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Academic year: 2023

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1/2 第 3 回 8月センター試験本番レベル模試[化学]講評

Ⅰ.全体講評

 2018 年度のセンター試験「化学」は,大問数 6

(必答 5,選択 1)であった。2017 年度と比べて出 題形式に大きな変化はなかったが,小問数,マーク 数はともに減少した。また,思考力を要する問題や 複数の過程を経て解答を導く問題も見られたが,選 択肢の数が少ない問題の割合が増え,2017 年度よ りもやや解きやすくなった。

 今回の第 3 回 8 月センター試験本番レベル模試の 得点分布は次のグラフのとおりで,平均点は 42.4 点であった。「化学」は学習項目が多い科目である が,教科書の内容をしっかりと理解すれば高得点を 狙える科目である。センター試験「化学」で高得点 を目指すには,いかに早期に全範囲を学習し終える ことができるかが鍵になる。着実に得点を伸ばして いくようにしよう。

Ⅱ.大問別分析

第 1 問 物質の構成と状態

蒸気圧の理解を深めよう。

 原子とイオン,溶液の性質,コロイドに関する知 識を確認した。また,計算問題として,イオン結 晶,混合気体,固体の溶解度に関する問題を出題し た。

 問 5の固体の溶解度に関する問題は,予想以上 に正答率が高く,きちんと理解できている受験者が 多かった。一方,問 3の蒸気圧を用いる問題は,

予想通り正答率が低かった。蒸気圧の取り扱いを苦 手とする高校生は多いため,間違えてしまった受験 者は,解説をよく読み理解を深めよう。

第 2 問 物質の変化と平衡

電極で起こる反応の反応式を書けるようにし ておこう。

 水酸化ナトリウムの工業的製法,化学電池,電離 平衡に関する知識を確認した。また,計算問題とし て,溶解熱と中和熱,反応速度と化学平衡,水溶液 の電気分解に関する問題を出題した。

 問 3の正答率が非常に低かった。この問題では,

陰極の反応式が書けないと水酸化ナトリウムの質量 を求めることができない。電気分解の問題は,各電 極で起こる反応の反応式が書けないといけないた め,間違えてしまった受験者はきちんと確認してお こう。

第 3 問 無機物質

リンの同素体について整理しておこう。

 リン,二酸化ケイ素,金属と酸の反応,炭酸ナト リウムの工業的製法,金属イオンの沈殿に関する問 題を出題した。

 問 1の正答率が低く,約半数の受験者が誤答で

あるを選択してしまっていた。黄リンと赤リンが

同素体の関係にあることだけでなく,その構造や性 質の違いについても整理しておこう。

理論分野を早期に習得しよう

化    学 化    学

0  20  40  60  80  100

大問別得点率(%)

第 1 問

第 7 問 第 2 問 第 3 問 第 4 問 第 5 問 第 6 問

 50.4

 35.0  38.3  28.6

 47.7

 35.0  38.3 20

15 10 5 0 25

(%)

得点率(%)

~10 ~20 ~30 ~40 ~50 ~60 ~70 ~80 ~90 ~100 平均 42.4%

得点分布 化学

(2)

2/2 第 3 回 8月センター試験本番レベル模試[化学]講評

第 4 問 有機化合物

有機化合物を用いた物質量計算に慣れよう。

 アルコールとエーテル,有機化合物の性質,エス テル,芳香族化合物の反応に関する知識を確認し た。また,実験問題,計算問題として,アセチルサ リチル酸の合成に関する問題を出題した。

 問 4 bの正答率が非常に低かった。第 4 問で出題 される計算問題は,「化学基礎」で学習する物質量 計算によるものなので,反応物と生成物をきちんと 把握できていれば,決して難しくない。間違えてし まった受験者は解説をよく読み,確認しておこう。

第 5 問 高分子化合物

高分子化合物に関する知識を整理しておこ う。

 合成高分子化合物,糖類に関する正誤問題を出題 した。

 まだこの分野の学習を終えていない受験者が多い と思われるが,例年,高分子化学物に関する問題は 必ず出題されるので,早めの対策を心掛け,知識の 整理をしておこう。

第 6 問 合成高分子化合物

高分子化合物の計算問題に慣れよう。

 重合体とその単量体の組合せに関する問題を出題 した。また,計算問題として,フェノール樹脂の合 成に関する問題を出題した。

 第 5 問と同じく,まだこの分野の学習が進んで いない受験者が多いと思われる。問 2のフェノー ル樹脂に関する計算問題は,質量保存の法則に気が 付けば簡単に答えられる問題である。

第 7 問 天然高分子化合物

アミノ酸の性質を整理しておこう。

 アミノ酸の性質に関する問題,DNA に含まれる アデニンとチミンの塩基対の数を求める計算問題を 出題した。

 アミノ酸・タンパク質の分野は覚えることが多く 大変に思えるが,出題される内容は限られているた め,一度時間をとって知識をまとめれば,すぐに得 点源になる分野である。早めの対策を心掛けよう。

Ⅲ.学習アドバイス

◆センター試験の化学について。

 センター試験は,「教科書を逸脱しない内容」の

「良質な問題」を出題するという基本スタンスを ずっと守り続けている。知識を問うだけの問題はそ れほど多くはなく,出題の仕方が工夫されており,

実力がついていなければ解きにくい問題も出題され ている。センター試験で高得点を得るためには,抜 けの無い学習が必要である。教科書を徹底的に理解 し,高得点を狙ってほしい。

◆これからの学習について。

 「化学」は,大きく分けて理論化学・無機化学・

有機化学に分かれる。

 理論化学分野では,化学基礎での学習内容を土台 としてさらに発展的な内容まで踏み込んでいく。そ のため,化学基礎分野を十分に理解しておく必要が ある。

 無機化学分野は,非金属元素,典型元素,遷移元 素といった区分でまとまって学習する。化学基礎で 学習した周期表の知識が必要となるので,改めて復 習しておこう。

 有機化学分野は,化学基礎で深く学習していない 内容である。また,非常に範囲も広いため,学習に 時間がかかる。繰り返し復習して定着を図るのが得 策である。

◆模試を活用しよう。

 現行課程のセンター試験の過去問は 4 年分しかな く,演習量が不足しがちである。そのため,模試を 演習の一環として学習を進めていくことが重要とな る。2 か月ごとに実施される東進のセンター試験本 番レベル模試は,全国統一高校生テストを含め年 6 回で「化学」の出題範囲をすべてカバーしている。

学習の進み方と学習の不足点を判定できるとてもよ い機会である。今後も模試の受験を継続し,着実に 得点を伸ばしていこう。

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