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第五学年菊組 算数科学習指導案

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Academic year: 2023

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- 1 -

第五学年菊組 算数科学習指導案

指導者 廣木 伸幸 単 元 小数のわり算

指導観

○ 本学級の子供たちは,これまでに,飾り付けで使うリボンを1mずつや2mずつといった整数で切り取ったと きにできる個数だけでなく,0.5mや 1.5mずつといった小数で切り取ったときにできる個数でも計算で求めよう とすることができるようになっている。そこで,除法の意味を一般化して「割合」や「基準にする大きさ」を求め ることへと拡張することができるようになるこの期に本単元を取り上げる。そして,乗法や除法の意味に着目し,

除数が小数である場合まで数の範囲を広げて除法の意味をとらえ直すとともに,それらの計算の仕方を考えたり 除法の計算を日常に生かしたりすることができるようにする。このことは,既習内容を基に,計算の意味や計算の 仕方について筋道立てて考えたり,統合的・発展的に考えたりすることができる子供を育てる上からも意義深い。

○ 本単元に関しては,第4学年で除数が整数である場合の小数の除法の計算について学習してきている。本単元 では,これらの上に立って,除数が小数である場合の除法の意味や,小数の除法におけるあまりの大きさについて 理解し,小数の除法の計算ができるようにする。このことは,第6学年の除数が分数の除法の意味について理解 し,分数の除法の計算ができるようになる学習へと発展していく。

○ 本単元の指導に当たっては,除数が小数である場合まで数の範囲を広げて除法の意味をとらえ直し,小数の除 法が確実にできるようにする。そのために,基準にする大きさや割合を求める問題場面を教材として設定する。特 に本時指導に当たっては,まず,導入段階では,整数÷小数となる問題場面を振り返り,小数÷小数の計算の仕方 を調べるめあてをもつことができるようにする。次に,展開段階では,被除数と除数を共に 10 倍する方法と 100 倍する方法を比較し,除数を整数にして計算するという計算の仕方をとらえることができるようにする。最後に,

終末段階では,学習内容を振り返り,小数の除法の仕方の理解を確かにすることができるようにする。

目標

(1) 除数が小数である場合の小数の除法の意味や除法の計算の仕方,小数の除法において余りがある場合の被除数や 除数,商,余りの大きさの関係について理解するとともに,除数が小数である除法の計算ができるようにする。

(2) 既習内容を基に除法の意味や計算の仕方を考えたり,基準にする大きさと割合に当たる大きさの関係を判断した り,乗法及び除法の意味に着目して,問題場面の数量関係を数直線や式を用いて表現したりできるようにする。

(3) 除数が小数である除法が用いられる場面を解決することに関心をもち,意欲的に数量関係を数直線や式を用いて 表現・処理したことを振り返ることで小数の除法のよさに気付き,生活や学習に活用しようとする態度を育てる。

計画(12時間)

1 問題場面の数量の関係を数直線に表し,除数が小数の除法の意味を調べさせる。 1 2 除法に関して成り立つ性質を用いて筆算し,小数の除法の計算の仕方を調べさせる。 8 (1)整数÷小数の計算の仕方について ② (2)小数÷小数の計算の仕方について ①本時 (3)除数が小数の筆算の仕方について ② (4)除数と商の大きさの関係について ①

(5)余りの大きさについて ① (6)商を四捨五入する計算の仕方について ① 3 基準量と比較量の関係を数直線に表し,小数の除法の計算の活用の仕方を調べさせる。 3 本時 令和3年6月4日(金曜日) 2校時 多目的ホールにおいて

主眼1 被除数と除数が小数である場合の除法の計算の仕方は,被除数と除数のどちらにも 10 や 100 をかけて除数が 整数になるようにした上でわり算をすると商を求めることができることをとらえることができるようにする。

2 1m当たりのパイプの重さを調べる場面において,被除数と除数と商の関係に着目し,わり算のきまりを用 いて整数にした式同士を比較する活動を通して,小数÷小数の計算の仕方を説明することができるようにする。

準備 iPad,実物投影機,ホワイトボード

(2)

- 2 - 過程

段階 学習活動と予想される子供の反応 教師の具体的な支援

導 入

展 開

終 末

1 既習の整数÷小数と本時の小数÷小数の問題場面を比較し,

小数÷小数の計算の仕方を調べるめあてについて話し合う。

2 整数のわり算にする方法の違いについて交流し,小数÷小数 の計算をするために正確で的確な方法を調べる。

(1) 整数÷小数の計算の仕方を基に見いだした自他の見通しを 交流し,自力解決を図る。

(2) 自分や友達の小数÷小数の計算の仕方を比較し,正確で的 確な小数の除法の計算の仕方を調べる。

(3) 問題1を振り返り,小数÷小数の計算の仕方を説明する。

3 問題1と問題2の解決方法や既習の学習内容を振り返り,小 数÷小数の計算の仕方をまとめる。

○本時の問題場面では除数も被除数もどち らも小数になっていることに気付かせる ために,本時と既習の問題場面の共通点 と差異点を問う。

○自分でつくった解決方法を付加・修正・

強化させるために,自他の解決方法を共 有することができるiPadのアプリの環境 を整える。

○小数÷小数の計算をするためには被除数 が整数である必要がないことに気付かせ るために,下図のように被除数と除数を 100倍した除法と,被除数と除数を10倍し た除法の筆算を板書する。

〇除法を整数にする必要性を実感させるた めに,2.97÷0.9は被除数と除数を100倍 する必要がない理由を問う。

〇本時とらえるべき内容と既習の内容及び 働かせた見方・考え方の関係を明らかに させるために,「まとめをとらえるため に着目してきた点」「これまでに学習し たこととの共通点」「新たに学習したい こと」を振り返りの観点として共有する 場を設定する。

小数÷小数の計算の仕方を調べよう。

【既習】リボン 0.8mの代金 が 56 円でした。このリボン 1mの値段は何円ですか。

【問題1】3.4mの重さが 7.14kg のパイプがあります。この パイプ1mの重さは何kg ですか。

・整数÷小数の計算。

・わられる数とわる数のどちらも 10 倍や 100 に倍する。・わる数を整数にする。

的確性を観点に,小数÷小数の計算に必要な方法を話し合う。

・わる数とわられる数を 10 倍や 100 倍にする。

・わる数を整数にする。

・小数÷小数の計算。

【わられる数もわる数も 100 倍】 【わられる数もわる数も 10 倍】 【わられる数 100 倍,わる数 10 倍】

【問題2】計算しましょう。

①2.97÷0.9

②6.72÷0.28

同じ数をかけると商は等しくなる。 商が等しくならない。

正確性を観点に,解決方法の共通点や相違点を比較する。

・わられる数,わる数,商に着目する。

・わけ算のきまりを使う。 ・答えは2kg ぐらいかな。

(式)7.14÷3.4 の計算

・どのような見方をするか。

・どのような方法をとるか。

・答えは何になるか。

小数÷小数の計算は,わる数が整数になるように,わられる数 とわる数のどちらにも 10 や 100 をかけるとよい。

【問題1】わる数を 10 倍にし て整数にすると計算することが できた。

【問題2】わる数を 10 倍や 100 倍にして整数にすると計算する ことができた。

【既習の学習内容】

・小数÷整数の計算

・整数÷小数の計算

・わり算の筆算

・主にわる数に着目した。

・これまでも,わる数を整数にすれば計算す ることができていた。

・小数÷小数の筆算の仕方を考えたい。

(3)

- 3 - 本単元の構成

配時 学習活動と予想される子供の反応 教師の具体的な支援

45

45

45

45 本時

1 問題場面の数量の関係を数直線に表し,除数が小数の除法の意味を 調べる。

2 除法に関して成り立つ性質を用いて筆算し,小数の除法の計算の仕 方を調べる。

○除法に関して成り立つ性質を使って整数の除法にし,整数÷帯小数 の計算の仕方を調べる。

○除法に関して成り立つ性質を使って整数の除法にし,整数÷純小数 の計算の仕方を調べる。

○除法に関して成り立つ性質を使って整数の除法にし,小数÷小数の 計算の仕方を調べる。

〇数量の関係を可視化して自分の考 えを振り返らせたり友達と交流さ せたりするために,数直線による 説明とことばの式による説明の中 で共通する数量に印を付けて板書 する

〇問題場面の数量の関係を整理させ るために,数直線を用いて計算の 仕方を説明する場を設定する。

〇除数が純小数の場合と帯小数の場 合の商の大きさに目を向けさせる ために,数直線を用いて計算の仕 方を説明する場を設定する。

〇商の大きさが変わらないのは除法 に関して成り立つ性質を活用した 場合であることを確かめさせるた めに,被除数を100倍,除数を10倍 にして計算した答えが基の小数の 除法の答えと違いがあるのはなぜ かを問う。

〈0.1mから〉 〈24mから〉

わる数が小数の場合の計算の仕方を調べよう。

【問題】リボン 2.4mの代金 が 96 円でした。このリボン 1mの値段は何円ですか。

・リボンの長さが小数でも,1mの値段を求める式はわり算になる。

・わる数が小数のときは,どのように計算するとよいかな。

【問題1】リボン 2.4mの代金 が 96 円でした。このリボン1m の値段は何円ですか。

・2mのときの代金が分かれば式 に表せそう。

・数直線に表して考える。

問題場面は,どのような式になるのかを話し合う。

・96÷2.4 という式になったな。

・0.1mの代金から考えよう。

・24mの代金から考えよう。

整数÷小数の計算は,小数を整数になおして計算すると答えを求 めることができる。

〈数直線〉 〈数が整数の場合から類推〉

2mが 96 円のリボンの場合であれば,

1mの値段は,96÷2=48

ことばの式にすると,代金÷長さ=1mの値段 だから,2.4mが 96 円のリボンの場合,

1mの値段は,96÷2.4 となる。

整数÷小数の計算の仕方を話し合う。

【問題1】リボン 0.8mの代金 が 56 円でした。このリボン1m の値段は何円ですか。

・56÷0.8 という式になる。

・0.1mの代金から考えよう。

・わり算のきまりを使おう。

わる数が1よりも小さい数のときの計算も,小数を整数になおし て計算すると答えを求めることができる。

わる数が1よりも小さい数のときの計算の仕方を話し合う。

1よりも小さい数でわると,商はわられる数よりも大きくなる。

【問題1】3.4mの重さが 7.14kg のパイプがあります。この パイプ 1mの重さは何 kg ですか。

・7.14÷3.4 という式になる。

・わり算のきまりを使おう。

・何倍にするといいかな。

小数÷小数の計算は,わる数が整数になるように,わられる数と わる数のどちらにも 10 や 100 をかけるとよい。

・正確性を観点に,商が等しくなる方法を話し合う。

・的確性を観点に,小数÷小数の計算に必要な方法を話し合う。

(4)

- 4 - 90

45

45

45

90

45

○除法に関して成り立つ性質を使って整数の除法にし,小数でわる筆 算の仕方を調べる。

○被除数を変えずに除数の数を変えたときの商を比較し,除数と商の 大きさの関係について調べる。

○除法に関して成り立つ性質を使って整数の除法にし,余りがある場 合の小数でわる除法の計算の仕方を調べる。

○除法に関して成り立つ性質を使って整数の除法にし,商を概数で表 す方法を調べる。

3 基準量と比較量の関係を数直線に表し,小数の除法の計算の活用 の仕方を調べる。

○問題場面の基準量と比較量の関係を数直線に表し,倍を表す小数や 比較量の求め方を調べる。

○問題場面の基準量と比較量の関係を数直線に表し,基準量の求め方 を調べる。

○被除数と除数のそれぞれに同じ数 ずつかけるという方法から小数点 を桁数だけ右に移すという方法へ とらえ方を変えさせるために,筆 算で表したときの小数点の移動を 矢印で示す。

○除数と商の関係だけでなく除数の 大きさによって商の大きさも変わ ることに気付かせるために,除法 の式と商を縦に並べて板書する。

〇商の小数点と余りの小数点の位置 に違いがあることに気付かせるた めに,被除数=除数✕商+余りの 関係式に数を当てはめて確かめる 場を設定する。

〇四捨五入する位に着目させるため に,上から□桁の概数にする場合 と□の位までの概数にする場合を 問題場面として提示する。

〇基準量と比較量の違いに着目させ るために,数直線上の1倍に対応 する数量が基準量であることを全 体で共有する。

〇乗数や除数が小数である場合の小 数の乗法と除法の意味を関連付け させるために,問題場面を乗法の 式に表した上で除法の計算で基準 量を求めるように指示する。

【問題1】商の見当を付けて 0.864÷0.24 の筆算の仕方を考え よう。

小数点を 同じ桁数 右に移す。

わる数が整数になるようにわる数とわられる数の小数点を,同じ 桁数だけ右に移すと筆算することができる。

【問題1】計算しましょう。

①15÷2 ②15÷1.2 ③15÷1

④15÷0.6 ⑤15÷0.4

・①と②は商が 1.5 より小さい。

・③は商が 1.5 と等しい。

・④と⑤は商が 1.5 より大きい。

わる数>1のときは商<わられる数,わる数=1のときは商=わられる数,

わる数<1のときは商>わられる数という関係になる。

【問題1】2.7mのテープから,

0.6mのテープを切り取っていく と,何本取れて何m余りますか。

・余りは 0.3mになる。

・余りはわられる数のもと の小数点と同じ位置。

小数でわる計算の余りの小数点は,わられる数のもとの小数点と 同じ位置になる。

【問題1】1.8Lの重さが 2.8 ㎏ の砂があります。この砂 1Lの重 さは,何㎏ですか。

・商は 1.55555・・・と続く。

・何桁までの概数にしようかな。

・上から2桁なら 1.6 だ。

わり切れないわり算の商は,商を四捨五入して概数として表すこ ともできる。

【問題1】3.6kmは,2.4km の何倍ですか。

倍を表す数が小数でも,整数のときと同じように計算ができる。

わる数が小数の場合の計算は,わり算のきまりを使ってわる数を 整数にすることで,これまでと同じように計算することができる。

【問題1】赤いバケツには 15L の水が入ります。これは,黄色 のバケツの 1.2 倍です。

・式にすると□✕1.2=15 になる。

・□=15÷1.2 で求められるな。

・黄色のバケツは 12.5L入る。

単元を振り返って,わる数が小数の場合のわり算の仕方をまとめる。

まとめよう。

・3.6÷2.4=1.5 で 1.5 倍になる。

・倍を表す数が小数になる。

【問題2】走り幅跳びで1回 目は 2.7m跳びました。2回目 は1回目の 1.2 倍でした。

・2回目は 2.7✕1.2=3.24mだ。

・倍を表す小数でも,整数と同じ ように計算できる。

参照

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