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Bioassayによる食品中のVitaminB_6の定量

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Academic year: 2021

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(1)

昭 和36年11月(1961) 一13一

$ioassa,yに

よ る 食 品 中 のVi右aminB、

の 定 量

馨 藻

微 生 物 栄 養の 研 究 に よ り各 種 ビタ ミンB群 が,微

物 に と つ て も必 須 生 育 囚 子 で あ る こ とが 明 らか に され

てか ら,天

然物 中 に 微量 に 存 す る ビ タ ミンを 定 量 す る

の に 物 理 化 学 的 定 量 法 で は 困 難 な場 合 が 多 く,実 川 的

な 定 量 法 と してMicrobioassayが

採 用 され て 来 た ・

B6は 、

そ の 化学 構 造 か らPyridoxineと

呼 ば れ 研 究

の 発 展 に よ りByの 多 元 性 が 見 出 されPyridoxine以

にPyridoxal,及

びPyridoxamineの

存 在 が 明 らか

に な り,こ れ らBGの

作 用 を 有 す る化 合 物 を 総 称 し て

S

と呼 ん で い る。

Buは

紫 外線 に 対 し て何 れ も不 安定 で あ る が,抽

操 作 は どの 天 然物 に も適 す る とい う方 法 が な い た め,

試 料 に 応 じて適 当 な 方 法 を え ら ぶ事 が 必 要 で あ る 。

本 法 の 原 理 は,B¢

の 必 須 生 育 囚 子 と し て要 求 す る

菌 株Saccharomyces

carlsbergensisを

使 用 した ・

Saccharomyces

carlsbergensisはPyridoxine・

Pyridoxal,

Pyridoxamin,の

いず れ の 型 に も 同 様 に

利 用 出 来 る の で,こ れ ら 三 者 を 分 別 定 量 す る こ と も可

能 で あ るが,私

達 は 総vitamine

B6の

定 量 を 行 つ

た 。 このB6を

全 く含 まな い 基 礎 培 養 基 を 作 成 し,こ

れ に標 準 ビ タ ミンBu及

び 定 量 し よ うとす る試 料 を そ

れ ぞれ 添 加 し,使 用菌 株 を 接 種 培 養 す る とそ の ビ タ ミ

ン の 添 加 量 に応 じて生 育 を 示 す こ とを 利 用 し て試 料 中

( r, 片 「 、 ノ.日 一ψ.w口 ・1 i り し ク ミ!里 乞 メヒ 里 し7こ り

Saccharomyces carlsbergersisに よ るVitamin 1)

Bu"の 定 量 は,福

井,岸

部,谷

氏等 に よつ てB63型

に つ い て 分 別 定 量 され て い るが,動 物 組 織 や 酵 母 中 の

BGは 大 半 がPyridoxa1とPridoxamineよ

りな るが

一 般 の 植 物 組織 に 於 い て は3型

が共 存 し て お り,自 然

物 中 のB6の

型 態 は一 定 し て い な い か ら 食 品 中 のBUの

定 量 等 の 栄 養 学 的 研 究 に は 全B6と

し て の 含 量 を 知 れ

ば一 応 充 分 で あ る と思 う。

2)

又 高 田,福 井,岸

部 氏 は 醸 酵 製 品 中 のB6の

定 量 に

つ い て発 表 され 酵 母,糸

状 菌 等 が,発 育 中 に 相 当 多 量

のB6を 生 産 す る こ とを 証 明 され て お り, Lieck, H,

3)

Sondergaard, H,は オ ラ ン ダ の 食 品 中 の ビ タ ミンB6 含 量 を 定 量 し,一 般 に 動 物 性 食 品 に 多 く最 も 多 か つ た の は,午 肝 臓 の1mg%,植 物 性 食 品 で は 酵 母 の 1.1mgjoを 最 高 と し,バ ナ ナ の0.5mg°oが こ れ に つ ぎ 殻 類 のB`3は0.1∼0.3mg%で 製 粉 で は 減 少 し ・ パ ン の B(茎は0.1∼0.2mg%で 疏 菜 は 水 分 が 多 い 割 合 にB{iに 富 み,0.1mg%前 後 で あ る と 発 一表 し て い る ・ そ こ で 私 達 は 日常 妓 も 必 要 と さ れ て い る 食 晶 α)代表 的 な も の を 取 り上 げ て,vitamin BGの 定 旦 を 行 つ た 結 果 を 報 告 す る 。 実 験 の 部 微 生 物 定 量 法 の 準 備 及 び 操 作 (1)使 用 菌 株 並 び に 保 存 法 使 用 菌 株:Saccharomyces carisbergensis, strain 4228 ATCC 9080 試 験 管 三ξ に 斜 面 に 凝 固 し た 滅 菌 麦 芽 寒 天 培 地 「ニ ッ サ ン 」 に 菌 体 を 塗 抹,320C24時 間 斜 面 培 養 し 冷 所 に 貯 え,2週 間 以 内 に 移 殖 し た 。 ・ 釜 よ く 洗 溝 乾 燥 し た 試 験 管 に 綿 栓 を し て,3日 間 120。C1時 間 乾 熱 滅 菌 し た も の を 使 用 し た 。 (2)Vitamin B,;標 準 液 の 調 整 25°oア ル コ ー ル で ビ タ ミンB6結 晶1007/cc溶 液 を 作 成 し,冷 蔵 庫 に 保 存 した 。 こ の 原 液 を5mY/ccに 稀 釈 し て 分 注 に 備 え た 。 (3)基 礎 培 地 の 調 整

第1表

成11中

の量

成i艸

カ ザ ミ ノ酸 「ニ ッ サ ン1 イ ノ シ ト ー ル ビ タ ミ ンB1 パ ン ト テ ン 酸 カ ル シ ウ ム ビ オ チ ン ニ ゴ チ ン 酸 塩 化 カ リ ウ ム

ブ ド ウ 糖

8g 50mg 500; 5mg T6r 5mg 850mg 1008

塩 化 ヵル シ ウ ム

硫 酸 マ グネ シ ウ

硫 酸 マ ン ガ ン

リ ン 酸 カ リ ウ ム 塩 イヒ 角㌻ 二_鉄 ク エ ン 酸 カ リ ウ ム

ク エ ン 酸

25pmg 250mg 5mg 1,lg

mg

IOg 2g

蔚本学 副手

(2)

一一14一 Vitamin Br,定 量 用 基 礎 培 地 「ニ ッ サ ン 」 を 使 用 し た 。 そ の 成 分 組 成 は 第1表 の 如 く で あ る 。 上 記 粉 末 基 礎 培 地 を 本 晶'1管(13.09ノ に 蒸 留 水 を 加 え2∼3分 煮 沸 溶 解 後 全 量 を100ccと す る 。 (4) 接 種 菌 液 の 調 整 定 量 に 際 し 新 た に 麦 芽 寒 天 培 地 に32℃24時 間 培 養 し たSaccharomyces carlsbergensisの 菌 体 を 数 回 滅 菌 生 理 食 塩 水 で 洗 源,遠 沈 を く りか え し た の ち,食 塩 水 中 一 定 濃 度 に な る 様 懸 濁 す る 。 こ の 菌 液 を 光 電 比 色 計(使 用 フ ィル タ ーS53,ベ ッ セ ルIOmm)で20 に 調 節 し て 所 定 の 濃 度 と し た 。 こ の 懸 濁 液 を さ ら に 食 塩 水 で10倍 に 稀 釈 し た も の を 接 種 菌 液 とす る 。 (5)試 料 の 調 整 (i)牛 肝 臓 新 鮮 な 牛 肝 臓100gを 秤 取 し,同 容 量 の 水 を 加 え て ト ル ェ ン 数 滴 入 れ,2昼 夜32QC恒 温 器 に 放 置 後30分 間 コ ッ ホ 釜 に て 殺 菌 し 濾 過 後,pH5.0-)6 .2と し て100cc と な し500倍 に 稀 釈 し た 。 (ii)牛 肉 ミン チ 肉100g試 料 調 整 は 牛 肝 臓 と 同 じ 。1000倍 に 稀 釈 し た 。 (iii)唐 辛 子 よ く乾 燥 し た 粉 砕 試 料19を0.05N H2SO410cc を 加 え 硝 子 ボ ン ベ に 封 入 し, 130QC 2時 間oil bath 中 で 分 解 し た 。 後 開 管 しpH5.0∼5.2と し100と な し, こ の 原 液 を1000倍 に 稀 釈 し た 。 (iv) 滞旨れ唖 一・級 月 桂 冠1ccを100ccメ ス フ ラ ス コで 一 定 量 に し 30分 間 殺 菌pH5.0∼5.2と し て,10倍 に 稀 釈 し た 。 (v)醤 油 キ ッ コ_?ン 濃 口 醤 油1.5ccをIUOcc--」, に し150倍 じ 茉添 鮒iゾ:一 、 1-,,IIJ'1ノ 、 ) '〕v (vi)糖 密 29を100cc-・ ・定 量 に しpH5.0∼5.2の 原 液 を10倍 に 稀 釈 し た 。 (viiノ〉 リン看ミ1量唾} 赤 味ll曾19を100cc一 定 量 の 水 に と か し, pH5.0∼ 5。2の 原 液 を10倍 に 稀 釈 し た 。 (viii)ビ ー ル ビ ー一ル1ccを100cc-一'定 量 に しpH5.0∼5.2の 液 を 検 液 と した 。 各 試 料 の 稀 釈 は 定 量 に 際 し てStandard curveに 挿 入 し て そ れ ぞ れ 含 有 γ数 を 求 め る 時 に 定 昼 範 囲 に 当 て は め ら れ る 様 大 体 の 見 当 を つ け る た め,既 に 定 量 さ れ て い る 文 献 値 を 参 考 に 各 稀 釈 し た も の で あ る 。 (6)ビ タ ミ ンB6標 準 系 列 の 作 成

食 物 学 会 誌 ・第11号

定 量 に 際 し50ccの 三 角 フ ラス コ に 基 礎 培 地5cc,標

準 曲 線 作 成 用 の ビ タ ミ ン溶 液 を 加 え 水 を 加 え て9CCと

した 。 第2表

の段 階 の もの を 測 定 誤 差 を 少 な く寸 るた

め に 同 番 号 の も の を そ れ ぞ れ2組

用 意 し た 。

2

試 験 管 番 号 ビ タ ミン 量 (m.γ) 0'

10団a5

ビ タ ミンB 5mr/cc

蒸 留 水i

0 4

鞭 馳15

計 (cc) 9 00.5 4十3.5

{2

5.0 1 3 3 4 1・a.・20.・

1214

J5151

99 9

{2{・

55 99

⑦ 培 養 お よび 酵 母 繁 殖 度 の 測 定

前 述 の 標 準 系 列 作 成 第2表

の 如 く分 注 し,試 料 検 液

を標 準11h線の 中 へ 入 つ て くる 様 稀 釈 した もの を1,2,

4cc取 り水 を3,2,0cc添

加 して4ccと

な し,そ れ ぞ れ

培 地5ccを

加 え て9cc培

養 とす る 。 分 注 後10分 間 蒸 気

殺 菌 し,冷 後 接 種 菌 液1ccを

無 菌 的 に 滅 菌 ピペ ッ トで

注 加 し(但 し,0'番 号 の も の は 接 種 しな い)。 綿 栓 し

て20Qに 傾 斜 し,320C16時

間 培 養 した 。 培 養 後IOS間

蒸 気殺 菌 した 。

以 上 の様 に し て 培 養 した もの を コ タ キ製AKA光

比 色 計 で 繁殖 度 を 比 濁 で 測 定 した 。

(使 用 フ ィル タ ー-S53,ベ

ッ セ ル10mm)

先 ず 接 種 し て い な いconstantの

液 に100%光

を 透

過 させ,試

料 及 び標 準 溶 液 の 比 濁 を 行 つ た 結 果 第3

表,第4表

の 値 を'FJ'た

第3表

標 準 系 列 平 均 透 過 率

試 験管番号

0 12

i3}4

B濃

度mγ

・ 巨5旨

・1・q・12U.・

平均透過率タ

≦LL22

34 54 65

第4喪

検液 測定 結果

名1醤

分 注(cc)数12

平均透 過率%

51

2i4

5876

味 ・

曾1禰

ビー ル

1 25 21'1241124 40 62130 6・7・i52647・

試 料 名

分 注(cc)数

平均透過率0

肝圃

牛 肉 陪

一i

・{2t41・{214

ll 15125 831825 55

・t2i4i112i4

12

14[169

i

14120

(8)標 準曲線の作 成及 び試 料の分 析

上述の方法 に よつ て得 た透 過率 の値 を縦軸 に標 準 ビ

(3)

昭 和36年11月(1961)

タ ミンBy溶

液 を 横 軸 に とつ て 標 準 曲線 を か き,検 液

に っ い て 得 た 透 過 率 を 挿 入 し て 検 体 中 の 定 量 し よ うと

す るB・3の含 有 量 を 求 め る と第5表 の 如 くで あ つ た 。

第 一 図 Vitamin

Bδ 標 準 曲 線

第5表 試 料1cc中 のVitamin Bσ 含 有 量

料 名

且 ・含 櫨

γ/cc{

油1味u曾

・5iα71

isFd測 ビ ー ル 2.・1・ ・5

試 料

名{肝

圃 牛 肉腔

子 陶

B・ 鮪

量 γ/cc}

-375

475

-1…}5

微 生 物 定 量 法 に お い て は,他 の 方 法 で は 仲 々 検 出 さ

れ な い 微1の

ビ タ ミン に 対 し て も よ くresponseを

す の で,そ の 感 度 は す ぐれ て い る と思 わ れ るが,し か

し生 物 をITIい るの で,く

りか え し実 験 を 行 つ た 際 の再

現 性 が 問 題 と な る 。 使 用 菌 が 標 準 ビ ク ミン と試 料 中 の

そ の ビ タ ミンの 同… 量 に 対 し て"response"を

示 づ こ

とを 前 提 と し て い る た め 私 達 は,2,3種

類 の 菌 株 か

一15一 らSaccharamyces carlsbergensisを 選 び 出 し,最 もBcを 必 須 生 育 因 子 と し て 要 求 す る も の で あ る と解 つ た 。 そ こ で 定 量 条 件 を 一 定 に す る た め に,使 用 菌, 温 度,培 地 のpH,培 地 に 良 く 慣 れ た 菌 株,等 微 妙 な る 条 件 を 考 慮 し て 定 量 を 行 つ た 。 又 定 量 の た び ご と に 必 ら ず 同 一 条 件 下 で 標 準 系 列 を 調 製 し, Standard curveを 作 成 し た 後 挿 入 し な け れ ば な ら な い 事 。 以 上 の 定 量 法 に よ り 動 物 性 食 品 の 中 の 午 肉475γ/cc,午 肝 臓375r/cc,のB6を 定 量 し,又 清 酒2.0γ/cc,味 噌 0.7γ/CC,醤 油1.5γ/cc,ビ ー ル ユ.5γ/cc,唐 辛 子(青) 100r/cc,糖 密5r/ccの 定 量 値 を 得 た 。 Bioassayは テ ク ニ ッ ク が 解 れ ば 非 常 に 簡 単 に し か も精 度 も 高 く定 量 出 来 る こ とが 証 明 出 来 た 。 終 り に 本 研 究 に 終 始 御 懇 切 な る 御 指 導 を い た だ き き ま し た 平 教 授 に 深 く感 謝 中 上 げ ま す 。

参 考 文 献

1)福 井 三 郎,岸 部 忠 信,谷 喜 雄;ビ タ ミン5巻 (x952) 217p 2)高 田 亮 平,福 井 三 郎,岸 部 忠 信;ビ タ ミン5巻 (1952)415p

3)H,Sordergrzard, H;Intern. Z, VitaFninforsch. 2gビ タ ミ ン16巻164p 4)谷 喜 雄 ビ タ ミン 研 究 実 験 講 座(1)546p 5)ビ タ ミン 学 6)鈴 木 友 二,村 岡 三 郎;ビ タ ミン,ア ミ ノ酸 微 生 物 定 量 法 7)川 崎 近 太 郎,小 川 俊 太 郎;ビ タ ミン の 化 学 と定 量 法 8)微 生 物 学 ハ ン ドブ ッ ク 9)日 産 研 究 所 編;微 生 物 学 的 定 量 法 ビ タ ミン 編

参照

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