一般選抜入試/ 2021
生 物
Ⅰ 生物の特徴に関する問題である。問 1 ~問 6 に答えよ。
生命を研究するうえで、肉眼で見ることのできない細かい構造を観察しようとする試みは古く から行われてきた。1665年にフックが出版した『ミクログラフィア』の中で、細胞「セル」とい う言葉が初めて使用された。19世紀に入って顕微鏡が改良されると、ドイツのシュライデンは植 物について、シュワンは動物について、ア細胞説を提唱した。その後、イ細胞内の核の存在や細 胞分裂の様子なども顕微鏡を用いて明らかにされた。
B A
D
図 細胞の構造
問 1 文章中の下線部アの「細胞説」を表す記述のうち最も適切なものを①~⑦から 1 つ選び、
番号で答えよ。 1
① 核と細胞質を合わせて原型質という。
② 細胞に見られる球状の構造物を核と名付けた。
③ 細胞の増殖は分裂によるものである。
④ 細胞は生物体をつくる基本単位である。
⑤ 細胞膜は細胞質に含まれるが、細胞壁は細胞質に含まれない。
⑥ 細胞膜は、細胞内外を仕切るという基本的な機能を果たしている。
⑦ 真核細胞は核膜に包まれた核をもっているが、原核細胞には核膜が存在しない。
問 2 文章中の下線部イに関して、核をもつ細胞の組み合わせとして最も適切なものを、次の
①~⑤から 1 つ選び、番号で答えよ。 2
① アメーバ・肝細胞 ② 大腸菌・酵母菌 ③ ネンジュモ・日本脳炎ウィルス
④ 肺炎双球菌・ウニの卵 ⑤ ユレモ・ヒトの赤血球
生 物
問 3 ATP などの分子内にあるリン酸どうしの結合を何というか。 3問 4 左図のような真核細胞を何というか答えよ。 4
問 5 左図中のA~Eのはたらきや特徴として、適切なものをそれぞれ①~⑩から 2 つ選び、番 号で答えよ。
① アントシアニンなどの色素を含む。
② ATP を合成する。
③ エネルギーを取り出している。
④ クロロフィルを含む。
⑤ 細胞液で満たされている。
⑥ 細胞どうしを結びつけるはたらきをもつ。
⑦ 酢酸カーミンや酢酸オルセインなどの染色液でよく染まる。
⑧ セルロースという物質を主成分とする。
⑨ 染色体が存在している。
⑩ 光エネルギーを利用して、二酸化炭素と水からデンプンなどの有機物を合成する。
A: 5 B: 6 C: 7 D: 8 E: 9
問 6 左図中Dが流れて動いていて見えることがある。このような現象を何というか答えよ。
10
Ⅱ 遺伝子とそのはたらきに関する問題である。問 1 ~問 6 に答えよ。
A.核酸と遺伝情報に関する次の文章を読み、問いに答えよ。
問 1 次の記述①~④について、DNA だけに当てはまるものには a、RNA だけに当てはまるも のには b、DNA と RNA の両方に当てはまるものには c、DNA と RNA のどちらにも当て はまらないものには d の記号を記せ。
① 主に核の中に含まれる。 11
② ミトコンドリア内に多量に含まれ、呼吸に関係がある。 12
③ タンパク質合成に関与している。 13
④ ヌクレオチドが糖とリン酸との間の結合で多数つながって構成されている。 14 問 2 遺伝情報は、何によって決まるか。10文字以内で答えよ。 15
B.右図は、細胞分裂を行っている動物の体細胞 1 個当 たりに存在する DNA 量の変化を経時的に示したも のである。
問 3 DNA 合成が行われている時期を、図中のA~H の中から選び、記号で答えよ。 16
問 4 図中D~Gの時期、A~CおよびHの時期は、それぞれ、まとめて何というか。その名 称を答えよ。
D~Gの時期: 17 A~CおよびHの時期: 18
問 5 図中Cの時期を何というか。次の①~⑦から選び番号で答えよ。 19
① G1期 ② G2期 ③ S 期 ④ 前期
⑤ 中期 ⑥ 後期 ⑦ 終期
問 6 顕微鏡で観察を行い、視野にみえる図中A~Gの時期の細胞の数を数えたところ、Dの 細胞の割合は 4 % であった。細胞周期の長さが24時間とすると、Dの時期の長さは何分と 推定されるか。 20
図 細胞分裂と DNA 量の変化
Ⅲ 生物の体内環境と維持に関する問題である。問 1 ~問 7 に答えよ。
A.ヒトのからだは、細菌やウィルスなどのさまざまな病原体の侵入にさらされており、これら に対する防御のしくみをもっている。第 1 の防御は、a.皮膚による物理的な防御機構や、気 管や消化管の粘膜上皮での防御機構である。第 2 の防御は、b.食細胞などの食作用による自 然免疫である。第 3 の防御は、c.リンパ球による獲得免疫である。
問 1 文章中の下線部aに関する記述として正しいものを、次の①~⑥からすべて選び、番号 で答えよ。 21
① 皮膚では常に新しい細胞がつくり出され、外側の生きた最新の細胞を垢あかとして捨てること で、細菌の侵入を防ぐ。
② 皮膚や粘膜上皮に存在するディフェンシンと呼ばれる抗菌作用を示す物質によって、細菌 の細胞壁を破壊する。
③ 汗や唾液などに含まれる、細菌の細胞膜を溶かすリゾチームが侵入を防ぐ。
④ 消化管に存在するヒトに害を及ぼさない細菌によって、病原体の毒性を抑える。
⑤ 強い酸性の胃液が、殺菌作用を示す。
⑥ 気管の粘膜で、粘液に包んだ異物を粘膜上皮の繊毛の運動によって異物を体外に送り出 す。
問 2 文章中の下線部bについて、食作用を持つ細胞を次の①~⑥からすべて選び、番号で答 えよ。 22
① キラー T 細胞 ② 好中球 ③ 樹状細胞 ④ ナチュラルキラー(NK)細胞
⑤ ヘルパー T 細胞 ⑥ マクロファージ
問 3 文章中の下線部bについて、自然免疫の反応によっておこる、局所の赤い腫れや、熱や 痛みをもつことを何というか答えよ。 23
① ②
③ ④
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生 物
問 8 39 が分解された事を示しているのはどこか。下の図C中の矢印の記号で答えよ。なお、
領域bは、うすい黄色であり、領域dは、青紫色である。 40
図A ミキサー汁をしみ 込ませたろ紙を培 地上に置く
図B 培養 4 日後 図C 培養 4 日後にヨウ素液を 流した
問 4 実験②の操作の時に他に気をつけることとして、次の a ~ e から 3 つ選び、記号で答えよ。
35
a. 実験室の窓は開けておく。
b. 実験手順毎に、大きな声で操作を確認しながらおこなう。
c. 白衣の袖口はまくっておく。
d. マスクを着用する。
e. 手はよく洗って、消毒用エタノールをかけておく。
問 5 脱脂粉乳が分解されたことを示しているのはどこか。右の図B中の矢印の記号で答えよ。
なお、右の図B中の領域bは、半透明であり、領域dは、乳白色である。 36
問 6 脱脂粉乳で主に分解されたものは何か。次の a ~ e から 2 つ選び、記号で答えよ。
37
a. 炭水化物 b. カルシウム c. 脂肪 d. タンパク質 e. 核酸
培養 4 日後のペトリ皿(右図B)にヨウ素溶液を流し、 38 反応をさせた。その後の写真 を図Cに示す。 39 が分解された部位を確認した。
問 7 文章中の 38 、 39 に適切な語句を入れよ。
Ⅳ 生物の多様性と生態系に関する問題である。問 1 ~問 8 に答えよ。
A.生態系を構成する生物は、大きく 31 と消費者に分けられる。無機物から有機物を合成 する植物や藻類は 31 である。一方、他の生物から有機物を得る従属栄養生物は消費者とい う。消費者のうち、生物の遺骸やふんに含まれる有機物を無機物に分解する生物を 32 とい う。
問 1 文章中の 31 、 32 に適切な語句を入れよ。
B.樹木から落ちた葉を分解する細菌や菌の作用を調べるために、以下の実験をおこなった。
〈実験〉
① 水500 mL にデンプン10 g、脱脂粉乳10 g、寒天粉末10 g を混ぜ、加熱して完全に溶かす。
② 消毒用エタノールで実験机を殺菌し、ペトリ皿に①でつくった液を流し込む。この操作は、
ガスバーナーの炎のそばでおこなう。冷えて固まったら培地として利用する。
③ 落ち葉10 g に100 mL の水を加え、ミキサーで粉砕してミキサー汁をつくる。
④ ミキサー汁をパンチろ紙 4 枚にしみ込ませ、その 4 枚をピンセットでつまんで培地上に置く
(図A)。恒温器の中で37℃で 4 日間培養する(培養 4 日後のペトリ皿の写真を図Bに示す)。
問 2 培地に寒天粉末を混ぜるのはなぜか。正しいものを次の a ~ d からすべて選び、記号で 答えよ。 33
a. 37℃で固体状態であるため。
b. 寒天は細菌や菌に分解されて、栄養源になるため。
c. 寒天は白色で、菌や細菌の色を見やすいため。
d. 寒天は100℃に加熱しても、安定で分解されないため。
問 3 実験②の操作は、なぜ「ガスバーナーの炎のそばでおこなう」のか。正しいものを次の a ~ e から一つ選び、記号で答えよ。 34
a. 実験①の液が固まらないため。
b. 消毒用エタノールを蒸発させるため。
c. 空気中の細菌がペトリ皿に落ちないため。
d. 空気中の細菌を殺菌するため。
e. 周囲の空気の温度を37℃に保つため。
問 4 文章中の下線部cに関する記述として正しいものを、次の①~⑥からすべて選び、番号 で答えよ。 24
① 主に B 細胞がはたらく獲得免疫を細胞性免疫という。
② 主に T 細胞がはたらく獲得免疫を体液性免疫という。
③ 獲得免疫は、侵入してきた特定の異物に対して特異的な反応を示す特徴がある。
④ リンパ球が抗原を認識して、その抗原に対してのみ抗体が反応することを免疫寛容という。
⑤ 抗原は免疫グロブリンとよばれるたんぱく質でできている。
⑥ 同じ病原体が再び侵入した時に起こる二次応答は、産生される抗体の量が一次応答よりも 少ない。
問 5 獲得免疫は、正常にはたらかずにからだに害をおよぼすことある。これらに関する記述 として、正しい場合は◯、誤っている場合は×と答えよ。
◦ 自己の成分に対して抗体ができたり、自己組織をヘルパー T 細胞が攻撃したりしておこる 疾患を自己免疫疾患という。 25
◦アレルギーを引き起こす抗原に対して体内で作られた抗体をアレルゲンという。 26
◦ 食物やハチ毒、薬などが原因で起こる急性のアレルギー反応をアナフィラキシーという。
27
B.ヒトは恒温動物であり、体温を一定に保つしくみが備わっている。温度受容器は皮膚や腹部 内臓に存在するが、体温調節中枢は 28 に存在する。
問 6 文章中の 28 に入る適切な語句を答えよ。
問 7 体温が低くなった(寒冷刺激)時、ヒトのからだはどのようなしくみで体温を上昇させ ようとするか、 2 つ答えよ。なお、例文を参考にして説明せよ。 29 ・ 30
例文)グルコースの合成を促進して、血糖値を上昇させる。
バソプレシンを分泌して、水の再吸収を増やす。
⑤ ⑥
⑦ ⑧
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解答/生物、化学
生 物
化 学
1 2 3 4 5
4 1 高エネルギーリン酸結合 植物細胞 ⑦ ⑨
6 7 8 9 10
① ⑤ ② ③ ④ ⑩ ⑥ ⑧ 原形質流動 or 細胞質流動
11 12 13 14 15
a d c c 塩基の配列順序
16 17 18 19 20
B 分裂期 間期 ② 57.6分(58分)
21 22 23 24 25
④ ⑤ ⑥ ② ③ ⑥ 炎症・炎症反応 ③ ×
26 27 28
× 〇 (間脳)視床下部
29 30
・皮膚の血管を収縮させて放熱を抑制する
・立毛筋を収縮させて放熱を抑制する
・チロシンを分泌して代謝を活性化する
・骨格筋のふるえによって熱を発生させる
・グリコーゲン解を促進して発熱量を増やす
・チロシンを分泌して代謝を活性化する など
31 32 33 34 35
生産者 分解者 a d c c d e
36 37 38 39 40
b a d ヨウ素デンプン デンプン b
1 2 3 4 5
(イ)、(カ) (エ)、(キ) (オ) (ウ)、(ク) 3族から11族
6 7 8 9 10
F Li Si Al Kr
11 12 13
Br 原子から電子1個を取り去って、1価の陽イオンにするのに必要なエネルギー (イ)
14 15 16 17 18
(ア) (エ) (ウ) 12 6.02×10
2319 20 21 22 23
アボガドロ モル質量 (ア)(ウ)(オ) (イ)(エ)(カ) 該当なし
24 25 26
58.5a + 74.5b = 6.25 NaCl + AgNO
3→ AgCl + NaNO
3KCl + AgNO
3→ AgCl + KNO
3143,5(a+b) = 14.35
27 28 29 30 31
4.39 g 1.86 g 6.0 mol/L 25 g 5.0 g
32 33 34 35 36
Ca、Na Zn、Fe Ag、Cu Fe 不動態
37 38 39 40
Au、Pt 濃硝酸:濃塩酸の体積比が 1:3 の混合溶液 2.0 12
39