2012~2013 年頃から香港市場に非常に高価格(一人当たり予算で 5,000 香港ドル前後)の高級日本料理店 ができている。香港の富裕層の人が資金を出し日本で有名な日本料理店・寿司店等を誘致し、香港の富裕層、 有名人達で賑わっている。これらの超高級日本料理店は、日本からは技術、食材の供給、店のブランド使用 権の提供を受けているだけで、経営・運営は香港人が行っているケースが多い。メニューはなく「おまかせ」 スタイルが多く、 「日本からの直送の新鮮な食材」ということを強調して、店の差別化と高級感の演出を図る ために、多くの店は高級食材を日本から空輸で輸入している。結果として、日本からの生鮮の航空貨物も増 加することとなっている。超高級日本料理店という新規参入者が登場したことで、香港日本食市場の競合関 係は変化する。従来の日本料理店との顧客の取り合いのほか、調理人の取り合いもみられた。結果として調 理人の賃金が上がり従来の日本料理店の経営を圧迫している。さらに日本人の料理人に対する就労ビザの審 査に関し、しがぎん経済文化センターによれば、 「日本料理店では味の品質を保つために日本人の料理人が必 要となるが、 就労ビザの審査が厳しくなっている。 香港内の日本料理店の増加により香港人の料理人が増え、 日本人は必要ないのではないかという香港政府入境事務局の見方もあり、特に飲食業界はビザが取りにくく なっている 27 」との状況にあり人手不足に拍車をかけている。
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