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フルウリー氏ロード投荷法(一)-香川大学学術情報リポジトリ

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(1)

今日¢共同醇描法托、速く希腰、搾馬時代のロード授荷法lニ淵源†るこミは、多くの著沓論文に於て見ろ亨、ろでぁるが、 その日ード沫の研究ほ、我闘に於てに柁■兄て無し。 ロー下校葡法ほ、擢馬法学詮嚢碁の巾に杯用ぜられたるものなれば、揮馬法ミして研究の倍値みるのみならず、︿ヅク教授 の観るミ︰ろに依れば、今日から見ても簡に完成Lたろ共同淳摂津でぁる。彼1‡ロード投辟法ご超する襲位論文に於て、︰¢ 舌代法ね以て今日各国の共同特損法規にも優る亨、ろの、殆んビ理想的なる法ミ見てゐるやうでぁる。 然L、学者のロード授荷弦に封すろ解愕托、必ずLよ二致しない。その最も著しき予府な列記すれば、或る聾者托、ロード 法11共同汚損の成立要件ミして因鼎立哉に擦ろものなり三富ふに=射し、偽り聾者ほ、全く正方封に残存主義なりミ主張するが 如L。而Lて、ロード投辟法に関する詳細lこして且つ最も有名なる論文に於て、斯くの如き解稽の封立み現にしたるものは、 傍観のフルサリーの論文︵F−eu−yもdre笥ヨRhOd訂⋮詠﹂acどeコロ﹁○;RO⋮aiコ二00u.︺吉和固の︿タクの論文︵〓eck、

D⋮e rex RhOd訂de janどこ0000p︶せでぁろ∧″

=の両論文の端介ほ、臆て持古今の聾潜.か研−ド法に典ふる各様の解粍の研究であろ。私ほこの意味に於て、この両論文み 玄l=嗣謂して、、あ苗代按の研究ミしたい。而して、先づフル巾ソリーの論文より始めろ。蓋し.︿ツクの論文にこげ、フかサリ −の論文に判して讃かれたろミ、ろが甚だ多いやうでもあり、且つフルこソⅤ−の併設ね以てd−ド法の番組の解繹ミし、︿ヅ クの桝訊み以て謂托ゞ正しき開設なり主信サろからでぁろ。 フル巾γⅤ−虎宣−下掠荷法

フルウリー

氏ロード投荷法 二︶

■ll ■1一′ ︵一入三︶ 七−

武 三

(2)

第六怨・・第二拭 ︵∴.八.四︶ 七二 投荷とは、拾舶及び積荷む切迫せる危険より免れしむるため、姶舶に積込まれたる貨物を海中に投ずる行為を いぶ。若しこの犠牲が有益なりし場合、これに因りて受益したる宥は、犠牲に因って損寄努被りたる者に賠供す るを要するり而してその畢償のために、各人が負培すべき割合を確定することを分槍といふのである。 本稿は、右の如き事件が羅盛時代に於て如何に取扱はれたるかを攻究せんとするものなるが、主として羅馬法 畢詮彙基︵D仙骨sta︶第十四谷第二帝、及びパウルス箇言集︵Pauliseコteコt訂e︶第二巻窮七章に於て之を畿見するので ある。而して、その規定たるや、羅馬の法律顧問がロードより輸入L、之に羅用法の形式を具備せしめたるもの に外ならない。 ロードは苗代に於ける商業図として発展を遮げ、殊にその問民は航梅発に従事し、その海法はストラーボン︵Stra bOコ︶として汎く知られたる希膿の穐固忙比赦する程完璧なるものであつた。即ち、多くの雁史家︵↓芦﹁iく.睾U Strab●ざN△いFす●N−ゴぎLGeニメu二u㌦こ並にチッエヱP・〇−2m2ヨ望墓●完.︶自身もこの振放の晒明を稲接して ゐる。而して、羅馬人が叫度この海抜に接するや否や、その場明なる原理に鰐川感せられたことに就ても何等怪し むに足らない。 今日、このロードの海法五直接に穿撃することは殆んど不可能である。蓋し、羅馬法症麗の断片︵FranヨeコtS duロ官ste︶を通じて吾人に遺されてゐる資料以外には、ロードの法律制度に踊する何等の文献を有しない。尤も p−ド鯨波︵ロrO剛tヨar≡ヨerhOd訂コ︶てふ同校なる名柄を有する著作はある。然し、この著作は到虎口ードの法律制

(3)

制度の需本と観ることは出来ない。薙馬の綾律顧問が投荷に関するロードの法律として吾人に退すところのもの と、同山の専管に関して規定するこの著作の第三銅とを粥比するならば、充分に首肯することが出水るであらう。 即ち羅馬法条築のロード投荷法︵ロe茸erhOd訂dejactu︶の睾に依れば、ロードに於ては拓拭を共同渥抗と革硯 握損との二種に峻別したる灯拘らず、この著作忙於ては嗣者の置別を識らず、香全く之を無税してゐる︵ロrO蒜 ヨar迂∃erhOd訂コーuePartie∴h名誉esp岩−唱∴芋eF︶。 ロード投荷法は、アウグス帝の時代よりも以前、既に共和闊の時代に於て、羅馬に輸入せられてゐる。而して p−ド投荷法の茸に於ては、セルヴイウス︵Serくi誘︶、ラペオー︵Lab川○︶、オフイリウス︵Ofニ己s︶、及びアルフエー ヌス・ヴアールス︵¶喜eコuSくalus︶等、チッエPと同時代の蓼着がこの法律の上に註繹を施せる断片︵FraぬmeコtS︶を 見るペし︵f.N一Pr.﹀S.uこ●ご。又、ヴオルシウス・メチアーヌス︵く01us小us3かen瓦コuS︶の報する朗に依れぼ、アウ グス葡は蘇鹿帝国の放と矛眉せざる限り、海事に関する係争に就てはP−ド投荷法.に則るペきものと裁決してゐ る︵f.p︶。 羅馬の法律顧問がP−ド投荷法の上に輿へたる註繹の断片は、薙馬法彙纂を適して吾人に遺されてゐるものな るが、本稿はこの断片から、彼等の輿へたる判決の掠って立てる原理を槍展せんとするにある。而して、左の順 序に於て之を試むべし。 ︵こ一分槍 の根接 7かゃリー虎口ー下役荷法 ︵一入率︶ 七三

(4)

︻.分 澹 の 銀 波

ロード投荷法に白く︵f.︼いSeコLS●ご。

金牌ノタメニ行ハレクル犠牲ハ、金櫻ノ分櫓三伏リテ臍償セラルべキモノトス。

○ヨコiuヨCOコ芝b亡tiOコe SarC訂どr quOd pr00ヨコ旨us datuヨeSt.

他の富を以て云へぼ、船舶及び積荷は、雨着の共同の安全のために醸されたる損害に勤し分槍の義務を有す。然 らば、その分稽義務の根嬢は如何。 抑々、私法的義務は羅馬法に於ては、拘種の原因より生ずる。 一、契 約 ︵︼ecOコtrat︶ 二、準 契 約 ︵一e召aSTcOコ什rat︶ ニて不 法 行 為 ︵−ede≡︶ 拘、準不法行為 ︵le薯aSi・de≡︶ 第六番 第二購 ︵二︶ 共同海損と畢猫海技との区別 ︵ニ〇 分塘のために併存すべき要件 ︵四︶ 如何なる訴に依り分稽を執行すべきや 〓入六︶ 七四

(5)

分播義務、即ち共同の安全のために投荷せられたる貨物の所有者の被る損害に勤し分揺すペき義務は、この凹

秤の原因の何れに求むペきであらうか。

兜づ後の二者を粟つべき・ことは明かである。何となれば、不法行為及び準不法行為は、他人に損害を典へる遥

改の行為であり、共同の安全のため托する投荷は、その何れにも属せす。投荷は任意の行馬にして他人に損害を

輿へるものなるも、決して違法行為ではない。

自己の物を救ふために他人の貨物を海中に技する者は、他人■の財産権を侵害するものである。而して、他人の

財産を虚分し得ざる竺般の原則である。然し、この原則には例外を伴ふ。他人の財産櫨の侵害が紫急避難とし

て行はれたる場合これである。投荷を措いて船舶及び稗荷を救助すべき途なき場合、或は船長及び旗客の生命が

危険に瀕し、彼等がその生命を救助せんために撃って投荷を欲する場合に於ては、投荷は安全を目的とする最後

の手段として行はる1ものなるが、これを違法の行薦と目し得るか。彼等の朗有に屈する貨物を犠牲に供せす、

或は自己の物を保存して他人の財産を犠牲に供したることを資むる者あらん。然し、危険の切迫に際しては、積

荷につき選樟をなすの除暇なし。積込まれてゐる貨物の位置が其の商品の投荷む決定するものであり、特定の商

品の投荷を除儀なくするものは緊急の事賢あるのみ。斯くの如き投荷は不法行焉でもなく、或は準不法行為を構

成するものでもない。

この程の諭謹は、ラベオーヘ﹁abeO︶の棟威に求め得る︵f.N㊥−S.u、D・u、N・︶。彼は次の事件に就て意見を求められ フル中ソⅤ−氏ロー下校衛法 ︵一入七︶ 七五

(6)

第六巻 第二躾

︵一八八︶ 七大 た。剛船舶は風浪の作用忙因りて他船の錨鎮の方に吹付けられたれば、水夫は坐礁を避くるため銅銭を切画した るが、その鉛鎮の切断に因って損害を被りたる他胎の朗有者は求訴することを得るや如何。法律顧問ラべオーは 之を否定して日く。 釣銭ヲ切断スル外、他ノ如何ナル手段ヲ以テスルモ、避難シ能ハザワシナラバ、云々。

Siコu=O a〓○∃OnOコをpraecis訂fuコ啓亡S eXP芳彗eSe POtu芦

即ち、加害者は悪意に依らす、過失にも基かすして之を焉したるものなれば、何等の訴をも受くべきものにあら す。 加害者が恵患に依り、或は過失につき沓めを受くべき婁合には、反封に解せざるべからす。他人の財産を救ふ ためにその他人の物を海中に投じたる者は、ウルピアーヌス︵Uすぎus︶の云へるが如く、何等の訴を受けず。然し 投葡が悪意に依り、或は理由なくして、例へぼ無用の恐怖に基き投荷を残したる者は、詐欺の訴︵ac〓○コdedOiO︶ 乃至は過失の訴︵若芽コiコfac什uヨ︶を提起せらるぺし︵:A.pr.−ロ﹂u︼u.︶。 要するに、共同の安全のために残されたる投荷は、違法の行馬にあらず。而して、その損害に封する分培養紡 の根援は、投荷が不法行馬なりしがためにあらす、或は準不法行焉として取扱はれたるがためでもない。従って 環るは契約と準契紆との二である。 分培養務は、犠牲に供せられたる積荷の所有者と保存せられたる積荷の所有者との契約より生するものではな

(7)

い。蓋し、契約とは法律的効果の蟹生を目的とする二或は数多の意思の合致である。然るに、韮に於ては何等の

意思の合致なし。投荷せられたる積荷の所有者は、救助せられたる積荷の朗有着と契約を為したるの事琶なし。

殊に、薙馬法に特殊なる親鮎よりして疑の飴地なし。これは裁ては後に詳論する如く、薙馬法に於ては、投荷せ

られたることに因りて損害を被りたる荷主は、これに依りて受益したる荷主に封し訴を為すことを得ないことに

なつてゐるの

論者の中には、契約を成立せしむるに足る意思の合致が、投荷の際に存在し得ると反駁する者あらん。薙鵜に

於ては、荷主は積荷に随伴して航海をなすの慣習があり、彼等は危険の際その現場に在るを普通とした。従って

犠牲の必要ありや、因って生する損害を共同して負塘すべきやを、彼等の問に於て協定することが出来た、と云

ふ者あらん。然L、危険の切迫に際しては、二様の協定を為すの退なきことあるべし。叉、斯くの如き協定を請

負契約より生るゝ訴に依って是認したる所以を理解することを得ない。換言すれぼ、薙馬に於ては分培は胎主を

介して行はしめたるが、その船主の申介を要せしめたる理由を説明することを待ない。かくて、論者の詮は遂に

解かんとして解くことを得ざる不可能に逢着すべし。

分培養務は、貨物の運送に闊して船主と荷主との問に締結せらる1契約、即ち疑馬に於ては請負契約としか認

められざりし契約から生るゝものでもない。論者の中には、船舶に貨物を積込みたる者は胎主に封し、共同の安

全のために犠牲に供せられたる荷主の損害を分略すべきことを約し、他方胎主に於ては荷主に封し、救助せられ

フγワリ一成音−ド投荷法 ︵一八九︶ 七七

(8)

第六懸 第二携

〓九〇︶ 七八

たる積荷の所有者をして投荷の損害を分塘せしむべきことを約するものなり、と云ふ者あるべし。斯くの如き論

者は、蒜獣約︵PacteiコCOコtぎ2コti︶が請負契約に附加せられ、分塘義務はこの黙約に包含せられたるものなり、

と想像するものならん。而して、この期論は、分増額の取立のため些薙馬に於て行はれたろ訴の形式の申にその

根抜を見出す。即ち薙馬に於ては、荷主は投荷の結果に因り他の荷主を訴へることを得す。後にも詳論する如く

犠牲に供せられたる積荷の所有者は、救助せられたる積荷の朗有者陀封し、船主の中介を通してのみ損啓の賠償

を求め得たのである。彼巧請負契約上の利益から生する訴に依って船室に賠償を求むぺく、他方船主に於ては1

同様に請負契約に依りて彼の取得したる利益から生する詐を以て、救助せられたる積荷の朗有者に封すべきであ

る。これ忙依って、善意の請負契約に附加せられたる獣約は、この契約から生る1訴に依つて葦詮せられてゐる

ことを知るべし。

然し、斯くの如き訴の迂廻は、詮するところ巧妙なる詭闇に外ならすして、軍常なる求償の訴が、屡々羅馬の

窮屈なる許訟手繰に具されたることを讃するのみのものであるひ叉、薙馬法彙纂に於ける何れの傍受に依るも、

羅馬法上この繍の獣約に依つて設明亘られたるもの巧玄に問題とせる分培養務に関してのみ之を見るのである0

虞に、この種の獣約が慣用であつたとせぼ、之は則ちこの種の獣約が絶ての海上運送契約に挿入せられたること

を記し、問題は結局その挿入の理由如何といふことになる。而も、その解決は遽に残すことを得すして、他の詮

明を要求するに至る。即ち分塘義務の虞の根掠を明かにするためには、荷主及び船、諾苦心以外のものに之を求

(9)

むべく、韮匿準契約の原理に到達せねばならない。

斯くの如き見解は、羅馬の淡律顧問が阿山の根城論に逢着して輿へたる淡催︵Fr遥ヨeコtuヨ︶の規定にも基かし

め得るが如し。即ち、ヘルモヂエ土アーヌス︵コe∃○笥コiかコ亡S︶日く︵f■Ⅶもr●︶。

云々ノ場合二於テ、分塘ノ衡平ナルコトガ承認セラルべシ。

CO〓巴訂コis aequ許イe∃anヨ迂i p︼acui†・主・⋮

又、パウルス︵Pauどs︶も次の如く言ってゐる︵f.♪∽.N.︶。

他人ノ財産ヲ犠牲二供シテ自己ノ財産ヲ救助シ得クル者ノ間二於テ、拭寄ヲ共同シテ負括シテコソ、最モ

衡率ニー適スル。

コeぷ亡訂s−∃uヨeSt nOヨヨ亡コe計tユヨeコtuヨf仙雪山eOruヨqui prOPter aヨ抑ssas res aニOruヨnOコSenuけi suコtut

ヨerneSSuaSSaどas−一abereコt. 即ちヘルモヂエエアーヌス及びパウルスに従へぼ、分櫓鶉務は衡平よ誹生れる。自己の利益のために任意に為 されたる犠牲に因り受谷したる者は、之に因りて損寄を被りたる者に賠償するを要すといふ原理に根底を宿すも のである。然らば、この際埋に基く蒔務は、契約外にして、一般に準契約と科せられてゐるものより生る1碇務 に外ならない。 論者は恐らく右の所論に封し、薙馬法に於ては、犠牲に供せられたる積荷の所有者は、保存せられたる積荷の フル由ソ廿丁−氏ロード投葡法 ︵一九一︶ 七九

(10)

第六巻 箔こ班

︵一九二︶ 八〇 所有者に封し訴を提起することを許さゞhリしことを以て▼反駁すべし?分櫓童頴が準契約に由来するならば、保存

せられたる荷主に封する詐が母認せらるぺきものなりと主張すべし。然し、論者の反駁は、法の根掠と執行の方

法とを混同tたるものにして、正鵠を得たるものではない。

侍、他の観念から反封論が恐らく生やべし。吾人は、先に分培養務の相接を、任意の犠牲に因りて受益したる

者は之に因りて損害を被りたる者に賠償するを要す、といふ原理に基かしめた。果して然らば、分櫓義務の後生

咤犠牲が何人かに利益を翳したる範囲に於ての聖即ち犠牲が有益なる結英を誘致したる場合にのみ限られる。

分瘡の行はるペきや否やを知るに貰って考慮すべきものは、犠牲の専管そのものにあらすして、犠牲の結果であ

ると云ふことになる。

然し、果して斯くの如くば、授荷を為したる者が他人の財産を魔介して退きながら、賠償を馬さゞる場合を生

すべ七。例へば、嵐に際して授荷が行はれたるも、船舶は難破し、積荷も亦船舶と共に沈没を菟れ得なかつたと

するならば、投荷の損害を負培するを嬰せぎるペし。これ、衡平に適したるものと云ふを得んや。摸するに、投

荷せられたる貨物は、船舶の難破の直前まで船舶内に蔑留したる貨物と比較して、より悪き地位に壷るものであ

る。著し技荷せられなかつたならぽ、船舶内に確留したる貨物と同一の横合が輿へられ、危険を免れ得たかも知

れなかったのである。而して、投荷はこの救助の摂食を奪ふものである。然るに、投荷が有益なる結果を翻さゞ

る限り分櫓を生ぜざるものとせば、投荷の朗覇者は賠償を受くることを待すして、不街中を釆すべL。

(11)

この灰到論忙勤しては、利得を受けざれば之に封癒する境務をも負櫓せざることを以て封ふべし。論者の示例 に依れば、投荷は何等の利益を恋してゐない。投荷は難破を回避し得ずして、何人にも利益を輿へてゐない。然 らば、投荷の結共に勤して偲依を求むべき封服なし。論者は、投荷の桝有償に損害が輿へられたといひ、或は難 破を免れしむべき期待が奪はれたことをいふやその損害たるや適法なる行為の結異に過ぎない。これに就ては 兜に分埼義務は準不法行為に基くものにあらざることを述べたる際、薙馬の法律顧問ラベオー及びウルピアーヌ スの権威に依って之を謹明した如くである。而して、この適法なる行馬に基く犠牲に対しては、直ちにその賠償 を他人に艶ゐることを得ぎるペく、虜にその犠牲が有益忙行はれたこと数必穿とするのである。 叙上の反封論が絶て斥けられて、分培義務は準契約にその虞の根接を弔することが首肯せられる。而して、薙 馬の法律顧問がその分胎轟務の根底をなす思想を、硯蜜に如何掌る婁合にまで適用したるかを以下吟味するであ らえノ0 〓 共同海損亡翠猫海損亡の置別 今日、宮人が共同海損として承認する場合に於て、羅馬の法律顧問は、劃駁に分塘を行はしめたるものと云ひ 得る。彼等は、投荷に於て分培養務の根掠を認識したのであるが、必ずしも投荷の場合にのみその適用を限った のではない。投荷以外の場合に放ても、筍も有益なる犠牲が拾舶及び積荷の共同の利益のために行はれたるとき フ山二ワⅤ−氏ロード按備法 ︵一九三︶ 八一

(12)

︵一九巴 入ニ

罫六笹 井こ耽

・には、投荷に於けると同様なろ取扱を草した。船舶及び積荷の共同の安全のために帆橋が切断せられ、或は蛤泉 が海中に投ぜられたる婁合に於て、。ハビエアー又ス︵Pap寮anus︶及びヘルをヂユニアーヌス︵Herヨ。思コiaコuS︶は共 に分櫓の行はるべきことに就て相和してゐる︵f.uこ.ひーS.こ。同様に、船舶の入港を容易ならしむるために積荷 を辟舟に移し、その辟舟が積荷を積載したる空1跡威したる場合、或は船舶及び積荷が海賊に略奪せられ、その 解放を求むるために腰金を文排払たる場合に於て、分捧の生ずべきことは、パウルス︵芽仁ius︶及びカサストラー ッス︵∩乳≡stratus︶の主眼するところでぁる︵f・N・S・uこ・言こ。更に投荷が行はれたるがために、船舶内に残留せ る積荷にも損害を生じたる場合に於て、亦分瘡に依って損害が賠償せられてゐる如くである︵㍗阜.S●N−︶。 とれ等の絶ての婁合は航海に関係してゐる。而して、今日吾人が共同海抜を構成せんむる損害に該常してゐる。 鼓に仙の疑問が生れるであらう。ロード投荷法は、分稽の行はるべきこれ等の絶ての場合を簡知したりや如何。 或はP−ド法の原珊を投荷以外の場合に兢張して適用することは、羅馬の法律顧問の聴明に膵せしむべきもので あらうか。この疑問に確答を輿ふるの資料は紋如してゐる。然し、恨ヘロード法が特に投荷の場合をのみ頻察し たとするも、少くとも海損壱共同海拭と革猫渥損とに匿別すべき、原理の萌芽を存したること・に就ては、何等疑 の飴地なし。 今日海損と云へば、非常の出来萄のために航海者の遇くべからざる損害及び費用を紙料する。而して、この拭 審及び費用が賠舶及び積荷の共同の利益のために任意に残されたるものならば、共同海拭を構成し、分槍を生す

(13)

る。これに反して、この損害及び費用が偶然なる出釆事に因って生じたるものであり、或は胎舶にのみ紺し、裂 くは積荷にのみ関するものなるときには、認猶梅損を構成し、海抜の生じたる物の所有者に依って畢濁に負桁せ られるに過ぜない。 この共同梅損と畢猫毎払との匿別は、航海者の利益のために行はる1に至ったのであるゥ 紳の力は人間の行為を超越し、自然力は入力の支配の下に鹿らぬ。風が帆を奪ひ、或は海水が賠槍に浸入し税 滞を毀転するときに、航海者は之に降服するのみである。然し、人力を以てその偶然の結果の磯生を阻止するこ とを侍すとするも、少′\も機なの犠牲に依って屡々その生すべかりし損害を削眼することが出奔る。帆を任意に 切断して船舶を救ふべく、或は宏幸の積荷を海中に投じて簸港なる航路を無事に通過し得るが如し。若−船舶及 び積荷が同叫の個人に屈する坂合には、斯くの如き犠牲は歴々行はるべく、災害は大いに城ぜらるべし。何とな れば、危険に脅かされたる全財慶の申より∴部を犠牲にすることに依って、その磯部を救助し得ることを知る者 ほ、必ず砕この犠牲を曙躇し考いであらう。これに反して、船舶が積荷の所有者に属せぎるとき、或は積荷が数 多の宥の所有に属するときには、危険に際して、各人は他人の財産を救ふため鱒自己の財産の全部又は一部を犠 牲にすることを疇躇するであらう。各人の利己心は犠牲を疎んする。何人も犠牲を欲せざるが故に、全財産は失は るべく、放ての者が二様の回避を欲するが故に絶ては難破すべし。恰も其虚には斯くの如き疇躇、斯くめ如き利 己心に打勝つべき利他心、又は機牡的行為が舞いやうである。然るに、共同溢損を分始すべせ制度に依って、航 フか廿ノサー氏ロード授藤蕗 ︵一九五︶ 入三

(14)

︵一九犬︶ 入四

第六番 弟二態

海者は利他心の敬現、又は犠牲的行焉の敢行と同一の緒英に到達し得る。何人かの犠牲に依って預防せらるゝに あらざれば、船舶及び秩荷の全財産を併呑すべき共同の危険に際して、自己の財産が犠牲に供せらるゝも他人の 財産が犠牲に供せらるゝも、各人には無関心となる。何となれぼ、犠牲の結果は絶ての者に依って分癒せらるべ く、経ての者は犠牲に因って生じたる損害の〓冊む負塘するに至るからである。 薙馬の捷律顧問は、北ハ同縁揖の制度を今日に於けると同州の範閲に於て、之を了解しなかった。彼等は、二明峰据 扱が物の損寄から成立ってゐる場合をのみ考慮し、費用の海技に及んでゐない。叉、キュージャス︵︹亡jas︶の主 張する夙に依れば、犠牲に供せられたる積荷の朗有者は、共同の損害を分拾せず。換言すれば、犠牲の損害自憾 も保存せられたる財産と同様に、共同梅損の分櫓に金融すべき原理は、落馬に於ては認識せられてゐない。キ乱 −ジャスのこの観察は、後にも遊ぶるが如く正鵠を得てゐるやうである。常時海拭の制度には斯くの如き不備な る桝あるにもせよ、且つ叉羅馬法蓼詮義装︵ロ常sこに扱輩せられたる法律顧問の規定の中にも明言せられてゐな いとは邸も、海損を共同梅損と箪猫ぬ抗とに区別することは、眈些薙店に於て許容し寒行せられてゐたのである。 解決を要する叫の問題がある。 羅馬の法律顧問は、分場の制度を海難に因って生じたる共同渥損の場合にのみその適用を限りたるか。或は海 上の事故以外の場合にまでも及ぼさなかったか如何。 パウルス′Pa乙us︶の緑青の如く、総ての者が金牌の安全のために残されたる一部を負塘することが最大の衡平

(15)

︵謬q亡象∃uヨ︶に依るものならぼー分略の制度は海上の損害にのみ限らざるが如し。人々が共同の危険に遭遇し、 その中の数人が他人の任意に為したる犠牲に依って救助せられたる凡ゆる場合に於て、後者の拭寄鱒前者に依っ て賠償せらるべきが如し︵︵○ヨPareZ︹assat5.コNN芯コく百−00∃.ロrO芦uOmars︼00ヨ︶。 羅馬の法律顧問も投荷と同叫の類例に威すべき窃合を取扱ってゐる。隣家に火災の延焼を閉止するため、叫の家 屋が破壊せられたる場合これである。この場合救はれたる家屋の所有者は、級壊せられたる家屋の損害を分槍すべ きが如し。北彿蘭西ブレターヌの慣習法︵∩。忌uヨedeBret遥コe︶六四五條は同様に規定し、カサレヂス︵nas雪e昔︶ 及びラウテルバッハ︵﹁au蜜Tacヱも、亦P−ド投荷法の原理を通庸すべきものと考へ、一は家屋に勤し、他は港 内に密集して碇泊Lたる船舶に勤して同様の解決を輿へてゐる︵ロ⋮sc.声︶。 然し、羅馬の法律顧問は、ロード法の原理をこの場合にまで麟張すべきものなりや否やを全く考慮に容れなか った。彼等は、軍に家屋む破壊したる者は之を役儀すべき茸あるものなりやの問題を提供したるに過ぎない。破 壊者は、アキシア法上の訴︵an什仙かコeX雷e誉uニ叫a︶に封して安を負ふべきものなりや、或は火災に閲する法務官 法上の訴︵ant剛○コPreすieココeeXぎceコd旦﹀に茸あるものなりや、或は不動産の侯賓に関する暴力又は隋盛の禁令 ≡コ誉d蒜書Odくi岩什claヨ︶に安ありや否やを考慮してゐるのみである。 法律顧問のこれ等の問題に封する回答には、幾分の腔陣あるを以て、以下これを検討したい。 ウルゼアーヌス︵⊆pぎus︶はゃルスウス︵ne百s︶の決定を遵認し、破壊家屋の朗布者に封してアキリア法上の フルサリー氏ロード授荷法 ︵一九七︶ 八五

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第六巻 第二携

〓九八︶ 八六 訴を否認し、その理由として加寄者には過失の安なく、緊急の必要に迫られたるに困ると言つてゐる。而して、 彼はその次建をなすに首り、家屋が破壊せられたる時に火災がその家屋まで切迫しゐたりや、或は前以.つて消防 せられたりやを種別してゐない︵f.卓S.︼.D.u.N.︶。 火災ガ耽二到来シヰクリトスル腎、或ハ預メ滑防セラレクソトスルモ、アキⅤア法上の訴は排除セラル、 モノト認ム。 etsiくePer<eコ叫t広コis−S仙完aコteeX彗︵言suex肌裟ヨat露骨s嬰苫ニiaeact訂コeヨCeSSare. 即ち両者何れの坂合に於ても、、破壊者はナキリア法上の訴の均外にある。この訴忙勤しては、損害が不法行為に 依り︵cu∃≡首宜行はれたる蓼合に限り賓あるものにして、損害が不法行焉に依るや否やに就ては、その行馬の 朽はれたる瞬間に着唱すべきものである。因に、斯くの如き決定は、同法律顧問が投荷に関して輿へだる朗と剛 致してゐる。即ち、過失に基かす城は患窟に依らすして投荷を慮したる者は、何等の訴に勤して安あるものにあ らすと言ってゐる︵f∵〓︼Pr.D.︼¢.ヱ。 これと同仙の甥由に依り、諸法律顧問は火災に関する扶持官旗上の訴を認めんとする者の主張を排斥してゐる。 蓋し∵破壊者を安むべき意志の存在せざることを理由とするものである︵f.u.S∵㌣ロ.薫甲︶。 暴力又は隠密の禁令に閲し、セルヴイウスは、家屋の破壊が官憲の命に依るか、或は偶人のm即弼の行焉に依っ て行はれたるか忙依り、匿別を設けんとしてゐる。然るに、ウルビアーヌスは斯くの如き匿紬を斥け、他の匿別

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に依つてゐか︵﹃.可一S.ムーauXヨ0什sS芽ヨeコ一ロ.串Nム●︶。彼に依れぼ、火災が破壊せられたる家屋まで到難したる ならば禁令を適用せす、これに反して、火災が該家屋に到来せずして滑防せられたるならば、禁令の適用を見る ︵¶.メS.△︶D.烏uNム・︶。 ウルピア−ヌスはこの判定を輿ふるに常り、破壊の行はれたる時に着日せすして、火災の消防せられたる時に 着日してゐる。従って、火災が破壊家屋空で到来せすしてぬ防せられたる場合には、加害者は禁令に封し黄ある ものであり、アキリア法上の訴に射しては有安でない。 韮に、羅馬の著名なる法律顧問の間に於ける意見の相違を如嘗に見た。然し、ウルビアー又スが暴力又は隠密 の禁令を認め、アキリア法上の訴を斥けたる理由を探索することは容易である。 アキリア法上の訴は、不法の損害︵d当ヨuヨCu∃きuriadatuヨ︶を輿へたる茸に勤し許容せられる。この訴は、 nn単に他人に損害を輿へたといふことだけでは未だ充分でなく、更にその損害が不法︵nu∃亘uria︶に、即ち権利な くして醸されたることを必要とする。而して、箪純なる損害賠償︵d。ヨヨa苛iコ誉e︷s︶を超えるところの制裁が、こ の訴に附興せられる桝以でもある。然るに、先に一はラべオーの構成に依り、他はウルピアーヌスの規定に依り、 緊急の必要に迫られて行為を為す者が他人に損審を典ふるも、所謂不法に之を馬すものにあらざることを述べた。 彼の旗律顧問が華蕾に恐れたり︵善s−。ヨe宅︶てふ語を用ゐたるも、望見この謂に外ならない。即ち家屋の破壊 せられたる時の事情より観て、破壊者は緊急の必嬰に迫られて之を残したるものとして、彼の行為は許容せらる フルサリー虎口−ド投傭淀 ︵山九九︶ 入七

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ペきものである。即ちアキリア法上の訴は、之を認むべきでない。

他方に於て、暴力又は隠密の禁令言erdぎヨ雀。dく;亡叶claヨ遠アキリア法上の訴よりも容易忙して、この禁 令は軍純なる損審賠償の訴︵s首≡teヨaeS〓ヨaコJaヨ︶に外ならない。この禁令に於て問題となるものは、破壊家

屋の所有者は破壊に因つて損害を被りたりや否やにあつて、破壊者が緊急の必要に迫られたりや否やを間ふを要

しない。而して、蹟火の時を擦準とすべきものである。従つて、その家屋が恨に破壊せられなかつたとするも、

佃火災に因って減失すべかりしならば、禁令は附如せられない。これに反して、該家屋が火災に棍らなかったとす

るならば、禁令が認められる。彼のウルピアーヌスが輿へたる解決は、この後者の場合に於て韮Lく、アキリア

法上の訴に関して輿へたる研ともよく二激してゐる。

要するに、苗家屋が他の数多の家屋と共に火災に脅かされ、その家屋が破壊せられたる歩合忙於て、羅馬法上叫

の原則がある。火災が破壊家屋に達しなかった坂合に巧破壊は有用ならざりしものであり、破壊者は損害賠賞の

詐を受けねぽならないっ若し火災が破壊家屋に注したる禦‖には、破壊者は何等の訴に封し茸あるものではな小。

斯くの如き区別は根掠あるものなりや。叉、この鑑別の上に立てる薙馬法の原則には何等の紋格なきや。

ゥルピア一芸の馬したる直別は怒拘である。投荷の場合には許容すべからざるも、火災の禦口には首を得て

ゐる。即ち火災の場合に於ては、家屋の破壊なかりせぽ生ずべかりし結果を、苛政〃路鮒したる後評定すること

を得るも、投荷の場合に於ては、之を考旛に容れて判断することを得ない。投荷が行はれて船舶が救助せられた

麓六番 第こ紙 ︵こCO︶ 八八

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る場合に於て、船舶はその投荷転くとも雛破を免れ待たるやを認定することば容易でない。尤も船舶が難破した 場合には、何等の教兼が滑されざりしものとして分櫓を起さしめない。然し、船舶が救助せられたる時を棲準と してのみ、その有用なりしことを許鹿L得るに過ぎない。竣言すれぼ、投荷の場合に於ては、問題の解決は犠牲 の行はれたる瞭間を概準とすべく、結果の生じたる瞬間に之を求むることを得ない。これに反して、火災の場合 に於ては、結果の生じたる瞬間を標準として問題を解決L得る。これ、ウルビアーヌスの童喝したる置別が、火 災の場合に於て根接のある所以である。 授荷の瘍合に於て、船舶及び積荷が犠牲なくとも保存せらる1を得たるか否かの判断を阻むものは、之を脅が すとこかの危険の性質にある。船舶及び積荷−殊に保存せられたる梢荷も投荷せられたる積荷を庵二摘正して、同 時に且つ一様に、之を脅かす危険のためにある。これに反して、火災が一の家屋に勃聾する場合には、之に隣接 する数多の家屋を脅かすとは雄も、その態様を異にする。故も近く隣接したる家屋は最も多く脅かされ、比較的 速く隣接したる家屋は比較的少く脅かされてゐる。類焼の危険は、火災の中心を遠かるに従って逓減する。この鮎 は二瞥Lて火災と梅上の鼠との異なるところである。嵐に於ては危険は同時であり、火災に於ては連結的である。 斯くの如き観察は、火災と投荷との間に同血性のあらざることを詮する。然らば、薙馬の法律顧問が、火災の 場合にロード投荷法の原理を通用せざりしことを是認すべきであらうか。吾人は之を採らす。何となれば、ウル ビアーヌスの掟喝したる陸別を是認しっゝも、その何れの場合に於ても、発してP−ド投荷法の原理を適用し杓 フルウェザ1氏ロード投辟按 ︵こ〇一︶ 八九

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なかったかを検討せねぼならない。 火災が破壊家屋に達しなかつた場合には、論断には何等の困難を件はない。家屋の破壊に依って、隣家〃所有 者には何等の教果を輿へなかった。彼は何等の危険に脅かされす、その恐怖は杷憂に過ぎなかったのである。而 して、破壊家屋の所有者は破壊者に勤し求償樺を宿するも、破壊者は害意を以て作賎したるものにあらざれば、 詐欺の訴︵ac〓○コde宣○︶軋封しても、叉アキリア法上の詐︵actぎex厨e普uニ訂︶に封しても賓あるものではな い。ウルビアーヌスの輿へたる解決は、この範囲に於ては正Lい。 火災が破壊家屋に達したる場合には、∴昔人の観るところは必ずしも同様でない。 分塘責務の椒嬢は、自己の利益のために任意に残されたる犠牲により受益したる者は、犠牲に因り他人の被り たる損害を賠償することを饗すとの原則にある。羅馬の法律顧問は、Plド投荷法に因んで、投荷の場合並に今 ‖共同海損を構成せしむるその他の場合、殊に帆椅及び船具の如き船舶の縫物が船舶及び積荷の共同の安全のた めに犠牲に供せられたる場合に於て、この原則む適用した。この共同渥損の原理を分析すれば、この種の梅損は 離舶及び積荷薮共同の危険より免れしむるために任意に被りたる損害に外ならない。然らば、斯くの如き傑件は 荘に問題とせる火災の場合笹も絶て見出され得る。火災が破壊家屋に達する場合には、この破壊は数多の隣接家 屋計脅かすところの、少くも汲も近接したる家屋を脅かすところの火災を阻止するために、任意に為されたる損 字である。而して、この損害は共同海損の分撼正於けると同様の理由に依り、保存せられたる家屋の所有者に於 第 六.懸 第二按 ︵二〇二︶ 九〇

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て分塘せられて可なるものである。 これに反封する論者は、危険は共通でなかったこと、或は危険は破壊家屋並にこれほ隣接する凡ゆる家岸を﹁ 様に脅かさなかったこと、或は破壊家屋は危険に脅かされたる数多の家屋の中より選持せられたるにあらざるこ と、或は火災の焦瓢より比較的隔たりたる家屋が漫然破壊せられれるに過ぎざることを義眼すべし。この反駁論 に糾する回答は容易である。投荷の場合には、凡ゆる跡荷が叫様に危険に脅かされてゐるとは雄も、投荷を焦す に際し放ての積荷を仙様に選持し得るものではない。投荷せらるゝ物は、船齢の最上替にある蔑も運癒しやすい 物に限られてゐるっ他方に於て、船舶及び積荷の共同の安全のために帆椅を切断するときには、積荷を犠牲に供 すべきや帆槽を犠牲に供すペきやの選繹を存せず。帆椅を切断すべきや、然らせれば舵舶及び積荷は全滅するか も知れないトといふ二者の聞に選稼が行はるゝのみである。斯くの如き選搾は、火災の場合にも存する。彼方の 家屋を破壊して、延焼を其虚までに喰止むるか、然らぎればその隣家をも焼轟するかも知れないのである。 ● 火災の危険は連緯的にLて、同時的でないことを先に認めたるが、右に逮ぶるところがこれと撞着してはなら ない。抑々、吾人が火災の危険を斯くの如く観察したるは、必ずしも絶封普遍の意味あるものとしてゞはない。 火災が破壊家屋に達したる場合と之に達しなかつた場合とに就て、ウルピアーヌスの提唱したる区別を承認する ために1斯くの如き観察を利用したのである。 鮪〓の場合に於ては、破壊者は破壊家屋の所有者に判し損害の賠償を為すを嬰せざるも、節二の場合に於ては 7∵ル示ソⅤ−氏ロー下授僻津 ︵二〇三︶ 九一

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弟六怨 篤ノ二耽 ︵二〇四︶ 九二 之を為すの茸がある。斯くの如き羅馬法の主義は、ウルピアーヌスの輿へたる意味に放て峰首肯すべきも、それ 以上の意味を輿へてはなら考い。従って、次の如く冨ふならば、言過ぎたことになるであらう。火災に因って生 ずる危険は連綬的なるが故に、その危険は各家屋を順次に脅かすものである。従って、破壊家屋に隣接する次の 家屋は危険に脅かされなかつたと富ふが如し。何となれぼ、若し火災が破壊家屋に達するならば、その次に位す る家屋は危険に脅かされなかつたとは決して断言し得ない。否、火災の危険が数多の家屋に勤し、共通に之を脅 ● かす場合も考へ得る。数多の家屋が密集し、他より孤立して剛困をなし、消防用の水及び機関に速まれざる地鮎 に位・してゐるが如きときには、その〓琴展に於て磯生する火災は絶ての他の家屋を叫様に脅かすべし。斯くの如 き場合に於ける犠牲は、海難に際し帆棉の切断より生する共同海抜の場合に全然類似すべし。火災の中心に比較 的近き家屋を破癒し、火災がその家屋に達したる場合には、その犠牲は船長が舵舶及び稲荷を救ふために帆棉を 犠牲に供したる場合と性質を各く同じうしてゐる。破壊は任意に且つ有数に為されたるものであり、共同の危険 より数多の家屋を保存したるものである。素より幾許の隣接家屋が犠牲の恩恵む受けたるや、即ち幾許の家屋が 犠牲に因って何等かの損寄を菟れたりやの問題を生すぺし。然し、これは裁判所に放て解決せらるぺき認定に閲 する問題に外ならぬ。筍も危険が破壊家屋及びその他の叫乃至敬家屋に封L共通なりしことを認むるならば、保 存せられたる家屋の所有者は、破壊家屋の犠牲忙依って被る損寄を分塘L七こそ術中に通したるものならん。 これ、裸馬の法律顧問が共同海拭に関するロード投荷法の原理を、右の如き場合にまで礁張せざりトことを悲 しむ所以である。六未完︶

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