歩行運動における心拍―運動リズム間の同期現象の誘発

理 学療 法 学 　 第39巻 第

3

号　178　

−

185_{頁 （}2012 _{年 ）}

研 究 論 文

歩

行 運 動

に お

け

る

心拍

一

運

_動

リ ズ

ム

_間

の

同

期

現

象

の

誘 発

＊

竹

内

真

太

1

）

2

）＃

西

田

裕 介

1

）

美

津 島

隆

2

＞

要 旨

【

目

的

】

歩 行 中

に

観 測

さ れ た 心

拍

一

運 動

リ ズム

問

の

同 期現 象 （

Cardiac

−

Locomotor

　

Coupling

ま た は

Cardiac

−

Locomotor

　

Synchronization

_{；以 ド}

，

CLS

_）

_{が 心}

_拍

リズム と 運

動

リズム

_間

の

引

きこ み によっ て

発

生 し た ものか

，

偶 然 発

生 してい る よ

う

に

観 測

さ れ た

も

のか を サロ ゲ

ー

トデ

ー

タ

法

を

用

いて

検 討

し た。

【

方法 】 対 象

は

健 常 男

性

9

名

と し た

。

対 象者

は

CLS

を

誘発 す

る た め

歩 行

の ス テッ プ を心

電 図

モニ _{タ か ら}のビ

ー

プ

音

に

合

わ せて ト レッ ドミル上 を 歩

行

し た

。

心 電

図信 号

とフ ッ トスイッ チ

信 号

を

用

い て

，

歩 行 中

の

位 相 同期 図

，

位 相

差ヒ ス トグラム を

作 成

し た。

さ

らに

測 定

し たデ

ー

タ

（

オリジ ナルデ

ー

タ

）

か ら

サ

ロ

ゲ

ー

ト

デ

ー

タを

作 成

し

，

オ リ ジ

ナ

ル デ

ー

タ と 比

較

した。

【

結 果 】

9

名 中

7

名

の

対 象 者

で

CLS

が

観 測 され

た。　

CLS

が 観 測 さ

れ た

対 象 者

に お

け

る オ リジナ ル デ

ー

タとサ ロ ゲ

ー

ト デ

ー

タ は

有 意

に

異 な

る

も

の で

あ

っ た。 こ れ は ふ たつ の リズム

間

に

時

間的 な依 存 関 係 が あ

っ たこ と

を示 唆 す

る。

【

結 論 】 歩行 中

に

意 図 的

に

心拍

リ ズムと

運 動

リ ズム

を近

づ

け

る こ とで

CLS

が

発

生 し

，

発

生 し た

CLS

は

偶然 発

生

し

てい るよ

う

に

観 測 され

た

も

の では

な

い こと

が 示 唆 され

た

。

キ

ー

ワ

ー

ド

　 歩 行

，

心

拍

，

同期 現 象

は じ め に

　 歩 行

は

口常

生

活

や

運動 療 法 を実 施 す

る

際

に

頻 繁

に

用

い ら れる運

動 様 式

で

あ

る。 し か し

高齢 者

や

呼 吸

・

循 環 器系

の

疾 病

を

有 す

る

患 者

は

，

骨 格 筋 機 能

や

心 肺機 能

の

低

下 に よっ て し ば し ば

歩 行 運 動

が

制 限

さ れる こと が

あ り

，

凵

常

生

活

に

支 障

を き た

す

こと も

あ

る。 そ のため

身 体

へ の

負荷

が

少

な

く

なる

効 率 的 な 歩 行 方 法

の

検 討

は

理 学療 法 分 野

に おいて

検 討

すべ き 重

要

な

課

題 と

考

え ら れ る。

　

一

方

で歩

行

や

走 行

，

自転 車

運

動

な どの リズミッ ク

な 運

動 中

，

心

拍

リズム と

運 動

リ ズムが

近

づいた

際

ふたつ の リ ズム が

1

：

1

で

同 期 す

る

現 象

が

観 測

さ れて い る

D2

）。 こ の 現

象

は 心 拍

一

運 動リズム

_間

の 同

期 現 象 （

Cardiac

−

Locomotor

　

Coupling

ま た は

Cardiac

−

Locomotor

　

Synchro

−

nization ；_{以 下}

，

　

CLS

）

_と

_称

_{さ れ}

，

　

CLS

_が

_{観 測}

_{さ れ}てい

る 際 に は

，

心 臓 収 縮 に 伴 う 血 圧 上 昇 と 活 動 筋 弛 緩の タイ ＊

　 Inducing　Cardiac

−

L⊂）comotor 　Syncl〕ronizatlon 　During　Walking

l〕聖隷ク リス トフ ァ

ー

大学 大学院リハ ビリテ

ー

ション科 学研 究 科 　 Shinta　Takeuchi

．

　PT

，

　MS

．

　Yusuke　Nishida

，

　PT

，

　PhD ：Division　of

　Rehabilitation　Science

，

　

Seirei

　Christopher　Univcrsity 2）浜松医科大学 医学 部 附 属 病 院リハ ビリテ

ー

ショ ン部

　 〔〒431

−

3192　静岡県 浜 松i［i剌メ半出1】11

−

20

−

1）

　 Shinta　Takeuchi

，

　PT

，

　MS

，

　Takashi　Mizushima

．

　MD

．

　PhD：Division

　 oi　Rehabilitati【〕n

，

　Ilamanlatsu 　University　Scheol　of　Med ［ci【le

，

　 University　HospitaL

＃ E

．

mail：take

．

shinll10 ＠gmuiL

．

com

　 （受付 目　2〔，11年 7 月5目／受理 日　2012 年3月30口 〕 ミング が

一

致

する こ と で ス ム

ー

ズ に 血

液

が

筋 内

へ _{流 入} し

，

さ ら に

心臓 拡 張 と筋 収 縮

に よ る

筋

ポンプ

作

用の タ イ ミング が

一

致 す

ることで

増 加

し

た 静 脈 還 流 量

がス ム

ー

ズ に

心 臓

へ

_戻

る こ とが

推

測 さ れてい る D

。

その た め

_，CLS

に は

運 動 中

の

末梢 循 環 を最 適 化 す

る

作

用 や

D

．

心 臓 仕 事

量 を軽 減 す

る

効 果

が

あ

る と

考 え ら

れてお

り

3）

，

理 学 療 法

分

野へ

_応

_用で

き

る可

能 性

が ある 4｝

。

　

これ

ま

で の

CLS

に 関

す

る

研 究

で は

，

メ トロ ノ

ー

ムや

心 電 図

か らの ビ

ー

プ

音

に

合

わせ て

歩 行

や

走 行 な

どの

運 動

を

行 う

こ とで

CLS

を誘 発

し

，

その生 理

学

的

意 義 等

が

検

討 され

て

き

た2〕。 しか し

近 年

に

な

っ て

，

リ ズム

間

の同

期

現 象

は

本 来

，

自然 発

生

的

に

観 測 され

る

現 象

で

あ

るため

，

意 図 的

に ふ た つ の リズム を

近

づ けた

結

果

観

測 さ れた

CLS

が

，

リ ズム

問

の

相

互

作 用

に よっ て

発 生

し た

も

の な のか

（

リズム

間

の

引 き

こみ

）

，

そ れ

と

も

リ ズムが

近

い

た

め に

偶 然 発

生し てい る よ

う

に

見 え

た だ け なの か

（

偶 然

の

可 能 性 ） を 区 別す

る こと が

推 奨

さ れ てい る5）6）。 これ ら の

報 告

を

受 け

て

Nomura

ら

は

サ

ロ

ゲ

ー

ト

デ

ー

タ

法 を用

い て

走 行 中

と

自転 車

運

動

中に

観

測 さ れた

CLS

の偶 然の 可

能 性 を検 討

し

，

走 行

中 に

観

測 さ れ た

CLS

は リ ズム間 の

“

引 き

こみ

”

による

も

ので

あ

っ た が

，

自転 車

運

動 中

に

観

測 され た

CLS

は

“

偶 然

の ロ_∫

_能性

”

_{を 排 除}で き な かっ

た

こ と

を報 告

した 71。 しか し

，

我

々が 調べ た

範

囲 で は

歩

行

に よっ て

誘 発 さ れ

た

CLS

に

対 し

て

“

偶 然

の

可 能 性

’

歩行 運 動 に お け る 心拍

一

運動リ ズム問の同 期 現 象の誘 発

179

表

1

対 象 者特

性 と トレッ ドミ ル

負 荷

対

象者

性別 年 齢 （歳 ）

　

身 長 （cm ）

　

体重 （kg）

　　

喫煙 歴 トレッ ドミル速 度 　 　 ト レッ ド ミル傾 斜

　 　

（

km

！

h

）

　 　 　 　

（

°

）

王

23456789

男 男 男 男 男 男 男 男 男

354033330

222222222

160

．

0169

．

8176

．

0172

．

0179

．

6180

．

0178

．

3178

，

5160

．

9

55

．

052

．

665

．

676

．

462

．

668

．

470

．

669

．

055

．

8

あ り あ り

077000000

654666665

OO50DO

 

00

…

663415552

一

　平 均 標準 偏 差 232 172

．

87

．

8

64

．

08

．

1

7550

’

t

．

21

．

7 が

排 除 され

る

か を検 討

し た

報 告

は ない

。

　

そのため

，

我

々 は

歩 行

によっ て

誘

発 さ れ た

CLS

が リ ズム問の引

き

こ み に よっ て

発

生 している のか

，

偶 然 発

生

しているのか

を あ き ら

かに

す

るた めに

，

Nomura

らの

_方

法

6）

を参 考

に

，

サ

ロ ゲ

ー

トデ

ー

タ

法

を

用

い て

_歩

行

中 に

誘

発 し

観

測 さ れた

CLS

の

’

‘

偶 然

の

可能 性

”

につ い て

検

討 し た

。

本研 究

は

，

歩 行 中

に

心 拍

リ ズム と

運 動

リズム が

近 付

い た

時

の

一

般 的 な心 臓

の

反 応 性

を

確 認 す

る た め

，

健

常 男 性 を 対 象と して実

施

した

。

対 象

お よ び

方 法

1

．

対

象

　

対

象

は

呼 吸 循 環 器 系 疾 患

の

既 往

が

な

い

_{健 常 男 性}

9

_名

（平 均 値

±

_{標 準 偏 差}

；

_{年 齢}

23

±

2

歳

，

_身

長 ユ

72．

8

±

7，

8cm ，

体 重

64

．

0

±

8

．

l

　

kg

_）

_{と し た}

。

_対

_象

_者の特

性

を

表

1

に 示 し た。

対 象 者

9

名

の

うち

2

名

は

常 習 喫煙 者

で あっ た

（

対 象 者

4，6

）

。

す

べ て の

対 象 者

は

激

しい運

動 習 慣

を もっ てい な かっ た

。

対 象 者

に は

，

事 前

に

研 究

の主

旨

と 方

法

を 冂 頭 と

書 面

に て

説 明

し

，

同意 書

に て

同意

を

得

た

。

対

象 者

は プロ トコ ル

実 施

24

時 間 前

か らの

激

しい 運

_動

と カ フェ イン

，

アルコ

ー

ル

摂 取

の

制 限

，

お よ び プロ トコ ル実

施

2

時

間

前

か らの

飲 食

，

喫 煙

を

制 限

さ れ た

。

本

研 究 プロ トコ ル は

聖 隷

ク リス

ト

フ ァ

ー

大 学 倫

理

委 員

会の

承

認 を

得

て実 施 した

（

承

認

番 号

09008

）

。

2．

研

究

プロ トコル

　

対

象 者

は

，

測 定 機 器

を 装

着

し

，

トレ ッ ドミル

（

AUTORUNNER

　

AR

−

200

，

　

MINATO

_）

上 を

歩

行

し た

。

は じ め

，

対 象 者

は

電 子

メ トロ ノ

ー

ムか らの

120beats

／ min の ビ

ー

プ

音

に

歩 行

の ス テ ッ プ と

呼

吸 リ ズムを

合

わ せ た

。

ステッ プは

1beat

毎

に

lstep

，

呼

吸 リズ ム は

4beats

毎

に

1

呼 吸 と

し

，

呼 気

と

吸 気

の比

率

は

1

：

1

と し たc 野 村 ら は

，

呼

吸 リ ズム と運

動

リズムを 同

調

させ

，

その際の

呼気

と吸

気

の比

率

を

1

：

1

と

_す

る ことで

，

CLS

が よ り誘 発 さ れ や

す

い こと

を報 告

してい る 8）。

本研 究

では

，

CLS

の

発 生 を促 す た

め

，

上

記

の よ

う

に

呼 吸

リ ズム を

統 制

し た

。

検

者は対

象

者

の

心 拍 数

が お よそ

120beatsfmin

で

定

常 状

態

と な る よ

う

トレッ ドミ ル

速 度

と

傾 斜 を調 節

し た。 トレ ッ ド ミル

速 度

は

対 象 者 が 歩 行

を

継 続

で

き

る

範 囲

と し

．

最 大で

6．

Okm

！

h

と した

。

負 荷

量が

足 り

ない

場 合

は

，

傾 斜 をつ け た

。

各 対 象 者

の トレッ ドミ ル

負 荷 量

は

表

1

に 示 し た

。

対

象 者

の

心 拍 数

が およそ

120beats

／min で

定 常

状 態

と な っ た

後

，

心 電 図 モ ニ タ

（

Bedside

　monitor

BSM

−2400

　series 　

Life

　

Scope

　

l，

　

NIHON

　

KOHDEN

）

か

ら

8

心

拍 毎

の平

均 心 拍 数

の ビ

ー

プ 音 を鳴 動

させた

。

対 象

者

は

．

心

拍

リ ズム と運

動

リズム を 近づ けるた めに

，

ビ

ー

プ

音

に

歩 行

の ステッ プ と

呼 吸

リズム を

合

わ せて

10

分 間

歩 行

し た

。

心 電 図

モニ タか らの ビ

ー

プ

音

に

対 す

るステッ プと

呼

吸 リ ズム の 比

率

は

，

電 子

メ トロ ノ

ー

ムの ビ

ー

プ 音 に

合

わ せ てい た

際 と同 様

と

し

た。

ま

た トレッ ドミル

速 度

と傾

斜

は

心 拍 数

が

定 常 状 態

と

な

っ た

後

の

10

分 間

の

歩

行

を 通 して

一

定

であっ た

。

3．

デ

ー

タ

収 集

　

デ

ー

タ

収 集

は

対 象者

の心

拍

数 が

120beatsfmin

付 近で

定 常 状 態

と

な

っ た

後

の

10

分 間

の

歩

行 時

に

実 施

し た

。

対

象 者

は

心 竃 図 川 電 極

（

デ ィスポ 電

極

R

ビ トロ

ー

ド

，H

本 光 電 ）

と フ ッ ト ス イ ッ チ

（

lnline

　

FQot

　

Contact

Sensor，

　

NORAXON

_）

を

装 着

して プロ トコ ル を 実

施

し

た

。

心 竃 図信 号

は

胸 部 双 極 誘 導

（

CM5

）

に よ り

導 出

し

，

心 電

図モ ニ タ か ら

A

〆

D

変 換 機 （

ML880

　

PowerLab

16f30，

　

ADINSTRUMENTS

_）

を 通 し て

，

パ

ー

ソ ナル コ

ンピュ

ー

タ上の デ

ー

タ

解 析

ソ フ ト

（

Chart

　

5

　

for

　

Windows，

ADINSTRUMENTS

）

内にサ ンプ リング 周 波 数

1kHz

で

取 り

こ んだ。 フ ッ トス イッチ は

右

踵

部

外 側 に

装 着

さ れ

，

フ ッ トス イッ チ

信 号

は 筋 電 図 計

（

TELEMYO

180 理学 療 法

学　 第

39

巻

第

3

号

2400T

，

　

NORAXON

_）

_{を 通 して ワ イ ヤ}レスで パ

ー

ソ ナ ル コ ン ピュ

ー

タ上の

筋 電

図

解 析

ソ フ ト

（

MyoResearch

XP

，

　

NORAXON

_{） 内}

_{に サ}ン

プ

リング

周 波 数

L5

　

kHz

_で

取 り

こ ん だ

。

心

竃 図 信 号とフ ッ トス イッチ 信 号の記 録 は

別

々 の

機 器

で

行

っ た た め

．

開 始 時 問 に ズレが 起 き ない よ

う同 時

に

記 録 を

開

始

した

。

4

．

デ

ー

タ

解 析

　

デ

ー

タ

解 析

は

す

べ て

表 計 算

ソ フ ト

Microsoft

　

OMce

Excel

　

2007

_（

Microsoft

_{社 製 ） を 用い て行っ た}

。

_{本 研 究} で は

，

時 系

列上 で心 電 図 信 岑

』

内の

R

波 が 発 生 し た

瞬 間

の

時 間 を

R

波 発 生 時

間

，

フ ッ トスイッチ

信 号

内の

信 号

が 入

力

さ れ た 瞬 間の 時 間 をス テ ップ 発 生 時

間

と

定 義

し た

。

さ ら に

，

連 続 す る

R

波 発 生

時 間

を 心

拍

リズム

，

_連

続 す

るステ ップ 発 生 時 間 を 運

動

リズ ム と

定 義

し た。

心 電

図 信 号 とフ ッ トス イッチ 信 号の記 録 か ら プロ トコ ル

実 施

中の

_す

べ ての

R

波 発 生

時 間

とス テ ッ プ

発

生

時 間 を

text

フ ァイルに 変 換 し

Microsoft

　

OMce

　

Exccl

_内

の sheet へ

導

出 した

。

この際 ふ たつ の測 定

機

器でサンプリ ン グ

周 波

数 が

異

な る た め

，

Microsoft

　

OMce

　

Excel

_{を 用}

いて

，

得

ら れ た デ

ー

タの タ イム ス タンプ か ら

同 期 時 間 を 調 整

し た

、

、

その

後

，

各 発

生

時 間

を

同

じ

列

へ

_{配 置}

し

，

昇 順

に

並

べ

替

え るこ とで

同

一

の

時 系 列

デ

ー

タ と

し

て

処 理

し

た

。

心 拍

リズ ム と運 動 リズム の位 相 関 係 を

調

べ るため

，

R

波 発

生 時 問とステ ッ _{プ 発 生 時 間 か ら 正 規 化 相 対 位 相 を}

_算

_{出 し} た

。

π

番

目の ステ ップ発 生 時

間

を

Tn

と し

，

　

T

，

t と

Tn

＋1

間

の 厂

番

凵の

R

波

発

牛 時

間 をtrと し た

。

その と

き

の t_厂 の 正 規 化 相 対 位 相 （

iP

．

，

n） を

，

以 下の式で算 出 した

。

il

。

，

，乙

＝

（

’厂

勾

バ

Tn

＋厂

勾

　

こ の とき

，

n と r は 整 数 で あ る

。

すべ ての

R

_{波 発}

生

時

間

に

対 す

る

il

．

．

n

を算 出

し た

。

　

次

に

．

視 覚

的 に

位

相 同 期 を 確 認 す る た め

，

il

．

，

n か ら位

相 同 期 図

と

位 相 差

ヒ ス トグ ラムを 作 成 し た

。

位 相 同期 図

は

横 軸

に

時 間

，

縦 軸

に

iP

．

，

r，

を

示 した

散 布

図 で あ る

。

位 相

同 期

図が

水

平

構

造 を 示 し た 場 合

，

歩

行 周 期 内 に お ける心

拍

の

発

生

時

間が同じ タイミングで持 続 してい るこ と を

意

味

し

，

心 拍

リ ズム と運

動

リ ズム問 に お け る 位 相 同 期の

発

生 を

示 唆 す

る

（

図

1

）

。

本 研 究で は

，

運 動 リズムを 片 方 の踵

部

の み か ら

抽 出

してい る た め

，

CLS

が 発 生 して い る

場 合

には

，

位 相 同期 図

は

2

本

の

水 平構

造 を 示 す

、

，

　 位 相

差ヒ ス ト グラム は

，

運 動 周 期

内

の

各

位 相 に お ける 心

拍

発 生の

頻 度

を 評

価

する

。

ある位 相 に 分

布

が

集 中

して い る

場 合

，

そ

の

位 相

で

心 拍

が

発 牛 す

る よ

う

位 相 固

定

が 起 こっ て お り

，

リ ズム間で位 柑 同 期 が 発 生 してい るこ と を

示 唆 す

る

。

本 研

究

で は

，

運 動 リズ ムを

片 方

の踵

部

のみ か ら

抽 出

し てい る た め

，

CLS

が 発 生 し てい る

場

合 に は

，

フットスイッチ 　 信 号 正規 化相 対 位 相 　 　（φ

，

．

M） 歩行周期 　 Tn　 　 　   r

m

u

　

…

　　

亡

，

、

₁

…

　　　

…

　　　

i

1

…

　

．

？

・

’

…

　

”

f

”

i

　

烹

’

…

　

…

ち

／

_…

_{… ／ 旨}

　

_／

。

…

．

デ

趣

」

一

一

咽

嗣

夙

_掴

_序

　 　 　 図1　 位 相同期図の作 成 方 法 位 相 同 期 図は フ ッ トスイッチ信 号と心 電図信 号か ら歩行 周 期とR 波 発生の タイミ ン グを 導 出して作 成さ れ る

．

縦 軸は 歩 行 周 期 を表 し

．

横 軸は時 間 を表 す

．

位 相 同 期 図は

各

歩 行 周 期 内で

R

波が発生 し た タ イ ミング を プロ ッ ト し

，

連 銑 し た歩 行 周 期 を経 時 的に不 す

．

本研究で はπ 番目 のステッ プ 発 生 時間を

Tn

とし

，

　

T

，

1 と

Tn

．

＋1間の 厂

番

目の

R

波発 生時 間 をち

、

とし た

．

そ のと きのtrの 止 規化 相 対 位

相 （

il

．

．

n

）

は

，

φ

．

．

n

＝

（tr

−

Tn

）

f

（

Tn

＋i

−

Tn

）で算 出さ れ た

．

運

動 周 期 内

で ふ たつ の心

拍

発 生の頻 度の ピ

ー

ク が 出

現

す る

。

そのた め

，

位 相 差

ヒス ト グ ラム は

2

峰 性の分

布

を

示

す

こ

と

に な る

。

位 相 差

ヒ ス ト グラム は プロ トコ ル実 施

中

の

10

分 間 に お け る

す

べての

_φ

_1；π を

0

か ら

1

，

0

の

範 囲

で

0

，

1

毎

に

10

区 問 に 分 割 す るこ とで

作

成 し た

。

　 本

研

究

では

，

位 相

同 期 図 が 水 平 構 造 を 示 し

，

位 相 差ヒ ス ト グ ラ ム に て

2

峰 性

の 分

布

が 確 認で き た 場 合 に

CLS

が

発

生

し

た と

定 義

し

た

。

　 さ

らに

オ

リ ジ ナルデ

ー

タと サロゲ

ー

トデ

ー

タ と を

統 計

学 的

に比

較

で

き

る よ

う

，

位 相

差 ヒス ト グラ ムに

対 す

る

X2

値 を 算 出

し

，

位 相

同

期

の強 さ を 示 す

位

相 同 期 指

標

と

し

た

。

Z2

値

は

，

位 相 差

ヒス トグラム の

度 数

の

合

計 を

10

分

の

1

に し た

数 値

を 理 論

値

（

Fe

） とし

，

分

割

し た

区 間

毎

に

実 測 値 （

Fi

）

と 理

論 値 （

Fe

）

の

差

を

2

乗 し

，

その

値

を

理 論 値 （

Fe

）

で

除 した も

の

を 各 区 間

で

合 計 す

るこ とで

算 出

し た

。

こ の

際

，

1

は分

割

し た 区 間の数 と な る た め

10

と

な

る。

x

・

一

諾

・

F

・　

一

　

Fe

_・

・

　 次

に

，

観 測 さ れ

た

CLS

の

‘

’

偶 然

の可

能 性

”

が

排

除 さ れる もの か

検 討す

る た め

，

サロゲ

ー

トデ

ー

タ

法

を用い た

解 析 を 実 施 し

た。 サロ ゲ

ー

ト デ

ー

タ は

Theiler

ら 5）

_，

Nomura

ら6〕

，

清 水

9〕が

用

い

た 方 法 を参 考 と

し

，

ラン ダ ム シャ ッ フ ル

法 を

用い て

_，

1

名

の

_{対 象 者}

につ き

39

個

のサロ ゲ

ー

トデ

ー

タ を

作 成

し た

。

観 測 さ れ た

位 相 同 期

の

偶 然 性

を

検 討 す

るた め に は

，

「

ふたつ の リ ズム 聞で時 間

的

に

依 存 関係

が な

く

，

リ ズムが

偶

然 近づ いた 結

果

と して

位 相 同期

は

観 察

され る

」 と

い

う帰 無仮

説 を た て

，

この

仮

説

が

採 用 され

るの

か

，

棄 却

さ れ るの か

を調

べ る

。

こ の

帰

歩 行 運 動における心 拍

一

運 動リ ズム聞の同期現

象

の誘 発

181

　 1

、

：

：

沸

艢

鞠

脚

_鞠

_》

_嘱

馬

：

i

腔

轡

鷺喚轡

嚥

_襟

喚

一 　 　 　 Time 　 　 　 CLSが 観 測 され た 対 象 者 （対 象 者7）の位 相 同 期 図

1

_謄

織雛

　 　 　 Time 　 　 　 　CLSが 観 測 され なかった 対象者（対象 者4）の位 相同期 図

　 　 　 　

図2

　

対象者

7

と 対 象 者

4

の位相 同期図 対

．

象 者7の位 相 同 期 図 （上 図 ） は

，

2

本の 水 平構造 を 示 し て おり

，

歩 行のリ ズムと 心 拍 発生のリ ズム の問で位 相 同

期

が 発生し たことが示 唆さ れ る

．

し か し

．

対

．

象 者4 の位 相 同 期 図 （下 図

）

は

，

水 平

構

造 が持 続せ

ず

，

6

分 頃か ら は歩 行のリ ズムと心 拍 発生の リズムがバ ラ バ ラに起こっ てい る ことが示さ れ てい る

．

無 仮 説 を検 討 す

るた めに

，

実 際

に

測 定

し た 心

拍

リズ ムと

運 動

リ ズム

問

の

位 相 同期

デ

ー

タ

（

オ リ ジ ナルデ

ー

タ

）

と

，

オ リジナル デ

ー

タ

内

の運

動

リズム の

時 系 列

をラ ンダム シ ャッ フ ル し た デ

ー

タ

（

サ

ロゲ

ー

トデ

ー

タ

）

と を 比

較

し た。

運 動

リ ズム の

時 系 列

をラ ンダム シャ ッ フ ル

す

る た め に

，

測

定

さ れた n

番

目の ス テ ッ プ

発

生

時 間

を

Tn

と し

，

Tn

＋ 厂

Tn

で

表

わ さ れる

歩 行 周 期

の

時系 列 順

をラ ンダム シャ ッ フ ル し

，

再

びステッ プ

発

生

時 間

の

時系 列

を

算

出 し た

。

その

後

ラン ダ ム シャ ッ フ ル さ れたス テップ

発

生 時 間の デ

ー

タ

を用

い て

，

位 相 同 期 図

，

位 相 差

ヒ ス ト グラ ム

，

x2

値 を

オ リ ジ ナル デ

ー

タ の

場 合

と

同 様

に

算

出 し た

。

上 記の

解 析

を

1

名

の

対 象 者

に

39

回

ず

つ _{実 施 し た}

。

_{オ リ ジ} ナルデ

ー

タ とサロ ゲ

ー

ト

デ

ー

タ の比

較

は

対 象 者

の

_{位 相}

同

期 図

と

位 相 差

ヒ ス トグラ ムを 用い て視

覚

的 に 行い

，

さ ら に

位 相 差

ヒ ス ト グ ラ ム に

対 す

る

_x2

値

を 用い て

統 計 学 的

に

行

っ

た

。

サ

ロ

ゲ

ー

ト

デ

ー

タの

X2

値

は

39

個

の

平

均

値

を

用

い た。 オ リ ジ ナルデ

ー

タ とサロ ゲ

ー

トデ

ー

タ が 異 な る 場

合

，

上

記

の

帰 無 仮 説

は

棄 却

さ れ

，

観

測 さ れ た

位

相 同

期

の

’

偶 然

の

可 能 性

”

は

排 除 さ

れ るこ と と な る

。

5．

統 計

　

統 計 学 的検 討

は

SPSS

　version 　

l7，

0J

　

for

　

Windows

_（

エ

ス

・

ピ

ー・

エ ス

・

エ ス

株 式 会

社

）

を 用い て

行

っ た

．

位 相

同

期

図に て

位 相 同 期

が

観

測 さ れ た 対

象 者

の

_x2

値

の

平 均

値 を

オ リ ジ ナルデ

ー

タ と サロ ゲ

ー

トデ

ー

タ とで比

較

し た。

比 較

は

対 応

の

あ

るt

検 定

を 用い た

。

有

意

水 準

は

危 険

率

5

％

未 満

とした。

結

果

9

名

中

7

名

の

対 象 者

で

CLS

が

観

測 さ れ た

。

　

CLS

_が

観

測 さ れた

対 象 者

と

観 測

さ れ なか っ た

対 象 者

の

代 表

の

位 相

同

期

図

を 図

2

に

示

し

た

。

CLS

が 観 測 さ れ

た

対 象 者 （

対

象

者

7

）

の

位 相 同期 図

は

プ

ロ

ト

コ ル

中

の

10

分 間

を

通

し て

2

本の水 平

構

造 が 示 さ れ

，

歩 行 周 期

に

対

し て心

拍 発

牛 が 同 じ

位 相

で

持 続

し てい るこ と が

わ

か る。

しか し

，

CLS

が

観

測 さ れ な かっ た

対 象 者 （

対 象 者

4

）

の

位相 同 期 図

は プロ トコル開 始

5

分 間で

位 相

の

ず

れ が

起

こ

り

，

その

後

は

歩行

周 期

に 対 し てバ _ラバ _ラの

位 相

で

心 拍

が

発 生 し

てい た こ と が わ か る

。

CLS

が

観 測 され

た

7

名

の

対 象 者

の

位 相

同

期

図はい

ず

れ

も

2

本

の

水 平構 造

を

示

し た

。

　

CLS

が

観

測 さ れ た

対 象 者 （

対 象 者

7

）

の オリジ

ナ

ル デ

ー

タ

と

サロ ゲ

ー

トデ

ー

タ の

位 相 同 期 図

と

位 相

差ヒ ス ト グ ラム を 図

3

と図

4

に

示

した。 サ ロ ゲ

ー

トデ

ー

タ の位 相 同

期

図では オ リ ジ ナル デ

ー

タ で み ら れ た

水 平 構

造 が 崩

壊

していた

。

位 相 差

ヒ ス ト グラ ム では

，

オ リ ジ ナルデ

ー

タ に おいて

0

．

2

−

0

．

4

，

0

．

7

−

0

．

9

の

位 相

で ピ

ー

ク を 有 す る

2

峰 性

の

分 布

が

示

さ れて

お り

．

CLS

が

発

生 してい たこと が

示 唆

さ れる

。

し

か し サロ ゲ

ー

トデ

ー

タの

位 相

差ヒ ス ト グ ラム は

，

オ リジナ ル デ

ー

タ で み ら れ たピ

ー

クが 消 え

，

各位 相

に

対 す

る

心拍 発

生の

頻 度

の

差

が ほ と ん ど み ら れ な かっ た

。

　

CLS

が

観 測

さ れ た

対 象 者

全

員

のプロ トコ ル 実 施 中の

平均 心 拍 数

歩 行 率

，

Z2

値

の

_{結 果}

を

表

2

に 示 した

。

　

CLS

が 観 測

さ れ た

対 象 者

の

_Z2

値

は

，

サロゲ

ー

ト デ

ー

タ

と比

較

し て オ リジナ ル デ

ー

タで高い 値 を 示 し た

。

オ リジナル デ

ー

タと

サ

ロ ゲ

ー

トデ

ー

タの

_X2

値 を

，

対 応の ある t

検

定 を用

いて比

較

し た

結 果

，

オ リ ジ ナルデ

ー

タ は

246．

6

±

17L8

（

平 均 値

±

_{標 準 偏}

差

_）

，

サロゲ

ー

トデ

ー

タ は

43．

1

±

16、

7

とな り

，

オ リ

ジ

ナ

ル デ

ー

タの

_X2

_値

が

有

意

に

高

い

値

を示

し た

（

n

＝

7

，

t

＝

3

．

06，

　_p ＜

0．

05

）

。

これ は

，

本 研

182 理学 療 法学　 第

39

巻 第

3

号 　 　 で

’

tt

：

：

轡

秘

鑷

》

_轡

犠

鋤

_癌

：

i

鸞

墾

築轡

塾

_轡

蜘

　 　 　 Time

　　　　 　　　 　　　　 　　　 　

オ1_{丿ジナルデ}

ー

_タ ｛min｝

ま

撚

濺鐺灘

　 　 　 〔mln ） 　 　 　 D 　 　 　 2　 　 　 4　 　 　 6 　 　 　 S 　 　 　 10 　 　 　 Time 　 　 　 サロゲ

ー

トデ

ー

タ 　 　図

3

　

CLS

が観 測さ れ た対 象 者 （対 象 者

7

）のオリ ジ ナルデ

ー

タとサロ ゲ

ー

ト 　 　 　 　 デ

ー

タの位相 同期 図 　 　オ リ ジ ナル デ

ー

タの位 相 同期 図で は 2本の水 平 構 造が確 認さ れ てい る が

，

サ

　 　

ロゲ

ー

ト デ

ー

タの位 相 同 期 図は

，

サロゲ

ー

シ ョ ン前に確 認さ れ てい た

水

平

構

　 　造が崩壊 して いることが わ かる

．

250

．

200 150 100 50

萼

…

蕁

… …

．

．

．

．

．

．

1 ⊥

吊

内

250　

言

2eo 150、 tOO 50 0 　　 　　　 　　　 　　　　 　　　 　　　 　　　 　　　 　　　 　　　 　　　 　　　　 　　0 　 0

．

1　 0

．

2 　　0

．

3 　　D4 　 　D5 　 　0

．

6　　D

．

1　　09　 　0

．

9 　　 1 　　　 　　　 　 0

．

l　 O

．

2 　　0

．

3 　 　0

．

4 　　05 　　0

．

6 　　0

．

7 　　0

．

e 　　O

．

9 　 　 1 　 　 　 Phase 　　　　　　　Phase

　　 　　　　

オリジナ ルデ

ー

タ

　 　 　 　

サロゲ

ー

トデ

ー

タ

　　 　

図

4

　

CLS

が観測 さ れ た 対象者 （対 象 者7）のオ リ ジナル デ

ー

タとサロゲ

ー

ト

　　 　　　

デ

ー

タの

_位相

差ヒ ス ト グラ ム

　　 　

オ リ ジ ナルデ

ー

タの

位

相差 ヒ ス トグラム は

，

0

．

2

−

0

．

4 と

0

．

7

−

O

．

9

の

2

ヵ所 に

　　 　

ピ

ー

ク を もつ二 峰 性の分布が確 認できる

．

しか し

，

サ ロ ゲ

ー

シ ョン後の位 相

　　 　

差ヒ ス ト グ ラムは

，

明確な ピ

ー

ク が確 認でき ない

一

様 な分 布 を示し てい る

．

1

「

_．

1

．

ε

_．

囁

蕁

…

蕁

乱

内

、

油内

表

2

心 拍 数

歩

行

率

，

x2

値

の

結 果

　　　　　　

x2

値 対 象 者

　 　

心拍 数 （beatsfmin） 歩行 率

（

stepsfmin ）

一．

　 　 　 オ リ ジ ナル デ

ー

タ　 　 サロゲ

ー

トデ

ー

タ 123rO789 122

．

8119

．

3ll2

．

3U8

．

0125

，

0124

．

2117

．

8

122

．

6ll9

．

0ll2

．

3118

．

1124

．

9124

．

1ll7

．

7 59

．

33088213

．

696

ユ 528

．

0128

．

0392

．

3

33

．

9

　±　

29

．

8

62

．

2

　±　

43

．

0

28

．

1

　±　

20

．

6

40

，

2

　±　

31

．

9

19

．

0

　±　11

．

4

55

、

9

　±　

47

．

0

41

，

9

　±　

29

．

8

　平均 標準偏 差

119

．

94

．

4 ll9

．

84

，

4

246

．

6

＊

171

．

8

40

．

215

．

1 ＊ p く

0，

05



サロ ゲ

ー

トデ

ー

タとの比 較

歩 行 運 動における心 拍

一

運 動リ ズム問の同 期現

象

の

誘

発

183

究

で

観 測

された

位 相 同期

が

’

偶 然

の

可 能性

”

を

排

除で き るこ

とを示 唆 し

ている。

考

察

　

本 研

究

で は

，

歩 行 中

の

CLS

を 誘 発

し

，

観 測

さ れ た

CLS

に

対

し て

’

偶 然

の 口

f

_{能 性}

”

_{が排 除 さ}

れ る か を

_{検 討}

し た

。

その 結 果

，9

名

中

7

名

の

対 象 者

で

CI

．

S

が

観 測

さ れ

，

サ ロゲ

ー

トデ

ー

タ

法 を

用い

た 解 析

によ

り

，

観 測 さ

れ た

CLS

は

“

偶 然

の可

能 性

”

を排 除

で

き

る こと

が示 唆 さ

れ た。

1，CLS

の

誘

発 と 発 生

　

ま

ず

，

CLS

の

誘 発

と

発 生

につ い て

考 察 す

る

。

本 研 究

では

，

歩

行 中

に

CLS

を

誘

発 し

，9

名

中

7

名

の

対 象 者

で

位 相 同期 図

が

水 平 構

造 を 示 し

（

図

2

）

，

CLS

が

発 生

し て い たこ と が 示 唆 さ れ た

。CLS

を 誘 発 す

る

試

み は

，

歩 行

や

走 行 中

に

電 子

メ トロ ノ

ー

ムや 心 電 図 か らの

R

波 を

ト リ ガ

ー

と し た ビ

ー

プ

音

にス テ ップ を 合 わ せ

，

心

拍

リ ズム が

運 動

リズム に近づ

_く

よ

う負

荷

設

定

を 調

節 す

るこ

と

で

行

わ れて

き

た2 〕。

本 研 究

で

も歩 行 中

の

対 象 者

の心 拍 数 が

120beatsfmin

付 近

と な る よ

う

運

動

負

荷 を 設

定

し

，

その

後 心 拍 数

の

変動

に

対

応

す

るた め 心 電 図モ ニ タ か らの ビ

ー

プ

音

にステッ プ

を合

わ せる よ

う対 象 者

に

指 示

し た

。

さ ら に

本研 究

では

呼 吸 リ

ズム

も心 電 図

の ビ

ー

プ

幵

に

合

わ せ る よ う 対

象 者

に

指 示

した。

野 村

らは

，

走 行 中

の

CLS

を

誘

発 す る

際

心 拍

リ ズム と

呼 吸

リ ズムの比

率

が

4

：

1

，

_呼

気

と

吸 気

の

比 率

が

1

：

1

_と

_な

るよ

う呼 吸

をコ ン トロ

ー

ル し た 条

件

で は

，

呼

吸 周

期

が ラン ダ ム に

変 化 す

るよ

う

コ ン トロ

ー

ル さ れ た

条件

と

比 較 し

て

．

位 相 同 期

の

持 続 時 間

が

長 く

，

同 期

の

結 合 度 も強

い こと を

報 告

してい る8）

。

高 橋 らlo

・

）や

，

1

（awahara らll：1 は

，

心

拍

一

呼

吸

一

運

動

リ ズ ム の問 に は

，

随 意性

の

高

い リ ズムが

自律 性

の

高

い リズ ム に

影 響 を及

ぼ

す

一

方 向 性

の

階 層 性構 造

が

存 在

す る と

報

告 し てい る

。

本 研

究

で

も

，

CLS

を

誘 発

する可 能 性 を 高 め る た め

，

歩 行

ステッ

プ

と

呼 吸

リ ズム の ふたつ _{を 心}

_{電 図}

モ ニ タ か らの ビ

ー

プ

音

に

合

わ せ る よ

う対 象 者

に

指 示

し た

。

その 結 果

，

自律性

の

高

い心

拍

リズム が

，

随 意 性の高い

呼

吸 リ ズム と

運 動

リ ズム か ら

影 響

を

受 け

，CLS

が 観 測 さ れ た と

考 え

ら れる。

　

また

，

本 研 究

で は

，

2

名

の

対 象 者

で位 相 同

期

図 が

水 平

構

造 を 示 さ

ず （

図

2

）

，CLS

が

発

生 してい ない こ と が 示

唆

さ れ

た

。

歩 行 中

に

CLS

の

発

生 を

検 討

し た

先 行

研

究

に おい て も

，

CLS

が

観 測

され た

対 象 者

と さ れ な かっ た 対

象

者

がい るこ と が

報 告

さ れて い る1〕12）。

本 研 究

に おい て

CLS

が

発 生

し

な

かっ た

対 象 者

がい た

原 因

と し て

，

本 研

究

で 用い た心

拍 数

120beats

／min とい

_う

負 荷 強 度 が

，

　

CLS

が 発

生

し な かっ

た対 象 者

に とっ て

低 す ぎ

た とい

う

こ とが

考

え

ら れ る

。

推 測

さ れて い る

CLS

の

発

生

機 序

と し て 血 圧

．

静 脈 還 流 量

等

の

末 梢

から の

流 体 力 学 的要 因

が

直

接

心 臓へ _{影 響 を 与 え て}いること や

，

圧

受 容

器 反

射 等

の

神 経 的

要 因

が

巾枢 神

経

系

を

介

して

心 臓 を変 調

させ てい る こと が

挙

げ ら れ て お り

，

末 梢

か らの

作 用

が

強

い ほ ど

CLS

が 発

生 しや

す

い と 考 え ら れてい る13）

。

ま た 実

施 す

る運

動

の

負荷 強 度

が

高

いほ ど 運 動 リ ズムが

心 拍

リ ズムへ

_{与 え}

る

影

響

は

強

く な る こ と も

報 告

さ れ てい る14）。 その た め

相 対

的 な 負

荷

強 度 が 高 く な る 対 象 者の方 が

，

CLS

が 発生 し や

す く

，

発

生 し な かっ た

2

名

の対

象 者

は相

対

的 な

負 荷

強

度

が

低

かっ た

可 能性

が

考

え ら れ るc ま た

，

CLS

が

発 生

し

な

かっ た

2

名

の

対 象

者 は と もに常 習 喫 煙 者であっ た が

，

本

研 究

の

結 果

か ら だ

け

では

CLS

の

発

生 と喫 煙 に

関

連 が あ る こ と は

判 断

で き

ず

，

対 象 者 特

性 に よ る

CLS

の

発

生 に つ _い て は

今 後検 討 す

べ き

課

題であ る と 考 え た

。

2

．

歩 行 巾

の

CLS

の

位 相

　 次

に

発

生 し た

CLS

の

位 相

に

関

して

考 察 す

る

。

　

CLS

が

観 測

さ れ た

7

名

の

対 象 者

の

位 相 差

ヒス ト グラ ム は

，

0，

2 − O．

4

と

0，

7

−

O

．

9

の

位 相 差

で ピ

ー

ク を

示

し た

（

図

4

）

。

本 研

究

で は

，

対 象 者

の

右

踵

部

に フッ トスイッチ を 装

着

し

，

ステ ッ

プ発 生 時 問 を解 析 し

た。

そ

の た め

，

あ

るステ ッ プ

発 生 時 閭

か

ら次

の ステ ッ プ

発

生

時 間

までは

，

右

踵

接

地 か ら は じ まる

一

歩 行 周 期

を

表

し てい る

、

こ の こ と か ら

，

心

拍 発 生

の ピ

ー

ク が

観 測 さ れ

た

0，

2

−

0

、

4

と

O

．

7

−

0

，

9

の

位

相 差

は そ れ ぞ れ

左 遊 脚 期

と

右 遊 脚 期 を示

してい るこ と に な る

。

先 行

研

究

によれ ば

，

歩 行 中

に

CLS

が

観 測

さ れて い る 時の心 拍 発

生

の

位 相 差

は

歩 行 周 期

の

0，

25

と

0，

75

に

集

中 し た

分 布 を 示

してい る12）

。

さ

ら

に

，

走 行 中

に

CLS

が

観

測 さ れて い る

時

の

心 拍 発

生の

位 相

差は走

行 周

期の

0，

3 − 0．

4

と

0．

8 − 0．

9

に

集 中 し

て い る 6〕。 これ らの

結 果

か ら

，

CLS

が 発

生

し

てい る

際

には

，

歩

行 周期

に お

け

る 両 脚 支 持

期

や

，

走 行 周 期

に お

け

る

着

地

時

と は 重 な ら ない よ

う

な

特 定

の

位相

で

心 拍 が発 生 す

る

傾 向

が

う

か が え る

、

　

Niizeki

はカブ

を 用

い て

歩 行 中

の

筋 内

圧 をシ ミュ レ

ー

ト

す

るこ と で

CLS

を誘 発

し

，

　

CLS

が

観 測

さ れてい る

際

には 大 腿

動 脈

血

流 速 度

のピ

ー

ク とカ ブ

圧 迫

の ピ

ー

クが 重 な ら ない よ

う

に

心 拍 が 発

生 してい たこと か ら

，CLS

に は

末

梢

循

環 を

改 善

さ せ る意

義

が ある こ と を 示 唆 し た 13 〕

。

ま た

Kimura

ら

は

，

筋 収 縮

に

対 す

る 心

拍 発

生の

_{位 相}

の

違

いが 下

肢

へ の血

液 供 給

や心

臓

の

仕

事

量 に

影

響 を

与

え るこ

と を

示

唆

した 15

’

）。

本研 究

や

先 行 研 究

で

観

測 さ れている 特 定の

位 相

で の

心 拍 発

生 がこ のよ

う

な

意 義

を もつ の で あ れ ば

，

CLS

と は

，

運 動 中

の血

液 循 環

を

効 率 的

に

行

う

とい

う

合

目 的 性 を

も

っ て

心 拍

リズム と 運

動

リズム が 位 相 同 期 し た 結 果

観 測

さ れる

現 象

で

あ

るとい

_う

こ と が

考

え られ る

。

3．

偶 然

の可

能 性

　

次

に

発 生 し

た

CLS

の

“

偶 然

の

可 能 性

”

につ いて

考

察

す

る

。

本研 究

の よ

う

に

リ

ズム を

意 図 的

に 近づ け たこと で

184

理学 療 法 学 　 第39巻 第3号

観

測 さ れた

CLS

に は

，

偶 然 発 生 してい る よ

う

に み え た とい

う

“

偶 然

の可

能性

「

t が

付

随 す る

。

そこ で

，

本研 究

で はサロ ゲ

ー

トデ

ー

タ

法 を

用いて

観

測 さ れ た

CLS

が

“

偶

然

の可

能性

”

を排 除 で き る か を検 討 した

。

その

結 果

，

歩

行 巾

に

CLS

が

観

測 さ れ た 対

象 者

の オ リ ジ ナル デ

ー

タの κ2

値 と

サロゲ

ー

トデ

ー

タ_{の κ}2

値

は

有

意 に

異

な る

結 果

と な り

（

表

2

）

，

観 測 さ れ た

CLS

の

‘

偶

然の

可 能 性

”

は

排

除で き ることが

示

唆 さ れ た

。

Kirby

ら は

，

指

タ ッ ピ ン_グ

，

ホッピング

，

スキッ ピングの運

動 様 式

では

“

偶 然

の

可 能

性

／

t

は 排 除 さ れ ない と 報 告 して い る 16）17）

。

ま た

，

Nomura

ら は 走

行 中

に

観 測

さ れ た

位 相 同期

は

‘

偶 然

の

可

能 性

”

が

排

除 さ れ る が

，

自

転 車

運

動 中

に

観 測

さ れ た

も

の は 排 除 さ れ な かっ たこ と を

報 告

して お

り

71

，

これ

ま

で

観

測 さ れ た

CLS

の

“

偶 然

の

可 能 性

”

が 排 除 さ

れ

た 運 動 様

式 は 走

行

のみで

あ

っ た。

本 研 究

で は

，

新

たに

歩 行

に おい て も観 測 さ れ た

CLS

の

“

偶 然

の

可 能 性

”

が

排 除

さ れる こ と を

示 唆 す

る

結 果

を

示 し

た。

4

．

研 究の限

界

　 最 後

に

研 究

の

限 界

につ いて

記 載 す

る

。一

つ 目は

解 析 方

法

につ _いて で

あ

る。

本研 究

で

用

い

た

サロゲ

ー

トデ

ー

タ

法

は

，

観 測

さ れ た

CLS

に

対

して

“

偶

然の可 能

性

”

が

排 除

さ れるか

を検 討 す

ること は で

き

る が

，

実

際 に ふ たつ の リ ズム

_問

に

“

引

きこ みtt が

起

こっ ていたか を

検

討 す るこ と は 性 質 ヒで き ない

。

“

_引

きこ み

”

が

起

こっ てい るか を

検

討 す

る た め に は

，

R

波 発

生

時 間

とステッ プ

発 生 時

_間の問 の

位

相 反 応 曲

線

を

作 成

しな

け

れ ば

な

ら

な

い

。

運動

リ ズム と心 拍 リ ズム問の

“

引

きこ み

”

を

検 証

し た

報 告

とし て は

．

Niizeki

ら に よ るハ ン

_ド

_{グ リ}ッ プ

運 動 を用

い た

も

のや18 〕

，

Nomura

ら に よ る

走行

を

用

いた

も

の 19）が

挙 げ

られ る が

，

歩 行に関 する

報 告

は ない。

本 研 究

で は

，

観

測 さ れ た

CLS

の

‘

’

_{偶 然}

の

可 能 性

”

は

排 除 さ

れ た が

，

ふ たつ の リ ズム問の相 互 作 用 に よ る

“

引

きこみtt が

実 際

に

起

こっ て いた か は 不 明の ま まであ る

。

　

ふ たつ 目 は

呼

吸 リズ ム の

測 定

につ い て で

あ

る。

本 研 究

で は

，

心 拍

リ ズムと 運

動

リ ズム

問

にお

け

る

結 合 度 を強

め る た め に

，

心 拍 リズ ムに合 わ せて

呼

吸リズムを

4

：

1

_の タイミン グで

統 制

し

，

さ らに

呼 気

と

吸 気

の

比 率 も

1

：

1

と

し た

。

こ の結

果

，

心

拍

リ ズム

，

呼 吸

リ ズム

，

運 動

リ ズ ム とい う

3

つ の リズム 間で の同 期

現 象

を

誘 発

し ていた こ ととなる

。

し か し

，

本研 究

では

呼 吸

リ ズム

を測 定

し てい

な

い ため

，

プロ トコル巾の

呼

吸 リ ズムが

心 拍

リ ズムや

運

動

リ ズム と 同 期 現

象

を示 してい た かは不

明

で

あ

る

。

　

3

つ 目 は

呼

吸 リズム と

他

の リ ズム との

関連

につ いて で

あ

る

。

呼

吸 リ ズ ム は

単 体

で

も運動 リ

ズム と

同調 す

るこ

と

が 報 告 さ れてい る 20）21）

。

ま た

，

心 拍

リ ズム を 変 調 させ て

，

呼 気 時

に

心 拍 数

を

早

め

，

吸気 時

に

心 拍 数 を

遅

く

す る よ

う

に

影 響

を

与

え るこ とや 22）

，

心 拍

リ ズム との

間

で

位

相 同期

を

示 す

こと

も報 告

され ている 23

−

25）

。

つ ま り

，

呼

吸

リズムは

運 動

リ ズム と

心 拍

リ ズム の

両 方 と

関

連

し てい たことに

な り

，

呼 吸

リ ズム

を介

して

間接 的

に

心 拍

リ ズム と

運 動

リズム が 同

期

していた とい

う

可

能性

も あ る

。

この

件

につ い て

野村 ら

は

，

呼 吸

リ ズム

と心 拍

リ ズム問 で 同

期

が

生

じな

い よ

う設 定

し た

条 件 （

ランダム

条 件

）

と 同

期

が 生 じ る よ

う設 定

した

条件

（

コ ン トロ

ー

ル

_{条 件}

）

で

，CLS

の

特 性

につ い て

検 討

し

，

ランダム

条 件

時 で も

CLS

が

観

測 さ

れ

，

サロゲ

ー1・

デ

ー

タ

法

に よっ て

位 相

同

期

が 偶 然

起

こっ た

も

の で は ない こ とを

報 告

してい る 8〕

_。

こ の こ と か

ら

，

心 拍

リ ズム と運

動

リ ズム の間 で

直

接 的 な

同期 現 象

が

存 在

し ているこ

と

が 示

唆

さ れ る

。

し か し

呼

吸リズム を

同

期

させ た 設

定

で は よ

り

心

拍

リズム と

運 動

リ ズム

_問

の

同期

の

結 合 度

が 強い こ と も

同 時

に

報 告

さ れてお

り

，

本研 究

に おい て

も

，CLS

の発 生に関 して

呼

吸リズムが

影 響

を

与

え

ていた とい

_{う可 能 性}

は

十 分

に

考

え ら れる。

結

論

　

9

名

の

_{健 常 男 性}

を

対 象

に

，

歩 行 中

の

CLS

の

誘 発 を 実

施 し た

。

その

結 果

9

名 中

7

名

の

対 象 者

で

CLS

が

観 測

さ れ

，

サロゲ

ー

トデ

ー

タ

法

を

用

いた

解 析

に よっ て

’

‘

偶

然 の

可 能 性

”

は

排 除 され

た。

以

トの こ とか ら

，

歩 行

中 に

心

拍

リ ズム と

運 動 リ

ズム

が 近

づ

く

よ

う

に

意 図的

に

誘 導 す

る ことで

，

CLS

が発 生

す

る こ とが示

唆

さ れ た。 謝 辞 ：_本

_{研 究}

_の

_{解析 方 法}

_につ _いて ご

教 示

い た だい

た 山形

大

学 工 学

部

の

新

関

久

一

教 授

に

深 謝 致

し

ます

。 文 　 　献

1）Kirby　RL

，

　Nugent 　ST

，

　et α1

．

：

Coupling

　of　cardiac 　and

　

locomotor

　rhythrns

．

　

J

　Appl　Physiol

、

1989_；

66

：

323

−

329

，

2

）

Niizeki　K

，

　Kawahara 　K

，

　et α1

．

：Interaction 　among

　

cardiac

，

　respiratory

，

　and 　locomotor 　rhythms 　

during

　

cardiolocomotor 　synchronization

．

　

J

　Appl　Physiol

．

1993

；

75

：

　

1815

−

1821

．

3

）

O

’

Rourke

　

M

，

　

Avotio

　

A

：

Improved

　_{cardiovascutar 　perfor}

−

　 mance 　with 　optima 且cntrainment 　between 　hcart　rate　and

　

sLep　rate　

during

　running 　

in

　hurnans

．

　

Coronary

　

Artcry

　

Disease

．

1992

；3：863

−

869

．

4

） 竹 内真 太

，

西 田 裕 介 ：心拍

一

運 勳リ ズム間にお ける同 期現

　 象

の理学 療 法へ の応 用

．

理 学 療 法 科 学

．

2009

；

24

：

777

−

784

．

5

）

Theiter

　

J，

　Eubank 　S

，

　et α1

．

二Testing　fQr　nonlinearity 　

in

　

timc　series ：the　method 　Qf　surrogate 　

data

．

　

Physica

　

D

；

　

Nonlinear

　Phenomena

．

］992；58：77

−

94

．

6

）

NQmura

　

K

，

　

Takei

　Y

，

　et　al

．

：Analysing 　_{entrainmellt 　of}

　

cardiac 　and 　IQconlotor　rhythms 　in　

humans

　using 　the

　

surrogate 　

data

　technique

．

　

Eur

　

J

　

Appl

　

Physiol

，

200

工；

84

：

　

373

−

378

，

7

）

Nomura

　K

，

　Takei　Y

，

　et α1

．

：

Comparison

　of　cardio

−

　 locomotor　synchronization 　

during

　running 　and　cycling

．

　 Eur　

J

　Appl　PhysioL　2003_；89：221

−

229

，

8

）野 村 国 彦

，

武 井 義 明

，

他：ランダム呼 吸が心 拍

一

運動 リズ

　 ム_間の位 相 同期に及ぼす 影 響

，

生体

・

生理工学シ ンポ ジ ウ

gi･timath}:tsCt6JdxtA-pp

im

TJ

fA

RE

oN

re

rp

ut

a)

:-

,k,

rs

185

g)

_ifizi<re-Nls

:ai-ob'-

F

_fL

_{stii&Mvikie3'#ffwttuo}

JFee)gneIIf.

-krrt'".

2003;

43:

15-19,

10)

"tasop",

xtouA--

iJtita, ngmp,

"ti-ffiniJ

J(ARfiOth

JaJE-

FeeiFi.

mp#dii･1･')':.

2e03z

30:

59.

11)

Kawahara

K,

Yamauchi

Y,

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decerebrated

cats:

funciionai

hierarchical

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Methods

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Med.

1994;

33/

129-132,

12) NiizekiK,

Kawaharu

K,

et al./

Cardiac,

respiratory, and

locomotor courdination during walking

in

humans.

Folia

Primatol,1996;

66/

226-239.

13)Niizeki

K:

IntramuscuLar

pressure-induced

inhibition

of

cardiuc contraction/

implicatiens

for

cardiac-tocomotor

synchronization.

Am

J

Physiol

Regul

Integr

Comp

PhysioL 2005:288:R645-R650.

14)

Blain

G,

Meste

O,

etal:

Thne-frcquency

analysis of heart

rate variabititv reveals cardiolocomotor coupling

during

dynamic c},c]ing exercise

in

humans.

Am

J

Physiol

Heart

Circ

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15)Kimura T,Kameda N, etal./

Impact

of phase

difference

between

cardiac systole and skeletal muscle contraction

on hemodynamic response during electrically-induced

muscle contractions.

J

EIectromyogr

Kinesiol.

2010:

20:

572-579,

16)

Kirby

RL,

Atkinson

SM,

etal./

Failure

of accentuated

vertical

bedsr

movements to induce eardiac-tocomotor

coupling.

J

Appl PhysioL 1992;72/]368-1374,

17)

Kirby

RL,

Gupta

SK,

et al.: Cardiac-loeomotor coupling

while

finger

tapping: Part II.A cross-over controt study.

Percept

Mot

Sk{11s.

1991/

73/

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18)

Niizeki

K,

M{yamoto

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Phase-dependent

heartbeat

modulation

by

muscle contractions

during

dynamic

hanclgrip

in

humans.

Am

J

Physiol,

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19)Nomura

K,

Takei

Y,

etal:

Phase-dependent

chronotropic

response of the

heart

during

running

in

humans.

EurJ

Appl PhysioL

20e6:

97:

240-247,

2o)

_Z-7ts

Ji.

Io

hli,

caJ)[tfi-,

te

/

flEkiMmaSlk

vtglltsR'FAEffim

Hs･opngndiita)int"v,[･:xaut-"gimpNpmt:fi,lwe4jzuvli.

mpdifrfiSi}ge,

2009;

36:

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21) Iwamoto E, Taite

S,

etal./

The

neural

infiuence

on the

occurrence of

tocometor-respiratory

coordinatiuri,

Respir

PhysiolNeurobiol,

2010:

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22) Yasuma F,Hayano

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Respiratory

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does

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23)

Zhang

J,

Yu X,et al:

Effects

of mental tasks un the

cardiorespiratory synchronization.

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Neurobio],

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24) Kabir MM, Dimitri H, et al.:

Cardiorespiratory

coupling isreduced

in

patients with obstructive sleep

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One.

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25)

"iu

SD,

Lo PC:Cardiorespiratory phase synchronization

during

normal rest and

inward-attent{on

meditation.

Int

J

CardioL

2010:141:325-328,

<Abstract>

InducingCardiac-Locomotor

Synchronization

During

Walking

Shinta

TAKEUCHI,

PT,

MS,

Yusuke

NISHIDA,

PT,

PhD

Division

ofRehabilitation

Science,

Seirei

Christopher

Uhiversity

Shinta

TAKEUCHI,

PT.

MS,

Takashi

MIZUSHIMA,

MD,

PhD

Division

ofRehabilitation,

Hamamatsu

Universily

School

ofMedicine,

U}ziversity

Hbspital

Purpose:

We

aimed

to

evaluate whether synchronization

between

cardiac and

locomotor

rhythms

during

walk results

from

an entrainment or occurs

just

by

chance.

Method:

Nine

healthy

men

participated

in

this

study.

Each

subject walked at the

frequency

of

his

heart

rate on a

treadmilL.

Synchrogram

and

histogram

data

during

the

walk were generated

based

on

the

electrocardiogram and

foet

switch signals.

We

also

generated

surrogate

data

by

randomly sorting the original

data

of

the

locomotor

rhythm, and

then

compared

the

two

data.

Result:

The

cardiac-locomotor synchronization was observed

in

7

of the

9

subjects.

There

was a significant

difference

between

the original and

the

surrogate

data.

This

result may

indicate

that

the

observed synchronization

between

the

cardiac and

tocomotor

rhythms represented entrainment,

Conclusion:

Walking

at

the

frequency

of

heart

rate would

induce

the

cardiac-tocomotor synchro-nization

by

entrainment.