタイプもの(ゼロによる代用)と、遊離付加詞 となるタイプとに分類分けし本稿 SC 分析へどのような帰結をもたらすかについても考察を することで SQ 分析が今後いかなる展開をすべきかその可能性を検証した。
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『明治字典』における朝鮮語子音‘ㄴ’の片仮名転写について 外国語教育フォーラム|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

『明治字典』における朝鮮語子音‘ㄴ’の片仮名転写について 外国語教育フォーラム|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

 次に、流音化と鼻音化表記である。流音化を発音通りに転写している例は3巻刀部から4 巻、6~7巻、9~ 12巻、16巻、18巻に見られ、24例ある。鼻音化場合は‘ㅅ+ㄴ’例で、 17巻火部にのみ14例ある。また、この17巻には、‘熾불니러날 pu-ruiro-naaru’ように発音 通りに転写し、‘니러날’‘ㄴ’脱落を表わす例も見られる。一方、各音節発音に忠実に 転写している例は、流音化場合、出版期間前半に出された1~4巻に13例ある。2巻‘佽 날 narunairu’は18巻では‘猤날 narurairu’と発音通りに転写しており、他にも同様例 が見られる。鼻音化例は1~3巻、6巻、13巻、17巻に9例ある。‘ㄱ+ㄴ’例は13例で、 2~3巻、5巻、8巻、12~ 13巻、18巻に、‘ㅂ+ㄴ’は13巻に1例のみある。流音化と鼻 音化についても、傾向を異にしはするが、文字通りに転写しているものが多い。そして、最終 回に出版された17巻に実際発音通りに転写したものが多数あることから、初期に出版され た巻と違いが現われていることがわかる。
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社会科学の目的と「自由」に関する考察 外国語学部(紀要)|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

社会科学の目的と「自由」に関する考察 外国語学部(紀要)|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

 どの文化人類学者にとっても、前提となる懐疑主義は厳密に定義されねばならない。この懐 疑主義はいかなる正式な文化制度による影響をも疑うものである。民主主義であろうが、君主 制度であろうが、金権主義であろうが、どの主義も活発で安定した国家において実現されてい る。確信をもって自分目標を追求した部落においても、また最悪魔法を使うような部落で さえも、民主主義は君臨した。民主主義は、我々イデオロギーが賞賛する個人自由を浸透 させるため政治的形態でしかないことは明らかである。しかし、民主主義は個人自由を必 ずしも保障するものではない。一夫多妻制度が安定したまとまりある家族を形成することもあ る。他社会では一夫一婦制がその機能を果たす。しかしそのいずれもがより大きな摩擦があ るような分裂した家族も生み出しうる。他文化的な特徴に対しても同じことが言える。神聖 な王位であろうと、花嫁につけられる値段にしても、魔法にしても同じである。このような習 慣によって社会がスムーズに機能すると言える。また王が神と崇められるので、自分快楽 ために人を利用したり、殺したりすることもある。花嫁に値段がつけられるため、若い男が結 婚できなかったり、魔術師が誰に対しても自分魔法が使えるために、社会対立や暴力があ るとも言える。
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