本ガイドは、本剤を適正に使用いただくため、患者の選択、調製方法、投与方法、
注意事項、注意すべき副作用等について解説しています。今回の改訂は、当該通知
に基づくもので、
「慎重投与」の項に「間質性肺疾患」を新たに記載して注意喚起
することとなりました。ご熟読いただき、本剤を適正に使用いただくためのガイド
としてご活用ください。
日本標準商品分類番号
874299
【警告】
本剤の投与により急性呼吸窮迫症候群があらわれ、死亡に至った
例も報告されている。急速に進行する呼吸困難等の臨床症状に注
意するとともに、胸部X線検査の実施等、観察を十分に行い、異常
が認められた場合には適切な処置を行うこと。
〔「慎重投与」、
「重
要な基本的注意」、
「重大な副作用」の項参照〕
【禁忌(次の患者には投与しないこと)】
本剤又はタルクに対し過敏症の既往歴のある患者
適正使用ガイド
(2018年3月改訂版) 2018年4月作成適正使用のお願い
本ガイドでは、
「悪性胸水」の治療において、本剤を適正に使用いただくため、患者の選択、
調製方法、投与方法、注意事項、注意すべき副作用等について解説しています。
ご熟読いただき、本剤を適正に使用いただくためのガイドとしてご活用ください。
■
監 修
■
独立行政法人国立病院機構 名古屋医療センター呼吸器科 がん総合診療部長
坂 英雄
先生
聖マリアンナ医科大学病院 呼吸器内科 特任教授
宮澤 輝臣
先生
獨協医科大学 呼吸器・アレルギー内科 教授
石井 芳樹
先生
タルクの用語説明
1
ユニタルク
®適正使用のためのフロー
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2
2
ユニタルク
®ご使用の前に
・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3
国内第Ⅱ相試験(国内における医師主導治験)における選択基準及び除外基準
・・・・・・・・・5
3
ユニタルク
®のご使用にあたって
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7
4
ユニタルク
®使用後の注意事項
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9
5
Q&A
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11
6
国内第Ⅱ相試験(国内における医師主導治験)における臨床成績
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・14
7
引用文献
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20
8
包装
・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20
ドラッグインフォメーション
・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・21
参考
Contents
●
タルク
製造場所に関係なく、悪性胸水に対する胸膜癒着術に使用されるタルクの総称
●
滅菌調整タルク
小さい粒子径のものを除いて粒子径を調整し、滅菌したタルク
●
Steritalc
®Novatech社(仏)が販売する滅菌調整タルク
●
ユニタルク
®Steritalc
®と同じ原料を用いて国内一貫製造した滅菌調整タルク
●
NPC-05
国内第Ⅱ相試験(国内における医師主導治験)及び非臨床試験に使用されたSteritalc
®適正使用 の た め の フ ロ ー ご 使用 の 前 に ご 使用 の 前 に ご 使用 に あた っ て ご 使用 に あた っ て 使用後 の 注意事項 使用後 の 注意事項 Q&A Q&A 臨床成績 臨床成績 引用文献 引用文献 包装 包装
1
ユニタルク
®
適正使用のためのフロー
●
肺の再膨張(胸部X線写真)と呼吸症状の緩和を確認
●
呼吸困難の程度、疼痛(胸痛)の程度、バイタルサイン、SpO
2、
酸素供給量、胸部X線写真
●
悪性胸水患者が対象(腹水患者には使用不可)
●
禁忌・慎重投与患者を確認
●
呼吸困難の程度、疼痛(胸痛)の程度、バイタルサイン、SpO
2、
酸素供給量、胸部X線写真、血液・尿検査、心電図検査等
●
薬液注入用の側管付き胸部排液用カテーテルを使用
●
1日1,000mL以下の速度で排液する。
●
排液量が1,000mLを超える場合は2日以上かけて排液する。
●
可能な限り排液を行う。
患者の選択
胸水排液前検査
胸水ドレナージ
ユニタルク
®の調製
ユニタルク
®の注入
2時間後にクランプを開放し、
排液開始
抜管
胸水排液直後検査
カテーテルをクランプし、
15分毎に体位変換
使用前の確認事項
本剤の使用にあたっては、添付文書にて詳細をご確認ください。
また、警告、禁忌を含む使用上の注意の改訂に十分ご留意ください。
経過観察
必要に応じて検査を実施(呼吸困難の程度、疼痛(胸痛)の程度、バイ
タルサイン、SpO
2、酸素供給量、胸部X線写真、血液・尿検査、心電図
検査等)
重大な副作用
急性呼吸窮迫症候群(ARDS)
間質性肺疾患
ショック、アナフィラキシー
その他の副作用
胸痛、発熱等
→p.7
→p.8
→p.8
→p.8
→p.8
→p.9,10
2
ユニタルク
®
ご使用の前に
効能・効果
悪性胸水の再貯留抑制
≪効能・効果に関連する使用上の注意≫
本剤は悪性胸水の再貯留抑制のために使用し、腹水の減少を目的として本剤を使用しないこと。
用法・用量
通常、成人には、本剤(4g/バイアル)を日局生理食塩液50mLで懸濁して、胸膜腔内に注入する。
≪用法・用量に関連する使用上の注意≫
1.
・両側悪性胸水に対して、両側肺の胸膜腔内に本剤を同時投与した場合の有効性及び安全性は確立し
ていない。また、片側胸膜腔内に本剤を投与した後、本剤を対側胸膜腔内に投与した場合の有効性及
び安全性は確立していない。
2.
・同側肺の胸膜腔内に本剤を追加投与(ドレナージチューブ抜管前)又は再投与した場合の有効性及び
安全性は確立していない。
3.
本剤と他の胸膜癒着剤との併用投与に関する有効性及び安全性は確立していない。
適正使用 の た め の フ ロ ー 適正使用 の た め の フ ロ ー ご 使用 の 前 に ご 使用 に あた っ て ご 使用 に あた っ て 使用後 の 注意事項 使用後 の 注意事項 Q&A Q&A 臨床成績 臨床成績 引用文献 引用文献 包装 包装
ユニタルク
®
ご使用の前に
投与禁忌となる患者
【禁忌(次の患者には投与しないこと)】
本剤又はタルクに対し過敏症の既往歴のある患者
設定理由
●
・過敏症の発現は医薬品に対するアレルギー反応により発症すると考えられています。過敏症の既往歴のある
患者への原因薬剤の投与は、より強い過敏症をひき起こすこともあるといわれているため、本剤を投与しない
でください。
慎重に投与する必要のある患者
【慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)】
(*2015年8月改訂)
*(1)肺機能障害のある患者又は心機能障害のある患者〔呼吸不全等が発現するおそれがある。〕
*(2)間質性肺疾患のある患者〔間質性肺疾患が増悪するおそれがある。〕
設定理由
・
(1)タルクにはまれですが、重篤な有害事象として急性呼吸窮迫症候群(ARDS)の発現が知られています。
そのため、これら有害事象を予防、軽減するための対応措置をとることは重要であり、重症肺疾患(著明
な肺線維症及び肺気腫等)の患者、心機能が著しく低下している患者に対して本剤を投与すると呼吸状
態が悪化するおそれがあるため
1, 2)、本治療のベネフィットがリスクを上回ると判断される場合にのみ投与
する等、当該症例への適応は慎重に判断すべきです。
急性呼吸窮迫症候群(ARDS)につきましては
→p.9,10
をご参照ください。
*(2)・国内製造販売後に「間質性肺炎(間質性肺疾患)3例」、
「間質性肺炎増悪3例」、
「肺臓炎1例」が集積
したため「重大な副作用」に「間質性肺疾患」に関する記載を追記致しました。更に、
「間質性肺炎増悪3
例」は合併症に間質性肺炎を有する患者で、本剤投与後に増悪が認められたため「慎重投与」に「間質性
肺疾患のある患者」を追記し、注意喚起を行うこととなりました。
1)Sahn・SA.・J・Bronchology・2002;・9(3):・223-7
2)奥村武弘.・肺癌(メジカルビュー社)2005:・132-5
参考
国内第Ⅱ相試験(国内における医師主導治験)
3)
における選択基準及び除外基準
主な選択基準
3. 胸腔ドレナージチューブによる胸水排液で十分な肺の再膨張が認められる患者
4. 胸水の排液により呼吸困難等の症状の緩和が得られる患者
5. 胸膜癒着術後30日間以上の生存が期待される患者
7. 20歳以上75歳以下である患者
2. 悪性胸水による呼吸困難等の症状を有し、そのコントロールが治療上優先される
患者
6. 悪性胸水排液後、Eastern Cooperative Oncology Group(ECOG)
※
performance status(PS)0~2である患者
1. 組織診又は細胞診により確定診断された癌性胸膜炎を有する患者
※:・Eastern・Cooperative・Oncology・Group(ECOG)
:米国東部癌治療共同研究グループ
適正使用 の た め の フ ロ ー 適正使用 の た め の フ ロ ー ご 使用 の 前 に ご 使用 に あた っ て ご 使用 に あた っ て 使用後 の 注意事項 使用後 の 注意事項 Q&A Q&A 臨床成績 臨床成績 引用文献 引用文献 包装 包装
参考
国内第Ⅱ相試験(国内における医師主導治験)
3)
における選択基準及び除外基準
主な除外基準
2. 塩酸リドカインに対して過敏症の患者
3. 重篤な感染症を合併している患者
4. 肺に高度の気腫や線維化を認める患者
5. 同意取得時に心不全の治療を受けている患者
6. 同意取得前30日以内に心筋梗塞の既往のある患者
7. 高度血液凝固障害を有する患者
8. 胸水の排液後、室内気でSpO
2
が90%未満の患者
10. 両側の胸膜癒着が必要と考えられる患者
14. 妊娠中あるいは授乳中の患者
11. 患側の肺切除術、胸膜肺全摘術などの胸腔内の外科的処置既往のある患者
12. 患側の胸膜癒着術既往のある患者
9. 著明な胸膜癒着を認める患者
13. 同意取得時にコルチコステロイドの全身投与(経口又は静注)による治療を受け
ている患者
1. タルクに対して過敏症の患者
3
ユニタルク
®
のご使用にあたって
懸濁液の調製から注入まで
カテーテルをクランプ後、懸濁液を胸膜腔内に行き渡らせるように、可能な姿勢の範囲
でクランプを外すまで15分毎に患者の体位を変換することが望まれます。
注入2時間後にクランプを開放し、低圧持続吸引器を用いて陰圧(目安:-10cmH
2O)
で胸水を持続吸引し、1日の排液量が150mL以下(目安)になったら抜管します。
注意:
●
シリンジの押子を引いた状態で、採液針とロック接合す
ること。
●
ロック接合部に緩みがないことを確認してから次の操作
を行うこと。
3
採液針にシリンジ(50mL、青色の押子)を装着(ロッ
ク接合)
します。
注意:
●
本剤の粒子が沈降している場合、シリンジを振とうして粒
子を分散させながら注入すること。
●
シリンジを保持しながら、シリンジの押子を下に押すよう
に、本剤の懸濁液を緩徐に注入すること。
4
バイアルをよく振とうして、本剤の粒子を分散させ
ます。
5
バイアルを上下逆にして振とうさせ、ポンピングしな
がら、懸濁液をシリンジに吸引します。
7
その後、同じ側管より、懸濁液注入と同じ注入速度で、
日局生理食塩液50mLを用いてフラッシュし、カテーテ
ルをクランプします。
6
シリンジを、採液針から外し、薬液注入用の側管付き
胸部排液用カテーテルの側管に装着(ロック接合)
後、懸濁液を、胸膜腔内に緩徐に注入します。
注意:
●
以後の操作( 及び )には、注射針を使用しない
こと。
●
懸濁液は、直ちに使用すること。
採液針を本剤の懸濁液が入ったバイアルのゴム栓の
中央に、上からまっすぐに押し込み装着します。
注意:
●
採液針の注射筒接続口及びバイアル接続部分(特に、針)
に触れないように取り扱うこと。
1
5
1
2
6
本剤に日局生理食塩液50mLを注入して直ちに振と
うして懸濁液を調製します。
本剤には、懸濁液の吸引及び注入のために専用の採液針及び胸膜腔内注入専用(他の投与法禁止)
の表示があるシリンジ(50mL、青色の押子)を添付している。
2
注入後
写真提供:独立行政法人国立病院機構 名古屋医療センター<側臥位から腹臥位へ>
<側臥位>
採液針にシリンジを装着する時の留意点
●
採液針とシリンジをまっすぐに接合します。
●
強く締め付ける必要はありません。
●
ポンピングする際、バイアル・シリンジともに手を添えてください。
適正使用 の た め の フ ロ ー 適正使用 の た め の フ ロ ー ご 使用 の 前 に ご 使用 の 前 に ご 使用 に あた っ て 使用後 の 注意事項 使用後 の 注意事項 Q&A Q&A 臨床成績 臨床成績 引用文献 引用文献 包装 包装
ユニタルク
®
のご使用にあたって
懸濁液の調製から注入まで
カテーテルをクランプ後、懸濁液を胸膜腔内に行き渡らせるように、可能な姿勢の範囲
でクランプを外すまで15分毎に患者の体位を変換することが望まれます。
注入2時間後にクランプを開放し、低圧持続吸引器を用いて陰圧(目安:-10cmH
2O)
で胸水を持続吸引し、1日の排液量が150mL以下(目安)になったら抜管します。
注意:
●
シリンジの押子を引いた状態で、採液針とロック接合す
ること。
●
ロック接合部に緩みがないことを確認してから次の操作
を行うこと。
3
採液針にシリンジ(50mL、青色の押子)を装着(ロッ
ク接合)
します。
注意:
●
本剤の粒子が沈降している場合、シリンジを振とうして粒
子を分散させながら注入すること。
●
シリンジを保持しながら、シリンジの押子を下に押すよう
に、本剤の懸濁液を緩徐に注入すること。
4
バイアルをよく振とうして、本剤の粒子を分散させ
ます。
5
バイアルを上下逆にして振とうさせ、ポンピングしな
がら、懸濁液をシリンジに吸引します。
7
その後、同じ側管より、懸濁液注入と同じ注入速度で、
日局生理食塩液50mLを用いてフラッシュし、カテーテ
ルをクランプします。
6
シリンジを、採液針から外し、薬液注入用の側管付き
胸部排液用カテーテルの側管に装着(ロック接合)
後、懸濁液を、胸膜腔内に緩徐に注入します。
注意:
●
以後の操作( 及び )には、注射針を使用しない
こと。
●
懸濁液は、直ちに使用すること。
採液針を本剤の懸濁液が入ったバイアルのゴム栓の
中央に、上からまっすぐに押し込み装着します。
注意:
●
採液針の注射筒接続口及びバイアル接続部分(特に、針)
に触れないように取り扱うこと。
1
5
1
2
6
本剤に日局生理食塩液50mLを注入して直ちに振と
うして懸濁液を調製します。
本剤には、懸濁液の吸引及び注入のために専用の採液針及び胸膜腔内注入専用(他の投与法禁止)
の表示があるシリンジ(50mL、青色の押子)を添付している。
2
注入後
写真提供:独立行政法人国立病院機構 名古屋医療センター<側臥位から腹臥位へ>
<側臥位>
採液針にシリンジを装着する時の留意点
●
採液針とシリンジをまっすぐに接合します。
●
強く締め付ける必要はありません。
●
ポンピングする際、バイアル・シリンジともに手を添えてください。
4
ユニタルク
®
使用後の注意事項
急性呼吸窮迫症候群(ARDS)について
タルク製剤によるARDS発現状況
●国内第Ⅱ相試験(国内における医師主導治験)
3)では、ARDSの発現は認められませんでした。
●国内外の臨床報告において、ARDSの発現率は0.7%(50例/7,096例)でした。
・うち、国内臨床報告が3例(1.9%、3/160例)、外国臨床報告が47例(0.7%、47/6,936例)でした。
■
国内外におけるタルク製剤投与後のARDS発現状況
試験の種類
国内第Ⅱ相試験
国内臨床報告
※1外国(臨床報告)
※2対象症例数
30
160
6,936
ARDS発現頻度
0
3(1.9)
47(0.7)
例数(%)
※1:・JMEDPLUS及びJAPICDOCに登録された論文を、検索式「(タルク・or・talc・or・talcum)and(悪性胸水・or・癌性胸水・or・・癌胸水・or・ガ
ン性胸水・or・ガン胸水)」等により検索した79報から調査した。その結果、タルクを投与し、安全性について記載があった臨床報告11報のう
ち3報は同じ施設での使用経験を経時的に発表したものであり、症例が重複していたため、症例数が多い最新の臨床報告を採用した。また、
他の2報も同様であったため、同じ対応を行った。従って臨床報告は8報となった。
※2:・MEDLINE、EMBASE及びBIOSISに登録された論文及び学術会議録を検索式「(TALC+NT/CT・ OR・ TALC・ OR・ TALCUM・ OR・
STERITALC?)AND・(PLEURAL?・(2A)・EFFUS?・(2A) MALIGNAN?・OR・PLEURALEFFUSION,・MALIGNANT+NT/CT」等
により検索した965報から、Steritalc
®が投与された試験成績、ARDSの記載がある臨床報告、無作為化比較試験成績、又は症例数が50例
以上の試験成績が報告されている70報を対象とした。
●粒子径の大きなSteritalc
®での発現率は他社製タルク製剤と比較し低値でした。
・・Steritalc
®投与後のARDS発現率(0.4%、4/1,086例)は、他社製のタルク投与後の発現率(1.5%、
29/1,950例)と比べて低く、他社製タルクと製造元不明のタルクを合わせたその他のタルクでの発現
率(0.8%、46/6,010例)と比較しても低値でした。
■
タルクの種類別ARDS発現状況
タルクの種類
Steritalc
®他のタルク製剤
合計
他社製品
製造元不明
小計
対象症例数
1,086
1,950
4,060
6,010
7,096
ARDS発現頻度
4(0.4)
29(1.5)
17(0.4)
46(0.8)
50(0.7)
例数(%)
●高投与量(10g)での発現率が高値でした。
■
タルク製剤投与量別ARDS発現状況
タルク投与量
2g
3g
4g
5g
6g
8g
10g
不明
合計
対象症例数
1,373
94
947
*2,092
621
393
279
1,327
7,126
ARDS発現頻度
(0.9)
12
(0)
0
(0.5)
5
(0.6)
12
(0)
0
(0.5)
2
(4.3)
12
(0.5)
7
(0.7)
50
*:国内第Ⅱ相試験30例含む。ユニタルク(本剤)の投与量は、4gです。・
例数(%)
・なお、添付文書【使用上の注意】過量投与に、
「10gを超えるタルクを投与した場合に、急性呼吸不全
(急性呼吸窮迫症候群等)の発現率が高くなることが報告されている
1)」を記載しています。
1)Sahn・SA.・J・Bronchology・2002;・9(3):・223-7
3)ノーベルファーマ株式会社 社内資料:・悪性胸水に対する臨床試験
適正使用 の た め の フ ロ ー 適正使用 の た め の フ ロ ー ご 使用 の 前 に ご 使用 の 前 に ご 使用 に あた っ て ご 使用 に あた っ て 使用後 の 注意事項 Q&A Q&A 臨床成績 臨床成績 引用文献 引用文献 包装 包装
ユニタルク
®
使用後の注意事項
●ARDSの発現には、患者の全身状態や呼吸予備能が関連します。
・・患者の選択基準を比較的厳しく設定した国内第Ⅱ相試験(国内における医師主導治験)及び外国無作
為化比較試験:1,050例(20報
*)においてはARDSの発現は認められませんでした。
*:Maskell・et・al.・Am・J・Respir・Crit・Med・2004.・170.・377-82.・他
・・海外でSteritalc
®・4gを用いARDSが発症した1例は、呼吸不全と腫瘍の転移が認められていた症例で
あり、呼吸予備能が少なく全身状態の悪い患者
4)でした。
ユニタルク
®
投与によるARDS発症予防
ARDSの発現を予防するため、以下の点に十分な注意が必要です。
●タルクの使用量を5g以内に制限する
5)。
臨床報告より、タルク10g投与時のARDS発現率が高い結果が得られています。
・・本剤の用法・用量「通常、成人には、本剤(4g/バイアル)を日局生理食塩液50mLで懸濁して、胸膜腔
内に注入する」を厳守してください。
●両側肺同時のタルク胸膜癒着術を実施しない
5)。
・臨床報告より、タルク投与後にARDSを発現した症例では、両側にタルク投与が行われていた症例が存在
しました。
・「両側同時投与」を行った場合、片側に4gを投与すると計8gを投与することになり、タルクによる
ARDSの発現リスクが高まるため
1,・2,・5)、両側同時投与は推奨できません。
●同側肺の胸膜腔内に追加投与をしない
*。
・同側肺の胸膜腔内に本剤を「追加投与(ドレナージチューブ抜管前)」する場合、再注入することにより投
与量が2倍となりARDSの発現リスクが高まるため、再注入は推奨できません。
*:添付文書「用法・用量に関連する使用上の注意」より記載
●タルクを用いた胸膜癒着術中に胸膜生検を同時に行わない
*5)。
・胸膜生検と同時又は直後にタルクの胸膜内投与を行うと、タルクの全身への移行が増加するおそれがあ
り、呼吸不全等が発現する可能性があります。
*:添付文書「重要な基本的注意」より記載
●
全身状態が不良の患者及び重症肺疾患(著明な肺線維症及び肺気腫等)の患者に対しての投与は慎重
に行う
*。
・全身状態が不良の患者及び重症肺疾患(著明な肺線維症及び肺気腫等)の患者に対して本剤を投与す
ると、呼吸状態が悪化するおそれがあり、肺機能障害のある患者又は心機能障害のある患者に対しては
「慎重投与」となっています。
*:添付文書「慎重投与」より記載
→p.4参照
→p.4参照
→p.4参照
→p.4参照
1)Sahn・SA.・J・Bronchology・2002;・9(3):・223-7
2)奥村武弘.・肺癌(メジカルビュー社)2005:・132-5
4)Kelly・MG.・Eur・J・Intern・Med・2007;・18(8):・611
5)Janssen・JP.・Monaldi・Arch・Chest・Dis・2004;・61(1):・35-8
5
Q&A
Q
胸膜癒着術が適応となる患者さんはどのような患者さんですか?
悪性胸水による呼吸困難等の症状を有し、そのコントロールが治療上優先される患者さんが適
応となります。また、胸腔ドレナージチューブによる胸水排液で十分な肺の再膨張が認められる
患者さんで、胸水の排液により呼吸困難等の症状の緩和が得られる全身状態が比較的良好な
患者さん
*が対象となります。また、予想される生命予後は1ヵ月以上が望ましいとされていま
す
**。
*:・国内第Ⅱ相試験(国内における医師主導治験)
3)では悪性胸水排液後、Eastern・ Cooperative・ Oncology・ Group(ECOG)・
performance・status(PS)0〜2である患者としています。
**:がん患者の呼吸器症状の緩和に関するガイドライン2011年版
Q
胸痛と発熱への対応はどうすればよいですか?
胸膜癒着術は人工的に胸膜に炎症を起こすため、胸痛や発熱、CRP増加といった副作用はやむ
を得ない生体反応であるといえますが、患者さんの苦痛を取り除くための対処が必要な場合も
あります。
胸痛について
国内第Ⅱ相試験(国内における医師主導治験)
3)における胸痛の発現率は6.7%(2/30例)でした。
国内臨床報告における胸痛の発現率は43.0%(37/86例)でした。
外国臨床報告における胸痛の発現率は30.8%(812/2,637例)と、国内臨床報告とほぼ同じで
した。
国内第Ⅱ相試験では、本剤の投与前に1%塩酸リドカイン10mLを胸膜腔内に投与しています。
BTS(英国胸部疾患学会)のガイドラインにおいて、胸膜癒着剤の注入直前の局所麻酔薬(塩酸リドカ
イン)の胸膜腔内への注入を推奨しており
*、胸膜癒着剤の注入直後から認められる胸痛に対し、有効
です。
*:Roberts・ME,et・al.Thorax.2010;65(Suppl2):ii32-ii40
発熱について
国内第Ⅱ相試験(国内における医師主導治験)
3)における発熱の発現率は53.3%(16/30例)でした。
国内臨床報告における発熱の発現率は40.4%(55/136例)でした。
外国臨床報告における発熱の発現率は28.4%(1,013/3,567例)でした。
発熱の国内での発現頻度が高い理由は不明ですが、副作用とする発熱の程度の違いが推察されてい
ます。
体温は胸水排液開始前(36.6±0.4℃)に比べ、胸膜癒着術後1日(37.0±0.8℃)のみ有意に高く、
発熱は胸膜癒着術直後に一過性に発現することが認められました。
また、軽度が36.7%(11/30例)、中等度が16.7%(5/30例)であり、高度はなかったことから、解熱剤
でのコントロールが可能な発熱でした。
A
A
3)ノーベルファーマ株式会社 社内資料:・悪性胸水に対する臨床試験
適正使用 の た め の フ ロ ー 適正使用 の た め の フ ロ ー ご 使用 の 前 に ご 使用 の 前 に ご 使用 に あた っ て ご 使用 に あた っ て 使用後 の 注意事項 使用後 の 注意事項 Q&A 臨床成績 臨床成績 引用文献 引用文献 包装 包装
Q&A
Q
抗悪性腫瘍剤の投与はどうすればよいですか?
国内第Ⅱ相試験(国内における医師主導治験)
3)では、
「胸膜癒着術7日後まで併用禁止とし、そ
の後の全身化学療法薬としての使用は可とするものの、胸膜癒着術後30日までの胸腔内投与
は禁止とする。」としています。抗悪性腫瘍剤の投与開始時期は、胸膜癒着術後の患者さんの状
態をみてご判断ください。
Q
急性呼吸窮迫症候群(ARDS)発現時の対処法はどうすればよいですか?
ALI/ARDSの治療は、呼吸管理療法、薬物療法の2つに分けて考えられます。
低酸素血症を改善するために、酸素マスクによる酸素吸入で十分でない場合は、人工呼吸管理
を行います。
また、敗血症、肺炎などの原因となっている細菌感染症に対する抗菌薬療法や全身管理のため
に、水分や栄養の輸液を行います
*。ALI/ARDSの薬物療法は確立していませんが、ALI/
ARDS診療のためのガイドライン
6)を参照し、適宜ステロイド投与などを行ってください。
*:日本呼吸器学会ホームページ ALI:acute・lung・injury(急性肺障害)
Q
タルク懸濁液注入後の体位変換は必要でしょうか?
体位変換の有無でタルクの胸腔内分布や癒着成功率に差がないという報告
*がありますが、少
数例の試験であり、確立したものではありません。現状では、国内第Ⅱ相試験(国内における医
師主導治験)
3)での方法にならって体位変換を行うことを推奨します。
*:Mager・HJ,・et・al.・Lung・Cancer・2002,・36:77-82
Q
タルクを胸腔鏡下に噴霧して投与することは可能でしょうか?
海外ではタルク粉末を投与する方法(poudrage法)も行われていますが、本邦では懸濁液とし
てチューブより注入する方法(slurry法)のみ承認されていますので、懸濁液としてご使用くだ
さい。
A
A
A
A
3)ノーベルファーマ株式会社 社内資料:・悪性胸水に対する臨床試験
6)社団法人日本呼吸器学会ARDSガイドライン作成委員会・編.・ALI/ARDS診療のためのガイドライン・第2版.・秀潤社(東京)
Q
どのようなカテーテルを使用すればよいですか?
国内第Ⅱ相試験(国内における医師主導治験)
3)では、16~24Frのダブルルーメンカテーテル
を使用しています。ユニタルク
®は懸濁剤のため沈降しやすく、細い口径では詰まるおそれがあ
ります。
ユニタルク
®
の懸濁液を注入している時にカテーテルが詰まった場合はどの
ように対処すればよいですか?
Q
まず、日局生理食塩液でフラッシュします。その後、残りの懸濁液を注入する際は、再度よく振と
うして本剤の粒子を分散させてから注入してください。詰まりが解消しない場合は、カテーテル
の交換などをご検討ください。
Q
懸濁後、数時間が経過してからの投与は可能ですか?
本剤は非常に沈降しやすく、時間が経過すると沈殿物が固くなり再懸濁しづらくなります。懸濁
後は速やかに投与してください。
添付文書に「本剤の懸濁液を緩徐に注入すること。」とありますが、どれくらい
の速度で投与すればよいですか?
Q
急速な投与は避け、自然な圧力をかけながら30秒前後で投与してください。本剤の粒子が沈降
している場合は、シリンジを振って粒子を分散させながら投与してください。
間質性肺炎に対する注意はどのようすればよいでしょうか?
Q
間質性肺疾患があらわれることがあるので、咳嗽、呼吸困難、発熱等の臨床症状を十分に観察
し、異常が認められた場合には、胸部X線、胸部CT等の検査を実施してください。間質性肺疾患
が疑われた場合には、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行ってください。
A
A
A
A
A
3)ノーベルファーマ株式会社 社内資料:・悪性胸水に対する臨床試験
適正使用 の た め の フ ロ ー 適正使用 の た め の フ ロ ー ご 使用 の 前 に ご 使用 の 前 に ご 使用 に あた っ て ご 使用 に あた っ て 使用後 の 注意事項 使用後 の 注意事項 Q&A 臨床成績 引用文献 引用文献 包装 包装
有効性
30日後(又は中止時)の胸水再貯留の有無(有効性判定委員会
a)
による評価)
NPC-05
b)を用いた胸膜癒着術後30日(又は中止時)に83.3%[95%信頼区間:0.653-0.944]
(25/30例)で、胸水再貯留の抑制効果が認められました。
■
30日後(又は中止時)の胸水再貯留の有無(FAS)
無効例数=「部分有効」+「無効」、 二項検定(vs 無効例数)
FAS:最大の解析対象集団
:有効
:部分有効
:無効
:評価なし
0
50
100
(%)患者の割合
(n=30)
P
<0.001
83.3
(
25
)
3.3
(
1
)
3.3
(
1
)
10.0
(
3
)
有効率 %(n)
胸水再貯留の有無:
ドレイン抜管直後と胸膜癒着術後30日又は中止時の胸部X線を比較して判定した。
判定基準
有効:胸水の再貯留が認められない場合(抜管直後半胸郭の10%未満の貯留)
部分有効:胸水再貯留が抜管直後半胸郭の10%以上認められるものの、症状がない症例
無効:胸水再貯留が認められ有症状の場合
なお、
『部分有効』は、無効例として取り扱った。・
試験デザイン:非対照、非盲検、多施設共同臨床試験(6施設)・
対象:組織診又は細胞診により確定診断した癌性胸膜炎を有する悪性胸水患者30例
c)・
方法:・NPC-05・4gを生理食塩液50mLに懸濁し、薬液注入用チューブから胸膜腔内に緩徐に注入し、胸膜癒着術30日後(又は中止時)の胸水再
貯留の有無、呼吸困難の程度、疼痛(胸痛)の程度について評価した。
a)・有効性判定委員会:主要評価項目に規定した胸部X線写真を基に委員長及び委員が被験者情報をマスキングし、客観的に評価した。
b)・国内第Ⅱ相試験(国内における医師主導治験)はNovatech社(仏)より輸入した滅菌調整タルクであるSteritalc
®をそのまま治験薬(NPC-05)として使用し、実施された。
なお、国内一貫製造のユニタルク
®と治験薬NPC-05は品質に対する相対比較試験により同等であることが確認されている。
c)解析対象:安全性解析対象集団(SP)及び最大の解析対象集団(FAS)
:30例
6
国内第Ⅱ相試験(国内における医師主導治験)
3)
における臨床成績
3)ノーベルファーマ株式会社 社内資料:・悪性胸水に対する臨床試験
30日後(又は中止時)の胸水再貯留の有無[治験責任(分担)医師による評価]
NPC-05を用いた胸膜癒着術後30日(又は中止時)では、80.0%[95%信頼区間:0.614-0.923]
(24/30例)に胸水再貯留の抑制効果が認められました。なお、有効性判定委員会による評価と治験責任
(分担)医師による評価の一致率は92.6%(単純κ係数=0.571、95%信頼区間:0.162-0.981)で、両
者の判定はよく一致していました。
■
30日後(又は中止時)の胸水再貯留の有無(FAS)
:有効
:部分有効
:無効
:評価なし
無効例数=「部分有効」+「無効」、 二項検定(vs 無効例数)
FAS:最大の解析対象集団
0
50
100
(%)患者の割合
(n=30)
P
<0.001
80.0
(
24
)
10.0
(
3
)
3.3
(
1
)
6.7
(
2
)
有効率 %(n)
適正使用 の た め の フ ロ ー 適正使用 の た め の フ ロ ー ご 使用 の 前 に ご 使用 の 前 に ご 使用 に あた っ て ご 使用 に あた っ て 使用後 の 注意事項 使用後 の 注意事項 Q&A Q&A 臨床成績 引用文献 引用文献 包装 包装
30日後(又は中止時)の呼吸困難の程度
NPC-05を用いた胸膜癒着術後30日(又は中止時)の呼吸困難の程度(グレード0〜3)は、胸水排液開始
前に比べて有意に改善しました。
■
呼吸困難の程度の推移(FAS)
Wilcoxon符号付順位検定(vs 胸膜癒着術後30日又は中止時)
FAS:最大の解析対象集団
:呼吸困難なし
呼吸困難の程度
:活動度高~中
:活動度低
:寝たきり
0
50
100
(%)胸水排液開始前
P
<0.001
(n=30
) グレード013.3
(
4
)
66.7
グレード1(
20
)
20.0
グレード2(
6
)
グレード080.0
(
24
)
16.7
グレード1(
5
)
グレード30
(
0
)
グレード20
(
0
)
グレード33.3
(
1
)
呼吸困難の程度の割合(グレード0~3) %(n)
胸膜癒着術後30日
(又は中止時)
(n=30
) グレード0 グレード1 グレード2 グレード3■
胸膜癒着術前後における呼吸困難の程度の変化
解析対象
集団
呼吸困難の程度
(グレード)
胸膜癒着術後30日(又は中止時)
0:
呼吸困難なし
1:
活動度高~中
2:
活動度低
3:
寝たきり
FAS
(n=30)
胸水排液開始前
0:呼吸困難なし
4(13.3)
0(0)
0(0)
0(0)
1:活動度高〜中
16(53.3)
4(13.3)
0(0)
0(0)
2:活動度低
4(13.3)
1(3.3)
0(0)
1(3.3)
a)3:寝たきり
0(0)
0(0)
0(0)
0(0)
n(%)
:改善
:不変
:悪化
a)グレード2→3の1例は、原疾患の悪化に基づく重篤な有害事象(因果関係なし)の発現によるもの。
FAS:最大の解析対象集団
呼吸困難の程度:胸水排液前と胸膜癒着術後30日又は中止時の呼吸困難の程度を下記のグレードに従って判定した。
呼吸困難のグレード
グレード0:呼吸困難なし グレード1:活動度高〜中 グレード2:活動度低 グレード3:寝たきり
30日後(又は中止時)の疼痛(胸痛)の程度
胸膜癒着術後30日(又は中止時)の疼痛(胸痛)の程度(VAS)は、胸水排液開始前に比べて20.8±23.9
から14.3±24.7と有意に低下し、改善を認めました。
■
疼痛(胸痛)の程度の推移(FAS)
VAS:Visual Analogue Scale
平均±標準偏差 Wilcoxon 符号付順位検定(vs 胸水排液開始前)
FAS:最大の解析対象集団
50
40
30
20
10
0
(mm)疼痛
(胸痛)
の
程度
(
)
P
=0.022
胸水排液開始前
(n=30
)胸膜癒着術後30日
(又は中止時)
(n=29
)V
AS
疼痛(胸痛)の程度:胸水排液前と胸膜癒着術後30日又は中止時の疼痛(胸痛)の程度を下記のグレードに従って判定した。
疼痛(胸痛)のグレード
・疼痛(胸痛)の程度は、Visual・ Analogue・ Scale(VAS)により評価した。100mmの直線の目盛りのないスケールにおい
て、直線の左端は「痛みなし:0mm」、右端は「最大の痛み:100mm」とした。
本治験終了後に引き続き行われた調査研究
主要評価項目で有効であった25例における胸膜癒着術後60日及び90日の胸水再貯留抑制の有効率は、
それぞれ83.3%(20/24例)及び77.3%(17/22例)で、胸膜癒着効果の持続が確認されました。
適正使用 の た め の フ ロ ー 適正使用 の た め の フ ロ ー ご 使用 の 前 に ご 使用 の 前 に ご 使用 に あた っ て ご 使用 に あた っ て 使用後 の 注意事項 使用後 の 注意事項 Q&A Q&A 臨床成績 引用文献 引用文献 包装 包装
安全性
副作用(臨床検査値異常を含む)発現症例は、30例中27例(90.0%)に認められました。
主な副作用は、CRP増加24例(80.0%)、発熱16例(53.3%)、ALT(GPT)増加5例(16.7%)、AST
(GOT)増加4例(13.3%)、LDH増加4例(13.3%)、Al-P増加4例(13.3%)、便秘4例(13.3%)、倦怠
感4例(13.3%)、頭痛3例(10.0%)、アルブミン減少3例(10.0%)、カリウム増加3例(10.0%)でした。
(承認時)
副作用の重症度別では、高度が10%(3/30例)、中等度が46.7%(14/30例)、軽度が90%(27/30例)
であり、生命を脅かす高度な副作用は認められませんでした。
また、投与後の期間別では、投与後1〜7日までの発現率は86.7%(26/30例)、それ以降は30%以下に低
下しました。特に、発熱及びCRP増加は投与後1〜7日に集中して発現しました。
なお、本臨床試験では、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)は発現せず、重篤な副作用も認められませんでした。
国内第Ⅱ相試験(国内における医師主導治験)における副作用発現頻度
対象例数
30例
対象
全例
Grade 3以上
注)総発現例数/%(総発現例数/対象例数)
27
90.0
3
10.0
器官分類(SOC)
*副作用名(PT)
*例数
%
例数
%
胃腸障害
6
20.0
便秘
4
13.3
下痢
1
3.3
痔核
1
3.3
悪心
1
3.3
嘔吐
1
3.3
全身障害および投与局所様態
21
70.0
胸部不快感
2
6.7
胸痛
2
6.7
熱感
1
3.3
倦怠感
4
13.3
疼痛
1
3.3
発熱
16
53.3
感染症および寄生虫症
3
10.0
肺炎
1
3.3
皮膚感染
2
6.7
傷害、中毒および処置合併症
1
3.3
挫傷
1
3.3
臨床検査
24
80.0
2
6.7
ALT増加
5
16.7
1
3.3
AST増加
4
13.3
血中アルブミン減少
3
10.0
血中LDH増加
4
13.3
血中カリウム減少
1
3.3
血中カリウム増加
3
10.0
1
3.3
BUN増加
1
3.3
CRP増加
24
80.0
Ht減少
1
3.3
Hb減少
1
3.3
体重減少
1
3.3
白血球数増加
1
3.3
血小板数増加
2
6.7
血中ALP増加
4
13.3
代謝および栄養障害
2
6.7
食欲減退
2
6.7
筋骨格系および結合組織障害
2
6.7
背部痛
1
3.3
筋骨格硬直
1
3.3
良性、悪性および詳細不明の新生物
(嚢胞およびポリープを含む)
2
6.7
1
3.3
癌疼痛
2
6.7
1
3.3
神経系障害
3
10.0
頭痛
3
10.0
呼吸器、胸郭および縦隔障害
3
10.0
1
3.3
呼吸困難
2
6.7
1
3.3
口腔咽頭痛
1
3.3
血管障害
2
6.7
潮紅
1
3.3
起立性低血圧
1
3.3
*:MedDRA/J・13.0
適正使用 の た め の フ ロ ー 適正使用 の た め の フ ロ ー ご 使用 の 前 に ご 使用 の 前 に ご 使用 に あた っ て ご 使用 に あた っ て 使用後 の 注意事項 使用後 の 注意事項 Q&A Q&A 臨床成績 引用文献 包装
7
引用文献
1)Sahn・SA.・J・Bronchology・2002;・9(3):・223-7
2)奥村武弘.・肺癌(メジカルビュー社)2005:・132-5
3)ノーベルファーマ株式会社 社内資料:・悪性胸水に対する臨床試験
4)Kelly・MG.・Eur・J・Intern・Med・2007;・18(8):・611
5)Janssen・JP.・Monaldi・Arch・Chest・Dis・2004;・61(1):・35-8
6)社団法人日本呼吸器学会ARDSガイドライン作成委員会・編.・ALI/ARDS診療のためのガイドライン
第2版.・秀潤社(東京)
8
包装
ユニタルク胸膜腔内注入用懸濁剤4g:1バイアル
〔添付:採液針
注1・1個及びシリンジ
注2・1個〕
注1:ツートック(医療機器届出番号:27B1X00045000021)
注2:ニプロシリンジ(針なし)
(医療機器届出番号:27B1X00045000133)
製造販売元
ノーベルファーマ株式会社
【組成・性状】
販売名 ユニタルク胸膜腔内注入用懸濁剤4g 成分・含量 1バイアル中、粒子径を調整した滅菌調整タルク4g 添加物 なし 性状 白色~灰白色の微細な結晶性の粉末【効能・効果】
悪性胸水の再貯留抑制 《効能・効果に関連する使用上の注意》 本剤は悪性胸水の再貯留抑制のために使用し、腹水の減少を目的として本剤を使用しないこと。【用法・用量】
通常、成人には、本剤(4g/バイアル)を日局生理食塩液50mLで懸濁して、胸膜腔内に注入する。 《用法・用量に関連する使用上の注意》 1. 両側悪性胸水に対して、両側肺の胸膜腔内に本剤を同時投与した場合の有効性及び安全性は確 立していない。また、片側胸膜腔内に本剤を投与した後、本剤を対側胸膜腔内に投与した場合の 有効性及び安全性は確立していない。 2. 同側肺の胸膜腔内に本剤を追加投与(ドレナージチューブ抜管前)又は再投与した場合の有効 性及び安全性は確立していない。 3. 本剤と他の胸膜癒着剤との併用投与に関する有効性及び安全性は確立していない。【使用上の注意】
1. 慎重投与(次の患者には慎重に投与すること) (1) 肺機能障害のある患者又は心機能障害のある患者〔呼吸不全等が発現するおそれがある。〕 (2)間質性肺疾患のある患者〔間質性肺疾患が増悪するおそれがある。〕 2. 重要な基本的注意 胸膜生検と同時又は直後に本剤を胸膜腔内に注入することは避けること。〔呼吸不全等が発現する おそれがある。〕 3. 副作用 悪性胸水が貯留した患者を対象とした国内第Ⅱ相試験において安全性を評価した30例中、副作用 (臨床検査値異常を含む)発現症例は27例(90.0%)で、主な副作用は、CRP増加24例(80.0%)、 発熱16例(53.3%)、ALT(GPT)増加5例(16.7%)、AST(GOT)増加4例(13.3%)、LDH増加4例 (13.3%)、Al-P増加4例(13.3%)、便秘4例(13.3%)、倦怠感4例(13.3%)、頭痛3例(10.0%)、ア ルブミン減少3例(10.0%)、カリウム増加3例(10.0%)であった。(承認時) (1)重大な副作用 1) 急性呼吸窮迫症候群(頻度不明注1):急性呼吸窮迫症候群があらわれることがあるので、観 察を十分に行い、急速に進行する呼吸困難、低酸素症、両側性びまん性肺浸潤影等の胸部X 線異常等が認められた場合には適切な処置を行うこと。 2) 間質性肺疾患(頻度不明注2):間質性肺疾患があらわれることがあるので、咳嗽、呼吸困難、 発熱等の臨床症状を十分に観察し、異常が認められた場合には、胸部X線、胸部CT等の検査 を実施すること。間質性肺疾患が疑われた場合には、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な 処置を行うこと。 3) ショック、アナフィラキシー(頻度不明注2):ショック、アナフィラキシーがあらわれることがあ るので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。 (2)その他の副作用 次のような副作用があらわれた場合には、症状に応じて適切な処置を行うこと。 分類 頻度 10%以上 3~10%未満 頻度不明注1 感染症 肺炎、皮膚感染 創傷感染、敗血症 新生物 癌疼痛 代謝・栄養 食欲減退 精神・神経 頭痛 錯乱状態 心・血管 潮紅、低血圧 うっ血性心不全、徐脈性不整脈 呼吸器 呼吸困難、口腔咽頭痛 呼吸不全、呼吸抑制、肺水腫、膿胸、肺塞栓症、気胸 分類 頻度 10%以上 3~10%未満 頻度不明注1 消化器 便秘 悪心、嘔吐、下痢、痔核 皮膚・ 皮下組織 そう痒症、皮下気腫 筋骨格 背部痛、筋骨格硬直 全身・ 投与局所 発熱、倦怠感 胸 部 不 快 感 、胸 痛 、熱感、疼痛、体重減少 臨床検査 ALT(GPT)増加、AST(GOT) 増加、アルブミン減少、カリウ ム増加、LDH増加、CRP増加、 Al-P増加 カリウム減少、BUN増 加、Ht減少、Hb減少、白 血球数増加、血小板数 増加 注1:国内外の公表論文に基づく副作用については頻度不明とした。 注2:自発報告において認められている副作用については頻度不明とした。 4. 妊婦、産婦、授乳婦等への投与 (1) 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される 場合にのみ投与すること。〔妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。〕 (2) 授乳中の婦人に投与する場合には授乳を中止させること。〔授乳中の投与に関する安全性は確 立していない。〕 5. 小児等への投与 小児等に対する安全性は確立していない。〔使用経験がない。〕 6. 過量投与 (1)症状 10gを超えるタルクを投与した場合に、急性呼吸不全(急性呼吸窮迫症候群等)の発現率が高く なることが報告されている。 (2)処置 過剰に投与された本剤は日局生理食塩液による洗浄によって部分的に除去することが可能であ る。 7. 適用上の注意 (1)投与(注入)経路 本剤は胸膜腔内注入のみに使用し、他のいかなる注射経路(静脈内、筋肉内、皮下、皮内等)にも 投与しないこと。また、本剤を懸濁液としないで直接胸膜腔内に噴霧する方法では、使用しない こと。 (2)調製方法 本剤の使用にあたっては、「取扱い方法」を熟読すること。 (3)投与(注入)方法 懸濁液の吸引及び注入には、添付の採液針及びシリンジを用いること。 1)注入前 ・ 十分な胸水のドレナージを行い、十分な肺の再膨張を認めた後に本剤を胸膜腔内に注入する こと。 ・ 胸水のドレナージには、薬液注入用の側管付き胸部排液用カテーテルを用いること。 2)注入時 ・ 本剤の懸濁液は、注入直前によく振とうし、本剤の粒子を分散させること。 ・ 懸濁液を胸膜腔内に緩徐に注入すること。 3)注入後 ・ カテーテルの薬液注入用の側管より、懸濁液注入と同じ注入速度で、日局生理食塩液50mL を用いてフラッシュし、カテーテルをクランプすること。 ・ クランプ後、懸濁液を胸膜腔内に行き渡らせるように、可能な姿勢の範囲で15分毎に、クラン プを外すまで患者の体位を変換することが望ましい。 ・ 注入2時間後にクランプを開放し、低圧持続吸引器を用いて陰圧(目安:-10cmH2O)で胸 水を持続吸引し、1日の排液量が150mL以下(目安)になったら抜管すること。 ・ バイアルは1回限りの使用とし、使用後は廃棄すること。 8. その他の注意 コルチコステロイドを全身投与されている患者では、胸膜癒着が起こりにくいことが報告されて いる。【包装】
ユニタルク胸膜腔内注入用懸濁剤4g:1バイアル 〔添付:採液針注3 1個及びシリンジ注4 1個〕 注3:ツートック(医療機器届出番号:27B1X00045000021) 注4:ニプロシリンジ(針なし)(医療機器届出番号:27B1X00045000133)【警告】
本剤の投与により急性呼吸窮迫症候群があらわれ、死亡に至った例も報告されている。急速に進行する呼吸困難等の臨床症状に注意するとともに、胸部
X線検査の実施等、観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
〔「慎重投与」、
「重要な基本的注意」、
「重大な副作用」の項参照〕
【禁忌(次の患者には投与しないこと)】
本剤又はタルクに対し過敏症の既往歴のある患者
日本標準商品分類番号 874299 承 認 番 号 22500AMX01801000 承 認 年 月 2013年9月 薬 価 収 載 年 月 2013年11月 販 売 開 始 年 月 2013年12月 貯 法 室温保存 使 用 期 限 外箱に表示 * *2018年3月改訂(第5版) [文献請求先・製品情報お問い合わせ先] ノーベルファーマ株式会社 カスタマーセンター フリーダイヤル:0120-003-140 受付時間:平日9:00~18:00(土・日・祝日、会社休日を除く) 医療関係者向けサイト:http://nobelpark.jp/ ●詳細は添付文書等をご参照ください。 ●警告・禁忌を含む使用上の注意の改訂に十分ご留意ください。製造販売元