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目次 1. 序論 4 2. 風向による幹折れ抵抗性の差 はじめに 2-2. 供試木 2-3. 試験方法 樹冠水平投影画像の取得 樹幹断面画像の取得 限界風速の算出 2-4. 試験結果と考察 3. 根返り抵抗の樹種間差 はじめに

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緑化木樹種の樹形による耐風性の評価

北海道大学 大学院農学院

環境資源学専攻 修士課程

藤田 歩

平成 25 年度 修士論文

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2

目次

1. 序論 …4 2. 風向による幹折れ抵抗性の差 …5 2-1. はじめに 2-2. 供試木 2-3. 試験方法 2-3-1. 樹冠水平投影画像の取得 2-3-2. 樹幹断面画像の取得 2-3-3. 限界風速の算出 2-4. 試験結果と考察 3. 根返り抵抗の樹種間差 …15 3-1. はじめに 3-2. 供試木 3-2-1. 調査地 3-2-2. 樹種 3-3. 試験方法 3-3-1. 樹冠水平投影画像の取得 3-3-2. 根返り抵抗の指標 3-4. 試験結果と考察 4. 樹冠偏倚によるねじりモーメント …28 4-1. はじめに 4-2. 供試木 4-3. 試験方法 4-3-1. 樹幹の傾斜角と偏心距離の算出 4-3-2. ねじりせん断応力の指標 4-4. 試験結果と考察 5. 結論 …34 6. 引用文献 …35 7. 謝辞 …36 8. 付録 …37 8-1. GIMP による画像処理方法 8-2. 樹冠の写真の二値化 8-3. 樹冠の二値画像の遠近補正

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3 9. 資料 …38 9-1. 樹幹断面画像 9-2. 樹冠水平投影画像 9-2-1. 風向による幹折れ抵抗性の差で用いた供試木 9-2-2. 樹種間差で用いた供試木 9-3. 各樹種のデータ 9-3-1. 風向による幹折れ抵抗性の差の評価で用いたデータ 9-3-2. 樹種間差の評価で用いたデータ

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4 1. 序論 都市緑化木は住民に安らぎや癒しなどの心理的効果を与え、生態系の維持や気温の緩 和作用の機能も有している。しかしながら同時に落葉処理や害虫駆除、倒木・落枝によ る人的・物的被害の恐れがあるなどの難点も抱えており、それらを防止するための適切 な管理が重要である。特に倒木は1 回の被害の程度が大きく、人的被害や器物破損、電 線に倒れ掛れ停電を引き起こすなど被害の幅も大きい。札幌市内では実際に、年に2,3 回ほど緑化木の倒木等による事故が起きている。しかし公園内の樹に関しては、人件費 などの事情から全部の木を1 本 1 本記録・管理してはいない。したがって、目視で危険 だと思われる緑化木を抽出してから精密に診断を行っている。 目視診断の内容は樹勢、病害、枝葉の枯死など生理的要因がほとんどである。しかし 樹木の耐風性評価においては生理的要因だけではなく、力学的要因も複合して考えなく てはならない。力学的要因は主に、樹形や強度特性によって決定される。強度特性に関 しては、過去の文献データを参考にすることで、ある程度は推定することが出来る。し かし樹形に関しては、そのようなデータは少なく、樹高や枝下高、幹周、枝張りの長さ を用いて概算されるケースが多い。 本研究の目的は、緑化木の樹形の計測を行い、樹形要素の耐風性への影響を考察した。 具体的には以下の3 つの観点から、樹種間において比較した。 ・風向による幹折れ抵抗性の差 ・根返り抵抗の樹種間差 ・樹冠偏倚によるねじりモーメント これらの結果から、樹形が耐風性に及ぼす影響、緑化木の管理において着目すべき点 について検討を行った。

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5 2. 風向による幹折れ抵抗性の差 2-1. はじめに 樹木の幹折れに対する限界風速 vmax(m/s)は以下の式(1)で求められる。

𝑣

max

= √

2∙MOR∙𝑍𝐴∙𝜌∙𝐶 D∙𝐿 …(1) ここで、MOR:曲げ強さ(Pa)、Z:断面係数(m3)、A:樹冠の水平投影面積(m2)、ρ 空気密度(kg/m3)、C D:抗力係数、L:風心高さと対象断面高さとの距離(m)である。 立木の幹折れ限界風速を決定する要因の中で樹冠面積と樹幹の断面係数は方位によ って値が変わる。そこで、各供試木において30°ずつ計 6 方向において樹冠水平投影 図を取得し、樹冠面積を算出した。合わせて、かたどり法によって、胸高位における樹 幹断面画像を取得し、樹幹の断面係数を算出した。 算出した断面係数と樹冠面積の、方位による差に相関があるか比較した。また、以上 の2 つの値を用いて、方位ごとの幹折れ限界風速を算出し、各供試木において比較した。 また、方位別の幹折れ限界風速が断面係数や樹冠面積、供試木の位置関係と相関が見ら れるか検討した。

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2-2. 供試木

本 実 験 で は 北 海 道 大 学 札 幌 キ ャ ン パ ス 内 の ハ ル ニ レ(Ulmus davidiana var.

japonica) 7 本を供試木とした(図 1、表 1)。ハルニレは一般的に腐朽なしでは、枝折れ はあっても幹折れはないとされている。しかし2004 年の台風によって北海道大学の中 央ローンにて幹折れした例(図 2)もある。 図3 から分かるように、供試木の樹高は 25m 以下で頭打ちとなっており、北大構内 のハルニレの樹高は、おおよそ25m 以下だと予測された。 No 個体No(不明なものは空白) 胸高直径(mm) 供試木の位置(図 2 参照) 1 346 A 2 409 478 B 3 412 376 B 4 345 237 C 5 348 306 C 6 343 197 C 7 340 561 C 図1. 供試木の位置 (A:1 本, B:2 本, C:4 本) A B C

農学部

表1. 供試木一覧(胸高直径は周囲長から決定)

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7

図2. 2004 年の台風によって幹折れしたハルニレ

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8 2-3. 試験方法 2-3-1. 樹冠水平投影画像の取得 樹冠水平投影画像は樹冠を写真におさめ、二値化、遠近補正をすることで得た(図 4)。 本実験では、6 方位それぞれにおいて 180°反対の 2 組の方位があるが、より適切に 樹冠すべてを写真におさめられる方位角を測定角とした。 測定角における樹冠写真の撮影は、樹冠がちょうど画面内に収まるように撮影した。 この画像を二値化して台形補正することで遠近補正をした(池田 2008)。 ただし今回はビットマップグラフィック編集・加工ソフト「GIMP」(フリーソフト)を 使用した。GIMP での具体的な編集方法については、本稿の付録にて補足した。 図4. 樹冠の写真と二値画像の例

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9 2-3-2. 樹幹断面画像の取得 樹幹断面画像はかたどり法(Koizumi et al. 2011)を用いて作成した(図 5)。 また本実験では、新たにかたどりゲージを作成し、市販のものと2 種類を供試木の径 級に合わせて使用した。作成したかたどりゲージは木材の膨潤収縮によってアルミパイ プを通す穴が変形しないように、アルミパイプより一回り太いアルミパイプを穴に埋め 込んだ(図 6)。かたどりゲージの模式図(平面図と正面図)と規格を図 7、表 2 に示した。 また、樹幹断面画像も樹冠水平投影画像同様に、GIMP を使用した。 なお今回の実験では腐朽による内部の空洞の影響は考慮しなかった。 図6. かたどりゲージの穴の拡大図 図5. 樹幹断面画像の例

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10 かたどりゲージA(自作) かたどりゲージB(市販) L(mm) 633 293 l (mm) 450 150 φ (mm) 6.0 1.0 Φ(mm) 7.5 アルミパイプの本数 58 293 表2. かたどりゲージの規格 図7. かたどりゲージの模式図

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2-3-3. 限界風速の算出

樹冠面積Aと、風心高さと対象断面高さ(本試験では胸高位)との距離Lは樹冠の水平 投影画像から、樹幹の断面係数Zは樹幹断面画像から算出した。これらの値と、Wood Hand Book (Table 5-3a “ Elm American の 生 材 ” ) よ り 引 用 し た 曲 げ 強 さ (MOR=50MPa)と空気密度(ρ=1.2kg/m3)、抗力係数(CD=0.3)を式(1)に代入し、幹折れ限

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12 2-4. 試験結果と考察 図8 に、各供試木の 6 方位について求めた断面係数と樹冠面積の変動係数を示した。 断面係数のバラツキと樹冠面積のバラツキの間に相関は見られなかった。したがって樹 幹断面が正円に近くても、樹冠面積が方位によって大きく変わる個体も存在することが 考えられた。 図9 に、各供試木の 6 方位について求めた幹折れ限界風速の最大値と最小値、平均値 を示した。方位ごとの幹折れ限界風速のバラツキは、径級に関係ないと考えられた。ま た、方位による幹折れ限界風速の差が、24.6m/s にもなった供試木もみられた。したが って緑化木の目視診断においては、一番危険である方位を見つけるか、または全方位か ら確認することが望ましいと考えられた。 図9. 各供試木の幹折れ限界風速の最大・最小・平均値 図8. 各供試木の断面係数と樹冠面積の変動係数

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13 そこで、幹折れ限界風速が一番小さくなる方位を推定する指標を検討した。 各供試木において、方位別の幹折れ限界風速と樹冠面積との間に負の相関が見られた (図 10)。しかし、今回の供試木は円形に近い断面形状をしており、各供試木の方位によ る断面係数の変動係数は、2~7%でしかない。したがって幹折れ限界風速は、断面係数 よりも樹冠面積に高い相関を示したと考えられた。 樹幹断面が円形に近い緑化木を管理するのであれば、樹冠面積が幹折れを防ぐ樹形 要素の指標といえるだろう。したがって幹折れの危険度を診断する場合は、樹冠面積が 比較的大きい方位を、優先的に診断すると良いと考えられた。 図10. 各供試木の樹冠面積と幹折れ限界風速 (データ要素の、同一のマーカーは同一の供試木を示す)

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14 次に植栽位置が近い供試木を比較した。表3 に植栽位置が近い供試木の、幹折れ限界 風速の最大・最小値が算出された方位を示した。供試木の位置B の 2 本、C の 4 本と も方位による幹折れ限界風速に傾向は見られなかった。これは造林木と違い、緑化木は 周囲の建物などの障害物により風の流れが複雑な乱流に晒されており、幹折れ抵抗に関 して、風に適応した樹形をとることが難しいからだと考えられた。したがって比較的近 くにある緑化木同士でも、1 本ずつ危険な方位を考慮しなくてはならない。 表3. 供試木の位置による幹折れ限界風速の比較 供試木の位置 (図 1 参照) B C No 2 3 4 5 6 7 幹折れ限界風速の 最大値 北 北 東 -南南西 西-東 西-東 東 北 東 -西南西 西 北 西 -東南東 北 北 東 -南南西 幹折れ限界風速の 最小値 北 北 西 -南南東 西 北 西 -東南東 東 北 東 -西南西 北 北 西 -南南東 西-東 北 北 西 -南南東

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15 3. 根返り抵抗の樹種間差 3-1. はじめに 風圧力によって根鉢に働くモーメントMw(N・m)は以下の式(2)で与えられる。

𝑀

W

=

𝐴∙ℎ∙𝐶

D

∙𝜌∙𝑣

2

2

…(2) ここで、A:樹冠の水平投影面積(m2)、h:風心高(m)、CD:抗力係数、ρ:空気密度(kg/m3)、 v:風速(m/s)である。 風圧力によって根鉢に働くモーメントMwに対して樹木が根返りを起こすかは、根鉢 の状態、土壌条件、菌害など様々な要素によって決定されるが、根鉢の状態や土壌条件 などは目視による判断が難しい。 しかし、樹木の転倒モーメント MC(N・m)は、既往の引き倒し試験(玉手ら 1965、深 見ら 2011、茅島ら 2013)より胸高直径D B(m)の 2~4 乗の回帰式に当てはまることが 分かっている(式(3))。胸高直径ならば、目視でも判断しやすい要素である。

𝑀

𝐶

= 𝑎𝐷

B

𝑏

…(3) ここで、a,b は実数である。ただし、b はおおよそ 2~4 の範囲に収まる。 本試験では、地上部の樹形が根返り抵抗に及ぼす影響を、樹形要素(樹冠面積、風心 高、胸高直径)からなる指標を用いて、樹種間差で比較した。また、各樹種において、 径級が根返り抵抗に及ぼす影響について比較した。 根返りへの抵抗性の観点から、どの樹種が緑化木として最適か、樹種選定で考慮すべ き点について検討した。

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16 3-2. 供試木 3-2-1. 調査地 北海道大学札幌キャンパス構内と札幌市内の公園 17 カ所、計 18 カ所に生育してい る緑化木について調査を行った(表 4)。札幌市では、公園内の樹については基本的にせ ん定を行っていないため、これら供試木は自然樹形だと考えられた。 調査地 供試木本数 地域区分 北海道大学 18 北区 太平公園 3 北区 屯田西公園 7 北区 屯田南緑地 2 北区 百合ガ原公園 1 北区 ひのまる公園 1 東区 伏古公園 5 東区 美香保公園 8 東区 モエレ沼公園 7 東区 農試公園 21 西区 発寒西陵公園 4 西区 宮丘公園 7 西区 中島公園 12 中央区 円山公園 3 中央区 川下公園 10 白石区 北郷公園 4 白石区 月寒公園 3 豊平区 手稲稲積公園 1 手稲区 表4. 調査地一覧

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17 3-2-2. 樹種 供試木の樹種を選定するにあたり、札幌市が策定した「公園で使用する緑化樹種(中 高木性)の区分」(札幌市環境局 2006)を参照した。これは札幌市が公園における植栽樹 種を選定するために、考慮すべき樹種特性を樹種ごとに区分したものである。今回は機 能性と管理容易性、郷土性の3 点の樹種特性から、様々な組み合わせになるように供試 木の樹種を選定した(表 5)。 ※ただし、クロポプラは供試木の径級のバラツキが著し く、樹種間差で比較するには信用するに値しないデータだったため、樹種間差をみる時 は省いた。 機能性 基調:長く生き続けて地域の骨格を形成する樹種 添景:花や実や紅葉など、観賞価値に優れた樹種 早生:厳しい環境下でも生育でき、成長の早い樹種(早期緑化樹) 管理容易性 ◎:民地との離れを確保すれば、問題の起きにくい樹種 ○:樹冠が大きくなるので、使用にあたっては、十分なスペースを確保する必要がある樹種 ▲:身近な公園での使用はなるべく避けたい樹種(注:使用禁止ではなく、郊外の公園での使 用であったり、十分な生育条件を確保して維持管理手間を省略できる、などの配慮が必要で ある樹木) 郷土性 在来:本来北海道に生育している樹種 外来:北海道外や外国から持ち込まれた樹種 樹種 供試木本数 機能性 管理容易性 郷土性 トチノキ 22 基調 ◎ 在来 ナナカマド 17 添景 ◎ 在来 シラカンバ 15 早生 ▲ 在来 ニセアカシア 10 早生 ▲ 外来 ハルニレ 10 基調 ○ 在来 エゾヤマザクラ 9 添景 ◎ 在来 シンジュ 8 早生 ▲ 外来 プラタナス 7 基調 ▲ 外来 イチョウ 6 基調 ○ 外来 ※クロポプラ 5 早生 ▲ 外来 ヤチダモ 4 基調 ○ 在来 カツラ 4 基調 ◎ 在来 表5. 供試木樹種と樹種特性 凡例

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18 3-3. 試験方法 3-3-1. 樹冠水平投影画像の取得 2-3-1 と同様に、撮影した画像を二値化、遠近補正することで樹冠水平投影画像を得た。 ただし、今回は各供試木に対し、6 方向ではなく、樹幹が最も傾いていると思われる 1 方向 から撮影を行った。これは、このデータを 4 章での試験にも利用するためである。樹幹の 傾きは、目視によって判断した。 また、2-3-1 は画像編集の容易さから、樹冠がちょうど画面内に収まるように撮影し たが、本試験では樹幹も納まるように撮影を行った(図 11)。 図11. 樹冠水平投影画像の例

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19 3-3-2. 根返り抵抗の指標 本研究では、樹形要素(樹冠面積、風心高、胸高直径)において、式(3)を式(2)で除した 値を根返り抵抗の指標として用いた(式(4))。 樹木の転倒モーメントMC(N・m)は、既往の引き倒し試験より胸高直径D B (m)の 2~4 乗の回帰式に当てはまることが分かっていると前述した。そこで本研究では、用いる指 標が無次数になることを考慮し、3 乗に回帰することにした。 根返り抵抗の指標 :

𝐷

B

3

𝐴∙ℎ

…(4) 根返り抵抗の指標が大きいほど、根返りに強い傾向を示す。 Aとhは樹冠水平投影画像から、D Bは輪尺を用いて計測した周囲長から、それぞれ 算出した。

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20 3-4. 試験結果と考察 各樹種の根返り抵抗の指標𝐷𝐵𝐻3𝐴 ∙ ℎの平均値と標準偏差を図12 に示す。樹形要素 による根返り抵抗に関する指標は、エゾヤマザクラとニセアカシアの平均値が大きくな った。 しかし、2004 年の台風 18 号での公園内の樹木の被害は、サクラ類とニセアカシアが 多く、半数が根返りだった(北海道立林業試験場緑化樹センター 2005)。これは樹形要 素以外に重要性が高い要素があるからだと考えられた。特に、ニセアカシアは樹齢が高 くなると、ベッコウタケなどによる腐朽が発生しやすい生理的弱点をもつことも考慮し なくてはならない。 また、抗力係数や倒伏モーメントの胸高直径との回帰式など、樹形要素以外にも樹種 間差があるため、それらも含めて根返り抵抗性を検討することが望ましい。 なお、全樹種間で根返り抵抗の指標において統計的な有意差はなかった。 図12. 根返り抵抗の指標の樹種間差

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21 次に胸高直径と根返り抵抗の関係について樹種間差で比較した。 各樹種の形状比と根返り抵抗を図13~23 に示した。 図13. 胸高直径と根返り抵抗の指標 (イチョウ) 図14. 胸高直径と根返り抵抗の指標 (エゾヤマザクラ) 図15. 胸高直径と根返り抵抗の指標 (カツラ) 図16. 胸高直径と根返り抵抗の指標 (シラカンバ) 図17. 胸高直径と根返り抵抗の指標 (シンジュ) 図18. 胸高直径と根返り抵抗の指標 (トチノキ)

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22 図22. 胸高直径と根返り抵抗の指標 (プラタナス) 図19. 胸高直径と根返り抵抗の指標 (ナナカマド) 図20. 胸高直径と根返り抵抗の指標 (ニセアカシア) 図21. 胸高直径と根返り抵抗の指標 (ハルニレ) 図23. 胸高直径と根返り抵抗の指標 (ヤチダモ)

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23 トチノキを除いた樹種に関しては、根返り抵抗の指標と胸高直径には正の相関が見ら れた。トチノキに関しては、径級が限られたことが原因だと考えられた。また、多くの 樹種が線形回帰に近い相関を示しており、各樹種の線形回帰における相関係数を表6 に 示した。 樹種 相関係数 イチョウ 0.826 エゾヤマザクラ 0.620 カツラ 0.990 シラカンバ 0.849 シンジュ 0.701 トチノキ 0.193 ナナカマド 0.640 ニセアカシア 0.456 ハルニレ 0.869 プラタナス 0.674 ヤチダモ 0.320 表6 より、トチノキとニセアカシア、ヤチダモには相関が見られなかったが、他の樹 種に関しては相関が幾分かは見られた。そこで樹種間で比較するために、相関係数が 0.6 以下の 3 樹種(トチノキ、ニセアカシア、ヤチダモ)以外には線形近似曲線を用いた。 これについては4 パターンに分類して検討した。 まず図24 だが、エゾヤマザクラに着目した。エゾヤマザクラは他の樹種と比べ、径 級が小さいころから根返り抵抗の指標が大きく、径級が大きくなるにつれ一層指標も大 きくなった。したがってエゾヤマザクラは、樹形要素の観点から言えば、どのような径 級でも根返りに関して注意する必要性は低く、大きな径級のものは必要ないと考えられ た。 表6. 各樹種の胸高直径と根返り抵抗の相関係数

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24 次に図25 では、ハルニレとプラタナスに着目した。これらの樹種は他の樹種と比べ、 径級が小さいころは根返りの抵抗が小さいが、径級が大きくなるにつれ抵抗の指標も大 きくなった。胸高直径が800mm 以上の大径木になると、エゾヤマザクラを除く他樹種 よりも抵抗の指標が大きくなると予測された。したがってこのような樹種は、径級が十 分に大きくなるまで、根返りの危険性を考慮して管理すべきだと考えられた。 図24. 胸高直径と根返り抵抗の指標 (エゾヤマザクラに着目) 図25. 胸高直径と根返り抵抗の指標 (ハルニレ、プラタナスに着目)

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25 図26 では、シラカンバに着目した。シラカンバは他の樹種と比べ、径級の大小に関 わらず、根返り抵抗の指標が小さい値を推移している。シラカンバは、径級の大小に関 わらず、根返りの危険性を考慮した管理が必要だと考えられる。 図27 では、イチョウとカツラ、シンジュ、ナナカマドに着目した。これらの樹種は 前述した樹種と比べ、平均的な特徴を示している。図24、25 で選別した樹種ほど極端 ではないが、径級が大きくなるにつれ、根返り抵抗の指標も大きくなるため、径級が十 分に大きくなるまで、根返りの危険性を考慮して管理すべきだと考えられる。また大径 木となっても、根返りへの危険性を比較的考慮すべきであろう。 図26. 胸高直径と根返り抵抗の指標 (シラカンバに着目) 図27. 胸高直径と根返り抵抗の指標 (イチョウ、カツラ、シンジュ、ナナカマドに着目)

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26 線形回帰の相関係数の低かった3 樹種(トチノキ、ニセアカシア、ヤチダモ)だが、ト チノキは径級が、ヤチダモは供試木数が限られたことが、一因だと考えられた(図 18、 23)。ニセアカシアに関しては、根返り抵抗の指標のバラツキが大きく(図 20)、変動係 数は60.7%であった。したがって、ニセアカシアは個体ごとで根返りへの抵抗性に大き なバラツキがあり、他の樹種よりも一層の注意をするべきであろう。 以上から、樹形要素の観点から根返りへの抵抗性を評価した場合、エゾヤマザクラが 比較的優秀な樹種だと考えられた。また、ニセアカシアは、こまめな管理を必要とする 樹種だと考えられた。その他の樹種に関しては、緑化木選定の際に「大径木にしたいか 否か」で、4 種類に分けられる樹種群を 1 つの指標として考慮すると良いのではないだ ろうか。

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27 図28 に形状比と根返り抵抗の指標との相関を示した。この 2 つの指標の相関は累乗 関数として近似でき、相関係数は0.921 と高い相関を示した。既存の研究(渋谷ら 2011) と同様に、形状比と耐風抵抗性は高い相関があることが分かった。したがって、樹形要 素から根返りの抵抗性について判断する場合、形状比を用いることで、樹冠面積の計測 を省略することができると考えられた。 図28. 形状比と根返り抵抗の指標

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28 4. 樹冠偏倚によるねじりモーメント 4-1. はじめに 風圧力を受ける際に、樹冠の風心が主幹上にない場合、樹木にはねじりせん断応力が 働く。ねじりせん断応力は、それだけでは樹木が破壊されることは少ないが、曲げやせ ん断など他の力と複合して、座屈やねじりせん断破壊などの影響を及ぼす(図 29、30)。 根元から直線テーパーを持つ樹木の、x(m)の高さで樹冠に働くねじりせん断応力τ (N/m2)は以下の式(5)で与えられる。

𝜏 =

8∙𝐴∙𝑒∙𝐶

D

∙𝜌∙𝑣

2

π∙(𝐷

0

−𝑥∙𝜑)

3

…(5) ここで、A:樹冠の水平投影面積(m2)、e:偏心距離(m)、CD:抗力係数、ρ:空気密度 (kg/m3)、v:風速(m/s)、D 0:根元直径(m)、φ:テーパー率である。 ねじりせん断応力は、風圧力と樹幹径、偏心距離によって決定される。 本試験では、樹形の要素からねじりせん断応力の指標を決め、ねじりせん断応力と高 い相関を示す樹形要素について検討した。樹幹の傾斜とねじりせん断応力に相関がある と予想し、樹幹が最も傾いている方位の樹冠水平投影画像を取得し、ねじりせん断応力 の指標を算出した。ねじりせん断応力の指標と樹形要素を比較し、ねじりせん断応力に 対して相関のある要素を推定した。また樹種間差についても比較した。 図29. シェル座屈による破壊例 図30. ねじりせん断破壊の例

(29)

29

4-2. 供試木

3-3-1 で述べたように、3 章と同じ画像を用いるため、供試木に関しては 3-2-2 の樹 種と同様である。ただし3-2-2 からハルニレのデータ 9 本を除いた。これらは根元まで 適切に撮影さていなかったため、樹幹傾斜及び偏心距離が算出できなかったためである。

(30)

30 4-3. 試験方法 4-3-1. 樹幹の傾斜角と偏心距離の算出 樹幹の傾斜角θ (°)と偏心距離e (m)は、樹冠水平投影画像を用いて算出した。まず、 根元の中心から枝下高の樹幹の中心に引いた直線から、樹幹の傾斜角を算出した(図 31)。 枝下高の樹幹が葉で隠れていた場合は、落葉後に写真に収めるか元の画像に記録して対 応した。偏心距離は、その直線と風心との距離である(図 32)。

θ

図31. 樹幹の傾斜角の例 図32. 樹冠の偏心距離の例

e

(31)

31 4-3-2. ねじりせん断応力の指標 式(5)から、樹形要素であるA、e、樹幹径を用いてねじりせん断応力の指標とした。 式(5)より、樹幹径が小さいほどねじりせん断応力は大きくなるため、本来ならば樹幹 径が最も小さくなるであろう枝下高における樹幹径を求めることが望ましい。しかし本 試験においては、ねじりせん断応力そのものを求める訳ではなく、指標を用い比較する ことが目的である。したがって、樹幹径は扱いやすい指標として胸高直径D B(m)を用 いた(式(6))。 ねじりせん断応力の指標:

𝐴∙𝑒

𝐷

B

3 …(6)

ねじりせん断応力の指標が大きいほど、ねじりせん断応力の値が大きくなる傾向を示 す。Aとeは樹冠水平投影画像から、D Bは輪尺を用いて計測した周囲長から、それぞ れ算出した。

(32)

32 4-4. 試験結果と考察 図33 に樹幹の傾斜とねじりせん断応力の指標(以下:A・e /D B3)の関係を示した。予想 と反して、樹幹が傾いていない樹木においてA・e /D B3 が比較的大きな値をとるものが見ら れた。樹幹の傾斜が大きい供試木が少ないことも考えられるが、今回の試験からは樹幹の 傾斜が大きい緑化木に関しては、ねじりせん断応力を考慮する必要性は小さいと考えられ た。ただし、そういった緑化木でも樹幹の傾斜が小さくなる方位で見た場合、A・e /D B3 が 大きくなるかもしれない。その点に関しては、方位別に計測する試験が必要だろう。 目視で判断する場合、樹幹の傾きが小さいほど、どれほど樹冠に偏倚があるかは判断し やすい。したがって、ねじりせん断応力に関しては、目視にてある程度判断できると考え られるだろう。 樹幹の傾斜同様に、A・e /D B3 との相関が見られたのが形状比であった(図 34)。形状比が 大きいほど、A・e /D B3 のバラツキが大きくなった。形状比は、根返り抵抗の指標とも相関 が高かったため、樹形要素においては形状比が重要なファクターだと考えられる。 図33. 樹幹の傾斜とA・e /D B3 図34. 形状比とA・e /D B3

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33 A・e /DB3 の樹種ごとの平均値と標準偏差を図 35 に示した。A・e /D B3 は樹種間では有意 な差は見られなかった。したがって本試験では、ねじりせん断応力に関しては樹種で区別 しないで良いと考えられた。しかし、108 個のデータのうち、A・e /D B3 が 2000 以上のデー タは13 個あったが、そのうち 6 個がシラカンバであった(表 7)。したがって、シラカンバ は他の樹種よりも、ねじりせん断応力が大きくなる個体になりやすいと予測された。 A・e /DBH 3 樹種 9908.4 シラカンバ 5239.1 ナナカマド 3569.7 シラカンバ 3545.8 トチノキ 3261.7 シラカンバ 2853.3 シラカンバ 2782.5 シンジュ 2753.8 プラタナス 2517.2 ナナカマド 2210.7 シラカンバ 2154.2 エゾヤマザクラ 2072.5 シラカンバ 2050.3 トチノキ 表7. A・e /D B3 が大きな値をとったデータ 図35. A・e /DB3 の樹種間差

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34 5. 結論 本試験での結果を以下にまとめる。ただし本試験では、あくまで樹形が耐風性に与え る影響を見ることを目的としているため、実際の耐風性評価では傷や腐朽、強度特性な ど、他の要素も考慮すべきである。 ・方位別の幹折れ限界風速の差は最大で24.6m/s にもなる供試木があった。目視判断 においては、どの方位について判断するかは重要なファクターだと考えられた。樹幹断 面が特に不整でないのであれば、樹冠面積が大きくなる方位において判断するのが望ま れしいと考えられた。 ・根返り抵抗とねじりせん断応力の指標の、それぞれの平均値は樹種間において有意 な差がなかった。しかし、径級と根返り抵抗の指標の間には樹種間差があり、またシラ カンバがねじりせん断応力が大きい樹形となる個体が現れやすいと考えられた。したが って樹形要素には樹種間で差異があり、それぞれの樹種の特性を考慮して植栽・管理す ることが望ましいと考えられた。 ・形状比が、根返り抵抗の指標とねじりせん断応力の指標それぞれと相関が高い結果と なった。樹形要素によって耐風性を評価するうえでは、形状比が扱いやすく、信頼性の高 い指標であると考えられた。

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35 6. 引用文献 1) 福井 良恵, 宮本 敏澄, 小泉 章夫, 玉井 裕, 矢島 崇: 北海道大学構内樹木の 2004 年台風 18 号による風倒被害状況および被害木中の腐朽状況. 北海道大学 演 習林研究報告. 64(2). 123-129 (2007). 2) 池田 啓輔: 北海道大学 農学院 2008 年度修士論文, 幹折れの危険度診断 (2008). 3) Akio, Koizumi., Keisuke, Ikeda., Kei, Sawata., Takuro, Hirai. : Nondestructive measurement of cross-sectional shape of a tree trunk. Journal of Wood Science. 57(4). 276-281 (2011).

4) U.S.Department of Agriculture, Forest Service, Forest ProductsLaboratory.: http://www.fpl.fs.fed.us/documnts/fplgtr/fpl_gtr190.pdf. Accessed February 3, 2014 (2010) 5) 玉手 三棄寿, 樫山 徳治, 笹沼 たつ, 高橋 亀久松: 立木引き倒し試験. 日林誌. 47. 210-213 (1965). 6) 深見 悠矢, 北原 曜, 小野 裕, 藤堂 千景, 山瀬 敬太郎: 土壌水分等の条件が異 なる場合の立木引き倒し試験. 日林誌. 93(1). 8-13 (2011). 7) 茅島 信行, 佐々木 重行, 楢崎 康二: スギにおける引き倒し試験および力学モデ ルを用いた風害に強い樹形の解明. 福岡県森林林業技術センター研究報告. 14. 17-45 (2013). 8) 札幌市環境局: “市街地に設置する公園における植栽設計指針” (2006) 9) 北海道立林業試験場緑化樹センター: 台風 18 号による緑化中の被害調査報告書. (CD-ROM) 北海道立林業試験場緑化樹センター (2005). 10) 渋谷 正人, 浦田 格, 鳥田 宏行, 飯島 勇人: 北海道中央部の針葉樹人工林におけ る風倒被害と樹形. 森林立地. 53(2). 53-59 (2011).

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36 7. 謝辞 本研究を進めるにあたり、貴重な時間を割き大変熱心なご指導頂いた北海道大学農学 部森林科学科木材工学分野の小泉章夫准教授、多くの助言を頂きました平井卓郎教授と 澤田圭助教授、札幌市の緑化木管理について親切丁寧にご教示頂いた札幌市環境局みど りの推進部の新谷克教様、車の運転で実験を手伝ってくれたサークル仲間の天流・多田、 お互い励まし合い苦楽を共にした木材工学研究室の皆様に深い感謝の意を表します。

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37 8. 付録 8-1. GIMP による画像処理方法 この章では、ビットマップグラフィック編集・加工ソフト「GIMP」(フリーソフト)を 用いて行った画像編集について、説明する。 8-2. 樹冠の写真の二値化 樹冠の写真を二値化する場合、まずは樹冠を選択範囲にする。この方法は幾つかある が、一番容易に感じたクイックマスクを使用した。クイックマスクは、「選択」→「ク イックマスクの切り替え」で使用できる。 選択範囲の指定は「鉛筆で描画」、ブラシはCircle(01)、拡大・縮小 4.51 に設定した。 ブラシで樹冠の縁をなぞり、選択範囲とした。その際に設定したブラシのサイズが通ら ない場所は、風が通り抜けないと仮定し、樹冠の一部とした。また樹冠内に空洞を作ら ないようにした(図 36)。 選択後、選択範囲とそれ以外をそれぞれ白、黒で塗りつぶし二値化画像を得た。 8-3. 樹冠の二値画像の遠近補正 写真の遠近補正は、写真を収める際の仰角と俯角の値から台形補正することで得られ る(池田 2008)1)。仰角と俯角はVERTEX Ⅳ(ハグロフ社製)を用いて測定した。仰角と 俯角から、台形補正の上底と下底の長さを求め、GIMP の「遠近補正」から直接ピクセ ル座標をみながら台形に変更した。 遠近補正後、樹冠部分を選択し、「拡大・縮小」、変換対象を「選択範囲」を用いて1 ピクセル=1cm になるように調整した。 図36. 樹冠の二値化画像の例

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38 9. 資料 9-1. 樹幹断面画像 この章では、2 章の風向による幹折れ抵抗性の差を検討するのに用いた、供試木のハ ルニレ7 本の樹幹断面画像を添付する。 すべて上が北向きになる。 No.1 No.2 No.3 No.4 No.5 No.6 No.8

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39

9-2. 樹冠水平投影画像

9-2-1. 風向による幹折れ抵抗性の差で用いた供試木

(0°:北-南、30°:北北西-南南東、60°:西北西-東南東、90°:東-西、120°: 東北東-西南西、150°:北東北-南南西)

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(41)
(42)

42

9-2-2. 樹種間差で用いた供試木 イチョウ(6 本)

エゾヤマザクラ(9 本)

No.1 No.2 No.3

No.4 No.5 No.6

No.7 No.13 No.10 No.11 No.14 No.15 No.12 No.8 No.9

(43)

43

カツラ(4 本)

クロポプラ5 本

No.16 No.17 No.18

No.19

No.20 No.21 No.22

No.24 No.23

(44)

44

シラカンバ15 本

No.25 No.26 No.27

No.28 No.29

No.31

No.30

No.32 No.33

No.34 No.35 No.36

No.39 No.38

(45)

45

シンジュ(8 本)

トチノキ(22 本)

No.40 No.41 No.42

No.43 No.44 No.45

No.46 No.47 No.48 No.53 No.52 No.51 No.50 No.49

(46)

46

No.54 No.55 No.56

No.57 No.58 No.59

No.60 No.61 No.62

No.63 No.64 No.65

(47)

47

ナナカマド(17 本)

No.69

No.70 No.71 No.72

No.73 No.74 No.75

No.76 No.77 No.78

(48)

48

ニセアカシア(10 本)

No.82 No.83 No.84

No.1 No.85 No.86 No.88 No.87 No.90 No.89 No.91 No.93 No.92 No.95 No.94

(49)

49

ハルニレ(10 本)

No.96

No.97 No.98 No.99

No.100 No.101 No.102 No.103

(50)

50

プラタナス(7 本)

ヤチダモ(4 本)

No.107 No.108 No.109

No.110 No.111 No.112

No.113

No.114 No.115 No.116

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51 9-3. 各樹種のデータ 9-3-1. 風向による幹折れ抵抗性の差の評価で用いたデータ 9-1、9-2-1 の図と対応している。 No 方位 胸高直径 (mm) 樹高 (m) 樹冠面積 (m2) 胸高位からの風心高さ (m) 樹幹の断面係数 ×10-4(m3) 限界風速 (m/s) 1 0° 345.5 21.3 107.8 11.0 36.0 29.0 30° 77.9 10.8 35.4 34.2 60° 92.0 11.4 33.4 29.7 90° 96.0 11.8 31.7 27.8 120° 73.8 11.0 31.4 32.8 150° 99.7 11.3 33.5 28.7 2 0° 477.7 21 79.9 10.8 109 59.4 30° 141.8 12.6 101 39.7 60° 124.0 12.3 108 44.3 90° 109.2 10.6 119 53.3 120° 106.7 10.6 123 54.9 150° 75.4 10.6 119 64.3 3 0° 376.4 21.5 54.0 13.6 46.0 41.7 30° 52.0 11.0 44.8 46.6 60° 60.3 13.7 41.9 37.6 90° 43.2 10.9 43.4 50.6 120° 46.6 12.9 40.0 43.0 150° 42.5 11.5 41.3 48.4 4 0° 237.3 16 47.2 8.3 11.4 28.4 30° 59.5 7.7 11.7 26.7 60° 51.2 8.1 12.1 28.5 90° 46.5 8.5 11.9 29.0 120° 57.7 8.2 11.8 26.4 150° 53.5 8.6 11.9 26.8 5 0° 306.4 15.8 57.5 7.3 22.4 38.4 30° 76.6 8.2 22.7 31.6 60° 57.5 8.6 23.8 36.6 90° 35.4 8.6 22.7 45.5 120° 35.2 7.3 22.5 49.2 150° 69.7 7.9 23.1 34.2

(52)

52 6 0° 197.5 14.7 30.4 8.2 6.86 27.6 30° 21.7 7.5 6.72 33.8 60° 17.2 7.1 7.01 39.9 90° 30.1 9.1 6.43 25.5 120° 24.9 7.7 6.61 30.9 150° 31.7 7.6 7.06 28.5 7 0° 560.5 20.3 85.7 10.9 153 67.5 30° 90.1 11.1 154 65.5 60° 67.7 10.8 146 74.4 90° 76.5 11.2 141 67.8 120° 65.7 11.0 142 74.0 150° 68.0 10.2 142 75.4

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53 9-3-2. 樹種間差の評価で用いたデータ No は 9-2-2 の図と対応している。 樹種 No 胸高直径 (mm) 樹高 (m) 樹冠面積 (m2) 風心高 (m) 偏心距離 (m) 根返り抵抗の 指標 (×10-5) ね じ り せん 断 応力の指標 場所 イチョウ 1 229.3 9.3 23.7 5.6 0.24 9.02 473.6 屯田南緑地 2 254.1 10.1 19.2 5.2 0.40 16.57 465.1 屯田南緑地 3 180.9 8.2 21.0 4.6 0.50 6.19 1769.3 屯田西公園 4 243.3 9.6 28.7 5.5 0.55 9.19 1087.1 屯田西公園 5 118.2 6.9 7.0 3.3 0.16 7.10 686.4 伏古公園 6 465.0 13.4 65.0 8.6 0.90 18.03 584.4 中島公園 エゾヤマ ザクラ 7 212.1 10.3 28.2 5.1 0.39 6.65 1142.7 ひのまる公園 8 244.6 8.3 16.9 5.2 0.04 16.76 42.6 農試公園 9 348.1 8.4 30.0 5.0 0.12 27.92 87.5 農試公園 10 267.8 6.5 14.2 3.5 0.60 38.16 447.4 モエレ沼公園 11 106.7 5.5 11.3 3.3 0.23 3.24 2154.2 モエレ沼公園 12 272.3 5.6 13.0 3.3 0.46 46.50 297.6 モエレ沼公園 13 129.9 6 11.4 3.7 0.07 5.17 364.3 モエレ沼公園 14 221.0 7.5 14.5 5.5 0.12 13.50 156.6 モエレ沼公園 15 390.4 10.7 45.7 5.9 0.37 22.02 284.7 中島公園 カツラ 16 514.3 15 87.6 7.8 0.79 19.86 508.7 北大構内 17 243.3 9 29.0 4.9 0.24 10.12 473.9 農試公園 18 226.4 9 29.4 4.9 0.28 8.00 718.8 発寒西陵公園 19 112.1 6.3 7.2 3.3 0.25 5.88 1263.3 川下公園 クロポプラ 20 229.6 14 27.8 8.1 0.66 5.41 1526.1 北大構内 21 1299.4 33.6 191.6 17.2 0.86 66.57 75.3 北大構内 22 363.7 9.2 26.2 4.6 0.19 39.60 102.9 モエレ沼公園 23 254.1 9.1 20.0 4.9 0.25 16.90 302.3 モエレ沼公園 24 875.8 12.9 53.7 6.9 0.66 180.29 52.6 中島公園 シラカンバ 25 264.0 14.7 57.2 8.4 0.04 3.82 115.4 北大構内 26 296.8 14.1 74.6 7.6 1.14 4.63 3261.7 北大構内 27 369.1 17.8 109.9 9.8 0.48 4.66 1045.5 北大構内 28 556.4 20.9 174.4 9.8 0.77 10.10 778.3 農試公園 29 262.7 11.8 42.1 6.7 0.28 6.44 646.7 発寒西陵公園 30 124.8 6.3 10.8 3.5 0.01 5.21 36.2 宮岡公園

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54 31 280.3 13.9 48.2 6.9 0.34 6.61 734.1 宮岡公園 32 207.0 11.4 43.9 5.6 0.45 3.63 2210.7 宮岡公園 33 176.1 12 27.6 6.5 0.41 3.03 2072.5 宮岡公園 34 193.3 10.3 25.5 6.1 0.13 4.68 467.7 北郷公園 35 186.9 9.5 27.2 5.5 0.86 4.35 3569.7 川下公園 36 102.2 9 13.1 5.1 0.81 1.60 9908.4 川下公園 37 177.4 9.5 20.9 5.5 0.76 4.88 2853.3 川下公園 38 490.8 15.8 109.2 8.7 0.73 12.51 669.9 月寒公園 39 114.6 7.7 15.9 4.3 0.04 2.18 426.7 中島公園 シンジュ 40 353.5 16.6 79.9 9.3 0.42 5.97 752.2 北大構内 41 356.4 10.7 58.3 5.8 0.55 13.40 702.9 屯田西公園 42 535.7 17 130.6 9.0 0.92 13.03 785.2 屯田西公園 43 251.9 11.6 48.4 7.3 0.20 4.53 598.4 屯田西公園 44 361.1 14.7 63.9 9.3 1.09 7.95 1483.0 屯田西公園 45 309.6 10.3 33.3 7.1 0.03 12.57 28.9 発寒西陵公園 46 146.8 11.3 35.9 7.0 0.25 1.25 2782.5 月寒公園 47 314.6 13.4 29.1 8.8 0.45 12.12 420.3 月寒公園 トチノキ 48 205.4 7.3 17.3 4.7 0.04 10.77 75.7 百合ガ原公園 49 170.1 7.2 18.6 3.9 0.17 6.73 627.4 農試公園 50 196.2 7.4 15.1 4.3 0.53 11.62 1052.2 農試公園 51 212.7 10.4 23.7 6.1 0.54 6.66 1333.5 農試公園 52 248.7 12.2 53.5 7.2 1.02 3.97 3545.8 農試公園 53 225.8 11.7 40.6 7.1 0.36 4.02 1275.7 農試公園 54 198.7 10.4 29.4 6.0 0.04 4.46 159.3 農試公園 55 221.7 11 41.1 6.2 0.31 4.25 1173.6 農試公園 56 259.6 10.2 45.6 5.8 0.08 6.57 206.5 農試公園 57 275.8 10.8 48.2 5.6 0.25 7.76 572.1 農試公園 58 216.9 9.3 25.0 5.9 0.56 6.91 1373.7 農試公園 59 207.6 9 31.3 5.6 0.10 5.14 345.2 農試公園 60 168.5 7.1 14.9 4.9 0.66 6.51 2050.3 農試公園 61 212.7 7.9 17.9 4.2 0.18 12.85 342.6 川下公園 62 136.6 5.9 10.1 3.5 0.35 7.15 1384.9 川下公園 63 241.4 9.6 34.0 5.4 0.35 7.60 837.3 中島公園 64 276.4 10.3 35.3 6.6 0.19 9.05 319.3 中島公園 65 281.5 9.3 34.8 5.2 0.23 12.24 357.6 中島公園 66 301.6 10.5 42.4 6.2 0.34 10.48 527.2 中島公園

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55 67 206.4 8.6 19.9 5.3 0.06 8.35 146.1 中島公園 68 202.2 8.6 16.7 5.6 0.17 8.92 341.8 中島公園 69 190.8 7.7 16.7 4.8 0.06 8.74 150.0 中島公園 ナナカマド 70 209.2 7.1 18.5 3.8 0.17 12.94 339.0 北大構内 71 181.8 10.5 24.8 6.2 0.20 3.90 835.5 美香保公園 72 271.7 11.8 42.7 6.9 0.25 6.78 522.3 太平公園 73 206.7 7.8 23.2 4.7 0.47 8.11 1228.9 農試公園 74 179.0 6.3 19.7 3.7 0.36 7.95 1220.5 屯田西公園 75 351.3 10.6 39.0 5.7 0.63 19.49 569.4 発寒西陵公園 76 196.8 7.9 24.5 4.4 0.25 7.12 800.8 宮岡公園 77 149.4 5.3 9.5 3.2 0.33 10.83 942.8 宮岡公園 78 147.1 6.2 12.9 3.7 0.17 6.74 707.8 宮岡公園 79 101.3 5.5 7.0 3.7 0.03 3.96 224.4 伏古公園 80 208.6 6.7 23.7 3.4 0.26 11.20 683.6 伏古公園 81 121.7 6.3 10.4 3.4 0.91 5.14 5239.1 伏古公園 82 155.4 7 14.1 4.3 0.24 6.18 887.4 川下公園 83 120.1 5.6 11.1 3.3 0.27 4.71 1740.0 川下公園 84 114.6 5.7 9.1 3.6 0.04 4.62 247.9 川下公園 85 160.5 6.1 20.0 3.5 0.12 5.86 605.1 川下公園 86 385.0 13.5 89.2 7.2 1.61 8.87 2517.2 円山公園 ニセアカ シア 87 622.3 19.8 106.5 11.5 1.54 19.66 679.0 美香保公園 88 551.6 21.9 83.2 14.0 0.32 14.37 160.8 美香保公園 89 650.0 17.9 113.3 9.6 1.70 25.14 702.6 美香保公園 90 614.0 24.4 173.8 14.3 0.22 9.34 164.1 美香保公園 91 464.6 22.1 70.4 14.7 0.19 9.70 131.3 美香保公園 92 391.1 16.2 60.8 9.9 0.09 9.89 89.1 農試公園 93 324.8 17.4 46.8 9.7 0.24 7.56 326.6 農試公園 94 575.8 11.6 75.7 6.4 0.32 39.56 127.5 北郷公園 95 499.4 10.3 53.9 6.2 0.05 37.41 23.0 北郷公園 96 597.5 14.1 84.2 7.4 0.62 34.23 244.5 円山公園 ハルニレ 97 473.9 15.3 102.5 8.3 0.31 12.56 297.8 北大構内 98 345.5 21.3 73.0 12.4 4.58 北大構内 99 477.7 21 106.7 11.9 8.58 北大構内 100 324.8 18.9 35.9 10.9 8.79 北大構内 101 401.3 20.7 65.3 12.1 8.17 北大構内 102 376.4 21.5 51.6 13.1 7.87 北大構内

(56)

56 103 237.3 16 53.5 9.9 2.52 北大構内 104 306.4 15.8 68.3 9.2 4.57 北大構内 105 197.5 14.7 24.7 9.0 3.44 北大構内 106 560.5 20.3 67.2 12.1 21.65 北大構内 プラタナス 107 314.6 16 99.1 8.6 0.87 3.67 2753.8 手稲稲積公園 108 431.5 18.1 104.8 9.6 0.52 7.96 680.2 太平公園 109 390.1 20.3 105.0 12.5 0.56 4.54 996.6 太平公園 110 360.8 12.2 65.1 5.4 0.12 13.34 163.2 農試公園 111 462.1 13.3 102.4 6.7 0.11 14.32 118.1 農試公園 112 498.7 15.4 91.2 8.3 1.98 16.38 1455.1 伏古公園 113 507.0 14.6 156.4 7.1 0.55 11.79 654.6 中島公園 ヤチダモ 114 492.0 20 110.7 12.1 1.22 8.93 1132.3 美香保公園 115 586.9 19.5 163.7 9.6 0.33 12.88 267.5 美香保公園 116 347.8 14.5 53.2 9.4 0.22 8.38 279.3 北郷公園 117 770.1 27.9 275.6 17.8 0.98 9.32 593.4 円山公園

図 2. 2004 年の台風によって幹折れしたハルニレ

参照

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