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2013,3 月鹿熊日豚会誌 50 巻 1 号 生産者が多いが, 試算された経営技術に関する統計値は多岐にわたり, どの項目を改善すれば経営目標がどれほど改善できたか明らかにすることが重要である 先に, 旧農林漁業金融公庫の融資を受けた養豚一貫経営 57 戸の生産に関する項目について Varimax

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技術ノート

クラスター分析による養豚経営の診断項目の抽出

鹿熊俊明

(有)瑞穂農場,茨城県常陸大宮市小祝 1535,319-2213 (2012 年 10 月 10 日受付,2012 年 12 月 28 日受理) ─────────────────────────

日本養豚協会の全国調査(平成 21 年度)によれ ば,養豚の個別経営 60.1%,有限会社経営 23.9% と なっており,一貫経営 80.2%,繁殖経営 11.5%,肥育 経営 8.3% であった(調査農場数 4,052)。また,1 農 場当たり子取り雌豚数は 50∼99 頭 23.6%,100∼199 頭 20.4%,200∼500 頭 13.4% を占めているが,総頭 数,総戸数は減少傾向にある。養豚経営技術の個人 格差が大きいがその改善に当たり,田中(1991)は 生産技術水準の高度化が必須条件であり,販売の市 場価格や資財購入価格などの価格条件はすべて平等 に影響しているが,個別経営の経営力格差があり, 子豚生産や肉豚生産という「ものづくり技術」の優 劣が経営を左右しているとしている。新井(1979) は生産過程における物的生産性として飼料要求率, 事故率,繁殖成績等の諸項目があり,この物的生産 性と諸資材の価格で合成されるコスト水準があり, これらが販売成績など経営成果として現れてくると している。荒木(1983)は収益規定要因分析のアン ケート調査の中で繁殖成績向上 67%,上物率向上 33%,育成率向上 23%,飼料効率向上 23% が養豚の 収益を規定しているという養豚農家の意向調査例を 発表し,繁殖成績向上が最も多かったとしている。 木南(1986)は畜産や施設園芸を中心として規模拡 大や経営方法など経営者要因の重要性を説いてい る。同論文では数量的データと質的データがある が,前者は長所として包括性,代表性,客観性,信 頼性などがあげられ,「意味的」な理解可能性が希 薄,総合的かつ多次元的把握の困難,その起源や改 革可能性に関する動的な把握の困難が挙げられ,後 者は具体性と「理解可能性」を長所としてあげられ, 包括性の欠如,代表性の補償の欠如があり,恣意的 な推論の余地があってデータなどに精密性がある程 度犠牲にされざるを得ないことがあげられるとして いる。著者は,1976 年から 1980 年にかけて農業改 良普及事業として「茨城における養豚経営の実態と 改善方向」を調査し(茨城県教育普及課),その改善 方向についてまとめたが,当時の経営実態調査から 相関行列を基に養豚の一貫経営と繁殖部門にそれぞ れ 11 項目,肥育専業に 12 項目を選んで客観的に評 価できる評価基準表を作成し,経営者自身で自己評 価ができるようにしてきた。近年,養豚経営者は経 営に対する分析意欲が高まっており,JA 全農は 「PICS4」というパッケージソフト(繁殖成績 38 項 目,肥育成績 32 項目,出荷成績 32 項目)によって 繁殖・肥育両面から計画的に管理運営の助言をして いる。都道府県畜産会においては経営技術の問題点 を長期に亘って比較考察し,収益性諸要因分析の繁 殖関係に 19 項目,肥育関係に 17 項目を揚げてい る。IT 化の普及に伴って経営収支だけでなく様々 な生産に関する数値の記録や統計値を試算している Extraction of Diagnostic Items Based on Cluster Analysis of Pig Management

Toshiaki KAKUMA

Manufacture Farm a Jiridical Person Mizuho Farm, Hitachiomiya, Ibaraki 319-2231, Japan

Key words : Pig farming consultation, Cluster analysis, Farming and techniques, Evaluation of pig farming,

Manage-ment improveManage-ment of pig farm.

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生産者が多いが,試算された経営技術に関する統計 値は多岐にわたり,どの項目を改善すれば経営目標 がどれほど改善できたか明らかにすることが重要で ある。先に,旧農林漁業金融公庫の融資を受けた養 豚 一 貫 経 営 57 戸 の 生 産 に 関 す る 項 目 に つ い て Varimax 法による分析を行い,8 項目を抽出して養 豚経営診断の評価基準表を作成した(鹿熊,2002)。 本研究は,クラスター分析から変量の類似度を示す 尺度(結合距離)や樹形図(デンドログラム)を得 ることができることから相関行列と合わせて評価基 準項目を抽出することを試みた。

材料および方法

調査対象農家は旧農林漁業金融公庫の融資先経営 動向把握調査で農業経営基盤強化資金(スーパー L),総合施設資金等の融資先農家のうち繁殖から肉 豚出荷までの一貫経営であり,平成 9 年度の融資先 経営動向把握調査の中から法人以外で子豚での売買 のない東北から九州までの 50 戸の個別経営の一貫 経営農家である。本論文に用いた調査資料(平成 9 年)と最近(22 年)の交易条件を比較すると大きな 差 が な く,枝 肉 安 定 基 準 価 格 385 円/kg と 価 格 400/kg,ト ウ モ ロ コ シ 価 格 は 17, 941 円/ト ン と 18,327 円/トン(2009 年),肥育豚生産費 31,156 円/ 頭,31,979 円/頭となっており,この間に大きな差は みられない。また,家畜改良増殖目標による 22 年 の年間分娩回数は 2.3 回であり,本調査の 2.16 回と 比較して技術的に十分に対比できる水準であると考 えられる。当該農家は農林公庫各支店および各県農 業改良普及センターの指導を受けた農家である。こ の調査に長年診断に参加した農家の中に近く廃業す る農家が入っており,年齢,規模頭数に過大,過小 のものが入っている。 クラスター分析にはいくつかの方法があるが,最 近隣法を用いた。変量の類似度を示す尺度(ユーク リッド距離 : 以下 E.S という)としての E.S が小さ いほど類似性が強く,クラスターに類似度を示す樹 形図(デンドログラム)を得ることができる。横軸 にクラスターを結合したときの距離を表し,縦軸に 項目の位置を示しているので可視的に調査項目の関 係が分かる。解析に使用する変数が異なった単位で 表されているが,決定的な性質を持つ場合には正規 化することは他の変数と同格に取り扱ってしまうこ とになるので正規化しないで実施した。82 項目を 5 回のクラスター分析から 20 項目に絞り込んだ。す なわち,最近隣法の E.S の大きい項目は関係が少な いので削除し,経営規模の大きさによる数値の片寄 りを排除するために肉豚売上高,生産費,養豚総所 得額,農業総所得額,年間生産頭数は母豚 1 頭当た りに換算し,借入金は長期借入金,公庫資金借入金, 短期借入金を借入金合計としてまとめ,母豚 1 頭当 たりに換算してまとめた。養豚総収入と農業総収入 の 2 項目の関係を養豚専業率(養豚収入/農業総収 入)として整理した。また,地代,金利支払を費用 に加算している農家と加算していない農家があった ので,これらを加算しないで粗利益(肉豚販売高− 生産費)として比較した。

20 項目を選び,その統計値を表 1 に示した。唯 一,経営の規模をみるために母豚飼養頭数を示した が,企業養豚が大きくなる中でこれらの調査農家は 資金を借りて規模拡大をしている農家群である。相 関行列は表 2 に示したが,母豚 1 頭当たり年間養豚 粗利益は同肉豚販売高(r=0.64**),同肉豚生産頭数 (r=0.61**),同生産費(r=0.58**),同飼料費(r= 0.46**),同分娩回数(r=0.39**)にそれぞれ相関関係 がみられる。ほかに相関行列の中には関連するいく つかの変数がみられる。クラスター分析の E.S は 2,000 以下になるようにした(図 1)ので E.S の小さ い項目についての関係がわかるようになっている。 クラスター I を類似度から細部についてみると大き く 2 項に分けることができる。⑬母豚 1 頭当たり年 間哺乳開始頭数と⑭同肉豚生産頭数の 2 項目は共に 深く関係し,⑱肉豚販売単価と⑲肉豚飼料単価の 4 項目が①経営者年齢に重なって小さなクラスター I-1 を形成し,⑦養豚専業率,⑫母豚 1 頭当たり年 間分娩回数,⑳肉豚飼料要求率および⑰枝肉上物率 が関係してクラスター I-2 を形成している。これら のクラスターに⑯肉豚出荷体重,③母豚飼養頭数, ⑩母豚 1 頭当たり年間農業収入,⑮肉豚出荷日齢の 13 項目がまとまってクラスター I を形成している。 クラスター II は⑤母豚 1 頭当たり年間飼料費,⑥ 1 kg 枝肉単価が形成している。クラスター III は④母 豚 1 頭当たり年間肉豚販売高,⑧同生産費,⑨同養 豚粗利益が形成し,クラスター IV は⑪母豚 1 頭当 たり借入金残高,クラスター V は②養豚専従者出 役日数がそれぞれ独立して形成している。この結果 からクラスター I-1 から母豚 1 頭当たり年間肉豚生 産頭数,クラスター I-2 から同分娩回数,クラス

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ター II から 1 kg 枝肉単価,クラスター III から母豚 1 頭当たり年間肉豚販売高の 4 項目を評価基準項目 として抽出し,クラスター IV の借入金残高および クラスター V の専従者出役日数を省略した。

分類モデルであるクラスター分析は,各項目の類 似度により可視的に関連項目を絞り込むことが可能 であり,多くの要因が存在する一貫経営農家の経営 診断項目はデンドログラムと相関行列をみながら抽 出できるので有効な手段であるといえる。個々の繁 殖経営の技術格差は,田中のいう「ものづくり技術」 の優劣が経営を左右しているとみているので本研究 は母豚 1 頭当たりの成績に換算した数量的比較に重 点を置き,クラスター分析を行った。最終的に 20 項目に絞り,5 つのクラスターにまとめることがで きた。各クラスターにはそれぞれ関連性の高い項目 が収束され,それらの関連をみることができる。母 豚 1 頭当たり年間哺乳開始頭数と同肉豚生産頭数は 深く関係し,肉豚販売単価と飼料単価の 4 項目に経 営者年齢が重なり合っており,この 5 項目が小さな クラスター I-1 を形成し,生産部門と肉豚販売と飼 料購入費に関連して養豚経営の根幹を呈している。 次に養豚専業率と母豚 1 頭当たり年間分娩回数およ び飼料要求率が関係して小さいクラスター I-2 を形 成し,2 つのクラスターは E.S が近似し,配列に連 なって経営者年齢,養豚専業率が関係して類似度が 高くて養豚経営の中核にあるといえる。この 8 項目 に上物率,肉豚出荷体重,母豚飼養頭数,母豚 1 頭 当たり年間養豚粗利益,肉豚出荷日齢が絡んでクラ スター I を形成している。クラスター II は,母豚 1 頭当たり年間飼料費と 1 kg 当たり枝肉単価である が,飼料費は養豚経営の生産費の 56% を占めてお り,農場の全飼料費は肉豚販売高および養豚粗利益 の間にいずれも r=0.46**の相関関係にある。生産 に要する飼料費(農場全飼料)が多いということは それだけの子豚や肉豚を飼養し,付加価値をつける ということで販売価格が増大して粗利益が増大して くることになる。1 kg 枝肉単価は肉豚販売単価と 高い相関関係があり,これは養豚経営内容を左右す ②専従者日役(日) 8.99 100.0 ⑦養豚専業率(%) 1.82 350.00 ③母豚飼養数(頭) 1.10 最大 509.54 ⑤飼料費/母豚(千円) 1.31 歪度

Table 1. Statistics of variables in hog raising management

99.78 780.8 48.68 平均 949.05 ⑧豚費用/母豚(千円) 1.09 6.66 655.7 ⑥枝肉単価(円) 0.86 894.88 ④豚販売高/母豚(千円) 1.02 1320.9 61.79 19.00 1.34 186.91 339.8 1.77 9.36 38.00 尖度 標準 偏差 最少 618.35 91.3 456.1 343.36 645.60 106.81 446.13 10.3 60.9 1.33 3.08 53.3 403.6 1.86 1.41 15.99 265.03 0.40 103.19 455.72 4.75 0.21 5.51 50.00 29.00 39.70 ⑲飼料単価(円) −2.17 0.04 0.36 81.00 3.95 2.30 ①経営者年齢(歳) 3.10 ⑳飼料要求率(kg/kg) 0.91 −0.54 12.11 80.30 20.00 58.06 ⑰枝肉上物率(%) 4.71 1.61 3.55

Data from 50 farms were used in this study.

45.00 25.00 32.80 ⑱肉豚販売単価(千円) −0.69 18.59 ⑭生産頭数/母豚(頭) 0.74 −2.59 13.20 212.60 150.00 188.45 ⑮豚出荷日齢(日) 1.95 −0.73 3.41 120.00 100.00 111.48 ⑯豚出荷体重(kg) 2.60 1.90 2.16 ⑫分娩回数/母豚(回) −0.50 −0.34 2.75 26.50 15.00 21.18 ⑬哺乳頭数/母豚(頭) −0.17 0.05 2.38 24.70 13.50 0.95 118.85 1055.20 562.40 706.94 ⑩農場粗利益/母豚(千円) 2.50 1.21 280.95 1415.80 10.00 453.28 ⑪借入金残高/母豚(千円) 0.74 0.62 0.14 0.85 0.41 62.25 269.88 −49.45 86.94 ⑨豚粗利益/母豚(千円) 0.28

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Table 2 Correlation matrix of variables in hog raising management

Fig. 1 Cluster analysis with nearest neighbor procedure

Cluster I「①経営者年齢,⑬哺乳頭数/母豚,⑭生産頭数/母豚,⑱肉豚販売単価,⑲飼料単価,⑦養豚専業 率,⑫分娩回数/母豚,⑳飼料要求率,⑰枝肉上物率,⑯豚出荷体重,③母豚飼養数,⑩農場粗利益/母豚, ⑮豚出荷日齢」,Cluster II「⑤飼料費/母豚,⑥枝肉単価」,Cluster III「④豚販売高/母豚,⑨豚粗利益/母 豚,⑧豚費用/母豚」,Cluster IV「⑪借入金残高/母豚」,Cluster V「②専従者日役」

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る大きな評価基準項目である。クラスター III は, 母豚 1 頭当たり年間養豚粗利益,同肉豚販売高,同 生産費があり,これらは〔粗利益=肉豚販売高−生 産費〕の関係にあり,極めて主要な項目といえる。 クラスター IV は,母豚 1 頭当たり借入金残高であ り,農業総合施設資金,農業経営基盤強化資金 (スーパー L 資金)等を借り入れて規模拡大途上ま たは規模拡大をした農家であり,母豚 1 頭当たり 453 千円,1 戸当たり 45,200 千円の借入金残高があ る。クラスター V は,専従者出役日数である。木 南は経営者能力に関する要因に,その意識,態度, 行動などの重要性を提示している。専従者出役日数 は養豚専業率(r=0.35*),飼料単価(r=−0.28*)に 相関が認められ,専従者の出役日数の多い農場は経 営の合理化がみられ,飼料単価が低く,生産費の縮 小の傾向がみられる。クラスター分析の結果からク ラスター I-1 から母豚 1 頭当たり年間肉豚生産頭 数,クラスター I-2 から同年間分娩回数,クラス ター II から枝肉 1 kg 単価,クラスター III から母豚 1 頭当たり年間販売高を経営診断の項目として抽出 したが,この 4 項目は養豚経営の基幹であると考え られる。生産頭数は養豚粗利益(r=0.61**),販売高 (r=0.59**)に相関がみられ,分娩回数は養豚粗利益 (r=0.39**),販売高(r=0.39**),生産頭数(r=0.60** に相関がみられる。枝肉 1 kg 単価は肉豚販売単価 (r=0.76**),哺育開始頭数(r=0.37**),生産頭数(r =0.36**)に相関がみられ,販売高は粗利益(r= 0.64**),生産頭数(r=0.59**),生産費(r=0.58**)に それぞれ深い関わりを持っており,4 項目を把握す れば経営内容をある程度正確に把握することができ ると考えられる。今田ら(2001)は,年間分娩回数 を成績別に 6 階級に農場を分けて繁殖成績,経済性 について検討している。1.99 回以下から 2.40 回以 上までの分娩回数という狭い範囲を細かく区分した 6 試験区の成績を検討して,年間分娩回数が多くな ると年間子豚離乳頭数が多くなり,枝肉生産費が低 下して所得額が増大したとしている。宮田(2010) は中央畜産会資料(’00-’04)から家族経営,臨時 雇,常雇経営の母豚 1 頭当たり離乳頭数は 10 頭,9 頭,8 頭であり,出荷頭数は 9 頭,9 頭,8 頭となっ て経営間に格差が見られたとしている。飼養規模や 経営形態によって生産能力に差が生じ,分娩,哺乳, 離乳,肉豚育成の段階でその技量が影響してくる。 年間粗利益は,年間生産頭数を大きくすれば飼料費 など生産費が嵩むが,付加価値の付与から販売高が 大きくなって粗利益が大きくなるという生産関係が みられる。クラスター分析から順次抽出した 4 項目 は,生産頭数は出荷伝票から,分娩回数は繁殖記録 簿から 1 kg 枝肉単価および年間販売高は出荷伝票 (仕切書)からそれぞれ確保できる数値であり,生産 者からみて難しい作業ではない。これら 4 項目を集 団的に揃えて比較することによって体系的に検討す ることができる。生産頭数および分娩回数から肉豚 生産性について論ずることができ,枝肉 1 kg 単価 および販売高から品質生産性を論ずることができ る。個人の成績を相対評価するために検討会では中 央畜産会が実施している下位 20%,中位 60%,上位 20% という 3 段階の基準よりは表 1 の平均値と標 準偏差から 5 段階評価基準〔平均値±標準偏差(× 1/2,×3/2)〕に区分して実施することができる(表 3)。母豚 1 頭当たり年間肉豚生産頭数は,1 ランク がそれぞれ約 2.5 頭の生産頭数の差があり,また, 同販売高は 1 ランクでおよそ 10 万円の差があり, 評価基準から各農場の現在の評価ができ,さらに 1 ランク上の目標を作ることができる。また,出荷肉 豚の 1 kg 枝肉単価は時系列的にその変動を検討す れば,季節や枝肉重量による価格差などの問題解決 が期待できる。すなわち,グループ診断の中で農場 の年間母豚 1 頭当たり肉豚生産頭数が最高であって も必ずしも年間売上高が最高であるとはいえない。 ∼376 1 kg 枝肉単価(円) 17.5∼ ∼15 生産頭数/母豚 III I 600∼ ∼490 販売高/母豚(千円) 2.1∼ 評価

Table 3. Evaluation criteria in hog raising management

平均 376∼ 490∼ 15∼ 1.9∼ II 536∼ 800∼ 22.5∼ 2.4∼ V 430∼ 53.3 103.2 2.38 0.14 標準偏差 483∼ 700∼ 20∼ 2.2∼ IV 456.1 645.6 18.59 2.16 項目 ∼1.9 分娩回数/母豚

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経営内容は子豚の生産,枝肉の単価,出荷時期など によって成果が左右されることがある。

1997 年から農林漁業金融公庫(現政策金融公庫) の融資事業による養豚の経営分析を実施する機会が あって当時の理事や担当部長の助言を受けて第 70 回大会(1998)において「主成分分析法による豚経 営診断」を発表することができた。今回は,その折 の一部の資料(次年度)を分析したものであるが, 個人保護法により個人の資料を自由に活用できない 昨今,これは貴重な資料であり,経営分析の方法論 を論ずるには十分な資料であり,活用させて戴いた ことをここに深謝します。

参 考 文 献

鹿熊俊明 : 1973,茨城における養豚経営の実態と改 善方向,1-52,茨城県教育普及課. 鹿熊俊明 : 1976,茨城における養豚経営の実態と改 善方向(Ⅱ),1-85,茨城県教育普及課. 鹿熊俊明 : 1979,農業・技術体系,基 313-332,農山 漁村文化協会,東京. 鹿熊俊明 : 1980,茨城における養豚経営の実態と改 善方向(Ⅲ),5-91,茨城県教育普及課. 鹿熊俊明 : 1984,養豚経営技術講座,15-36,チクサ ン出版社,東京. 鹿熊俊明 : 1999,養豚経営の自己診断,34-36,公庫 月報,12,農林公庫,東京. 鹿熊俊明 : 1999,業種別貸出審査事典<第 9 次>金 融財政事情研究会,27,養豚業,236-248,株式会 社きんざい,東京. 鹿熊俊明 : 2001,これからの養豚経営を考える,経 営情報,1-5,No136,中央畜産会,東京. 鹿熊俊明 : 2001,これからの養豚経営を考える,経 営情報,1-7,No137,中央畜産会,東京. 鹿熊俊明 : 2001,これからの養豚を考える(Ⅰ),畜 産コンサルタント,56-59,No438,東京. 鹿熊俊明 : 2001,これからの養豚を考える(Ⅱ),畜 産コンサルタント,50-55,No439,東京. 鹿熊俊明 : 2002,主成分分析法による養豚経営診 断,日豚会誌,39,255-263. 鹿熊俊明・和島昭一郎・松崎 格・正田陽一ほか : 1979,肥育経営での飼育技術,農業技術体系,4, 基 313∼332,農山漁村文化協会. 鹿熊俊明・相川哲夫・田中洋介・横川 洋・安武正 史 : 1981,養豚農家の資金需要と農協の資金活 動,46-61,91-95,農林中央金庫調査部,東京. 鹿熊俊明・相川哲夫・田中洋介・横川 洋・安武正 史 : 1982,養 豚 農家 の 農協 指 導 金 融,28-41, 56-81,農林中央金庫調査部,東京. 鹿熊俊明・平野進・木村信煕・大石隆一・高野信雄 : 2012,日本の畜産(養豚の項)70-77.幸書房,改 定 3 刷,東京. 新井 肇 : 1979,養豚の経営管理,中央畜産会, 151-170,東京. 新井 肇 : 1988,養豚の経営と技術経営診断からみ た養豚経営の収益性とその要因,畜産コンサルタ ント誌,24(9),50-56,東京. 荒木和秋 : 1983,養豚経営における収益規定要因分 析,道立滝川試験場昭和 58 年,75∼77. 荒木和秋 : 1984,養豚経営における収益規定要因分 析,道立滝川試験場昭和 59 年,88∼90. 今田哲雄・齋藤常幸・川村信雄 : 2001,養豚一貫経 営における年間分娩回数別による繁殖成績,枝肉 生産費および所得の比較,日豚会誌,38,177-180. 木南 章 : 1986,養豚経営の経営者要因に関する定 量的研究,三重大学農学部学術報告 73,19-41. 宮田剛志 : 2010,養豚の経済分析,100-105,農林統 計出版,東京. 大西悦子 : 2004,くみあい養豚生産管理システム 「Pics4」による生産成績向上について,養豚の友, 2,41-45,東京. 田中實男 : 1991,最近の肉豚生産における経営技術 的問題,鹿大農学術報告,第 41 号,119-130. 中央畜産会 : 2000,先進的畜産経営の動向,〔平成 11 年度実績〕,79-91,東京. 日本養豚協会 : 2009,養豚基礎調査全国集計結果 平成 21 年度,1-5,東京. 農林漁業金融公庫(現日本政策金融公庫): 1998,経 営動向調査(平成 9 年度),70-75,東京.

Table 2 Correlation matrix of variables in hog raising management

参照

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