46
47
α : C2-C1-O1-H [deg] β : C1-C2-O2-H [deg]
α : C1-C2-O2-H [deg] β : C2-C1-O1-H [deg]
α : C3-C2-O2-H [deg] β : C2-C3-O3-H [deg]
α : C2-C3-O3-H [deg] β : C3-C2-O2-H [deg]
図5.4 参照データ(青点)とパラメータフィッティングした予測式(赤線)の水酸基の二面角 と2JCHの関係
-3.0 -2.0 -1.0 0.0 1.0 2.0 3.0
-180-150-120 -90 -60 -30 0 30 60 90 120 150 180 This equation ab initio
-2.0 -1.0 0.0 1.0 2.0 3.0 4.0
-180-150-120 -90 -60 -30 0 30 60 90 120 150 180 This equation ab initio
-3.0 -2.0 -1.0 0.0 1.0 2.0 3.0
-180-150-120 -90 -60 -30 0 30 60 90 120 150 180 This equation ab initio
-3.0 -2.0 -1.0 0.0 1.0 2.0 3.0
-180-150-120 -90 -60 -30 0 30 60 90 120 150 180 This equation ab initio
-6.0 -5.0 -4.0 -3.0 -2.0 -1.0 0.0
-180-150-120 -90 -60 -30 0 30 60 90 120 150 180 This equation ab initio
-6.0 -5.0 -4.0 -3.0 -2.0 -1.0 0.0
-180-150-120 -90 -60 -30 0 30 60 90 120 150 180 This equation ab initio
-6.0 -5.0 -4.0 -3.0 -2.0 -1.0 0.0
-180-150-120 -90 -60 -30 0 30 60 90 120 150 180 This equation ab initio
-6.0 -5.0 -4.0 -3.0 -2.0 -1.0 0.0
-180-150-120 -90 -60 -30 0 30 60 90 120 150 180 This equation ab initio 2JC1,H2 [Hz]2 JC2,H1 [Hz]2JC2,H3 [Hz]2JC3,H2 [Hz]
48
α : C4-C3-O3-H [deg] β : C3-C4-O4-H [deg]
α : C3-C4-O4-H [deg] β : C4-C3-O3-H [deg]
α : C5-C4-O4-H [deg]
β : C5-C4-O4-H [deg]
図5.4 続き
-6.0 -5.0 -4.0 -3.0 -2.0 -1.0 0.0
-180-150-120 -90 -60 -30 0 30 60 90 120 150 180 This equation ab initio
-6.0 -5.0 -4.0 -3.0 -2.0 -1.0 0.0
-180-150-120 -90 -60 -30 0 30 60 90 120 150 180 This equation ab initio
0.0 1.0 2.0 3.0 4.0 5.0 6.0
-180-150-120 -90 -60 -30 0 30 60 90 120 150 180 This equation ab initio
0.0 1.0 2.0 3.0 4.0 5.0 6.0
-180-150-120 -90 -60 -30 0 30 60 90 120 150 180 This equation ab initio
2.0 3.0 4.0 5.0 6.0 7.0 8.0
-180-150-120 -90 -60 -30 0 30 60 90 120 150 180 This equation ab initio
-1.0 0.0 1.0 2.0 3.0 4.0 5.0
-180-150-120 -90 -60 -30 0 30 60 90 120 150 180 This equation ab initio
2 JC3,H4 [Hz]2JC4,H3 [Hz] 2JC4,H5 [Hz]2JC5,H4 [Hz]
49
ω
: C4-C5-C6-O6 [deg]
ω
: C4-C5-C6-O6 [deg]
図5.5 参照データ(青点)とパラメータフィッティングした予測式(赤線)の C5-C6結合の二 面角と2JCHの関係.参照データの縦軸の変動はC6-O6結合の回転によるもの.
図5.6 C5-C6結合のねじれ型配座と二面角ωの関係
パラメータフィッティングの結果,予測した2JCH値と参照データとの
RMSD
値は全ての 二面角において0.4 Hz
以内に収まっており,Klepachらの予測式よりも十分にab initio計算 による結果を再現していることがわかった.また,2JC4,H5と2JC5,H4のωによる変化は,他の 水酸基による変化と同様に,それが2JCHのカップリング炭素と水素から見て β位にあると2.0 3.0 4.0 5.0 6.0 7.0 8.0
-180-150-120 -90 -60 -30 0 30 60 90 120 150 180 This equation ab initio
-1.0 0.0 1.0 2.0 3.0 4.0 5.0
-180-150-120 -90 -60 -30 0 30 60 90 120 150 180 This equation ab initio
ω ω ω
gg tg gt
2JC4,H5 [Hz]2JC5,H4 [Hz]
gt tg gg gt
50
き変動が大きく α 位にあるとき小さい事がわかった.また,C6-O6 結合の回転による変動
は,2JC4,H5においておよそ
1 Hz
程度であり,ωによる変動と比べれば小さいものの,少なからず影響があることがわかった.一方,2JC5,H4においては ω が
0°付近にあるときに特に
大きな変動が見られるが,このときの構造はカップリング水素であるH4
にC6
位の水酸基 が最も接近する構造であり,それ以外の領域ではそれほど大きい変動はなかった.そのため,この変動は立体障害によって
H4
周辺の構造の歪みが原因であると考えられる.(図5.6)こ のような理由から,今後C6-O6
結合の回転に関する項を追加する場合は,二面角のみなら ず,近接原子間距離のような情報を含める必要があるかもしれない.しかしながら,この時 の構造は立体障害によって非常に不安定であり重要な立体構造ではないため,通常は考慮 する必要はないと考えられる.5.4. 最適化構造に対する予測式の適用
第
4
章においてab initio法によるNMR
計算を行ったα-
D-galactopyranose
の138
個の最適 化構造のうち,4C1型配座である94
個について,その構造から予測式によって 2JCHを計算 し,理論計算値との比較を行った.各2JCH値について
RMSD
値を求めたところ,それぞれ,2JC1,H2で0.217 Hz,
2JC2,H1で0.255 Hz,
2JC2,H3で0.245 Hz,
2JC3,H2で0.247 Hz,
2JC3,H4で0.338 Hz,
2JC4,H3で0.273 Hz,
2JC4,H5で0.352 Hz,
2JC5,H4で0.291 Hz
となった.これらの平均値は0.28 Hz
であり,最適化構造についても理論計算値を十分に再現ができていることがわかった.
5.5. まとめ
Klepach
らのNMR-
2JCH予測式を元に,新たな予測式を開発した.本予測式は,アルドヘキソピラノースの六員環上の
8
種のNMR-
2JCH値を,そのカップリング経路上の回転可能な 水酸基およびヒドロキシメチル基の回転角により記述する.α-
D-galactopyranose
の4C1型配 座に関する参照データによりパラメータフィッティングを行った結果,平均して0.2 Hz
程 度の誤差にとどまり,Klepach らの予測式で表せなかった変化を表すことができた.また,α-
D-galactopyranose
の 4C1 型配座の最適化構造に対して本予測式を適用し,求めた値を abinitio 計算による結果と比較したところ,平均して
0.28 Hz
の誤差であり,最適化構造についても十分に理論計算値を再現出来ていることがわかった.