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Academic year: 2021

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(1)

大腸がんの治療戦略と緩和医療

松山赤十字病院

臨床腫瘍科 白石 猛

外来

外来

外来

外来

調剤

カウンター

W C W C がん診 療推進 室 W C

拡大キャンサーボード

新病院外来化学療法室

(2)

1,大腸がんの治療戦略

2,切除不能大腸がんの化学療法の適応

3,緩和医療

(3)

大腸がんの治療戦略

進行度に合わせた治療戦略(ガイドライン)

1,原発巣の評価: CF, 注腸検査

(RAS遺伝子検査)

2,遠隔転移の評価: CT, MRI, (PET-CT)

3,全身状態の評価

手術可能か?, 抗がん剤治療可能か?

(4)

遠隔転移のない大腸がん

リンパ節郭清を伴う大腸切除

(5)

ステージIV(遠隔転移)を伴う大腸がんの治療方針

原発巣と遠隔転移(肺、肝)が切除可能ならば、手術を選択

遠隔転移が切除不能ならば、

症状(出血と腸閉塞)があれば手術してから、抗がん剤治療へ

症状がなければ、そのまま、抗がん剤治療へ

(6)

原発巣の症状がある時

緊急処置:絶食、胃管挿入

イレウス菅挿入(経口、経肛門)

・手術 原発切除

人工肛門(破裂のリスクがある時は、緊急手術)

・内視鏡的ステント留置

(7)

遠隔転移が切除出来るか?

(5年OS:20~60%)

1,肝転移→残存する肝の容積(30%以上)

判定は肝臓外科医にコンサルト

2,肺転移→残存する肺機能

判定は呼吸器外科医にコンサルト

転移の部位、個数にもよるが、多発転移の場

合、切除不能の判定となる事が多い。

(8)

大腸がんの抗がん剤治療

1,補助化学療法

2,切除不能大腸がん

原発巣の症状がない

又は、

原発巣の症状の治療後(手術、ステント)

3,進行直腸癌の一部

(9)

A群;治癒が期待できる

C群;症状緩和が期待できる

急性骨髄性白血病、急性リンパ性白血

病、Hodgkin病、非Hodgkinリンパ腫(中・

高悪性度)、杯細胞腫瘍、絨毛がん

軟部組織腫瘍、頭頸部がん、食道がん、

子宮がん、非小細胞肺がん、胃がん、

腎がん、膀胱がん、前立腺がん、膵がん、

肝がん、胆道がん、脳腫瘍、甲状腺髄

様がん

B群;延命が期待できる

D群;がん薬物療法の期待が小さい

乳がん、卵巣がん、小細胞肺がん、

大腸がん、

多発性骨髄腫、慢性骨髄性

白血病、非Hodgkinリンパ腫(低悪性度)、

骨肉腫、悪性黒色腫

甲状腺がん

各種悪性腫瘍に対する化学療法の有効性

がん診療レジデントマニュアル 第6版より

切除不能大腸がんの化学療法の目的は、延命と症状の緩和

(10)

Conversion therapy

治療方針の変更(5%程度)

遠隔転移が切除不能

抗がん剤治療が奏功

遠隔転移相が手術可能

治療方針の変更

肝切除

Cure の可能性

(11)

化学療法の進歩と生存期間の延長

(切除不能大腸癌の治療成績)

CALGB80405

1割弱の5年を超える生存の多くは、

Conversion therapyによる。

(12)

松山日赤大腸がん1st line

mFOLFOX+Bev → mFOLFIRI+EGFR → Regorafenib → TAS-102

mFOLFOX+Bev → mFOLFIRI+Bev →EGFR → Regorafenib → TAS-102 mFOLFOX+Bev → IRIS+Bev →EGFR → Regorafenib → TAS-102 mFOLFOX+Bev → XELIRI+Bev →EGFR → Regorafenib → TAS-102 XELOX+Bev → mFOLFIRI+EGFR → Regorafenib

XELOX+Bev → mFOLFIRI+Bev →EGFR → Regorafenib → TAS-102 XELOX+Bev → IRIS+Bev →EGFR → Regorafenib → TAS-102 XELOX+Bev → XELIRI+Bev →EGFR → Regorafenib → TAS-102 SOX+Bev → mFOLFIRI+EGFR →EGFR → Regorafenib → TAS-102 SOX+Bev → mFOLFIRI+Bev →EGFR → Regorafenib → TAS-102 SOX+Bev → XELIRI+Bev →EGFR → Regorafenib → TAS-102 SOX+Bev → IRIS+Bev →EGFR → Regorafenib → TAS-102 FOLFIRI+Bev → mFOLFOX+Bev →EGFR → Regorafenib → TAS-102 FOLFIRI+EGFR → mFOLFOX+Bev → Regorafenib → TAS-102 mFOLFOX+EGFR → mFOLFIRI+Bev → Regorafenib → TAS-102 mFOLFOX+EGFR → XELIRI+Bev → Regorafenib → TAS-102

さらに、EGFRは、c-mab と p-mab に分かれる

(13)

切除不能大腸がんの化学療法の適応

化学療法のレジメンは臨床試験で構築された。

臨床試験の基準がそのレジメンの適応基準となる。

基準は様々だが共通の物として

1,対象となるがんである事が証明されている。

2,PS2以下である。

3,本人の同意が得られている。

4,臓器機能が保たれている。

5,効果判定までの予後が期待できる。

上記の条件を満たさない状態での抗がん剤投与の結果は、予測不能。

治療のメリットを提示できない。

原則、適応外と判断する事からはじめる。

(例外;分子標的薬の一部、抗がん剤高感受性の腫瘍)

(14)

本人の同意とは

1,基本本人から

患者に正常の判断能力が無い場合は、

両親、法定代理人、患者の利益を擁護しているしかるべき家族

2,ICに含まれるべき内容

A, 病名、病状

B, 予想されるリスク

C, 期待される利益

D, コスト

E, 代替医療や治療を受けなかった場合の事

がん診療レジデントマニュアル 第6版より

(15)

臓器機能が保たれている

WBC 3500-12000 /μl

好中球 1500-2000 /μl 以上

Hb 8.0 g/dl 以上

AST/ALT 100-200 IU/L 以下

T-Bil 1.5-2.0 mg/dl未満

Ccr 50 ml/min 以上

(上記は一般的な、殺細胞性抗がん剤)

上記要件を満たさない時には、治療のメリットを明示できない。

PS3、肝不全傾向、腎不全傾向、骨髄不全等のリスクがある時

もし抗がん剤の導入するならば、条件付きとなる。

(Special populationへの対応の問題)

(16)

効果判定までの予後が期待できる

効果判定:一般的なMSTの1/10

(17)

予後予測

1,治療中:過去の臨床試験の生存中央値より予測

(散らばりが大きい、実臨床は臨床試験より一般に悪い)

2,死亡数ヶ月前:様々試み

PPI: Palliative Prognostic Index

(18)

抗がん剤をいつ止めるか

中止基準は様々だが、共通なのは

1,本人が同意を撤回

2,腫瘍が増大した(PD判定となった)。

3,PS低下。臓器機能が開始基準を超えた。

4,grade3以上の副作用がでて、2段階の減量で有害

事象がコントロールできない。

以下の疑問は、否定も肯定もできない。

『 PD判定でも、抗がん剤を継続すれば、進行が遅くなりOSが延びる』 → 不明

基準を超えた減量レジメンの治療効果と次のラインの有効性の比較 → 不明

(19)

積極的治療の終了に備えて

1,早い時期に、治療終了時の事を話題にした方が良い。

(診察のたびに繰り返す必要は無い)

2,住所、家族背景の把握

3,経済的問題の把握

4,本人の希望・考え方の把握

5,機会をみて多職種チームを紹介する。

(20)

初診時より積極的がん治療不能

1,説明は難しく、一定の戦略はない。

・徐々に説明する事は困難

病状は正確に伝える。

今後予想されることを伝える。

2,精神的な落ち込みに対応する。

コミュニケーションスキル(共感、沈黙等)は有効

3,チーム医療の導入がすすむように意識する。

多職種の同席は有効(Ns等)

情報共有になり、今後の多角的アプローチにつながる。

4,最終的な療養先の調整も話題にする。

医師が話題にすることにより、多職種による療養先の調節が導入される。

参照

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