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香川県下の市町における予算編成と議員の役割について(第2回調査)(2・完)--1996年---香川大学学術情報リポジトリ

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(1)

香 川 大 学 経 済 論 叢 第72巻 第3号 1999年12月 1-91

香川県下の市町における予算編成と議員

の役割について(第

2

回調査)

(2

・完)

目 次 多忙な・方のための簡潔な要約 I はじめに II 調査の概要

1

9

9

6

年一一一

III 回答者のプロフィールと回答の分析の方法

西 山 一 郎

IV 予算編成をめぐる議員の行動形態(問1の回答の分析) V 選挙公約について(問 2と問3の回答の分析) VI 公約等をどのようにして予算案に盛り込んだか(問4から問7までの 回答の分析) VII 首長の予算編成に対する議会の影響力(間8の回答の分析) …以上が前号掲載分 VIII 議会における予算案の審議(間9から問14までの回答の分析) …一以下は本号掲載 IX 予算編成における{主民との関係(問 15と問 16の回答の分析) X むすび 資料1 i⑫香川県下の市・町における予算編成と議員の役割についての調 査」 資料2 単純集計表 資料3 クロス集計表(第 1表 第 16表)

(2)

2~ 香川大学経済論叢 816 VIII 議会における予算案の審議(問 9から問 14までの回答の分析) 問g 市町村議会では正式の議会以外に全員協議会と称される非公式の会議 が開催され,予算案を含む議題について議員と理事者が事前の意見交換を行っ ている。前回すでに指摘したが,それは,識者の間では大いに問題があるとい われている。私は,そのような指摘をふまえ i全員協議会は,とりわけ複雑で 利害の絡む問題(予算案はその一つであろう)の事前の調整ないし根回しには 格好の場のようであるが,それは,公開の正規の議会ないし委員会での議論で はないために,住民をつんぽ桟敷においたまま議員と首長との取引ゃなれ合い ( 5)7 になる可能性を大いに持つと言えるようである。」と書いた。しかし,全員協議 臨時 会が開催されているのは事実であるから,それをふまえ,特に予算案の審議に 関連して,今回も設問をいくつか作った。前回では,設問は当初予算案と補正 予算案を一緒にしたものであったが 2つを切り離して質問するのが実態をよ り正確に把握する方法であると考え,今回の問9では当初予算案に関する全員 協議会の開催の有無についてのみたずねた。ただし,前回も書いたが,この開 催の有無は事実確認であり,本来なら議会事務局にたずねる事柄かもしれない が,問

1

0

との関連もあり議員にたずねた。 しかし,議員の回答はやや複雑であった。質問は iあなたの議会では,当初 予算案について全員協議会やそれに類する会議が聞かれていますか」という質 問であったが,回答者によって質問の受け取り方が異なれその結果,回答も 異なった。 に お 第10表をご覧いただきたい。仁尾町議会のように,全議員一致して i当初 予算案に関する全員協議会は聞かれている」と答える場合は少なかった。高松 市議会では,会派ごとに当初予算案について協議をしているほか,全議員に対 する予算説明会が2日聞にわたって聞かれているようであるから,回答が3つ (57) 拙稿「香川県下の市町における予算編成と議員の役割についてー1992年の調査 J, W香 川大学経済論叢』第67巻第2号, 1994年10月, 67ページ。 (58) ある町議会議員は毎月全員協議会が関かれます。」という。

(3)

817 香川県下の市町における予算編成と議員の役割について(第2回調査)(2・完) -3-第10表 問 9の回答分布 高松市議会 土庄町議会 多度津町議会 仁尾町議会 議員数(人) 議員数(人) 議員数(人) 議員数(人) 当初予算案に関する全員協議会が関 12 2 5 11 かれている 当初予算案に関する全員協議会は関 11 11 7

かれていない そのf也 9 3 5

J仁L3 32 16 17 11 に分かれたのであろう。つまり,回答者の中には後者を全員協議会の開催と考 とのしよう えで回答したのであろう。土庄町議会では,当初予算案の大綱の説明が議会運 営委員会に対しであるが,いわゆる全員協議会は特別に重要な案件がある場合 以外には開催されていないようであるから,回答は状況をほぼ正確に反映して いるであろう。多度津町議会では,当初予算案は総務常任委員会で審議してい るが,委員以外の傍聴と発言を許しており実質的な全員協議会になっているか ら,回答が3つに分かれたのも理解できる。 ところで,単純集計の結果は,第

4

2

図のようである。今回はすでにのべたよ うに質問の内容もかなり異なった。初めに当初予算案に関する全員協議会の開 催の有無のみをたず、ねたので,前回の結果とならべて示すことはできない。 ご覧のように,-当初予算案に関する全員協議会が開かれている」という回答 が47.7%であり,-当初予算案に関する全員協議会が聞かれていない」という回 答が37..9%であり,-その他」という回答が 14..0%である。したがって,ほぽ 第42図 当初予算案に関して全員協議会等は閲かれているか(問9) 回答なし 1101 その{也 全員協議会は 関かれていない 全員協議会は 聞かオlている 110 10 ...J... 20 30 40 50 60(%)

(4)

-4ー 香川大学経済論叢 818 半数の議員が全員協議会の開催を認めた。ただ,この設問の回答では,-その他」 がかなり多い。 「その他」は実人員で

7

6

人である。回答の内容は大きく分けると

2

つにな る。 1つは,-会派毎に予算内容の説明あり」というものであり,もう 1つは, 「予算審議は各常任委員会ごとに審査する」というものである。前者の例をもう

1

つ挙げると,-会派の議案説明会で説明を受ける」というものである。後者の 他の例を挙げると,-議会として常任委員会ごとに勉強会を聞いているJ,,-総務 常任委員会,建設経済常任委員会,教育民生常任委員会の3委員会にて分割審 査J,,-私の議会では予算分科会を構成して各常任委員会に分かれて担当の課毎 に大体 3 日 ~5 日間予算分科会を聞き,全体会を 1 日聞き議員全員で担当課以 外の予算に付いて審議しております」というものなどである。 市町議員別にみると,第43図のようである。これによると,-当初予算案に 関する全員協議会が開かれている」という回答は,市議会議員が

4

0

.

.

0

%

であり, 町議会議員が

498%

である。したがって,議員の認識によれば,全員協議会は, 市議会より町議会においてよく聞かれている。他方,-当初予算案に関する全員 協議会が聞かれていない」という回答は,市議会議員が

4LO%

であり,町議会 第43図 当初予算案に関して全員協議会等は開かれているか(問9)(市・町) 60 50 49.8 40 30 20 10 高只協議会は 全員協議会は その他 か れ て い る 開 か れ て い な い 間市議会議只 盤町議会議只

(5)

819 香川県下の市町における予算編成と議員の役割について(第2回調査)( 2・完)- 5 議員が

3

7

.

.

4

%

である。したがって,-当初予算案に関する全員協議会が聞かれて いない」という回答は,市議会議員と町議会議員とでは大きな差はないといっ てよいであろう。 少しクロス集計を見る。第

4

4

図は,人口別に見たものである。これによると, 「当初予算案に関する全員協議会が聞かれている」という回答では,

3

7

3

6

人以 上

8

0

0

0

人未満の自治体の町議会議員が

76.1%

であり,それ以上の人口をもっ 自治体の議員に比較しでかなり多い。他方,-当初予算案に関する全員協議会が 聞かれていない」という回答は,その裏返しで,

3

7

3

6

人以上

8

0

0

0

人未満の自 治体の町議会議員が

2

3

.

.

0

%

であり,それ以上の人口をもっ自治体の議員に比較 しでかなり少ない。また「その他」という回答も,

3

7

3

6

人以上

8

0

0

0

人未満の 自治体の町議会議員が

0

.

.

9

%

であり,それ以上の人口をもっ自治体の議員に比 較して極端に少ない。 したがって,当初予算案に関する全員協議会の開催は,人口規模の特に少な い,この人口区分であれば

8

0

0

0

人未満の自治体に多いといえるであろう。 歳出決算額でクロスした結果は,第

4

5

図のようである。これを見ると,-当 初予算案に関する全員協議会が聞かれている」という回答払「当初予算案に関 する全員協議会が聞かれていない」という回答も,歳出決算額に反比例ないし 比例している。つまり,-当初予算案に関する全員協議会が聞かれている」とい う回答は,

2

7

8

6

7

6

4

千円以上

4

0

億円未満では,

6

27%

であるが,

1

1

0

億 円以上

1

2

1

4

5

5

0

9

5

千円以下の自治体の議員の場合では

3

8

.

.

9

%

となり, 第44図 当初予算案に関して全員協議会等は開かれているか(問9)(人口) そのf也 全員協議会は 聞かれていない 全員協議会は 関かれている 10 20 30 40 50 60 70 80(%) 趨3,736人以上 8,000人未満 瞳8,000人以上 14.000人未満 国14.000人以上 23000人 未 満 口 23000人以上 330,33i人以下

(6)

-6- 香川大学経済論叢 820 第45図 当初予算案に関して全員協議会等は開かれているか(問9)(歳出決算額) その他 全員協議会は 聞かれていない 全員協議会は 開かれている 62 I 10 20 30 40 50 60 70θQ 璽27億 8,676万4千円以上 40億円未満重量 40低円以上 64億円未満 回64億円以上 110億円未満 口 110億円以上 1,214億 5,509万5千円以下 かなり少なくなる。他方 I当初予算案に関する全員協議会が聞かれていない」 という回答は,

2

7

8

6

7

6

4

千円以上

4

0

億円未満では

2

9

..4%であるが,

1

1

0

億円以上

1

2

1

4

5

5

0

9

5

千円以下の自治体の議員の場合では

4

4

..4%とな る。 また,第

4

6

図のように,財政力指数にも関係している。特に,財政力指数が

0

.

.

1

7

6

以上Oド

4

0

0

未満の自治体の議員では I当初予算案に関する全員協議会が 開かれている」という回答が

633%

であり I当初予算案に関する全員協議会が 開かれていない」という回答が

29.5%

である。 以上をまとめれば,全員協議会は,人口が少なし財政規模が小さく,財政 力指数の低い自治体において開催されることが多いといえるであろう。 間

1

0

当初予算案に関する全員協議会が聞かれていると回答した

2

5

9

人の 議員に対して,それについてどのように考えているのかをたずねた。回答は複 第46図 当初予算案に関して全員協議会等は聞かれているか(問9)(財政力指数) その他 全員協議会は 関かれていない 全員協議会は 開かれている 63 3 10 20 30 10 50 60 70(%) 関o176以上o400未満塁塁 0.400以上o500未満 因。500以上 0.600未 満 口o600以上 1016以下

(7)

821 香川県下の市町における予算編成と議員の役割について(第2回調査)(2・完)- 7 数回答である。 単純集計の結果は,第

4

7

図の通りである。もっとも多いのは I予算の内容 がよく理解でき,議会での審議にも役に立つ」という回答で, 66..0%である。 つぎが I予算の円滑な。議会通過には,不可欠である」という回答で, 405%で あり,第3位は I議会の予算審議が形式的になる欠陥はあるが,得るところが あり,やむを得ない」という回答で, 36山7%である。第4位は I議会における 予算審議の空洞化をまねき,問題である」という回答で, 6..2%であり,第5位 は I特別な効果があるとは思わない」という回答で, 5.4%である。「その他」 がL2%であるが Iよく分からない」という回答は皆無である。 したがって,当初予算案に関する全員協議会の意義を,議会での予算通過に 不可欠ないし審議にも役に立つという形で,積極的に認める議員の割合は上記 の2つの回答を合わせると, 100.6%になり,数の上では回答者の総数にほぽ匹 敵する。 全員協議会の欠陥は認めるが,現状ではやむを得ないという回答が36..7% で,回答者のほぼ3分のlである。 そして,特別な効果があるとは思わないとか,予算審議の空洞化をまねき問 題であるという否定的見解をもっ者が第4位と第5位の回答を合わせると 11..6%となり,回答者の10分の lである。 前回の調査における回答の選択肢は今回と全く同じであるが,設問は,すで にのべたように当初予算案と補正予算案を混みにしてたずねたものであった。 第47図 当初予針案に関する全員協議会の効果(問10) そ の 他 よ く 分 か ら な い 予主主務J./í1の~洞化を ま ね さ 問 題 で あ る 特 別 な 効 果 が あ る と は 思 わ な い 予主主審BHEが 形 式 的 に な る 欠 陥 は あ る が や む を 仰 な い 予知ーの内容が 趨 解 で き 得

s

義に役;立つ ヲユt?'o.)円計tな i滋 会 通 過 に は 不 可 欠

36 7 ιo5 10 20 30 10 50 66 60 70 80(%)

(8)

8 香川大学経済論議ー 822 前回には,単純集計の分析を行った後,私は Iこの単純集計の結果からみると, 全員協議会を支持し肯定する議員が大部分であり,識者が指摘するような,そ れが持つ問題点を正確に認識している議員は回答者全体の5,,7パーセントに過 自 由 ぎない。」と書いた。今回の場合には当初予算案に限定してたずねたわけであり, 前回と単純には比較できないが,全員協議会の問題点を正確に認識している議 員は6,,2%であり,前回とほとんど同じである。 クロス集計をいくつかみる。まず第48図をご覧いただきたい。単純集計で第

1

位の「予算の内容がよく理解でき,議会での審議にも役に立つ」という回答 は,市議会議員が57,,1%であるのに対して,町議会議員は677%であり,町議 会議員がやや多い。「予算の円滑な議会通過には,不可欠である」という回答は, 逆に,市議会議員が52ι%であるのに対して,町議会議員は

3

8

,,2%であり,町 議会議員がやや少ない。ただ,これら 2つの回答を合わすと,市議会議員が 109,,5%であるのに対して,町議会議員は1059%であり,市議会議員と町議会 議員との間にはほとんど差がない。したがって,当初予算案に関する全員協議 会の意義を積極的に認める議員は,市議会議員でも町議会議員でもほとんど同 じ割合なのである。 「議会の予算審議が形式的になる欠陥はあるが,得るところがあれやむを 第48図 当 初 予 算 案 に 関 す る 全 員 協 議 会 の 効 果 ( 問10)(市・町) その他 よく分からない 予算審議の空洞化を まねき問題である 特別な効果がある とは思わない 予算審議が形式的になる 欠陥はあるがやむを得ない 予;t-';r.の内容が理解 でき審議に役立つ 予算の円滑な言語会 通過には不可欠

(59) 拙稿, 68ページ。 10 a w w ~

w

fij市議会議民 関町議会議兵 70 80 (%)

(9)

823 香川県下の市町における予算編成と議員の役割について(第2回調査)( 2・完)-9 得なしりという回答は,市議会議員が39,,1%であるのに対して,町議会議員は 36.4%であり,あまり変わらない。 他方,-特別な効果があるとは思わない」という回答では,市議会議員が 11..9%であるのに対して町議会議員は4引1%であり,市議会議員がかなり多い。 「議会における予算審議の空洞化をまねき,問題である」という回答は,市議会 議員が7,,1%,町議会議員が6,,0%で,両者ほとんど同じである。 財政力指数でみると,第49図のようである。この図で興味を引くのは,-予 算の内容がよく理解でき,議会での審議にも役に立つ」という回答が財政力指 数に反比例し,-議会の予算審議が形式的になる欠陥はあるが,得るところがあ り,やむを得なしりという回答が財政力指数に比例しているということである。 つまり,前者では,財政力指数がOゅ176以上O引400未 満 の 自 治 体 の 議 員 で は

7

1..6%であるが,財政力指数が増加するにしたがって回答の割合が減少し, O “600以上1..016以下の自治体の議員では57.4%となっている。後者では,前 者ほどの差はないが,財政力指数がOド176以上 0,400未満の自治体の議員では 第49図 当初予算案に関する全員協議会の効果(問10)(財政力指数) その{也 よく分からない 予算審議の空洞化を まねき問題である 特別な効果が あるとは思わない 予算審議が形式的になる 欠陥はあるがやむを得ない 予算の内容が理解 でき審議に役立つ 予算の円滑な議会 通過には不可欠 2 71 6 10 20 30 40 50 60 70 80(%) 関0,li6以上 0,400未 満 開 0,400以上 0,500未満 図0,500以上 0,600未 満 口 0,600以上 1016以下

(10)

10- 香川大学経済論毅 824 34.1%であるが,財政力指数が増加するにしたがって回答の割合がふえ, 0..600 以上L016以下の自治体の議員では410%となっている。ただし,このような 傾向になる理由はよく分からない。なお I予算の円滑な議会通過には,必要不 可欠である」という回答は,財政力指数と特別の関係はないようである。 政党別にみると,第50図のようである。日本共産党は,特に目立つ特徴がな (帥 い。あえていえば Iその他」が

2

2

.

.

2

%

であることであろう。この回答では,公 明が8..3%であるが,日本共産党議員の回答の割合はそれをかなり上回ってい る。ただ,日本共産党自身でいえば,最も多い回答は I議会の予算審議が形式 的になる欠陥はあるが,得るところがあり,やむを得ない」という回答であり, 44 4%である。ついで多いのは I予算の内容がよく理解でき,議会での審議に も役に立つ」という回答で, 333%である。そして,第3位は I予算の円滑な 議会通過には,不可欠である」という回答と「その他」であれ

22.2%

である。 したがって,識者によって問題があると指摘される全員協議会についてその効 第 50図 当初予算案に対する全員協議会の効果(問10)(政党別) その他 よく分からない 予算審議の空洞化を まねき問題である 特別な効果が あるとは思わない 予算審議が形式的になる 欠陥はあるがやむを得ない 予算の内容が理解 でき審議に役立つ 予算の円滑な議会 通過には不可欠 G:~ 1 10 20 30 40 50 60 70 80 90(%) 盤 日 本 共 産 党 臨 公 明 関 自 由 民 主 党 . 社 会 民 主 党 口 無 所 属 (60) その他」の実人員は 2名であるので,具体的な内容は省略する。

(11)

825 香川県下の市町における予算編成と議員の役割について(第2回調査)( 2・完)-11 果を認める回答が,日本共産党では555%である。他方 I特別な効果があると は思わない」という回答は, 11ド1%であり I議会における予算審議の空洞化を まねき,問題である」という回答も同じく 11“1%である。日本共産党の場合に は,全員協議会の開催により議会の予算審議が形式的になる欠陥は認めるが, しかし得るところがあり,開催もやむを得ないという回答が第

1

位というのが 特徴であろうか。 公明においても顕著な特徴はうかがわれないが,公明白身では,最も多い回 答は I予算の内容がよく理解でき,議会での審議にも役に立つ」という回答で あり, 4L7%である。第2位は I予算の円滑な議会通過には,不可欠である」 という回答であり, 33..3%である。したがって,全員協議会の効果を認める回 答は両者を合わせると, 75.0%となり,回答総数の4分の3である。「議会の予 算審議が形式的になる欠陥はあるが,得るところがあり,やむを得会い」とい う回答は, 25.0%であり, 4党の中ではもっとも少ない。他方 I特別な効果が あるとは思わない」という回答は8..3%であり I議会における予算審議の空洞 化をまねき,問題である」という回答も 8..3%である。また Iその他」も 8..3% である。 自由民主党は I予算の内容がよく理解でき,議会での審議にも役に立つ」と いう回答が第1位で, 78..6%である。この割合は4党と無所属を合わせて見た 場合突出して高い。したがって,これが自由民主党の特徴であろう。また I予 算の円滑は議会通過には,不可欠でトある」という回答は第2位で, 45ゎ5%であ る。したがって,全員協議会の意義を認める回答は,両者を合わせると, 124..1% となり,突出して高くなっている。他方 I議会の予算審議が形式的になる欠陥 はあるが,得るところがあり,やむを得ない」という回答は33

9%

である。「特 別な効果があるとは思わない」という回答は自由民主党の場合にはわずか 1 8%である。そして I議会における予算審議の空洞化をまねき,問題である」 (61) 実人員は1名である。なお,その議員は事前に内容がつかめること。大切な政策を その時点で首長に重ねて要求できる(そのときに予算にもりこむことは難しいが)Jと書 いている。

(12)

12 香川大学経済論叢 826 という回答は8..0%であり,公明とほぼ同じである。 社会民主党は,これといった特徴がみられない。社会民主党自身では,最も 多い回答が「予算の内容がよく理解でき,議会での審議にも役に立つ」という 回答で, 62“5%である。「議会の予算審議が形式的になる欠陥はあるが,得ると ころがあり,やむを得ない」という回答が第2位で, 37..5%である。第 3位は, 「予算の円滑な議会通過には,不可欠である」という回答であり, 25..0%である。 したがって,全員協議会の効果を認める回答は, 87.5%である。他方 r特別な 効果があるとは思わない」という回答は皆無である。しかし r議会における予 算審議の空洞化をまねき,問題である」という回答が12..5%であり 4党と無 所属を合わせて最も多い。 新進党は,回答者が3名であるが 3名とも「議会の予算審議が形式的にな る欠陥はあるが,得るところがあれやむを得ない」という回答を選んでいる。 諸派は2名であるが 1名ずつが「予算の内容がよく理解でき,議会での審 議にも役に立つ」という回答と「議会の予算審議が形式的になる欠陥はあるが, 得るところがあり,やむを得ない」という回答を選んでいる。 民社党の回答者は1名であるが r議会における予算審議の空洞化をまねき, 問題である」という回答を選んでいる。 無所属議員は,最も多い回答が「予算の内容がよく理解でき,議会での審議 にも役に立つ」という回答であり, 63..1%である。第 2位は r予算の円滑な議 会通過には,不可欠である」という回答であり, 40“5%である。したがって, 両者を合わせると 103“6%であり,自由民主党についで多い。「議会の予算審議 が形式的になる欠陥はあるが,得るところがあり,やむを得ない」という回答 は, 37.8%である。他方 r特別な効果があるとは思わない」という回答は9.0% であるが r議会における予算審議の空洞化をまねき,問題である」という回答 は2..7%である。 最後に,議長・副議長の経験の有無によってみると,第51図のようである。 「予算の内容がよく理解でき,議会での審議にも役に立つ」という回答は,現職 の議長と副議長が最も多く, 806%であるのに対して,議長と副議長の経験者

(13)

827 香川県下の市町における予算編成と議員の役割について(第2回調査)(2・完)-13 第51図 当初予算案に関する全員協議会の効果(問10)(議長・副議長経験の有無) その他 よく分からない 予算審議の空洞化を まねき問題である 特別な効果が あるとは思わない 予算審議が形式的になる 欠陥はあるがやむを得iない 予算の内容が理解 でき審議に役立つ 予算の円滑な談会 通過には不可欠 80 6 10 20 30 40 50 60 70 80 90(%) 口議長・副議長の未経験者盟議長・副議長の経験者関現職の議長・副議長 が67..5%,それらの未経験者が 633%となっている。「予算の円滑な議会通過 には,不可欠である」という回答も,現職の議長と副議長の回答が45..2%であ り,わずかに多い。したがって,全員協議会の効果を認めるのは現職の議長と 副議長が多いというのはその地位からいって当然かと思う。 「議会の予算審議が形式的になる欠陥はあるが,得るところがあり,やむを得 ない」という回答においては,逆に現職の議長と副議長の回答が32叶3%であり もっとも小さい。これも,その地位がしからしめるところであろうか。ただし, ごくわずかであるが,現職の議長と副議長の地位にある者においても I特別な 効果があるとは思わない」という回答が3..2%あり,また I議会における予算 審議の空洞化をまねき,問題である」という回答が同じく 3.2%ある。 間11 補正予算案について全員協議会やそれに類する会議が聞かれている かどうかをたずねた。この設問も,当初予算案に関する全員協議会の開催の有 無をたずねた問9と同様に,事実確認であるともいえるが,問 12との関連で質 問したのである。 問11の回答の単純集計の結果は,第 52図の通りである。この図では先に示

(14)

-14- 香川大学経済論叢 828 第52図 補正予算案に関して全員協議会は聞かれているか(問11)(当初予算案と比較して) 回答なし その他 全員協議会は 聞かれていない 全員協議会は 開かれている

10 20 30 40 50 60 (%) 凶補E予知楽 関当初予算案 した当初予算案に関する全員協議会の開催の結果をも合わせて示した。「補正予 算案に関する全員協議会が聞かれている」という回答は

4

2

5%

であり,当初予 算案に関する全員協議会の開催の頻度よりやや低い。他方 I補正予算案に関す る全員協議会が開かれていない」という回答は,

424%

であり,当初予算案に 比べると補正予算案の場合は,開催されない頻度がやや高い。「その他」はまっ たく当初予算案と同じである。 この設問の回答も,当初予算案に関する全員協議会の開催状況をたずねた問 9と同じく,議員の回答は区々であり,判断も微妙にことなる。高松市議会議 お お ち 員と大内町議会議員外

3

町の議員の回答状況を示した第11表をご覧いただき たい。 高松市議会議員の回答は,全員協議会が聞かれていないという議員が

3

2

人中

1

4

(438%)

で最も多い。しかし Iその他」も

1

2

(

3

75%)

と,かなり 多い。「その他」のコメントを読むと,補正予算案に関しては「会派で総会(前 に役員会)を持っている」とか「会派の長や各会派幹事長会で予算説明が行わ 第11表 問11の回答分布 高松市議会 土庄町議会 綾南町議会 多度津町議会 詫間町議会 議員数(人) 議員数(人) 議員数(人) 議員数(人) 議員数(人) 補正予算案に関する全員協議会が 6 3 4 4 2 開かれている 補正予算案に関する全員協議会は 14 8 7 9 6 関かれていない そ の 他 12 4 4 4 6 d仁C3h 計 32 15 15 17 14

(15)

829 香川県下の市町における予算編成と議員の役割について(第2問調査)(2・完)-15ー れている」というのがあり,補正予算案の説明は会派の役員に対して行うのが 通常のようである。別のコメントでは,-各会派の幹事会で説明。つまり役員に 報告説明する。そして,補正予算は委員会で審議。全協を開くのは問題になる 重要な場合である。」という。したがって,補正予算に関して全員協議会を開催 するのはあまりないというのが実際の状況であろう。 土庄町議会においても補正予算案に関する全員協議会の開催を認める議員 は, 15人中3人であり,少ない。「補正予算案に関する全員協議会が聞かれてい る」という回答を選んだ議員も,-補正予算については聞かれる場合もある」と コメントしている。「その他」を選んだ議員のコメントは,-重要な補正の時は 聞かれる。また,直近の時期に委員会が開催中の場合,担当課または町長より 説明があるりという。「その他」を選んだ別の議員は,-各常任委員会又は特別 委員会を開く。ものによっては全員協議会を聞く。」とある。 綾南町議会の議員の回答で,-その他」を選んだ者のコメントは,-委員会付 託をして各常任委員会にて審議する」等である。 多度津町議会の補正予算案の扱いは,当初予算案と同じである。「その他」を 選んだある議員のコメントは,-常任委員会〔の〕正規議員以外も出席自由の方 式をとっている」という。 詫間町議会の議員で,-補正予算に関する全員協議会が開かれている」という 回答を選んだ議員は,-補正予算の中でも歳出について関係する委員会又は委員 会協議会で提案説明を受け重要な件については全員協議会で協議する場合があ る」という。したが、って,補正予算案に関する全員協議会が開かれていること は事実であるが,そうたびたびではないのであろう。「その他」を選んだ議員の コメントは,-各委員会毎に補正予算審議をする場合が多い。重要案件について は全員協議会を開く場合もある」という。また,-その他」を選んだ別の議員の コメントは,-補正予算案はまず所管の常任委員会において審議する。特に問題 があると思われる事項については議長判断と委員会の同意のもとに全協を開 く」とある。したがって,補正予算案に関する全員協議会が聞かれることはあ まりないということであろう。

(16)

16ー 香川大学経済論議・ 830 このように,補正予算案に関する全員協議会の開催の有無にしても,議会運 営の実態に即してみると,開催の有無の判断は微妙になる。 単純集計の結果を市町議会議員別にみると第53図のようである。この図にお ける顕著な特徴は,-補正予算案に関する全員協議会が聞かれている」という回 答は,市議会議員が23..3%であるのに対して町議会議員は 47..7%であり,市議 会議員に比較して町議会議員の回答が倍になっていることである。他方,-補正 予算案に関する全員協議会が聞かれていない」という回答は,市議会議員が 5L5%であるのに対して町議会議員は 40..8%である。「その他」は市議会議員が 仰) 252%であるのに対して町議会議員は 1L5%である。「その他」は別にして,補 正予算案に関する全員協議会は,市議会においてよりも町議会においてよく開 かれている。 この傾向は,人口でみた場合にも現れている。第 54図をご覧いただきたい。 「補正予算案に関する全員協議会が聞かれている」という回答は,人口3,736人 第 53図 補正予算案に関して全員協議会は開かれているか(問 11)(市・町) 60 50 40 30 20 10 全只協議会は 日自由、オもている 51.5 全員協議会は 1 )甘 か れ て い な い その他 国 市 議 会 議 員 関町議会議只 (62) 高松市議会議員以外の市議会議員の「その他」のコメントを挙げると,ある坂出市議会 議員は担当委員会にて審議する」といい,善通寺市議会のある議員は常任委員会に 分割付託」という。また,観音寺市議会議員のある者は補正予算の内容によっては事 前に協議を受ける場合があるが,その多くは会派ごとに内容の説明,また会派の窓見具申 がある。それ以外は委員会協議会で検討する」という。

(17)

831 香川県下の市町における予算編成と議員の役割について(第2回調査)(2・完)-17ー 第54図 補正予算案に関して全員協議会は開かれているか(問11)(人口) そのイ也 全員協議会は 開かれていない 全員協議会は 聞かれている w w ~ ~ ~ w 圏3,736人以上 8,000人未満 開8,000人以上 14,000人未満 aJ14 000人以上 23000人 未 満 口 23,000人以上 330,337人以下 64,3 70伐) 以上

8

0

0

0

人未満の自治体の議員が

6

4

.

.

3

%

であるのに対して,人口が大きくな るのにしたがってその割合が減少し,

2

3

0

0

0

人以上

3

3

0

3

3

7

人以下の自治体の 議員は

3L2%

となっている。したがって,補正予算案に関する全員協議会は, 制) 人口が少なくなるのに比例して開催が多くなるようである。 問

1

2

補正予算案に関する全員協議会が開かれていると回答した

2

3

1

人の 議員に対して,それについてどのように考えているのかをたずねた。回答は複 数回答である。 単純集計の結果は,第55図の通りである。第55図は,当初予算案に関する 第55図 補正予算案に関する全員協議会の効果(問

1

2

)

(当初予算案と比較して) よくづ子カコらなし〉 予鈎審議の空洞化を まねき問題である 特別な効果が あるとは思わない 予算審議が形式的になる 欠陥はあるがやむを符ない 予t':Iの内容が理解 でき審議に役立つ 予算の円滑な議会 通過には不可欠 fl4 10

w

~ ~ ~ w 70 80(%) 圏補正予算案 圏当初予算案 (63) これは財政力指数でみた場合にも同じである。調査結果をまとめた,巻末の資料 3,第 11表をみよ。

(18)

-18- 香川大学経済論議 832 全員協議会の効果の回答をあわせて示した。もっとも多いのは I予算の内容が よく理解でき,議会での審議にも役に立つ」という回答で, 7L4%である。つ ぎが I予算の円滑な議会通過には,不可欠である」という回答で, 35..1%であ り,第3位は I議会の予算審議が形式的になる欠陥はあるが,得るところがあ り,やむを得なしりという回答で, 33.3%である。第4位と第5位はその割合 が小さくなる。第4位の「特別な効果があるとは思わない」という回答は35%, 第5位の「議会における予算審議の空洞化をまねき,問題である」という回答 は3.0%である。「その他」と「よく分からない」という回答は皆無である。し たがって,大体の傾向は,当初予算案に関する全員協議会の有効性をたずねた 問10とほぼ同じである。 市議会議員と町議会議員に分けてみると,第56図のようである。「予算の内 容がよく理解でき,議会での審議にも役に立つ」という回答は市議会議員が 66..7%であり,町議会議員が 720%である。したがって,これは,市議会議員 と町議会議員では,その認識においてあまり変わらないことを示している。か なり異なるのは I予算の円滑な議会通過には,不可欠である」という回答で, 市議会議員が54.2%であるのに対して,町議会議員が324%であり,市議会議 員の方がかなり多い。これは政党会派の駆け引きもある市議会では,補正予算 第56図 補 正 予 算 案 に 関 す る 全 員 協 議 会 の 効 果 ( 問12)(市・町) そのイ也 よく分からない 予算審議の空洞化を まねき問題である 特 別 な 効 果 が あるとは思わない 予算審議が形式的になる 欠 陥 は あ る が や む を 得 な い 予 算 の 内 容 が 理 解 でき審議に役立つ 予 算 の 円 滑 な 談 会 通 過 に は 不 可 欠

10 図市議会議員 圏町議会議只 72 0 70 80(%)

(19)

833 香川県下の市町における予算編成と議員の役割について(第2同調査)( 2・完)-19ー 案でも全員協議会における事前の根回しが必要ということを示唆しているので

ω

あろうか。 「議会の予算審議が形式的になる欠陥はあるが,得るところがあり,やむを得 ない」という回答は,市議会議員と町議会議員ではまったく同じである。なお, この設問の回答のうち Iよく分からない」と「その他」は皆無である。 政党別にみると第

5

7

図のようである。日本共産党は,他の政党との比較では, 「議会における予算審議の空洞化をまねき,問題である」という回答が

2

8

.

.

6

%

で あり,他党と比較して突出している。補正予算案は自治体によって異なるが大 体年

4

回程度提出され,そのたびに聞かれる全員協議会に対しては,そのよう ω に感じているのであろう。もう

1

つの特徴は,日本共産党の場合には I予算の 円滑な議会通過には,不可欠である」という回答が皆無であることである。つ 第57図 補正予算案に関する全員協議会の効果(問12) (政党別) その{也 よく分からない 予算審議の空洞化を まねき問題である 特別な効果が あるとは思わない 予算審議が形式的になる 欠陥はあるがやむを得ない 予算の内容が理解 でき審議に役立つ 予算の円滑な議会 通過には不可欠 10 20 30 40 50 60 70 80 90(%) 麟 日 本 共 産 党 盟 公 明 凶 自 由 民 主 党 . 社 会 民 主 党 口 無 所 属 (64) たとえば,高松市議会では r各会派の幹事会で説明。つまり役員に報告説明する。」と いうことが行われているようである。 (65) もっとも,ある町議会議員は,自由記入欄において「当初予算が組まれでも,ほとんど毎 月位補正予算案の提案があり,当初予算の重みがあまりないように思う。」と書いている。

(20)

20 香川大学経済論叢 834 まり補正予算案に関する全員協議会が予算の円滑な議会通過には不可欠である とまったく思っていないということであろう。また r予算の内容がよく理解で き,議会での審議にも役に立つ」という回答が28.6%であるが,これと同じな のが「議会の予算審議が形式的になる欠陥はあるが,得るところがあり,やむ を得なしりという回答で, 28..6%である。第4位が「特別な効果があるとは思 わない」で, 143%である。 公明は r予算の円滑な議会通過には,不可欠である」という回答が55..6%で, 第

1

位であるとともに,他の政党に比較して突出している。これが公明の特徴 かもしれない。また r予算の内容がよく理解でき,議会での審議にも役に立つ」 という回答も 55..6%であるが,この回答は特に多い方ではない。第3位は r議 会の予算審議が形式的になる欠陥はあるが,得るところがあり,やむを得ない」 という回答であり, 22.2%である。第4位は r特別な効果があるとは思わない」 という回答で, 14..3%である。 自由民主党は r予算の内容がよく理解でき,議会での審議にも役に立つ」と いう回答が76..9%である。これは他の政党と無所属に比較しでももっとも高い が,自由民主党自身でも最も多い回答である。これが自由民主党の特徴かもし れない。第

2

位は r予算の円滑な議会通過には,不可欠である」という回答で, 38..5%である。したがって,補正予算案に関する全員協議会の効果を認める回 答は両者を合わせると,

1

1

5

..4%となり,

4

政党と無所属を合わせた中で最も多 くなる。 「議会の予算審議が形式的になる欠陥はあるが,得るところがあり,やむを得 ない」という自由民主党議員の回答は, 35..6%である。この割合は, 32..3%で ある無所属議員の回答とほとんど同じであるが,それをやや上回り第

1

位であ る。なお,自由民主党議員の中にも r特別な効果があるとは思わない」という 回答が

LO%

,r議会における予算審議の空洞化をまねき,問題である」という 回答が3.8%ある。 社会民主党は,特に際だ、った特徴はない。社会民主党自身の回答では,第

1

位が r予算の内容がよく理解でき,議会での審議にも役に立つ」という回答で

(21)

835 香川県下の市町における予算編成と議員の役割について(第2回調査)( 2・完)-21 66,7%である。第 2位は r予算の円滑な議会通過には,不可欠である」という 回答で, 33,3%である。「議会の予算審議が形式的になる欠陥はあるが,得ると ころがあり,やむを得なしりという回答は, 16 7%であり,第3位である。社 会民主党議員の中では r特別な効果があるとは思わない」という回答は皆無で ある。ただし r議会における予算審議の空洞化をまねき,問題である」という 回答が16,7%であり,日本共産党についで多い。 新進党は回答者が

4

名おり

2

名ずつが「予算の内容がよく理解でき,議会 での審議にも役に立つ」という回答と「議会の予算審議が形式的になる欠陥は あるが,得るところがあり,やむを得ない」という回答を選んでいる。 諸派は2名であるが省略する。民社党は回答者がいない。 無所属議員は,第57図のように,特に特徴はない。無所属議員自身の回答で 最も多いのは r予算の内容がよく理解でき,議会での審議にも役に立つ」とい う回答で, 7L7%である。第 2位は r予算の円滑な議会通過には,不可欠であ る」という回答で, 32,,3%である。「議会の予算審議が形式的になる欠陥はある が,得るところがあり,やむを得ない」という回答も, 323%であり,同じで ある。なお,無所属議員にも r特別な効果があるとは思わない」という回答が 5,,1%ある。 議長・副議長の経験の有無によってみると,第 58図のようである。この図で 興味深いのは r予算の内容がよく理解でき,議会での審議にも役に立つ」とい う回答では現職の議長・副議長が87,1%であり,議長・副議長の経験者の 70,,6% と両者の未経験者の68,,7%を明らかに上回っていることである。また r予算の 円滑な議会通過には,不可欠である」という回答においても,現職の議長・副 議長が4L9%であるのに対して,議長・副議長の経験者が 29,.4%,それらの未 経験者が34,3%であり,現職の議長・副議長の回答が一番高いのである。前回 も書いたが,全員協議会は議長等が通知して開催されるようであるから,現職 の議長・副議長の回答が高いのは当然かもしれない。しかし,今回の調査では, 現職の議長・副議長であっても r特別な効果があるとは思わなしユ」という回答 を選んだ者が3,2%,また r議会における予算審議の空洞化をまねき,問題で

(22)

22 香川大学経済論叢 836 第58関 補正予算案に関する全員協議会の効果(間12)(議長・副議長経験の有無) その他 よく分からない 予算審議の空洞化を まねき問題である 特別な効果が あるとは思わない 予算審議が形式的になる 欠陥はあるがやむを得ない 予算の内容が理解 でき審議に役立つ 予算の円滑な談会 通過には不可欠 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100(%) 口議長"副議長の未経験者盟議長・副議長の経験者関現職の議長・副議長 ある」という回答を選んだ者が同じく

32%

であった。なお,-議会の予算審議 が形式的になる欠陥はあるが,得るところがあり,やむを得ない」という回答 では,現職の議長・副議長の回答が

2

2

.

.

6

%

ともっとも小さし議長・副議長の 未経験者が

3

7

.

.

3

%

ともっとも高くなっている。 間 13 最近の 5か年聞において議会が首長によって提案された当初予算案 唱 曲 または補正予算案を修正したことがあるかどうかをたずねた。 単純集計の結果は,第

5

9

図のようである。脚注

(

6

6

)

に書いたように,回答 の選択肢が前回とは若干異なるが,基本的には同じであるので,前回の結果と 並べて作図した。 問13の回答でもっとも多いのは,-全く無かった」という回答で, 48..8%で (66) 前回の設問では,単に「首長によって提案された予算案」としたが,今回は,問 9と問 11で「当初予算案」と「補正予算案」を区別してたず、ねたので,問13の設問でも,それ ら2つを明示した。しかし,設問自体は全く同じである。ただし,回答は,前回における 設 計 の 不 十 分 さ を 反 省 し 在 任 期 間 が 短 い の で 答 え ら れ な い 」 と い う 回 答 を 加 え た 。 ま た,前回の調査票には「その他」がなかったが,今回はそれも回答の選択肢の1つに付け 力日えた。

(23)

837 香川県下の市町における予算編成と議員の役割について(第2回調査)( 2・完)-23 第59図 談会は当初予算案または補正予算案を修正したことがあるか(問 13) 回答なし その他 在任期間が短いので 答えられない ほとんど毎年あった 1, 2度あった 全く無かった 10 w w ~ w ~ 70 80 (%) 医]1996年 関1992年 ある。ついで, i 1, 2度あった」という回答で, 31..7%である。「ほとんど毎 年あった」という回答は, L8%である。今回新しくもうけた「在任期間が短い ので答えられない」という回答は, 13..3%である。そして iその他」が3..3% である。 このような結果から分かることの第Iは, i 1, 2度あった」という回答が前 回とほとんど変わらないということである。したがって,議員の認識では,当 初予算案か補正予算案かは別にして, 30%程度の議員が,最近の5か年聞にお いてそれらの修正が1固ないし 2回あったということである。 第2は i全く無かった」という回答が前回の67.7%から 48..8%へと 18“9ポ イントも減少していることである。なぜこれほどに減少したのであろうか。大 きな理由は,前回の「全く無かった」という回答に含まれていた思われる「在 任期聞が短いので答えられない」という回答が今回浮かび、上がったということ であろう。また,若干の回答は,前回の回答の選択肢にはなく,今回追加した 「その他」に回ったことも考えられる。回答者が前回と全く同じではないので厳 密なことはいえないが,ほぽそのように考えて大きな誤りはないで、あろう。 第3に iほとんど毎年あった」という回答が前回とほとんど同じであること である。 第4に,前回すでに指摘したが, 1990年に行った県下の市町の財政主管課長 に対する調査では,調査の時期が異なっているが, 95..2%の者が最近の5か年

(24)

24- 香川大学経済論議ω 838 聞においては議会に提出した予算原案の修正が無かったと答えた。しかし,議 員に対する調査では,今回も,首長によって提出された当初予算案ないし補正 予算案の修正が全くなかったとしたのはほぼ半数の議員であった。依然として, 財政主管課長と議員の認識との聞にはかなりな食い違いがある。これはどのよ うな原因によるのであろうか。それを究明するのは今後の課題の一つであるが, その解明には,議員に対する聞き取り調査を行う必要があるように思う。 市議会議員と町議会議員に分けてみると第60図のようである。「全く無かっ た」という回答は,市議会議員が38.1%であるのに対して町議会議員は 52..1% であり,町議会議員がかなり多い。他方, ,-1, 2度あった」という回答は,逆 に,市議会議員が44ド8%であるのに対して町議会議員は 289%であり,町議会 議員がかなり少ない。「ほとんど毎年あった」という回答は,市議会議員が3..8% であるの対して町議会議員は1ι%であり,市議会議員の方がかなり多い。「在 任期間が短いので答えられない」という回答は,市議会議員が1L4%であるの に対して町議会議員は13..9%であり,両者はほとんど変わらない。「その他」は, 市議会議員が1..9%であるのに対して町議会議員は 3..7%である。 したがって,議会における当初予算案ないし補正予算案の修正は,市議会に 比較して町議会が少ないこと,修正の回数としては過去

5

か年聞において

1

回 相自 ないし

2

回であること,ほとんど毎年修正があったと認識している議員はごく 第60図 議会は当初予算案または補正予算案を修正したことがあるか(問13)(市・町) その他 在任期間が短いので 答えられない ほとんど毎年あった 1 , 2度あった 全く無かった 148 10 20 30 40 図市議会議員 盤町議会議只 (67) この傾向は,前回の調査と同じである(拙稿, 74ページ,を参照)。 (68) 実人員でいえば,市議会議員が4人,町議会議員が6人である。 52 1 50 60(%)

(25)

839 香川県下の市町における予算編成と議員の役割について(第2回調査)(2・完)-25ー わずかであることである。 財政力指数で見ると第61図のようである。ここで指摘しなければならないこ とは,第

1

に r全く無かった」という回答が財政力指数にほぼ比例しているこ とである。特に財政力指数が0..176以上 0..400未満の自治体の議員の場合には その割合が590%であるのに対して,財政力指数が0..600以上L016以下の自 治体の議員の場合には40.4%となり,後者がかなり小さいことである。これは, 財政力指数が小さくなり,財政に余裕のない団体の場合には予算案の修正がか なり困難であることを示唆しているように思う。 第2に,過去5か年聞に1度ないし2度予算案の修正があったという場合に は,逆に,財政力指数が0176以 上0..400未 満 の 自 治 体 の 議 員 の 場 合 に は 印刷4%で あ る の に 対 し て0..600以上1016以 下 の 自 治 体 の 議 員 の 場 合 に は 46..8%となり, 2倍以上の割合になっていることである。これは,予算案の修正 面 的 を行うには財政力指数の高いことが1つの要件であることを示唆している。 第61図 議会は当初予算案または補正予算案を修正したことがあるか(問13)(財政力指数) その他 在任期聞が短いので 答えられない ほとんど毎年あった 1, 2度あった 全く無かった

w

w

~ ~ ~ ~ ro閲 関0.176以上

o

400未 満 盟0.400以上

o

500未満 霞JO500以上0.600未 満 白0.600以上1016以下 (69) このような傾向は,今回ほどはっきりしたものではないが,前回もうかがわれた(拙稿, 115ページ,第 9表,を参照)。なお,図の掲載は省略するが,歳出決算額でみると, 110 億円以上1,214億 5,509万 5千円以下の団体の議員では「全く無かった」という回答が 40 5%で,それ以下の団体の議員より少なく, r 1, 2度あった」という回答も 429%で, それ以下の団体の議員よりかなり多い。

(26)

26- 香 川 大 学 経 済 論 議 840 議長・副議長の経験の有無によって見ると,第62図のようである。この図で 興味を号│くのは r全く無かった」という回答が現職の議長・副議長が63..2%で あるのに対して,それらの未経験者が44..4%とかなり小さいことである。そも そも議会における当初予算案ないし補正予算案の修正ということは客観的事実 のように考えられるが,議長や副議長という職位と経験の有無によってこのよ うに回答が異なるのはどのような理由によるのであろうか。 なお,-在任期聞が短いので答えられない」という回答は,議長・副議長の未 経験者のみで, 19..1%である。これは,十分理解できる回答結果である。 間 14 今回の調査ではほぼ半数の議員が首長によって提案された当初予算 案または補正予算案を修正したことはないと答えた。このことは前回同様に事 前に予想されたので,そのように回答した議員265人に対してその理由をたず ねた。回答は複数回答である。 単純集計の結果は第 63図の通りである。回答の選択肢はほぼ前回通りである から,前回の結果と合わせて作図をした。これを見ると,もっとも多い回答は, 前回同様に r理事者と議会が事前の調整を行っているから」という回答で, 58..9%である。そして,この理由が圧倒的であり,しかもその割合は,前回よ (10) りやや増加した。 第2位は,かなり小さくなるが r住民の要望を反映しているから」という回 第62図 議会は当初予算案または補正予算案を修正したことがあるか(閑13) (議長・副議長経験の有無) その他 在任期聞が短いので 答えられない ほとんど毎年あった 1, 2度あった 全く無かった 632

w

a ~

w

~ ~ ro開 口議長・副議長の未経験者盟議長・副議長の経験者図現職の議長・副議長

(27)

841 香川県下の市町における予算編成と議員の役割について(第2回調査)(2・完)-27 第63図 当初予算案または補正予算案が修正されなかった理由(問14) 園 H A E r l p 不 回答なし その他 25 6 よく分からない 住民の要望を 反映しているから 各党・各会派の要望 を情jいているから 議員全員の要望を 聞いているカ〉ら わが党またはわが会派が 多数派であるから 理事者と議会が事前の 調整を行っているから

w

w

~ ~ 悶1996年 圏 1992年 w w A υ ハ υ 10 答で, 20..4%である。 第3位は rその他」で, 15,,1%である。これは,前回が 25,,6%であったから, 少しは減少したが,依然として多い。「その他」は文章でかかれているので,前 回同様にあとで少し紹介する。 第4位は r議員全員の要望を聞いているから」という回答で, 11“7%である。 第5位は rわが党またはわが会派が多数派であるから」という回答で,10,,2% である。 第6位は r各党・各会派の要望を聞いているから」という回答で, 49%で ある。 第7位は rよく分からなしりという回答で, 4,,9%である。 したがって,傾向としては,前回とほぼ同様であり r予算案が無修正で議会 を通過する理由は,なんと言っても,理事者と議会側との事前の調整が一番の ようである。」といって差し支えないであろう。 (70) 全国20都市の議会運営における事前調整の重要性については,東京市政調査会研究部 『都市議員の研究ー全国市・区議会議員アンケート調査報告一』東京市政調査会,1996年, 66ページ,を参照。 (71) 拙稿, 77ページ。

(28)

~28~ 香川大学経済論叢 842 ところで,今回の「その他」のコメントは,前回ほど多彩で内容のあるもの が多くはなかったが,そのいくつかをつぎに紹介する。 無修正の「その他」の理由としては,第1に,予算案に問題がないという指 摘である。「徹底討論をして当局の答弁に納得したからj,,-修正しなければなら ない程反住民的要素がないj,,-議案を各委員会に付託し,委員会の中で十分審 議されている。委員会での審議決定を尊重するJ,,-提案された当初及び補正〔予 算案〕はほぽ大きな問題点が無く或いは議会内部でも対立点が無かった。会派 等がないので,町長自身も議会から出ている点もあり,ポイントについてはあ らかじめ議員(多数派)に対して非公式に打診を試みている。」等である。 しかし,最後のコメントからうかがえるように,それは「多数派」に対する 根回しを示唆している。そして,前回同様に,それを批判するコメントが多かっ た。例えば,-理事者と議会というより,圧倒的多数会派の協議が中心になって いるキライがある。j,,-多数決によって否決され,予算案の修正はできなかっ たj,,-本会議において,賛否の採決を行い,多数派の賛成で可決されるためJ, 「わが会派は,住民にとって不利益と思われる補正予算案については反対してき たが,少数派のため〔住民にとって不利益と思われる補正予算案が〕可決され てきている。j,,-特定の多数会派との協議のみで少数派は排除していくという考 えがあるからである。本来の議会の機能をはたしていないことになっている。」 等である。 また,多数派と首長がなれ合っているという指摘もある。「首長と多数会派が なれ合いになっているからだと思います。j ,-理事者と理事者側議員が癒着して いるからである。」 第

2

は,理事者主導で予算案が決まり,それに議会が従うという指摘である。 「時の首長と議員らですり合わせているように見える。又,何度かグループで反 対に回ったが,及ばなかった。基本的には議員は理事者にすりよる体質がある ように思う。j,,-理事者主導で議会の要望などはなくほとんど無修正で通ってい るj,,-理事者にまかせきりで特別な事でもないかぎり修正しない」。また,-多 くの議員は予算案を修正する事に対してタブー視している。」という指摘もあっ

(29)

843 香川県下の市町における予算編成と議員の役割について(第2回調査)(2・完)-29 た。 しかし,前回同様に,予算案の修正は実際にはなかなか難しいという指摘も あった。「予算の修正は事務的に複雑でやりにくい。J,,-勉強不足で修正案を通 。 却 すことも難しい。」したがって,議員自身の勉強不足という反省の弁もあった。 「…川県内の町議会では当初,補正予算案に対しては十分な時間(がないため) と議員の勉強不足の為に修正案はほとんどないように思われる。」 また,予算編成に際して「理事者側は手の内を明らかにしない。」つまり,-積 算資料や国,県の補助金明細等」を示さないというコメントもあった。これと ほぼ同じと思われるが,ある町議会議員は,自由記入欄において「何か事業を する場合,我々に知らされるのは非常におそし国の補助金も決定した後で知 らされる場合が多い。その事業が町にとって必要かどうかと言う検討の段階で 知らせてほしいといつも思っているが,どうにも出来なくなって知らされるの で修正案〔等が〕出来るわけがなし〉。このことは議会で何度も要望したけれど も町行政,特に首長は取り上げる様子はない。」と書いている。 なお,-修正したところで,予算そのものに直接の影響はないからりという, あきらめに近い感想もあった。 第3に,予算案をめぐる議会の審議についての指摘もあった。「審議内容その ものが空洞化しており,執行部の言いなり。」また,理事者の無能を指摘するコ メントもあった。「当初予算〔についての〕本会議に於て質問しでも理事者の〔は〕 答弁が出来ない。その場合休憩をとって議会を中断し議員聞の調整〔を〕し再 度質問をし理事者が答弁しない〔でよい〕ように質疑を打切る。議会として誠 になさけないものです。」 (73) つぎにクロス集計について見る。まず市議会議員と町議会議員に分けてみる (72) ある町議会議員は,自由記入欄において引 議員が法的知識を身につけていないと, 予算に対する修正案などは出せない。『この支出はまずいのでは?~, 'この費用は高額(低 額)すぎるのでは?Jなどと言っても,何の修正もできない。住民から貰った知恵知識を, その予算の中に反映させるには,法律,制度など,相当な知識をもたなくてはいけないと 感じているりと書いている。 (73) クロス集計の回答者は, 265人のうち2人からは回答をいただけなかったので, 263人 である。

(30)

~30 香川大学経済論議 844 と第 64図の通りである。 単純集計で最も多い「理事者と議会が事前の調整を行っているから」という 回答は,市議会議員が40..0%であるのに対して町議会議員は63..5%であり,町 議会議員がかなり多い。同議会においては理事者と議会側との事前の根回しが 市議会の場合よりよく行われていることを示唆している。そして,このような 傾向は,前回と同である。 「住民の要望を反映しているから」という回答も,市議会議員が12..5%である のに対して町議会議員は22.1%であり,町議会議員が多い。これは人口規模と 相関があるように思われるが,そうではないことを前回指摘した。この点は今 回においても同様である。つまり,-住民の要望を反映しているから」という回 答は,人口が少なくなればなるほどその割合が増えるわけではないのである。 「その他」は市議会議員が37..5%であるのに対して町議会議員は11“3%であ り,圧倒的に市議会議員が多い。「議員全員の要望を聞いているから」という回 答は,市議会議員が2..5%であるのに対して町議会議員は131%であり,町議 会では議員全員の要望を聞くということがいかに大切であるかということを示 唆している。「わが党またはわが会派が多数派であるから」という回答は,それ とは逆に,市議会議員が275%であるのに対して町議会議員は7.2%である。 これは,前回も指摘したが,-市議〔会議員〕の方の政党化率が大きいことの反 第64図 当初予算案または補正予算案が修正されなかった理由(間14)(市・町) そのイ也 よ く 分 か ら な い 住民の要望を 反 映 し て い る か ら 各党・各会派の要望 をIlfJいているから 議員会員の要望を 聞 い て い る か ら わが党またはわが会派が 多 数 派 で あ る か ら 理事者と議会が事前の 調 整 を 行 っ て い る か ら 63 5 10 a

w

w

~ 60 70(%) 関市議会議只 圏町議会議只

(31)

845 脊川県下の市町における予算編成と議員の役割について(第2回調資)(2・完)-31 (15) 映であろう。Jo,-各党・各会派の要望を聞いているから」という回答は,市議会 議員が

1

2

.

.

5

%

であるのに対して町議会議員は

36%

である。これも前回と同様 な傾向であり,市議会議員と町議会議員の政党化率の違いに原因があるであろ う。 財政力指数で区分した結果をみると,第

6

5

図のようである。この図で興味を 引くのは,-理事者と議会が事前の調整を行っているから」という回答である。 それをみると,財政力指数が

O

1

7

6

以 上

o

4

0

0

未満と

0

.

.

4

0

0

以上

0

.

5

0

0

未満の 自治体の議員の割合が

671%

6

5

.

.

2

%

であるのに対して,財政力指数が

0

.

5

0

0

第65図 当初予算案または補正予算案が修正されなかった理由(問14)(財政力指数) そのf也 よく分からない 住民の要望を 反映しているから 各党・各会派の要望 を聞いているから 議員全員の要望を f剖いているカミら わが党またはわが会派が 多数派であるから 理事者と議会が事前の 調整を行っているから 20 30 40 50 60 70 80(%) 関

o

176以上0.400未 満 国0.400以上0.500未満 悶

o

500以上

o

600未 満 口

o

600以上1.016以 下 (74) 前回もこの項目は,市議会議員がL5%であるのに対して町議会議員は106%であっ た(拙稿, 117ページ,第10表,を参照)。問9の回答のコメントにおいである町議会議 員は, r(議員〕全員による予算特別委員会を編成し,常任委員〔の〕所管〔関係する〕課 を審査する分科会に分かれて,それぞれ審査する。そして全体会を開催し,分科会毎の報 告を行うとともに全体としての審査したものを報告する(特別委員長)Jと書き,また別 の町議会議員は常任委員会で自分の担当部分を〔報告し),全員協議会で他の担当部分 〔の報告〕を聞き対処している」と書いている。 (75) 拙稿, 78ページ。ある市議会議員は,問9の コ メ ン ト で 絶 対 多 数 の 最 大 会 派 で あ る ため,その(全員協議会を開催する〕必要がない」と書いている。

(32)

~32 ー 香川大学経済論叢 846 以上0..600未満と 0..600以上 L016以 下 の 自 治 体 の 議 員 の 割 合 が 52.6%と 50リ9%となっている。つまり,財政力指数でいえば 0..500を境に 2つのグルー プに分かれている。大まかには,財政力指数が小さいほど理事者と議会側が事 前の調整をする機会が多いであろうと推測できるが,それが財政力指数に比例 。 唱 するわけではなく, 0叶500を境に分かれるということが興味を号│く。 細かいことであるがもう 1ついえば rわが党またはわが会派が多数派である から」という回答では財政力指数が0..600以上 L016以下の自治体の議員の回 答 が28..1%となり,きわめて高くなっている。これらの自治体は,高松市他 3 市と牟礼岡他2町である。 もう

1

つ財政関係の指標を挙げる。第66図をご覧いただきたい。これは歳出 決算額でみた場合であるが r理事者と議会が事前の調整を行っているから」と いう回答は歳出決算額に逆比例している。つまり,歳出決算額が27倍、 8,676

第66図 当初予算案または補正予算案が修正されなかった理由(問14)(歳出決算額) そのft色 よく分からない 住民の要望を 反映しているから 各党・各会派の要望 を聞いているから 議員会員の要望を 聞いているから わが党またはわが会派が 多数派であるから 理事者と談会が事前の 調整を行っているから 31 4 23 5 10 20 30 40 50 60 70 80(%) 閤27億 8,676万4千円以上 40億 円 未 満 圏 40億円以上 64億円未満 圏 64億円以上 110億円未満

110億円以上 1,214億 5,509万5千円以下 (76) この点は前回の調査では表れていないので,傾向としていえるかどうかは断定できな い。拙稿, 117ページ,第10表,を参照。

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