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51%を占めているのだが、当該地域に暮らしているのは総人口の約 15%と

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(1)

平成

28

年冬期における除雪ボランティアの活動実態と普及に向けた課題についての調査結果

~市町村と市町村社会福祉協議会への調査を通じた経年変化の分析結果より~

弘前学院大学 高橋 和幸

Ⅰ はじめに

豪雪地帯対策特別措置法による指定区分で豪雪地帯(含む特別豪雪)に指定されている市町村が

24

道府 県にわたり

532

ある。国土の

51%を占めているのだが、当該地域に暮らしているのは総人口の約 15%と

いう現状から、過疎化と人口高齢化が進んでいることがわかる。除雪困難世帯は高齢者世帯のみならず、

障害者世帯や母子母子世帯等も含まれるが、とりわけ当該地域の高齢化の進展が急速なため、除雪困難 な高齢者世帯の増加が問題視されている。通院や買い物といった日常生活に欠かせない行動を阻害する 要因として雪はまさに大きな生活問題となるからである。国土交通省が

532

市町村を対象に「豪雪地帯 基礎調査」を毎年行なっているが、除雪ボランティアに関する調査項目は少なく、全国の実態を詳細に 把握することが難しい。そこで、筆者は

532

市町村全てを対象として除雪ボランティア活動の実態、同 活動への公的支援の実態、更なる推進にむけて抱えている課題について把握するため、複数年に渡り調 査を行ったので、結果を報告したい。

Ⅱ 方法

①平成

26

年度に

532

市町村(住民による除雪ボランティアの支援を担当する部署)を対象、②平成

27

年度と

③平成

28

年度に市町村社協(ボランティアセンター・ボランティア担当)を対象に郵送アンケートで調査した。

調査実施期間は、①市町村調査は平成

26

11

月から

12

月、②市町村社会福祉協議会(以下、社協)調 査は平成

27

11

月から

12

月、③社協調査は平成

29

2

月から

3

月とした。調査項目の柱となるもの は、「A.市町村内の除雪ボランティア活動の実態」「B.その推進方針」、「C.推進する上での課題」等であ る。なお①と②では前年の冬期実績を、③においては当該年度の冬期実績を尋ねた。この調査で除雪ボ ランティアとしたものは、町内会・住民任意団体・学校・企業等、団体活動に限定し、近隣住民が個々 に助け合うものは除いた。除雪する場所の範囲は要援護世帯に限らず、通学路の歩道除雪や地域の公共 施設で除雪が必要な場所等とし、有償ボランティアは除いた。

本稿では第

1

に、豪雪地帯指定市町村内における活動実態について経年変化をみたものを提示する。

2

に市町村及び社協が除雪ボランティア活動に対してどのような支援を行っているのか比較しながら 提示する。第

3

に、市町村及び社協が除雪ボランティア活動を推進していくうえでの課題について回答 結果を比較しながら提示する。

Ⅲ 結果

Ⅲ-1.回答した市町村・市町村社協の基本的な特性などについて

(1) 回答数、地域別、人口別、高齢化率別、降雪量別等

平成

26

年度の市町村調査(以下、

H26

と略記)の回答数は

428

市町村(回収率

80.5%)から得られ、平成

27

年度の社協調査(以下、H27と略記)の回答は

485

市町村(91.1%)から得られ、平成

28

年度の社協調査

(以下、 H28

と略記)の回答は

442

市町村(83.1%)から得られた。これを全国ブロック別にみると(表

1)の

とおりである。北海道、東北、中部(新潟・長野が含まれる)地方の占める割合が高い。また、地方自治 法による自治体の種類(大都市分類)別は(表

2)のとおりであり、町村の占める割合が高い。市町村の人

口規模別は(表

3)のとおりで、5

万人未満の自治体で

8

割を占める。人口高齢化率別は(表

4)のとおり

で、全国平均

25.1%と比べても高い高齢化率のところが多い。

(2)

1

各年度における回答市町村について、

全国ブロック別

3

各年度における回答市町村について、

人口規模別

H26(428) H27(485) H28(442)

5千人未満 85(20.0%) 111(22.9%) 96(21.7%) 5千~1万人未満 84(20.0%) 90(18.6%) 87(19.7%) 1~5万人未満 177(41.0%) 188(38.8%) 173(39.1%) 5~10万人未満 41( 9.0%) 52(10.7%) 48(10.9%) 10~20万人未満 20( 5.0%) 22(4.5%) 19(4.3%)

20~30万人未満 10( 2.0%) 9(1.9%) 8(1.8%)

30~50万人未満 7( 2.0%) 8(1.6%) 6(1.4%)

50万人以上 4( 1.0%) 5(1.0%) 5(1.1%)

※1.各市町村HP掲載の人口により分類した。※2.一部が豪雪 地帯という市に関しても市全体人口をもとに分類した。

市町村の管内のうち全域が豪雪指定地域という自治体もあれば、一部地域が豪雪指定地域という自治 体もある。また、全域が豪雪指定地域を受けていることに加えその中でも一部地域は特に積雪が多く「特 別豪雪地帯指定」を受けているという自治体、さらには全域が特に積雪の多い特別豪雪地帯指定を受け ているところまである。このように豪雪地域指定地域

532

市町村は多様であるため豪雪地帯対策特別 措置法による指定区分でどれに該当するか、基本属性として回答を求め、

(表 5)のとおりとなった。市町

村ごとにどの程度積雪があったかについては冬期累計降雪量を用いて各年度の回答市町村の分布を(表

5)に示した。市町村全域が豪雪地帯(全域が特別豪雪あるいは一部特別豪雪地帯を含む)になっている市

町村は

H26、H27、H28

調査結果いずれにおいても

90%を超えている。

5.各年度における回答市町村について、豪雪地帯対策特別措置法による指定区分別

H26(428) H27(485) H28(442) 1. 市町村の全域が特別豪雪地帯 121(28.0%) 148(30.5%) 128(29.0%)

H26(428) H27(485) H28(442) 北海道 144(34.0%) 157 (32.4%) 145(32.8%) 134(31.0%) 150 (30.9%) 143(32.4%) 14( 3.0%) 16 ( 3.3%) 15(3.4%) 90(21.0%) 107(22.1%) 92(20.8%) 西 16( 4.0%) 19( 3.9%) 15(3.4%) 30( 7.0%) 36( 7.4 %) 32(7.2%)

2

各年度における回答市町村について、

地方自治法による種類(大都市分類)別 H26(428) H27(485) H28(442) 町村 263(61.0%) 299 (61.6%) 270(61.1%) 144(34.0%) 165(34.0%) 151(34.2%) 特例市 7( 2.0%) 5 ( 1%) 6( 1.4%) 中核市 9( 2.0%) 11( 2.3%) 10( 2.3%)

政令市 5( 1.0%) 5( 1%) 5( 1.1%)

4. 各年度における回答市町村について、

高齢化率別

H26(428) H27(485) H28(442)

~30% 149(35.0%) 134(27.6%) 121(27.4%) 31~35% 155(36.0%) 173(35.7%) 159(36.0%) 36~40% 87(20.0%) 111(22.9%) 104(23.5%) 41~45% 30( 7.0%) 51(10.5%) 44(10.0%) 46%以上 7( 2.0%) 16( 3.3%) 14( 3.2%)

(3)

2. 市町村の全域が豪雪地帯で、

そのうち特別豪雪地域が含まれる

32( 8.0%) 39( 8.0%) 40( 9.0%)

3. 市町村の全域が豪雪地帯 235(55.0%) 257(53.0%) 233(52.7%)

4. およそ75%以上が豪雪地帯 8( 2.0%) 5( 1.0%) 7( 1.6%)

5. およそ25%~75%未満が豪雪地帯 26( 6.0%) 29( 6.0%) 27( 6.1%)

6. およそ25%未満が豪雪地帯 6( 1.0%) 7( 1.4%) 7( 1.6%)

※特別豪雪地帯とは豪雪地帯の中でも、特に雪が多く積雪が高くなる地域

6.各年度における回答市町村について、冬期累計降雪量別

H26(428) H27(485) H28(442)

~100cm 51(12.0%) 44( 9.1%) 81(18.3%)

101~200 cm 76(18.0%) 87(17.9%) 85(19.2%)

201~300 cm 49(11.0%) 65(13.4%) 73(16.5%)

301~400 cm 64(15.0%) 53(10.9%) 58(13.1%)

401~500 cm 38(9.0%) 47( 9.7%) 45(10.2%) 501 cm以上 150(35.0%) 189(39.0%) 100(22.6%)

※国土交通省国土政策局地域振興課提供の市町村データより。

(表 5)で示したように回答した市町村の 90%以上が豪雪地域であり、市町村の一部が豪雪地域に指定

されている地域は少ない。しかし、豪雪地帯特別措置法で豪雪地域に指定されているものの、

(表 6)に示

したように積雪量はばらつきがある。中でも、401cm以上の多雪地域を年次比較すると

H26、H27

4

割強あったが、H28では

3

割強となっている。

Ⅲ-2. 市町村内における除雪ボランティア活動の実態

ここでは除雪ボランティア活動が管内のどれくいの範囲で行われているか尋ねた結果として(表

7)に

示した。「全域・半数以上・一部地域で」を合わせた除雪ボランティア活動が行われている市町村は

H26(59%)、H27(67%)、H28

年(60%)というように

6

割前後である。

7.管内で除雪ボランティア活動が行われている範囲

H26(428) H27(485) H28(442) 1. 全域にて行われている 59(14.0%) 88(18.1%) 63(14.3%) 2. 半数以上の地域において行われている 21( 5.0%) 31( 6.4%) 31(7.0%) 3. 一部地域にて行われている 174(40.0%) 206(42.5%) 171(38.7%) 4. 除雪ボランティアは行われていない 67(16.0%) 77(15.9%) 80(18.1%) 5. 実態を把握していない 99(23.0%) 77(15.9%) 66(14.9%) この項目への回答なし 8( 2.0%) 6( 1.2%) 31(7.0%)

つぎに、積雪期に定期的に

1

回以上行う」あるいは「積雪期に不定期であるが行われる」という比較 的高頻度の活動実態にある団体が市町村内にあるか回答してもらったので、結果を年度ごとにグラフに した。

(4)

0% 5% 10% 15% 20% 25% 30% 35%

12.シルバー人材センターの地域貢献 11.専門学校・短大・大学生 10.NPO団体の地域貢献 9.PTA会員の協力 8.中学生 7.消防団や自主防災組織 6.高校生 5.企業や農協等団体 4.市町村社協職員 3.市町村職員や消防署員 2.住民の任意団体による 1.町内会や自治会による

図1.H26市町村結果

積雪期に定期的に行われる 積雪期に不定期ではあるが行なわれる

0% 5% 10% 15% 20% 25% 30% 35% 40% 45%

12. シルバー人材センターの地域貢献 11. NPO団体の地域貢献 10. PTA会員の協力による 9. 専門学校・短大・大学生 8. 中学生 7. 企業や農協等団体 6. 市町村社協職員 5. 消防団や自主防災組織 4. 市町村職員や消防署員 3. 高校生 2. 住民の任意団体による 1. 町内会や自治会による

図2.H27社協調査結果

積雪期に定期的に行われる 積雪期に不定期ではあるが行なわれる

0% 5% 10% 15% 20% 25% 30% 35% 40% 45%

12.NPO団体の地域貢献 11.シルバー人材センターの地域貢献10.専門・短大・大学生9.PTA会員の協力 8.消防団や自主防災組織7.中学生6.高校生 5.市町村職員や消防署員2住民の任意団体による4.企業や農協等の団体3市町村社協職員 1町内会や自治会による

図3.H28社協調査結果

積雪期に定期的に行われる 積雪期に不定期ではあるが行なわれる

(5)

H26、H27、H28

年の結果とも町内会や自治会などによる除雪ボランティアが最も多かった。その一方 で、

NPO

やシルバー人材センターによる除雪ボランティアについては両年度において低い傾向にあった。

また、市町村調査(図

1)では市町村職員や消防署員、市町村社協職員、企業や農協による除雪ボランテ

ィアの順で高かったのに対して、社協調査(図

2)では企業や農協、中学生、高校生による除雪ボランテ

ィアの順に高いという結果になった。

Ⅲ-3. 条例、計画、指針、事業要綱等を用意して除雪ボランティア活動を支援しているか

市町村として条例、計画、指針、事業要綱等を用意しているか、市町村社協として、除雪ボランテイ アの推進について計画、指針、事業要綱等の用意をしているかといった観点から除雪ボランティアの普 及、支援の拡大についての熱心さを尋ねた。(表

8)はその単純集計結果である。

8. 除雪ボランティア活動に対する支援の力の入れ方(市町村・社協別、単純集計結果の比較)

〔H27社協〕n=479(無回答除外)

〔H26市町村〕n=427(無回答除外) 〔H28社協〕n=411(無回答除外) 1.住民と行政の「協働活動」の基本的な考え方や

方針を、条例や指針、計画等に明記し、行政全体 として総合的に取り組んでいる(この協働活動の 中に、除雪ボランティアも含まれている)。

〔H26〕

27(7.0%)

1. 住民と行政や社協との「協働活動」の基本 的な考え方や方針を、地域福祉活動計画等に 明記し、総合的に取り組んでいる)この協働活 動の中に、除雪ボランティアも含まれる)。

〔H27〕

51(10.5%)

〔H28〕

59(14.3%) 2. 条例などは制定していないが基本的な考え方

や方針のもとで、除雪ボランティアについては担 当部署が中核となって取り組んでいる。

〔H26〕

48(11.0%)

2. 地域福祉活動計画等に明記されていないも のの、基本的な考え方や方針(要綱等)のもと で、除雪ボランティアについては担当部署が 中核となって取り組んでいる。

〔H27〕

81(16.7%)

〔H28〕

67(16.3%) 3. 除雪ボランティアの推進の基本的な考え方や

方針はないが、施策や事業の内容等に応じて、各 部局が個別に取り組んでいる等1

〔H26〕

130(30.0%)

3. 除雪ボランティアの推進の基本的な考え方 や方針(要綱等)はないが、住民の求めに応じて その都度個別に支援している等2

〔H27〕

164(33.8%)

〔H28〕

156(37.9%) 4. 除雪ボランティアの推進については特に取り

組んでいない。

〔H26〕

222(52.0%)

4. 除雪ボランティアの推進については特に取 り組んでいない。

〔H27〕

183(37.7%)

〔H28〕

130(31.6%)

※1の等には社会福祉協議会で取り組んでいる等が含まれる。 ※2の等には除雪サービスについてはシルバー人材センター等と 業務委託契約を締結し事業化して行っている等が含まれる。

Ⅲ-4.除雪ボランティアに対する具体的支援策

17

項目について「あり」の比率を比較

(6)

0%

5%

10%

15%

20%

25%

30%

35%

40%

1.自治会等の団体に小型除雪機の貸し出し、小 型除雪機の購入助成

2.公民館等の防災拠点にスノーダンプやスコッ プ等の除雪道具の購入・整備をし、ボラン…

3.ボランティアセンターへ助成し、同センター を通じて除雪ボランティアの活動費支援

4.除雪ボランティア団体等へ直接、活動費を助

5.ボランティアが使用する自家用除雪機の燃料 費の助成

6.活動者のボランティア保険料のみ直接、助成

7.ボランティア活動時の事故防止のため、現場 で指導者役になれる住民を安全講習会等で養成 8.除雪ボランティアの活性化に向けた指針・計

画や事業を用意し展開 9.除雪ボランティア団体等への支援に関する制

度やルールを整備 10.除雪ボランティア団体の立ち上げを支援

11.町内会、自主防災組織等の活動の一環として 除雪ボランティアを行うことを働きかけ 12.要援護世帯の情報を社協ボランティアセン ター等と情報共有し、除雪ボランティアの利…

13.各地域で除雪ボランティア活動がスムーズに 行えるよう活動日時等の連絡調整 14.他地域から除雪ボランティアに訪れたいとい

う人を受け入れ、連絡調整

15.自治会等の団体が民間助成金等の助成金を得 て小型除雪機等を購入できるよう、申請手続…

16.募集情報、活動の様子を広報に掲載し普及に 協力

17.ボランティア推進校に指定する等、生徒の除 雪ボランティアの推進

図4.除雪ボランティアへの支援「あり」比率の比較

H26市町村行っている H27社協行っている H28社協行っている

(7)

Ⅲ-5.除雪ボランティアの普及に向けての課題意識

0.0%

10.0%

20.0%

30.0%

40.0%

50.0%

60.0%

70.0%

A. 担い手不足・参加者が集まらない

B.休日でないと人手が確保できないこと等 により、要援護者からの要望や緊急性に…

C. 除雪ボランティアのリーダーが育ってい ない

D. 対価を得ない純粋な除雪ボランティアで は持続性に不安がある

E. 除雪ボランティア活動へ助成等の支援が あるのだが、住民の理解が進んでいない

F. 安易にボランティアに依頼し不公平が生 じないよう除雪ボランティアの利用者(訪問先)…

G. 共助意識が強い地域においては除雪ボラ ンティア組織をあえて作らなくても要援…

H. 除雪の必要な件数、その作業に必要な人 数や雪捨て場、駐車場等について事前調…

I. 訪問先と活動者を結ぶコーディネーター となる組織や人材が不足している J. 活動中の事故防止対策の支援や安全面で

の立会・指導の負担も大きい K. 除雪ボランティア活動への助成に関する

施策や制度の情報公開・広報活動が不十…

L. 市町村長の交代により除雪ボランティア支援 の事業方針が変わること

M. 市町村担当者の交代により除雪ボランティア 支援の事業方針が変わること

N. 防災、福祉、市民協働担当、教育委員会 等の部署間を連携する際に縦割りの壁(課…

O. 除雪ボランティアの普及により、民間の 除雪サービス提供業者の収益へ影響する…

図5.各課題に対するそう思う・まあそう思うの合計(比較)

H26市町村(そう思う群) H27社協(そう思う群) H28社協(そう思う群)

(8)

Ⅳ.まとめ

1

の視点は、活動実態についてである。(表

7)の結果より「全域・半数以上・一部地域で」を合わせ

た除雪ボランティア活動が行われている市町村は

H26

年(59%)、H27年(67%)、H28年(60%)というよ うに

6

割前後であることがわかった。この要因としては(表

6)のとおり降雪量にばらつきがあるため、

そもそもボランティアに除雪を依頼するまで及ばないところが含まれていることが考えられる。続いて、

「積雪期に定期的に行われる」、「不定期ではあるが行われる」という回答率を合わせ、比較的高頻度で 活動している団体はどこかを調べた結果(図

1,2,3)に注目する。3

か年比較において最も活動が盛んとみ られるのは町内会・自治会によるもので、次いで住民の任意団体ということが確認できた。なお、年に よって少し順位が前後しているものの、市町村職員、市町村社協職員、企業や農協等、高校生について も上位に位置づけられることが調査により明らかになった。

2

の視点は、除雪ボランティアへの支援の実態についてである。(表

8)より、

「特に推進について取 組んでいない」が市町村で

30%、市町村社協で H27(33.8%)、 H28(31.6%)あることがわかった。他方、熱

意を持って取り組んでいるケースとして、たとえば市町村では「条例、計画、指針策定」、社協では「地 域福祉計画に盛り込む、指針、事業要綱を作る」とした場合、該当するのは市町村で

7%、市町村社協で H27(10.5%)、H28(14.3%)と少ないことがわかった。なお、市町村においては「施策や事業の内容等に応

じて、各部局が個別に取り組んでいる」が

30%、社協においては「住民の求めに応じて支援等」が H27(33.8%)、 H28(37.9%)あり、まさに、

「熱意をもって支援」、「必要に応じて支援」、「推進に取組んでい ない」のような三層に分かれることが明らかになった。つぎに、具体的にどのような支援をしているか 実施ありの率に注目したグラフ(図

4)を取り上げる。市町村では、「

自治会等の団体に対し市町村として 小型除雪機の貸し出しをしたり、ボランティア除雪利用のための小型除雪機の購入する際の費用に助成金を 出したりしている」が39%で最も高いのに対して、社協では、「除雪ボランティアの募集情報、実際の活動 の様子を社協広報紙に掲載し普及に協力している」が

H27(37.1%)、 H28(38.9%)で最も

高かった。つまり、

行政はハードの部分の支援に、市町村社協はソフト部分の支援に力をいれている特徴が見出せる。

3

の視点は、除雪ボランティアの普及に向けての課題意識についてである。

(まあそう思う、どちら

かといえばそう思う)を合わせて課題と思っている率として、市町村及び社協回答を比較したグラフ(図

5)を注目したい。市町村、社協ともに最も高いのは「担い手不足・参加者が集まらない」で市町村(65.0%)、

社協

H27(66.6%)、H28(67.1%)あり、次いで「要援護者からの要望や緊急性に即応できない」も市町村

(60.0%)、社協 H27(63.7%)、H28(66.2%)であった。これは共通性がみられた。なお、

「安易にボランティ アに依頼し不公平が生じないよう除雪ボランティアの利用者(訪問先)の選定基準を明確に設ける必要 がある」と、「共助意識が強い地域においては除雪ボランティア組織をあえて作らなくても要援護者世 帯の除雪支援をしてくれている」に対しては、社協の方が市町村よりも高い率になっていることが明ら かになった。図

5

のレーダーチャートの線のうち、それら

2

つの部分だけ開いているのだが、それ以外 は線が(市町村と社協で)重なって形が近似しているように見える。このことから、除雪ボランティアを 普及するうえで課題として抱える、つまり関心が高い事柄は市町村も市町村社協ともに考えが近いこと が指摘できる。

豪雪地域では今後も高齢化の進展と除雪困難世帯の増加が避けられない中で、その解決策の一つの可 能性として除雪ボランティアが注目され、期待されている面がある。しかし今回はあくまで団体として の除雪ボランティア活動の実態調査であり、住民個々による助け合いで処理されているケースを含んで いない。そのため、除雪困難世帯への支援として除雪ボランティア活動がどれだけ寄与しているかまで は調べきれなかった。とはいえ、これまでに除雪ボランティアの活動実態、支援の実態がどうなってい

(9)

るか、普及に向けての課題として何が存在するか詳細な調査研究がされてこなかった。そのような状況 を鑑みると、本稿によりデータの提供(情報発信)と情報共有が図られれば幸いである。調査から分かっ た地縁団体(町内会や自治会、住民の任意団体)による除雪ボランティア活動の多さを踏まえ、除雪困難 を抱える配慮の必要な世帯への日常(春夏秋冬)の見守り支援の強化という「小地域でのネットワーク活 動」の重要性が改めて指摘できる。豪雪地域は「地縁を大切にする過疎農村地域」が多い共通点をもっ ていることを生かして、冬期間の除雪支援を含む見守り活動の更なる活性化が求められる。なお、ボラ ンティアの担い手の高齢化の課題や人材不足については、積雪の少ない隣接市町村社協等との助け合い で確保することによって、地域交流や福祉教育の実践効果が生み出されると前向きに捉えて取り組んで いくこと、これこそが実現すれば積雪地域の暗いイメージを払拭し除雪ボランティアによる「地域イノ ベーション」に繋がるのではないかと考える。

謝辞

調査に回答頂いた市町村と市町村社会福祉協議会に対し、ここに記してお礼を申し上げたい。また、この全国実態調査 JSPS科研(若手研究B)26780317の研究助成を得られたため実施できた。本稿は研究成果の一部である。

参考資料

国土交通省「豪雪地帯対策の推進」(2017.8.18取得) http://www.mlit.go.jp/kokudoseisaku/chisei/crd_chisei_tk_000010.html 内閣府『高齢社会白書』11節「高齢化の現状」(2016.1.9取得) http://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2014/gaiyou/s1_1.html 国土交通省国土政策局(平成25,26,27,28年度)「豪雪地帯現況分析検討調査業務(基礎データ編)報告書」国土交通省

参照

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一般国道 337

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