トップPDF 授業の改善に向けて −グループ・ワークによるリーディング指導− 外国語教育研究(紀要)第1号〜第10号|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

授業の改善に向けて −グループ・ワークによるリーディング指導− 外国語教育研究(紀要)第1号〜第10号|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

授業の改善に向けて −グループ・ワークによるリーディング指導− 外国語教育研究(紀要)第1号〜第10号|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

即ち、週1回授業なので、毎回、新しい話題でディスカッションができるようした。そ し難易であるが、やや難しく、内容深みがあっ、ディスカッション熱が入るもの 留意した。 以上ことを考慮し、使用するテキストは Dennis Smith・Junji Nakagawa 著“TRY AMERICA Cultural Keys to Communication”(SANSHUSHA)を採択した。内容は、日本と比較 しながら現代アメリカ抱えいる諸問題を論説調述べたもので、セクハラ、離婚、イジメ、 飲酒・喫煙など、日本でも関心高いトピックスが取り上げられいる。各課400前後で、 語彙、構文とも適切な難易度で、グループワーク教材としては格好テキストである。 本文加え語彙、内容把握問題などが Exercises として付随しいる。(資料1、2参照) 10グループワーク課題
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ある問題 ヘンリー・ジェイムズ 著 外国語教育研究(紀要)第11号〜第17号|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

ある問題 ヘンリー・ジェイムズ 著 外国語教育研究(紀要)第11号〜第17号|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

と約束しくれた使用人ことについて何度も思いを馳せた。また、母親が食料で一杯 くれるであろう戸棚食品様々な種類についても自分想像力を自由飛び回らせいた。 また、ウェディングドレスを田舎持っくるは馬鹿げいると考えそれを家置いきた だが、絹薄紫色合いや裾正確な長さについて記憶を新たしたい強い衝動を感じた。 読者皆さんはエマが単純で洗練されたところない人物であることがお分かりなるであろ うし、彼女結婚生活がささやかな喜びと悩みごとで構成されいることを知るであろう。彼 女は単純でやさしく、可愛いく若かった。彼女は夫をこよなく愛しいた。彼もそろそろ真 剣結婚生活を始める時期だと感じ始めいた。彼気持ちは、彼仕事部屋や空いたまま なっいる机や、彼がいない間来た手紙を開けおいくれと同僚頼んでおいた手紙中 身戻りつつあった。デイヴィッドも単純で飾らない人物だった。彼は自分妻が最高美し い女性だと思っいたが ― あるいはまさにそうだからこそ ― 人生は、怠けいると大挙し 押し寄せくる苦々しく残酷な日々避けがたい雑事と危険と満ち溢れいることを忘れ ることができなかった。要するに、彼は幸せだった。そして、これ以上何努力もせず幸せ を手いることが正しいこととは思えなかったである。
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ビセンテ・ウイドブロと1910年代のスペイン前衛詩 外国語教育研究(紀要)第1号〜第10号|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

ビセンテ・ウイドブロと1910年代のスペイン前衛詩 外国語教育研究(紀要)第1号〜第10号|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

 この十字架の下には、礼拝堂の本体が控える。詩形の斬新さに比べると、詩語はなおモデル ニスモの響きをひきずっている。アポリネールがのちにおこなったように、現実の断片をキュ ビスムのコラージュ風に統合するというカリグラムの特徴はまだ十分に得られていない。  そのあとも、ウイドブロは、カリグラムの手法の探求をつづけた。それは、かならずしも 「夏の日本情緒」のように詩行で何か[r]

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マルチメディアを利用した外国語教育と情報ネットワークの展開 外国語教育研究(紀要)第1号〜第10号|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

マルチメディアを利用した外国語教育と情報ネットワークの展開 外国語教育研究(紀要)第1号〜第10号|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

くれたものである。そして今やこの働きは、文学代わっ、インターネット上で自在 繰り広げられる仮想現実世界が担っいるかもしれない。実際ところ人はここで、かつ は文学世界から体得しえた、あの遊び心を満喫しいるようである。  現に、インターネット社会で展開される遊び空間は、厳しい現実世界を生き抜かざるをえ ない現代人にとってオアシス− 避難所− 役割を果たしいる。生き馬目を抜くか 如く苛酷な現実生活を余儀なくされいる大多数現代人にとって、匿名を前提ネット上で 展開される同趣味同志コミュニケーション場はさぞかし安住ちがいない。これは、 現実から遊離を求め文学世界耽溺したかつて文学青年たち志向と本質的何ら変わ るところはない。インターネット社会も文学世界もそこ浸りきる者にとっては、虚構が即、 現実世界となる。
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フランス語動詞事象の意味分類に関する考察 外国語教育研究(紀要)第1号〜第10号|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

フランス語動詞事象の意味分類に関する考察 外国語教育研究(紀要)第1号〜第10号|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

2.3. 分析対象と分析レヴェル     動詞グループ研究於ける最後ポイントは分析対象関わる。多く研究者が指摘し いることであるが、Vendler 意味分類対象なるは動詞そのもの意味ではない 16) 。 Draw฀a฀circle,฀write฀a฀letter,฀reach฀the฀summit よう多数完了動詞や瞬間動詞は補語を 伴わないとその意味が確定されない。また、Vendler 自身も認めいるよう、彼動詞分類 では一つ動詞が他要素と関係で二つカテゴリー分類されることがある。例えば活動 動詞分類される smoke が習慣を表すと状態動詞なり、逆状態動詞属する think は think฀about な る と 活 動 性 を 表 し、be+ ∼ ing と 共 起 す る(ex. He฀is฀thinking฀about฀ Jones )。このことから分かるよう、真意味分析対象となるは、目的補語、状況補語
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『水鏡』における創造主義の萌芽 外国語教育研究(紀要)第11号〜第17号|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

『水鏡』における創造主義の萌芽 外国語教育研究(紀要)第11号〜第17号|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

を手本二つ運動が生まれた。スペインとアルゼンチン『超 ウ ル ト ラ イ ス モ 絶主義』である。双方と もウィドブロ『創 クレアシオニスモ 造主義』模倣ということで、詩人から怒りとともに退けられたが」。) 2)  詩人が現実をただ単に反映する存在ではなく、むしろそれを生み出すだというウイドブロ 詩論は、ピエール・ルヴェルディものきわめて類似しおり、一方、その詩はカミング ズそれいる、とパスは指摘する。このテーマについては別に詳細な検討が必要であろ うが、ウルトライスモを主導し前衛芸術深い理解を示した批評家ギジェルモ・デ・トッレ(マ ドリード、1900−ブエノスアイレス、1971)、時にもっともすぐれた創造主義詩人と見なさ れる27年世代一人ヘラルド・ディエゴ(サンタンデル、1896−マドリード、1989)、アルゼ ンチンウルトライスモを持ち帰ったホルヘ・ルイス・ボルヘス。その後スペイン現代詩 展開を思えば、先ルヴェルディを含めアポリネールやマックス・ジャコブといったフラン ス前衛主義広範な試み比しも、ウイドブロという、ある意味で辺境地であるラ テンアメリカから突如とし訪れた存在がスペイン詩人たち与えた衝撃と影響広範 さは絶大である。
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ワーキング・メモリーの機能と言語の関わり 外国語教育研究(紀要)第1号〜第10号|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

ワーキング・メモリーの機能と言語の関わり 外国語教育研究(紀要)第1号〜第10号|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

れる。我々は覚えるべき情報をループのように復唱する。それは大抵声に出さないで内的に、 即ち聞こえないように行われる。こうした聞こえない復唱は、英語で リハーサル と言われる。 このリハーサルには、ワーキング・メモリーの一部であるフォノロジカル・ループが係わる。 フォノロジカル・ループは情報をごく短時間、1 5から2秒間、保持することができる。しか し、この情報はリハー[r]

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諸沢 巖先生に心からの感謝をこめて 外国語教育研究(紀要)第1号〜第10号|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

諸沢 巖先生に心からの感謝をこめて 外国語教育研究(紀要)第1号〜第10号|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

タイプではなかったが、ご自分で納得できた論文を堅実発表されこられた。また19世紀ド イツ文学研究も参加され、学外研究者とも交流を深めおられた。  諸沢先生業績として特筆すべきは、1999年共著として出版した『遠来客』(関西大学 出版部)である。これはドイツシュトゥットガルト大学デール教授を招聘し、本学で俳句 や連句会を開いたとき記録であるが、英文学、国文学先生方も交え、国際色豊かな会で あったとうかがっいる。このユニークな試みは、世にも認められ、英国ハイク協会「ササカ ワ賞次席」を受賞された。また最近は、比較文化研究観点からドイツ文学、国文学、法律 学、医学というそれぞれ領域専門家とともに異文化衝突と受容諸相に関する共同研究を 行われ、その成果を『医学と文学と法律学間―森鴎外ドイツ留学と明治期における異文化 受容―』(遊文舎)という大変興味深い編著書まとめられいる。さらに諸沢先生は人望 によって、関西大学独逸文学会会長推され、学会運営や後進指導尽力されたことも、 ここで述べおかねばならない。
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HolesとWhirligigを読む:「味わって読むコース」教育実践レポート 外国語教育研究(紀要)第1号〜第10号|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

HolesとWhirligigを読む:「味わって読むコース」教育実践レポート 外国語教育研究(紀要)第1号〜第10号|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

4 反省点・改良すべき点 4− 1 クラスで用いるテキストについて  クラス全員で共通した内容について話し合える機会が持てるようと、「楽しく読むコース」 から「味わっ読むコース」かわりましたが、学生50名統一的1つテキストを用いる ということは、疑問が残ります。学生たち理解力や興味は大きな幅があるので、テキス ト難易度やジャンルも少しは選択肢があっもよいではないかと考えます。2003年度 担当した「英語(小説)」クラスで、春学期は統一テキストを用いましたが、秋学期は5 ∼7種類テキストから自分関心そっ選択する自由を与えました。限られた数中から ではありますが、自分意志で決定したテキストは責任を持っ積極的関わる傾向が見ら れました。また、同じテキストを読む学生あいだは仲間意識が、そして、他テキストを 選んでいるグループに対しては、良い意味で競争意識が生まれるという利点がありました。 しかし、その反面、私は多数テキストを同時に並行し読んでいなければならず、それは可 能ではあったですが、グループ対応しクラスを巡回することなるので、全体つい は十分な配慮ができないという欠点もありました。学習効果を考えるならば、受講者数を 少しでも減らすことができればいいですが、50名クラスであれば、選択肢を与える も、2冊、多くも3冊が限度ではないかと考えます。
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あやまちの悲劇 ヘンリー・ジェイムズ 著 外国語教育研究(紀要)第11号〜第17号|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

あやまちの悲劇 ヘンリー・ジェイムズ 著 外国語教育研究(紀要)第11号〜第17号|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

サザンプトン  18××年 7 月16日 いとしいホーテンスへ  消印を見れば分かるよう、前回手紙から三千マイルも我が家近づいたよ。しかし、な ぜ急こういうことなったか説明する時間はほとんどないだ。P――氏が突然思いもか けず休暇を出しくれただ。何か月も離れいたが、数週間いっしょ過ごすことができる だろう。何と慈悲深い神様だろう!私たちは今朝ニューヨークからここ着いた。そして、幸 運なことH――へ直接向かう「アルモリーク」という船を見つけたんだ。郵便はすぐ届 けられると思うが、潮加減によって私たちは数時間待たなければならないだろう。私が到着 する前日この手紙は君ところ届いいると思う。船長よると私たちは木曜日朝早く 着くことなりそうだ。ああ、ホーテンス!時間が経つは何遅いんだろう!丸三日もだ! 私がニューヨークから手紙を出さなかったは、きっとそうだと思うだが、君が待っいる 時間を長いと感じ、その待ち遠しさで君を苦しめたくなかったからなんだ。さようなら。会 える日が待ち遠しいよ!
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感情スクリプトと第2言語コミュニケーション 外国語教育研究(紀要)第11号〜第17号|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

感情スクリプトと第2言語コミュニケーション 外国語教育研究(紀要)第11号〜第17号|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

 ある文化中で経験を解釈したり、行動を選択する際指針として機能する枠組みを「文化 モデル」と呼ぶことがある。Gibbs (1999) よると、文化モデルは間主観的文化構成員 で共有されるスキーマ一種である。スキーマやスクリプトは前述とおり、認知科学的な概 念であるが、Vygotsky派研究者、Cole (1996) は、スキーマやスクリプトを頭中と外で同 時に実践参加するもの、つまり実践を媒介する道具 (artifact) と見ることで、社会存在す るモデルと認知的モデル二元論を回避しようとした。D’Andrade & Strauss (1992)は、文 化モデル基礎的な要素は、日々会話中で、言語化され頻繁使われ、また規範的な側面 をもつという。文化モデルを人間が習得するは、日々実践を通してである。日常的家族 や友人と取り交わされる会話、どのようなものや人、行動が評価され、何が大切と考え られるが埋め込まれおり、それは意味交渉を通して参加者こころ刷り込まれいく。 文化的実践参加することで、人はそのコミュニティ共有されいるモデルを内面化し、無 意識それ縛られたり、反抗したりする。感情スクリプトもそういった実践中で社会化 を通して慣習的な反応型として習得される。同時に、感情を表現する言語も、言語が埋め込 まれたスクリプトやその実践を通して習得される。こういった文化モデルや感情スクリプト 習得は1言語習得と分離することができない。たとえば、Clancy (1986) は言語社会化 プロセス中で日本人子供が「思いやり」や「恥」感情を習得しいく可能性について、日 本人親子相互作用質的分析を通して示しいる。
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授業の活性化に向けて—グループによる学生参加型授業の実践的考察 外国語教育フォーラム|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

授業の活性化に向けて—グループによる学生参加型授業の実践的考察 外国語教育フォーラム|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

ダーシップも分け持たれるべきであると考えが有力である。この論理を受ければ、リーダー は固定せず、毎回変わるということなる。 9 .教材と進度  教材は、まず、話題として学習者興味・関心を示すもので、分量は導入からまとめまで 1 回完結ものが好ましい。毎回、新しい話題で活発なディスカッションを引き出すが狙い である。教材難易はやや難しめがよい。自主学習では難しいが、グループで話し合うこと より十分な内容理解ができる程度ものを指す。易し過ぎればディスカッションをする必要も なくなっしまう。それゆえ、学習者学力を正確把握し、適切な教材選択が求められ る。教材選びを間違えると活性化を目指した授業がかえって沈滞化しかねないである。
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フランス語教師のための研修の必要性 外国語教育研究(紀要)第11号〜第17号|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

フランス語教師のための研修の必要性 外国語教育研究(紀要)第11号〜第17号|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

4  フランス語教師必要な知識と技術  実際フランス語を教えるため必要な知識や技術をこの「教科教育法」だけで習得するこ とは時間的制約からも不可能である。現状では、フランス語教員免許を取得した場合でも、教 師多くが現場立ったとき適切なクラス運営訓練や教育を受けいない可能性が非常 高い。また大学では、まったくフランス語教育関連授業を受けず現場立つ教師も少なか らず存在する。それぞれ現場で、状況応じ各自工夫による独自教授法を開発しい るが実情であろう。このような日本教育現場で各教師が抱える問題を解決するため、自 ら技術改善方法や情報をどのよう集めることができるだろうか。たとえば、教授法関 する文献やインターネット上で提供される情報を集め、工夫手がかりとする事も可能であ
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再論 中国語の複文について −新しい中国語教学文法の再構築を目指して− 外国語教育研究(紀要)第1号〜第10号|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

再論 中国語の複文について −新しい中国語教学文法の再構築を目指して− 外国語教育研究(紀要)第1号〜第10号|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

 S は節を代表し、コンマは節間停頓(ポーズ)を表し、ピリオドは複文全体前と後ろ停 頓を表すとすれば、我々はただ(1)が一個文であるとしか言えず、それはn個文(単文) があると言うことができないである。換言すれば、節は文でないからである。しかし我々 はまた節を句と見なすことができない。なぜならば、複文中節と節と関係は、句と句 と関係ではないからである。我々は節間関係を句レベルにおける、主述関係、述目関 係、主従関係など、いかなるある種類関係であると解釈しはならないである。要する 、節は句より一ランク上ものであるが、しかしまた文と等しくないものである。我々はそ れを抽象化された文、すなわち一個独立した文となるとき、前後停頓と文インネイショ ンを取り去った後残されたものであると言っ差し支えないである。」と厳格な言語分析 を行い、ただ節と節を接続する連接語句について説明は行なっいるが、教学文法よう 複文を文法単位と認定し、その種類と下位分類を行っいないである。
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中島 巖先生に心からの感謝を込めて 外国語教育研究(紀要)第1号〜第10号|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

中島 巖先生に心からの感謝を込めて 外国語教育研究(紀要)第1号〜第10号|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

 中島巖先生は発達心理学と言語心理学を専門領域とされ、学術論文も英語とドイツで執筆 される日本でも数少ない心理学者である。ヴントによる実験心理学確立以降、認知心理学 も大きく影響したゲシュタルト心理学などドイツ圏で研究が学問分野として心理学基 盤をなしいることは周知事実である。また三帝国時代亡命したユダヤ系学者がアメリ カで社会心理学基盤を創ったことも良く知られいる。その中で「言語心理学」は言語行動 研究からビューラーにより基礎を築かれたが、ドイツでは通常    と称さ れ、言語学基礎を置く「心理言語学」(     )と区別される。人間言語運用を 研究するのに言語体系ではなく、社会的行動する人間心理過程起点を置き、そこから 外国運用を厳密分析されその知見を言語能力育成応用しようとする、そのような研究教育を、先生は、外国教育研究機構が成立する以前から、文学研究教育心理学専攻課程 講義で論じられいた。またドイツ言語心理学権威、テオ・ヘルマン教授(マンハイム 大学)を迎え、大阪ゲーテ・インスティトゥートで開催されたドイツ教授法研究も参 加され、早くからドイツ教育関係者と交流されいた。従って、その後文学研究科内新し く「外国教育専攻」が増設される際、既存「xx語学」応用領域としてではなく、新し く学際的外国教育研究領域を確立しようとする構想において、先生ご専門は大変魅力 的であり、かつ重要な領域であった。先生言語運用に関する日独比較文化的なご研究はヘ ルマン教授著書も引用されおり、対人関係において指標を取る際傾向的相違が、実験 心理学的も明らかされいる。新しく外国教育研究機構が発足した際、文学部から移籍 される先生が殆ど語学系であったため、教育・心理系先生が移られたことに対し学内では不 思議思う声もあったと聞くが、言語運用力を「言語記号音声化」としてではなく、対人行 動能力一環として捉える時、言語心理学、発達心理学、教育心理学、社会心理学など心理学 諸領域が重要な一つ理論的フレームであることは、今日、英語・ドイツなど語種を問わ ず、外国教育研究常識となっいる。その意味で先生をお迎えし外国教育専攻を設立 できたことは大変有意義な経験であり、院生や学生にとっても、言語学・文学を越え専門世 7
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複合環境における第二言語不安 外国語教育研究(紀要)第11号〜第17号|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

複合環境における第二言語不安 外国語教育研究(紀要)第11号〜第17号|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

 教室外不安と教室内不安については、教室内不安数値ほうが教室外不安それ比べ 高い結果が得られた。小論における調査対象者は 4 月入学した学部 1 回生であるため、対象者 にとって「教室内」は日本語クラスだけでなく、共通科目や専門科目授業も「教室内」で ある。とくに、日本語クラスは大学講義を聞いたり、意見を述べたり、文章を書いたりする アカデミックな日本語能力を育成することを目標中心据えいる事情もあり、複合環境を 「日本語クラス」、「大学授業」「教室外」 3 つ分け考える必要があると思われる。調査 段階で「日本語クラス」ということを明確するか、調査対象者フォローアップ・インタ ビューを行うべきであった。
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English in Context: A Teaching Note 外国語教育研究(紀要)第11号〜第17号|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

English in Context: A Teaching Note 外国語教育研究(紀要)第11号〜第17号|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

 本論文では、日本語による重要表現解説を伴う良質教科書が手入り、現代アメリカ 英語による若者生活を描いた映画Good Will Hunting(邦題『グッドウィルハンティング/ 旅立ち』シナリオを利用し、場面・文脈中で英語表現意味合いを学習させる教育実践 について、学習者からレポートも引用しながら、その効用と限界について論じる。とりわ け、この映画で多用されるスラング(profanity)と字面解釈とどまらない間接的表現が 伝えるメッセージ重要性注目し、それぞれ表現を、それが用いられる様々な社会的コ ンテクスト結びつけ教育を行なうこと意義について論じる。
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外国語教育研究(紀要)第11号〜第17号|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

外国語教育研究(紀要)第11号〜第17号|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

テーゼ 4 :体系的な複数外国学習ためは、広義言語概念が基盤なけれ ばならない。  歴史的成長しきた言語は全て、形態論、統語論、語彙論、音声言語、書記言語個別要 素を越える要因を含んでいる。それも拘らず具体的な現実外国授業は、言語体系のみか ら出発した言語理論基づく言語観特徴付けられいる。このことは文法を教授する際、特 明らかなる。その結果、言語形式的側面学習が極端強調され、異文化学習や文化 関する学習が軽視されしまう傾向ある。このような伝統的な言語概念に対し、体系的な複 数言語学習構想は、現実的な「『複合的言語』概念」(Sprachenbegriff)から出発する。  それは狭義言語材料のみでなく、異文化理解や異文化間コミュニケーション行動を念頭 おき、用論や文化特徴的な言語・非言語ルーティン行動、標準的行動傾向等を教授過程 最初から含むものである。
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メキシコにおける前衛主義 外国語教育研究(紀要)第1号〜第10号|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

メキシコにおける前衛主義 外国語教育研究(紀要)第1号〜第10号|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

しかし、メキシコとラテンアメリカ文学与えた影響大きさもかかわらず、 「同時代人」 誌前衛主義的な傾向は、当時メキシコでは広い支持をえたとは言えない。それは、メキ シコという国がまだ革命を達成したあとほとぼりがさめいなかったことが関係しいる。 しかし、「同時代人」グループが海外文学影響を受けいれたは、表面的な外国かぶれのせ いではない。「同時代人」誌が海外作品から貪欲学ぼうとした背景は、アルフォンソ・ レジェスが唱えたよう、メキシコを世界向け、世界をメキシコ向け相互開放する ことにより、真「アメリカ大陸知性」inteligencia americana を生み出そうとする渇望があっ たからである。しかしながら、国民全体がナショナリズム傾斜し、国粋主義的な文化あり ようを称揚する空気が濃くなっいくなかで、海外文化を積極的受容するという姿勢は、現 実逃避やエリート主義そしりをまぬかれなかった。レジェスや「同時代人」若いグループ
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W・ラーベと環境問題 外国語教育研究(紀要)第1号〜第10号|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

W・ラーベと環境問題 外国語教育研究(紀要)第1号〜第10号|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

も私たちは夜はガスや電気光やその他この種あらゆる発明品で明るい朝となるま であいつらから眠りと夜安らぎを奪っしまったんです。私たち町では夜はもう眠 り時間がなくなっいるということが、あいつらを家々屋根や塔から追い払っしま ったんです、臭気が甲虫や毛虫や蝶たちをこの茂みや他園芸からそうしたよう。ず っと向こう郊外町では勿論まだ生き延びいけるでしょうが、あんな所もまたまた 煙突や煤煙を伴っ工場がやって来生き延びようとする気持ち嘔吐を催させしまう んです。だからあいつらはもう恐らく何んも残されはいないんですよ。」 13)  今日ともなれば上記ラーベこの警告は重苦しいいほど現実性を伴っ伝わるであろうが 100年も前この深刻な真実を理解できたはごく僅かな人たちだけであったろう。しかしな がらまた一方でこの作家が繰り返し取り扱う問題を独特異化し持ち出し来ることのみ 注目しはならないであろう。かかる場合動物相や植物相そのものだけ関心が示されい るではなく、これらが人間置かれいる状態を象徴化しいることが重要なであり、結 局は生存を脅かすある技術が増大することによって人間ふさわしい在り方が破壊されるとい うことが反語的糾弾されいるである。それは上掲引用続い「動物たちはほんの少 しだけ人間先を行っいる過ぎないです」という言葉如実表明されいよう。  ラーベは産業革命大都市における随伴現象たる諸変化を述べいるばかりではない。地方 都市やいわゆる田園地帯におけるそれらをも描き出しいるである。それは大都市から離れ た地域も工場が所在地を選定した結果であったり、大衆社会出現過程で大衆観光が次第に 生じきた結果であったりするが、数世紀にわたって維持され来た居住環境を越え居住域 が次々と造成され始めいた事実反映外ならない。大衆観光を映し出しいる例として 1888年書かれた物語「皇女フィッシュ」(           )が挙げられよう。この作品では ハ−ルツ()地方ある小さな町「イルメンタール」(        )が19世紀後半数多く 見受けられたよう保養地変貌しゆく有り様が描かれいるであるが、それまで野生 草花や良い匂いする薬草が生い茂っいた町中や周辺部いたるところ「イタリア−ド イツ−イギリス風ルネッサンス様式邸宅」が観光用呼び物とともに建ち並ぶようなる。 この一般的な建築ブーム助成者はアメリカから戻っきたアレックス・ロートブルク (      )という男で、無論「概して関心も持たず,生粋愛国的なイルメンタール出身者でもなく」 14) 、ただ利己的な利益志向からそうなったであったが、それでも目を眩 らまされた住民たちは町景観を最終的は壊ししまうこの男すべて計画感激し同 意し、たとえば周囲自然をも含めた彼提案を次よう歓迎する。
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