AQW2021: 『DX経営図鑑』出版記念出版記念第⼆弾
2021. 04.22.
執⾏役員CMO/DX戦略室⻑
⾦澤 ⼀央
⾃⼰紹介
⾦澤 ⼀央
執⾏役員CMO/DX戦略室⻑
量販店、システムインテグレータを経由してインターネット・ベンチャーに参画した異
⾊の経歴。インターネット黎明期から、⼀貫して新規事業やR&Dプロジェクトに関わり
続け、創業からIPOまでを経験。新技術を活⽤する事業コンセプト開発、マーケティン
グ戦略⽴案などに強みを持ち、コンサルタントとして幅広い課題解決を担当。データ分
析専⾨事業責任者としてGoogle、Adobe, Oracle各社と戦略パートナーシップ締結を主
導。広告から制作開発、データ分析、実証実験などあらゆる⽅向での豊富なプロジェク
ト経験をもち、幅広いパイプラインをもつ。データ分析国際カンファレンスのI-COMの
審査員としても活躍。
【職歴】
・⼤⼿GMS勤務。⻑野地区を担当
・富⼠ゼロックス株式会社に移籍。関連⼦会社(FXSS)に出向。⼾籍電算化システム、
北関東地区担当セールス担当。同エリアマーケティングを兼任。
・ネットイヤーグループ株式会社参画。戦略プランナーを経てプロデューサー。通算
1,000件以上のデジタル・マーケティング・プロジェクト(コンサルティング、制作開
発、データ分析など)を指揮。事業部⻑としてデータ分析事業を牽引。2016年より同
社DXフェロー。2019年より同社執⾏役員CMOに就任。
【学歴】
・ニューヨーク⼤学 School of Professional M.S. Integrated Marketing
・東京⼯業⼤学 イノベーションマネジメント学部 MOT(1年無単位コース)
・⾼崎経済⼤学 経済学部
アジェンダ
• B2Bにおけるデジタル・コラボレーションとは何か
• デジタル・コラボレーション・プラットフォーム(DCP)とは
• DCPはDXにつながるのか
• 効率化のためのDCP、広げるためのDCP
• デジタル・コラボレーションが⽣み出す提供価値と
ビジネスモデル
• おさらい --- 価値交換とベネフィット、ペイン&ゲインの考え⽅
• 事例にみるペイン&ゲイン --- B2B編
デジタル・コラボレーションとはなにか︖
コラボレーションとはなにか︖
Collaboration: [kəl`æbəréɪʃən]
1.協⼒、協同、援助、共同研究、合作、共著、利敵協⼒
新しい価値の創出を⽬指す共同作業(Eゲイト英和辞典)
2. (占領軍などへの)協⼒
⾃分が所属する組織やコミュニティ
以外
と共同して、何かを成すニュアンスを持っている
ビジネスに置き換えると、社内⼈員だけでの共同作業はコラボレーションとはならなない
ビジネスパートナーや有識者、消費者、ともすれば競合も含めた、所属組織外の⼈々と共創することを意味する
デジタル・コラボレーションとは何か︖
Digital collaboration is using
digital technologies
for
collaboration
.
Dramatically different from traditional collaboration, it connects a
broader network of participants who can accomplish much more
than they would on their own.
[
デジタル・コラボレーションとは、コラボレーションのためにデジタル技術を⽤いること。
従来のコラボレーションと⼤幅に違い、⾮常に広範な参加者ネットワーク上とつながっていることである。そして、
その参加者が個々に⾏うよりも⾮常に⼤きな⽬的達成を可能にする。
例︓
オンライン・ミーティング、ウェビナー
オンライン・チーム・チャット
共著ドキュメントツール、共有スプレッドシート
ソーシャルメディア
共有タスクリスト、イシュー追跡システム
Wiki
実は既に皆使っているツール
Wikipediaより
デジタル・コラボレーション・プラットフォームの機能背景
• インターネットそのものの強み
• 地理的な不便を超越する
• 遠隔作業が世界レベルで可能
• ワイヤレス・ブロードバンド化で、デジタル適⽤範囲はさらに拡⼤
• クラウド(SaaS)の浸透が⽣んだ、共同作業の形
• リアルタイムで同じ情報を共有して、同時に作業できる
• Microsoft Teamsなどのプロジェクト管理、オンライン会議、チャットなど
• ファイルは送らずに共有するストレージ
• DropboxやGoogleDriveなどのシェアストレージ
• SNSの浸透が⽣んだ、⾝分証明の形
• バーチャル・プロファイル--- 参加者の素性やスキル、実績を理解
• LinkedinやFacebook、Githubなどのプロファイルと接続
• モバイルデバイスの浸透が⽣んだ、ロケーションフリー
テジタル・コラボレーション・プラットフォームとは︖
デジタル・コラボレーションを可能にする各種機能ツールを1セットにまとめたもの
SaaSモデルが浸透して、様々な統合ツール環境=プラットフォームが⽣まれた
これを、「共同作業」という側⾯で括ったものがデジタル・コラボレーション・プラットフォーム
DCP
チャット
メッセージ
共有ファイル
共同作業スペース
いいね等
リアクション
ビデオ会議
PJ管理
ブログ・掲⽰板
テジタル・コラボレーション・プラットフォームとは︖
単機能型のコラボレーション「ツール」が台頭
それぞれが領域を広げ、APIで相互連携して「プラットフォーム化」していく
DCP
チャット
メッセージ
共有ファイル
共同作業スペース
いいね等
リアクション
ビデオ会議
PJ管理
ブログ・掲⽰板
テジタル・コラボレーション・プラットフォームとは︖
そして、買収や⾃社商品の統合などによって、⼤⼿クラウドサービスがこれを
「オールインワン型プラットフォーム」として提供し始めている --- 今ココ
DCP
チャット
メッセージ
共有ファイル
共同作業スペース
いいね等
リアクション
ビデオ会議
PJ管理
ブログ・掲⽰板
現在、我々が認識しているDCP
社内コミュニケーション円滑化
組織横断型のプロジェクトをスムーズに⾏う
リモートワーク対策 etc
DCPの活⽤は、DXにつながるのか︖
⽇本でのDCP活⽤で⽋落している重⼤なDX視点
顧客や利害関係者への
「提供価値の変⾰」
たとえば
• Slackで社内のコミュニケーションが早く、スムーズになった
à顧客へのレスポンスタイムは上がったのか︖どのくらい︖
à省略されたタイムラグは、クライアントの新しいサービスや価値創出につながっているのか︖
• DropboxやGoogle Docsの利⽤で、ファイル交換、⼀元管理、共同作業が楽になった
à提案書や⾒積もりの提出は早くなったのか︖どのくらい︖
à提案リアクションが早くなって、クライアントはどんな価値を感じているのか︖
• Zoomなどのビデオ会議で、いつでもどこでも提案できるようになった
à提案回数が増え、パイプラインは増えたのか︖どのくらい︖
à
リモート提案が可能になって、クライアントが得た価値は︖対⾯とどんな価値が違う︖
我々、⽇本⼈ビジネスマンの多くは
DCP導⼊がDXだと思っている
最も重要なのは、
DCPで
「⾃社組織以外の⼈々」
に
新しい価値を与えることが出来ているか
=DX
DCPはDXの⼿段・インフラでしかない
コラボレーションとはなにか︖
Collaboration: [kəl`æbəréɪʃən]
1.協⼒、協同、援助、共同研究、合作、共著、利敵協⼒
新しい価値の創出を⽬指す共同作業(Eゲイト英和辞典)
2. (占領軍などへの)協⼒
⾃分が所属する組織やコミュニティ
以外
と共同して、何かを成すニュアンスを持っている
ビジネスに置き換えると、社内⼈員だけでの共同作業はコラボレーションとはならなない
ビジネスパートナーや有識者、消費者、
ともすれば競合も含めた、所属組織外の⼈々と共創
することを意味する
再掲
コラボレーションには
「⾃分の組織やコミュニティ以外」
との共創と
いう意味がある。
⽇本⼈がDXで意識を変えなければならないポイント
DXとは、デジタル技術による変⾰で価値を創出すること
à
業務のデジタル化のことではない
社内ではなく、社外に価値を作り出して初めてDX
à
カイゼンはDXではない
DCPの本質的価値は本来、「社外との共創」を可能にすること
à
欧⽶各国ではこちらの意識のほうが強い
à
⽇本では業務改善の⽂脈のほうが売れるので意訳されてい
る
現状の⽇本での志向 効率化のためのDCP
DCP
①業務処理
スピードが上がる
社内
社外
• コミュニケーション活性化
• 業務処理のスピードアップ
• 管理業務の負荷削減
• コスト削減
• 利益率が上がる
②たぶん
良いことがある
利益や効率が上がれば
何かが⽣まれる︖
海外での志向 --- 広げるためのDCP
DCP
②広がる共創範囲を
処理できるように
内部のプロセスを変⾰する
社内
社外
• より広いコミュニケーションネット
ワーク
• 新しいパートナーシップ
• 交渉の円滑化、スピードアップ
• 契約⼿続きの簡素化
• 共同プロジェクトによるさらなる
価値創出
• 売上が上がる
①共創範囲を広げ
新しい価値を⽣む
市場や売上やパートナーが
広がれば
新しい価値が⽣まれる
その価値提供を回せるように
社内を変える
アジェンダ
• B2Bにおけるデジタル・コラボレーションとは何か
• デジタル・コラボレーション・プラットフォーム(DCP)とは
• DCPはDXにつながるのか
• 効率化のためのDCP、広げるためのDCP
• デジタル・コラボレーションが⽣み出す提供価値と
ビジネスモデル
• おさらい --- 価値交換とベネフィット、ペイン&ゲインの考え⽅
• 事例にみるペイン&ゲイン --- B2B編
• 外部とのコラボレーションのためにB2BがDCPを使うということ
機能->便益->価値
モノ・サービス
消費者
対価
機能
満⾜
機能は直接対価に結びつかない
便益
価値
機能から価値への昇華︓ブランド・ラダー
Emotional
Benefit
Customer
Functional
Benefit
Product
Benefit
Feature
and
Attribute
感情的便益
顧客の
機能便益
商品の便益
特徴、属性
素材や⾊、スペックなど
⼿にとって実感でき
便益につながる商品の特性
商品特性によって
商品そのものがもたらす便益
商品便益がもたらす
顧客への便益体験
機能便益を得ることで
顧客が感じる体験
顧客価値
提供機能
下位の機能だけでは消費者は動かない。上位の価値に昇華して初めて消費者は動く
ブランド・ラダーの例︓
感情的便益
顧客の感じる
機能便益
製品が提供する
便益
機能・特徴
ユーザーは、ランナーとしての⾃⼰実現と記録達成という充実感を
得て、チャレンジと達成というポジティブな体験を⼈⽣の記録に刻
むことで、より質の⾼い⼈⽣を現在進⾏系で実感することが出来
る
超軽量によってユーザーは同じ筋⼒でより遠くまで⾛ることが可能
になる
すなわち、従来のシューズよりも、より良い⾛破記録が実現できる。
ナイキ・フライニットのアッパーソールは⾼品質ポリエステルのマイクロ
繊維で編み上げられており、接着剤、縫製によるパーツの貼付け
を必要としないため、フィット感が⾼く、かつ⾼強度、超軽量、デザ
インの⾃由度を同時に実現する
この商品特性はシューズの重量を劇的に軽量化し、無駄なパー
ツや接着剤を使わないので地球にやさしい
ブランドラダーの例︓NIKE Flynit
顧客は、価値に対価を払い、交換が発⽣する
顧客は、機能に対価を払わない
価値とは、ベネフィット(便益)に対価を払うこと
で発⽣する
ベネフィットはペインとゲインで構成される
ペイン(苦痛)
ゲイン(利得)
製品やサービスを利⽤することで
得られるポジティブな要素
嬉しい、楽しい、特をする
加点法
製品やサービスを利⽤することで
削られるネガティブな要素
めんどくさい、⾼い、不便、アンフェアネス
減点法
ネガティブ
ゲインがペインを上回れば、ベネフィットは価値になる
ペイン(苦痛)
ゲイン(利得)
Nike Flynitのペイン除去とゲイン創出
膝に負荷がかからない
より⻑くに早く⾛れる
タイムが上がる
勝利・成功
• 練習時間の確保
• きついトレーング
• 怪我
ペイン
ゲイン
• タイムが伸びる
• 試合で勝てる
• ⾃⼰実現
• 勝利と名誉
「DX経営図鑑」発表
Amazon.co.jp 商品ページ
DX経営図鑑︓概要
世界全32社のDX事例を収録。いずれも、顧客/ユーザー視点での「ペイン(苦痛)」と「ゲイン(利
得)」を切り⼝に、顧客/ユーザーが最終的に得た「価値」について解き明かす。
DX経営図鑑︓概要
• 世界各国32社のDX事例
• ⼩売、⾦融、物流、医療、建築など
• 各社のDXストーリー
• どんな背景で、どんなDXが⾏われたのか
• デジ⽴つ技術によって価値提供をどう変
えたのか
• 図解説明︓ペインとゲイン
• 顧客の苦痛を取り除く価値=ペイン
• 顧客に利得を与える価値=ゲイン
• 技術によって、どんなペインを取り除き、ど
んなゲインを⽣み出したのか
• 読みながら頭が整理される本を⽬指して
• 学術本みたいな難解さは避ける
• トレンド本みたいな浅はかさを避ける
• ⼗分な調査量、簡潔なサマリー、ストー
リーテリング
価値を創出する2つの⽅向性
ペインを削る
ゲインを増やす
ペイン&ゲイン理論︓DXへ適⽤する⼀捻り
価値提供プロセス
=
デジタル時代のペインとゲイン
サービスを⼿に⼊れるまでの体験(Experience)
そのものも、提供価値にカウントされる
すなわち、商品・サービス単体価値ではなく、
提供プロセス⾃体がもペインを削り、
ゲインを⽣む必要がある
「つなぎ⽬」を無くす、シームレス・エクスペリエンス
• ユーザーにとって、デジタルかリアルかはもはや
関係ない
• むしろ、デジタルとリアルの「つなぎ⽬」という分
断があれば、その体験はストレスになる
• 全体の体験の中で、如何にこの「つなぎ⽬」
を無くすか、が今後最も重要
つなぎ⽬を無くすインテグレーション
チケット
サイト
渋滞情報
ナビ
スタジアム
アプリ
渋滞情報
ナビ
ライブ
ストリーミング
TV中継
SNS
チケット
ショップ
レストラン
検索
路線検索
タクシー
路線検索
もぎり
駐⾞場
検索
縦
"
#
$
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&
'
(
)
*
横のインテグレーション
ペインとゲインとDX
DXとは、
ペインを極限まで削り、
ゲインを最⼤限増やす事で、
その差分(価値)を最⼤化するために、
デジタル技術を活⽤して、シームレスな
価値提供プロセスに変⾰すること
DX実⾏にあたって問うべきこと
そこに、お客さまのペイン除去とゲイン
創出はあるんか︖
それをやったら、お客様に楽しい体験
をお届け出来るんか︖
Plan Grid--- ConTechの躍進を⽀える直感的BIM
•
2012年 サンフランシスコで創業
•
Y Combinator卒業⽣
•
AirBnB, Dropboxなどを⽣んだアクセラレータ
•
ConTechのユニコーン->買収
•
2015年までに7000万ドルを調達、ConTechのユニコーンと⽬されていたが、
2018年、CADソフト世界最⼤⼿AutoDeskが買収。買収額は8.7億ドル。
•
iPadで出来る現場進捗管理と報告、そしてプロジェクト管理とのリアルタイム接続
•
設計図⾯の更新、現場のフィードバック、進捗状況管理など、BIM連携を前提
としたコラボレーションツール
•
2020年にAutoDeskのBIMであるAutoDesk Construction Cloudに統合され
ている
BIMとは何か
• BIM: Building Information Modeling
• 概要
• 建築図⾯をデジタル3Dデータとして保持し、関連するドキュメントを紐つ
けて管理できるようにしたシステムの総称
• 3DCADでの各種設計を前提として、完成図をモデリングする
• 計画・デザイン・設計・施⼯・運⽤といった全ての建設プロジェクトのフェー
ズを⼀元的に管理する
• イギリス、デンマーク、韓国などでは利⽤が義務付けられている
• ざっくりいうと
• 図⾯が全てデータで管理され、完成図の3Dモデルと紐ついている
• 仕様変更や修正が⼊れば、全ての関連図⾯がアップデートされる
• 関連図⾯や法令⽂書が⼀元管理できる
• ⼯程進捗や⼈員管理、完成後のメンテナンス管理などにも活⽤可能
• ⽂書管理+プロジェクト管理+シミュレータのようなニュアンス
Plan Gridの役割
BIMと接続して設計図⾯をリアルタイムシェア
現場からの質問、設計側からの指⽰を表⽰
進捗報告が可能
現場情報図⾯などをアップデートし、内装や設備⼯事
への提案依頼を正確・スムーズに
プロジェクト管理と連携する建築板Google docs
のような感じ
Plan Gridの役割
BIM
設計+コンストラクション・マネジメント
CMr
法務・積算
設計業者
施⼯主
改編
質問
報告
⾒積り
依頼
提案
シミュ
レー
ション
報告
指⽰
現場
(パートナー)
本部
建築作業管理プロセスのペイン
従来の変更反映プロセス
⼝頭やメールでの
フィードバック伝達
予算作成
スケジュール
作成
図⾯作成
指⽰書
作成
変更指⽰
配布
確認・調整
現場
タイムラグ
作業ミス
⼿戻り
要件変更
図⾯作成
図⾯作成
認識
ギャップ
煩雑な
⽂書管理
ルーティン
無駄な
伝達ミス
タイムラグ
PlanGridのペインリリーバー
PlanGridのあるの修正反映プロセス
図⾯作成
省略
変更
共有
確認・調整
現場
要件変更
マスタ
図⾯作成
変更
作業ミス
⼿戻り
認識
ギャップ
タイムラグ
省略
AutoDesk+PlanGrid プラットフォーム
リアルタイムで⾼速フィードバック
圧縮
圧縮
煩雑な
⽂書管理
ルーティン
無駄な
クライアント コミュニケーション