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小体研研究主題 児童一人一人の力を伸ばす体育授業の工夫 ~ 授業モデルの活用を通して ~ 2 保健領域部会研究主題 健康の大切さが分かり 健康な生活をめざす保健学習 3 研究主題について昨年度の東京都の児童 生徒の実態で 東京都児童生徒の体力テスト調査の結果からによると スポーツクラブに所属している

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平成23年度 東京都小学校体育研究会 平成23年10月17日(月) 於 昭島市立 武蔵野小学校 東京都小学校体育研究会 研究主題 保健領域部会 研究主題

単元名 6年「病気の予防」

授業者 昭島市立武蔵野小学校

両角 知子教諭

講師 狛江市教育委員会 統括指導主事

柏原 聖子先生

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1 1 小体研研究主題 「児童一人一人の力を伸ばす体育授業の工夫~授業モデルの活用を通して~」 2 保健領域部会研究主題 「健康の大切さが分かり、健康な生活をめざす保健学習」 3 研究主題について 昨年度の東京都の児童・生徒の実態で、東京都児童生徒の体力テスト調査の結果からによると、① スポーツクラブに所属している児童・生徒の方が体力テストの合計点が高い。②朝食摂取状況と体力 テストの合計得点との関係は年齢が上がるにつれて「毎日食べるもの」と「毎日食べないもの」の体 力テストの合計得点の差が大きくなるということが考察として出された。 このような東京都の児童の実態から、生きる力をはぐくむための健康教育は。児童の体力向上に、 大きな役割を担っていることが言える。とりわけ、学童期における保健学習を中心とした健康教育は、 生涯における健康の基礎・基本を培う重要な位置付けとなり、小学校での健康教育の充実は一生に関 わる内容である。 この学習が単なる知識の習得によるものではなく、自分の生活に当てはめて考えられるように思考 を深めること、また分かったこと・考えたことを表現することが実践につながるととらえている。 今年度からの都小体研の研究主題である「児童一人一人の力を伸ばす体育授業の工夫~授業モデル の活用を通して~」を受け、保健学習における力を、健康の概念の理解や課題等の内容を実践的に理 解することとしての『知識を習得する力』、またその習得した知識を他の事象や自分の生活に当ては めて考える『知識を活用する力』、そして、学んで理解したことや考えたことを振り返ったりまとめ たり、実践しようとする気持ちをもつ『実践への意欲』の 3 つととらえた。この3つの力を身に付け させるためには、児童が自分の生活行動を振り返り、身近な生活における課題を見つけ、解決してい くといった、演繹的な問題解決型の学習を進めていくことが効果的だと考えた。このことにより、健 康、安全の大切さを理解し、生活改善などができる資質や能力の基礎を培う保健学習をめざしていき たい。 保健部研究主題にある「健康の大切さが分かり」とは、児童一人一人が学習を通して得た知識から、 健康な生活を送るために今後も継続した方がよいこと、改善しなければならないことに気付いたり、 自分の生活に当てはめて考えたりすることによって思考力・判断力等を身に付けることと、とらえて いる。また、「健康な生活をめざす」とは生涯を通じて自分の健康に関心をもち、適切に管理・改善 をしていこうとする意識や態度を育てようとすることと、とらえている。 実践的に理解を図る学習活動を取り入れ、知識の習得・活用場面のある授業モデルを作成し、これ に基づいた問題解決型の学習を展開することにより、児童が自分自身や健康の大切さを認識し、生涯 をいきいきと過ごせる健康的なライフスタイルを確立できるよう指導をしていきたい。

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2 4 授業モデルとは 小学校体育の各領域には、それぞれに特性(各種の運動自体がもっている構造的な物や児童の情意と 関わる機能的なもの、運動効果的なもの)があり、45分間をどのように組み立てれば児童一人一人の 力を伸ばすことのできる体育授業になるかは、領域によって型が異なってくる。 学級担任として誰もが体育の授業を担当する可能性にある小学校においては、授業のスタンダード ともいえる「授業モデル」があれば、どこにあっても共通の指導が可能となり、授業後の研究協議会 等においても、共通の用語を用いて授業評価ができるようになる。 具体的には、「発達段階に応じた単元計画の考え方」「1単位時間の授業の進め方」「授業作りのポ イント」等の視点でまとめ、経験年数の少ない先生方でも最低限これだけをおさえた授業を実施すれ ば、体育授業の規準を保つことができるミニマムとして提言したのが授業モデルである。 5 昨年度の研究について 昨年度は第4学年「育ちゆく体とわたし」で実証授業を行い、以下のような手だてで実践研究を進 めた。 (1) 研究の内容 ① 学習内容の明確化【学習内容の整理表の作成】 保健学習を行う上で、教師が最低限おさえるべき内容や用語を明確にするために、学習内 容の整理表を作成した。1単位時間ごとに、学習内容・学習内容を支えること・用語を表 として整理した。 ② 「分かってできる かかわり合ってつなぐ」の視点に基づいた授業モデルの作成 新学習指導要領の趣旨を生かし、教師や保護者児童同士のかかわりの中で、(かかわる)知 識を習得する学習活動を行う(分かる)とともに、習得した知識を活用する学習活動を取り 入れ(できる)、実践意欲を導き出す(つなぐ)授業モデルを作成した。 (2) 成果 ・ 授業モデルを活用した保健学習を行うことにより、児童の生活行動に変化が見られた。 ・ 内容の整理表の作成により、指導内容の明確化を図れることになった。 (3) 課題 ・ 学習内容をより明確にするために、内容の整理表を精選していく必要がある。 ・ 保健学習で身に付けさせたい力を見直し、授業モデルを再検討する。

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3 6 調査研究 平成23年9月に以下の調査研究を行った。 対象 子供…都内公立小学校第6学年 1060名 方法 子供…保健学習についての理解と活用の実態に関する質問紙調査 (1) 子供の調査から 保健学習に関する理解の実態を把握するため、「保健学習は日常生活に役立つと思うか」について 5件法で調査した(図1)。また、第3学年から第5学年までのそれぞれの保健学習で学んだ内容を 活用しているかについても、5件法で調査を行った(図2)。その結果、以下のことが明らかになっ た。 ① 保健学習の理解に基づき、日常生活に「とても役立つと思う」と答えた児童は31%に達したが 実際に活用しているかについて、「とてもそう思う」と答えた児童は19%と2/3に減っている。 これらのことから、保健学習について理解はしているものの、活用については意識が薄いといえる。 そこで、1単位時間の中で身に付けた知識を自分なりに活用する問題解決型の学習を取り入れた授業 モデルを進める。自ら問題解決できたという体験が、一人一人の児童に知識を活用する力と実践への 意欲を喚起すると考える。 7 研究の視点 (1) 学習内容を明確化にする内容の整理表の作成 知識の習得と比較して、活用の数値が低いという実態調査の結果から、確実に授業が設計でき るようになるための「活用例」を入れた内容の整理表の作成を行うこととした。 (2) 身に付けさせたい力を明確にした授業モデルの再検討 知識の活用を確実に行えるための演繹的な問題解決型の学習のモデルを考えた。 19% 42% 23% 11% 5% 3学年~5学年の保健学習で学んだこ とに気を付けて生活していると思うか 図 2

活用

31%

41%

18%

5%

5%

保健学習は日常生活に役立つと思うか

とてもそう思う そう思う どちらでもない あまり思わない 思わない

図 1

理解

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4 8 指導の手だて (1) 学習内容を明確化にする内容の整理表の作成 時 児童に習得させる内容 キーワード 1 病 気 の 起 こり方 病気は病原体、体の 抵抗力、生活行動、 環境などがかかわり 合って起こること。 ①病気は病原体、体の抵抗力、生活行動、 環境などがかかわり合って起こること。 ②予防接種や調和の取れた食事、適切な運 動、休養および睡眠をとることなどによ って、体の抵抗力を高めておくことが必 要であること。 ・病原体 ・体の抵抗力 ・生活行動 ・環境 ・食事・運動・休養及 び睡眠 2 病 原 体 が も と に な っ て 起 こ る 病 気 の 予防 病原体が主な要因と なって起こる病気の 予防には、病原体が 体に入るのを防ぐこ と。 ①病原体がもとになって起こる病気とし て、インフルエンザ、食中毒、結核、麻 疹、風疹などを適宜取り上げ、その予防 には、病原体の発生源をなくしたり、う つる道筋を断ち切ったりして病原体が 体に入るのを防ぐこと。 ・体の抵抗力の向上 ・病原体が体に入るの を防ぐこと 発問(活用例) 記号は活用の元となる知識 ○インフルエンザの予防法について「病原体が体に入るのを防ぐ」点と「体の抵抗力を高める」とい う点から考えましょう。① ○インフルエンザが流行すると、なぜ学級閉鎖を行うのでしょうか。理由を考えましょう。① 3 生活行動 がかかわ って起こ る病気の 予防 栄養の偏りのない食 事をとることといっ た望ましい生活習慣 を身に付ける必要が あること。 ①糖分、脂肪分、塩分などを摂りすぎる偏 った食事や間食を避けること。 ②健康によい生活習慣を身に付けたりす る必要があること。 ・望ましい生活習慣 発問(活用例) ○自分の生活チェック表から自分の生活を見直してみましょう。① 4 生活行動 がかかわ って起こ る病気の 予防 口腔の衛生を保つこ となど、望ましい生 活習慣を身に付ける 必要があること。 ①歯や歯ぐきの病気、視力の低下などを取 り上げ、口腔の衛生を保つ、よい姿勢や 適切な明るさを保つこと。 ②健康によい生活習慣を身に付ける必要 があること。 ・望ましい生活習慣 ・偏りのない食事 ・口腔の衛生を保つ 発問(活用例) ○虫歯になりやすい人となりにくい人の生活を比べて、気付いたことを教えてください。② 5 喫煙と健 康 喫煙は、健康を損な う原因となること。 ①煙は、呼吸のはたらきに対する負担など の影響がすぐに現れること。 ②喫煙は、心臓のはたらきに対する負担な どの影響がすぐに現れること。 ③受動喫煙により、周囲の人々の健康にも 影響を及ぼすこと。 ・呼吸や心臓の働きに に負担 ・受動喫煙 ・肺がんや心臓病 ・低年齢からの喫煙は 害が大きい

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5 ④長い間喫煙を続けると肺がんや心臓病 などの病気にかかりやすくなるなどの 影響があること。 ⑤低年齢からの喫煙は特に害が大きいこ と。 ⑥未成年の喫煙は法律で禁止されている こと。 ⑦好奇心や周りの人からの誘いなどがき っかけで、喫煙を開始することがあるこ と。 活用(発問例) ○レストランや公共施設で喫煙や分煙になっている理由を考えましょう。③ ○資料を見て、喫煙開始の年齢と肺がんの死亡率について分かったことを書きましょう。④⑤⑥ 6 飲酒と健 康 飲酒は、健康を損な う原因となること。 ①飲酒は判断力が鈍る、呼吸や心臓が苦し くなるなどの影響がすぐに現れること。 ②長い間飲酒を続けると、肝臓などの病気 になること。 ③低年齢からの飲酒は特に害が大きい。 ④未成年の飲酒は法律で禁止されている こと。 ・判断力が鈍る ・呼吸や心臓が苦しく なる ・肝臓などの病気 ・低年齢からの飲酒は 害が大きい 活用(発問例) ○飲酒運転が法律で禁止されている理由を考えましょう。① ○未成年の飲酒が法律で禁止されている理由を考えましょう。③ 7 薬物乱用 と健康 薬物乱用は、健康を 損なう原因となるこ と。 ①シンナーなどの有機溶剤を取り上げ、一 回の乱用でも死に至ることがあること。 ②乱用を続けるとやめられなくなること。 ③心身の健康に深刻な影響を及ぼすこと。 ④法律で厳しく規制されていること。 ・一回の乱用でも死 至ることがある ・心身の健康な深刻な 影響を及ぼす ・法律で厳しく禁止さ れている 活用(発問例) ○薬物乱用が法律で禁止されている理由を考えましょう。③ 8 地域の 様々な保 健活動の 取組 地域では、保健にか かわるさまざまな活 動が行われているこ と。 ①保健所や保健センターなどでは、健康な 生活習慣にかかわる情報提供や予防接 種などの活動が行われていること。 ・保健所 ・保健センター 活用(発問例) ○学校と保健所のつながりについて考えましょう。① ○これからの生活年表から、今後保健所へ行く予定を立てましょう。① ○保健所や保健センターの人たちは、学校に来たら、どんな仕事をしていると思いますか。①

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6 (2) 身に付けさせたい力を明確にした授業モデルの再検討 ① 保健学習で児童一人一人に身に付けさせたい力を『知識を習得する力』、『知識を活用する力』 そして、『実践への意欲』とし、この力を確実に身に付けさせることができる問題解決型の授業 モデルを検討した。 学習の流れ 身に付けさせた い力 指導のポイント 問題提示1 1 学習の課題を設定する。 『知識を習得す る力』 『知識を活用す る力』 『 実 践 へ の 意 欲』 知識理解 2 実験などの体験的な活動を行 ったり、教師から正しい知識を 得たりして、実践的に理解をす る。 内容の整理表にある用語 をしっかりと押さえる。 問題提示2 ( 適 応 問 題 に 取り組む) 3 今までの生活経験や学習活動 1~2で学んだ知識を活用して 課題に取り組む。 【パターン 1】 他の事象を当てはめて考える。 (習得した知識が、他の場合に 活用して考える活動) 【パターン2】 日常生活に当てはめて考える。 (自分の生活を振り返り、習得 した知識をもとに改善した方 がよいこと、そのまま継続し た方がよいことについて考え る活動) パターン1の例 けがの手当には清潔・冷 却・圧迫が大切であると知 った上で、様々なけがの手 当を考える。 パターン2の例 健康な生活には食事・運 動・休養および睡眠が大切 であることを知った上で、 自分の生活チェックカー ドと照らし合わせて改善 したほうがよいことや、継 続したほうがよいことを 考える。 学んだことを まとめる 4 学習を振り返る。 本時の学習に対して、分かっ たことや考えたことについて振 り返ったり、自分の考えをもっ たりする。

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7 ② 検証方法 (1)「知識を習得する力」について 内容の整理表に出ているキーワードが正しく 使えているかにより判断する。 (2)「知識を活用する力」について 毎時間この授業モデルで授業を行うことで、 知識を習得し知識を活用する力を身に付けて いくことにより思考力・判断力が高まってい くだろうと考えている。そのため、設定した 評価規準をもとにして、児童が知識を活用し て回答ができているかについて形成的に評価 を行っていく。 評価規準 キーワード 記述に出現を期待するキーワード(内容の整理表の言葉を児童 に分かりやすく改訂したもの) 1時間目 病気は病原体、体の抵抗力、 生活行動、環境などがかか わり合って起こることを考 えている。 病原体 環境 生活のしかた からだの抵抗力 2 時 間 目 (本時) インフルエンザの予防法を 2 つ の 観 点 か ら 考 え て い る。 ① 病原体が体の中に入る のを防ぐ。 ② 体の抵抗力を高める。 病原体 からだの抵抗力 栄養 運動 休養・睡眠 気持ちを明るく 予防接種 体の中に入るのを防ぐ 手洗い うがい 換気 人ごみをさける。 3 時間目 食事、運動、休養及び睡眠 の観点で、望ましい生活習 慣を考えている。 健康によい生活習慣 バランスのよい食事 適度な運動 十分な休養 生活習慣病 4 時間目 図から虫歯になりやすい人 となりにくい人の違いを予 想している。 むし歯 細菌 酸 だらだら食べ 酸の強いじょうたい はみがき うがい 活用 新しい知識 実践につながる知識 新しい知識 実践につながる知識 活用 新しい知識 実践につながる知識 活用 思 考 力 ・ 判 断 力 の 高 ま り

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8 5 時間目 人が集まる場所で禁煙や分 煙になっている理由を考え ている。 有害物質 受動喫煙 周りの人に害をあたえる 肺がんや心臓病 たばこの先から出るけむり たばこを吸う人から出る煙 6 時間目 未成年の飲酒が法律で禁止 されている理由を考えてい る。 判断力が鈍る 呼吸や心臓が苦しくなる 肝臓や脳の病気 低年齢からの飲酒は害が大きい 発育期 若い頃からの飲酒 やめられなくなる 性格変わる 意欲 考える力 7 時間目 薬物乱用が法律で禁止され ている理由を考えている。 医薬品の目的外使用 一回の乱用でも死に至る 心と体の健康に大きな影響 シンナー 事故 事件 法律で厳しく禁止されている 罰せられる、もっているだけでも 8 時間目 地域では、保健にかかわる さまざまな活動が行われて いることを考えている。 保健所 保健センター 浄水場 ゴミ処理場 病院、 生活習慣 情報提供 予防接種 人々の健康を守る (3) 「実践への意欲」について 毎回、ワークシートに同じ質問を児童に聞き、平均点の推移を見る。

項 目

選 択

○ 学習内容を自分の今の生活や将来の生活に

役立てようと思いますか。

とても思う

そう思う

どちらでも

ない

あまり思わ

ない

思わない

○ 学習して、なるほどと思ったり、分かった

と思ったりしましたか。

とても思う

そう思う

どちらでも

ない

あまり思わ

ない

思わない

○ 学習内容を正しく理解して問題を解決した

り、カードに記入したりできたと思いますか。

とても思う

そう思う

どちらでも

ない

あまり思わ

ない

思わない

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9 10 展開例(1/8) ・ ねらい 病気は、病原体、環境、生活の仕方、体の抵抗力などが関わり合って起こることが分かる。 学習活動 ○支援 ☆評価 内容の整理表 キーワード 問 題 提 示 1 1 病気にはどんなものがあるでしょうか。 C「風邪」「インフルエンザ」「熱中症」 「喘息」「心筋梗塞」 「ガン」「白血病」「アトピー」「むし 歯」「食中毒」etc. 2 風邪をひいたときの症状を考えてみま しょう。 C「熱」「咳」「喉の痛み」「寒気」「鼻 水」「下痢」etc. 3 風邪のその他の原因を考えてみましょ う。 C「寒いところにいた。」「夜更かしした。」 「疲れていた。」 ・誰もがかかったことがある病 気として、風邪を取り上げ る。 ・これらの症状は病原体が体に 入ったことが原因であるこ とを指導する。 知 識 ・ 理 解 4 原因を仲間分けしてみましょう。 『病原体』 ウイルス・細菌 『環境』 気温・空気 『生活の仕方』 生活習慣(夜更かし・寝不足) 5 風邪を引いたときの症状は、抵抗力がは たらいていることの表れであることを知 る。 ・病気は、病原体、環境、生活 の仕方などが関わり合って 起こることを指導する。 ・ワークシートに記載した様々 な症状から、抵抗力の仕組み を推測させる。 ・抵抗力の仕組みを指導する。 病原体 体の抵抗力 生活行動 環境 学 習 を 振 り 返 る 6 今日の学習を振り返り、思ったこと・考 えたことを感想に書く。 ☆病気は、病原体、環境、生活 の仕方、体の抵抗力などが関 わり合って起こることを理 解している。 ○机間指導を行い今日の学習 を共に振り返る。

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10 展開例(2/8)本時 ・ ねらい 病原体がもとになって起こる病気を予防するためには『体の中に病原体が入るのを防ぐ』『抵 抗力を高める』の2つが必要だということが理解できる。 学習活動 ○支援 ☆評価 内容の整理表 キーワード 問 題 提 示 1 1 前時の振り返りを行う。 病気は「病原体」「体の抵抗力」「生活行動」 がかかわり合って起こること。 2 ケーススタディ「食中毒にかかったAさ ん」を読み、原因について考える。 ・子供の学習感想から取り上 げ、確認する。 ・グループで話し合わせ発表さ せる。 知 識 ・ 理 解 3 病原体(ウイルス・細菌)について確認す る。 4 食中毒の予防法を通して、「病原体が元 になって起こる病気の予防について教師 の話を聞く。 『病原体が体の中に入るのを防ぐ』 消毒・殺菌 手洗い うがい 『抵抗力を高める』 運動 早寝早起き 好き嫌いをしない ・写真を見せ、目には見えない けれど、実際に存在すること を視覚的に確認させる。 ・病原体が元になって起こる病 気の予防は、「病原体が体に 入るのを防ぐ」「抵抗力を高 める」ことが大切であること を食中毒の予防法を通して 伝える。 ・体の抵抗力 を高める ・病原体が体 の 中 に 入 る の を 防 ぐ 問 題 提 示 2 5 『病原体が体の中に入るのを防ぐ』『抵 抗力を高める』の2つの観点からインフル エンザの予防法を考えてみよう 『病原体が体の中に入るのを防ぐ』 手洗い・うがい・マスク 学級閉鎖 『抵抗力を高める』 早寝・早起き・予防接種 ☆2つの観点から知識を活用 して考えることができる。 ○食中毒で学んだことを生か して、インフルエンザの起こ り方を考えさせる。 学 習 を 振 り 返 る 6 今日の学習を振り返り、分かったこと・ 思ったこと・考えたことを書きましょう ・ワークシートに書いた後、発 表をし、なるべく多くの考え が交流できるようにする。 病原体が元になって起こる病気の予防について考えよう。

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11 展開例(3/8) ・ ねらい 生活習慣病の主な要因が健康によくない生活の積み重ねであることがわかり、自分の生活習 慣の改善について考えることができる。 ※児童の実践意欲や自己肯定感を高めるような返事を書く。 学習活動 ○支援 ☆評価 内容の整理表 キーワード 問 題 提 示 1 1 日本人の死亡原因で多いものは 何だと思いますか。 C「交通事故」 C「がん」 C「白血病」 2 がん、心臓病、脳卒中は、生活 習慣病と呼ばれています。では、 どのような生活習慣を続けると病 気になってしまうのでしょうか。 C「夜更かし」 C「好き嫌い」 C「運動不足」 ・第1 位がん、第 2 位心臓病、第 3 位 脳卒中であることを指導する。 ・がん、心臓病、脳卒中という病気に ついて指導する。 ・生活習慣病とは、毎日のよくない生 活習慣の積み重ねが主な要因となっ て起こる病気であること、他にも遺 伝や体質、老化などの要因があるこ とを指導する。 知 識 ・ 理 解 3 『食事』『運動』『休養及び睡眠』 の3つに、望ましくない生活習慣 を整理してみよう! 『食事』 好き嫌い スナック菓子 『運動』 運動不足 ゲームばかり 『休養及び睡眠』 夜更かし 朝寝坊 ・食事(糖分、脂肪、塩分の取りすぎ)、 運動不足、不規則な生活、過労・ス トレスの蓄積飲酒・喫煙が要因とな ることを指導する。 望ましい生 活習慣 問 題 提 示 2 4 生活の健康度チェックをして、 自分の生活を見直してみよう! ☆知識を活用して考えることができ る。 ○小児生活習慣病が増えていること、 子供の時のよくない生活習慣が大人 になっても続いてしまう場合が多い ことを指導する。 学 習 を 振 り 返 る 5 40 歳の自分へ手紙を書こう! ・数人に発表させ、学習のまとめをす る。

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12 展開例(4/8) ・ ねらい 虫歯や歯周病の起こり方や予防法を知り、生活習慣病の予防には健康によい生活習慣を身に つける必要があることが分かる。 自分の生活に合わせた、健康によい生活習慣を考えることができる。 学習活動 ○支援 ☆評価 内容の整理表 キーワード 問 題 提 示 1 1 感想を発表し、なぜこの写真のよ うになったのかを考える。 C 夜みがいていない。 C 甘いものが好きな人。 C おやつをたくさん食べてい た。 ・虫歯の写真・資料を掲示する。 ・今までの生活経験や知識から予想さ せる。 知 識 ・ 理 解 2 歯の実験をする。 3 虫歯や歯周病の起こり方と予防 方法を知る。 ・「レモン水」につけた歯と「コーラ」 をつけた歯では、どちらの方がもろ くなるのかについて予想し、師範実 験をする。 ・「虫歯の起こりかた」の資料を掲示す る。 ・「歯周病の進み方」の資料を掲示する。 ・虫歯や歯周病の起こり方を理解して いる。 偏 り の な い 食事 口 腔 の 衛 生 を保つ 問 題 提 示 2 4 虫歯になりやすい人となりにく い 人の生 活を 図から 読み 取ろ う。 C Bさんは、おやつを長い時間か けて食べていける。 C Bさんは歯が溶けやすい時間 が長い。 C Aさんは食事の後に歯をみが いている。 ☆生活習慣病の予防には健康によい生 活習慣を身に付ける必要があること が分かる。 ○「生活のしかたと口の中の状態」の 図を掲示し、生活習慣に気を付ける ことで虫歯や歯周病を防ぐことがで きることについて板書を元におさえ る。 学 習 を 振 り 返 る 5 今日の学習を振り返り自分の考 えを交流する。 ・ワークシートに書いた後、発表をし、 なるべく多くの考えが交流できるよ うにする。 ・虫歯は、歯こうの中の細菌が砂 糖を酸に変え、その酸が歯を溶 かすことによって起きる。 ・口の中の酸の強い状態が長く続 くと虫歯になりやすくなる。 ・歯こうは歯周病の原因となる。

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13 展開例(5/8) ・ ねらい 喫煙には、すぐに現れる害と長い間続けると病気の原因になる害があることが分かる。 発育期の喫煙が特に危険であり、法律で禁止されていることが分かる。 学習活動 ○支援 ☆評価 内容の整理表 キーワード 問 題 提 示 1 1 たばこにはどんな害があるので しょうか C「ガンになりやすい」 C「肺が 黒くなる」 C「歯が汚れる」C「肌 が荒れる」 ・喫煙するということが体にどういう 影響を及ぼすか考えられるようにす る。 知 識 ・ 理 解 2 たばこを吸うことによって起こ る影響を知る。 ・呼吸や心臓の 働きに負担 ・低年齢からの 喫 煙 は 害 が 大 きい ・受動喫煙 3 屋外で喫煙の実験をする ・注射器でたばこの煙を吸い取り、 ビ ニ ー ル 袋 の 中 で ろ 紙 に 吹 き 付 け、ろ紙の色の変化を見る。 ・予想する活動を取り入れる ・タールやニコチンなどの物質が付着 し、黄色染まり、匂いもつく。喫煙 すると肺が汚れることを理解できる ようにする。 問 題 提 示 2 4 レストランや公共施設が禁煙や 分煙になっているのはなぜかにつ いて考える。 ☆喫煙の害と受動喫煙の害について、 生活と照らし合わせて考えている。 ○机間指導を行い、受動喫煙の内容を 児童と一緒に振り返る。 学 習 を 振 り 返 る 5 本時の学習を振り返る ☆喫煙の害についてワークシートに書 いている。 ○喫煙の心身の影響について学習した ことから、たばこの害について理由 を考えて意見をもつように声をかけ る。 ・喫煙をすると、咳が出たり心拍数が増えたりするなどして、呼吸や心臓の 働きの対する負担などの影響がすぐに現れること。 ・長い間喫煙を続けると、肺がんや心臓病にかかりやすくなるなどの影響が あること。 ・低年齢からの喫煙は特に害が大きく、未成年の喫煙は法律で禁止されてい ること。

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14 展開例(6/8) ・ ねらい 飲酒が心身の健康にどのように影響するのか、すぐに現れる影響と長い間続けると病気の原因 になる影響に分けてあげることができる。 発育期の飲酒が特に危険であることの理由を説明することができる。 学習活動 ○支援 ☆評価 内 容 の 整 理 表 キーワード 問 題 提 示 1 1 お酒を飲むとどうなるか知って いることを発表する。 C「顔が赤くなる」 C「ふらふらす る」 C「ねてしまう」 C「明るくなる」 C「何か体に悪いことがある」 ・酒に酔うこと(飲酒)が体にどうい う影響を及ぼすかを考えさせる。 知 識 ・ 理 解 2 アルコールが脳や肝臓に与える 悪影響について知る。 「豚レバー」を使ってのアルコール 実験を行う。 ・児童の発言内容を取り入れながら、 酔った時の症状を脳の麻痺と照らし 合わせて説明する。 ・体内のアルコールの経路を説明し、 脳や肝臓が影響を受けやすいことを とらえやすくする。 ・判断力が鈍る ・呼吸や心臓が 苦しくなる ・肝臓などの病 気 ・低年齢からの 飲 酒 は 害 が 大きい 知 識 ・ 理 解 3 アルコールが肝臓に与える悪影 響を調べる実験結果を見る。 ・予想を立てる ・水のほうは変化が出ていない ・アルコールに漬けた方は白くなっ て、ボロボロになっている ・水道水とアルコール溶液にそれぞれ 豚のレバーを入れたときの様子を細 かく観察するように助言する。 ・アルコールが肝臓に与える害につい て理解する。 問 題 提 示 2 4 未成年の飲酒が法律で禁止され ているのはなぜなのかについて考 える。 ☆飲酒が法律で禁止されている理由を 学んだ知識をもとにして考えてい る。 ○机間指導を行い、今日の学習を共に 振り返る。 学 習 を 振 り 返 る 5 本時の学習を振り返る ☆飲酒の害についてワークシートに書 いている。 ○飲酒による心身の影響の観点から、 飲酒の害についての理由を考え意見 をもつように声をかける。

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15 展開例(7/8) ・ ねらい ・薬物乱用が心身に及ぼす害と社会に与える悪影響を理解することができるようにする。 ・薬物には依存性があること、薬物の乱用は法律で厳しく禁止されていることを理解することがで きるようにする。 学習活動 ○支援 ☆評価 内容の整理表 キーワード 問 題 提 示 1 1 学研教科書p38に掲載されて いる渦巻きの絵を見る。 ・「薬物乱用」について知っている ことを発表する。 ・ 医薬品を医療以外の目的で使った り、医薬品以外の化学物質を不適 切に使うことを薬物乱用という。 1回でも乱用です。 知 識 ・ 理 解 2 薬物乱用の害を知る。 <体>・ 歯が溶ける ・ 脳が小さくなる <心>・ 何もやる気がしなくなる。 ・ 見えない物が見える。 <依存性> ・ シンナーなどの薬物は、何度も 使いたくなる依存性があり、な かなか止められない。 3 実験映像を見る。 ・ カップラーメンのカップにシン ナーを入れる。容器が溶ける様 子をビデオで観察する。 ・児童に予想を立てさせる。 ・溶け方を見て、感想を書かせる。 ・仕事でシンナーを使用する人々の工 夫を知る。 ・一回の乱用 で も 死 に 至 る こ と が あ る ・心身の健康 な 深 刻 な 影 響を及ぼす ・法律で厳し く 禁 止 さ れ ている 問 題 提 示 2 4 薬物乱用が法律で禁止されてい る理由を考える。 ・ 薬物を乱用することによって、 幻覚や幻聴が現れて、盗みや暴 力などの犯罪、事故を起こすこ とがあって、社会に対して大き な問題を引き起こすため。 ・ 薬物は自分だけでなく、社会的に も影響を与えることを理解させ る。 ☆ 薬物乱用が法律で禁止されている 理由を自分なりに考えている。 ○ つまずいている児童には、新聞記 事などの資料、教科書を提示する。 学 習 を 振 り 返 る 5 今日の学習を振り返り自分の考 えを交流する。 ☆ 薬物乱用の害についてワークシー トに書いている。 ○ うまくまとめられない児童には教 科書をを見るように助言する。

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16 展開例(8/8) ねらい ・ 地域では、保健にかかわる様々な活動が行われていることを理解できるようにする。 ・ 保健所や保健センターでは、健康な生活習慣にかかわる情報提供や予防接種などの活動が行わ れていることを理解できるようにする。 学習活動 ○支援 ☆評価 内容の整理表 キーワード 問 題 提 示 1 1 情報の発信元を知る。 ・ 区広報紙の保健関連事業を見せ、 何というところが主催している のかを考える。 ・ 区広報紙の一部に手を加え、保健 所の連絡先を隠しておく。 知 識 ・ 理 解 2 保健所・保健センターの役割を 知る。 ・ 保健所、保健センター以外でも 人々の健康を守るための活動が 行われていることも知らせる。 ゴミ処理、上水道、下水道、病 院、診療所など。 ・ 事前に地域の保健所・保健センタ ーに足を運び、担当職員にインタ ビューしたり、資料をもらったり して、児童が保健所を身近に感じ られるようにする。 保健所 保 健 セ ン タ ー 問 題 提 示 2 3 学校と保健所のつながりについ て考える。 ・ 学校にも保健所の方が来ていま す。どんな時に来ているか予想 してみましょう。 プールの検査、給食室の検査 ・ 保健所が身近な保健活動を行って いることを気付かせる。 ☆ 保健所や保健センターの活動を資 料や話し合いをもとに予想してい る。 ○ 保健所の活動を予想しにくい児童 には、保健所の行っている事業の 一覧を提示する。 学 習 を 振 り 返 る 4 本時の学習を振り返る。 ・分かったことや考えたことの他に、 小学校生活の保健学習を通して考え たことを書かせる。

参照

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