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ハノイで気をつけたい 経口感染症

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Academic year: 2021

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ハノイで気をつけたい

経口感染症

在ベトナム日本大使館

医務官 中井呈子

(2)

ベトナム(ハノイ)

在留邦人 5,592人 男性 女性 女性 1,577人 28.2% 男性4,015人 71.8%

ベトナム国内

寄生虫感染者数

6千万人

ピロリ菌感染率

80%

(3)

日本との違い

• 異なる風土・気候

生息している病原体が異なる

• 衛生状態が異なる

(食品を扱う人・調理場)

• 食事や飲料水がちがう

• 生活リズムの違い

(4)
(5)

経口(水や食物から)感染する病気

• 腸チフス • アメーバ性赤痢 • 細菌性赤痢 • コレラ • サルモネラ感染症 • 下痢原性大腸菌感染症 • ノロウイルス感染症 • ロタウイルス感染症

• 腸管寄生虫症

(6)

上部消化管感染症

食道カンジタ症

胃 ・

アニサキス

ヘリコバクターピロリ

40歳以上の日本人の

70~80%が感染

(7)

胃アニサキス

アニサキス 内視鏡治療(鉗子で取り除く)

(8)
(9)
(10)
(11)

感染性腸炎の原因

• 細菌・ウイルス・原虫・寄生虫など

• 感染経路

① 食品や水を介するもの

②ヒトからヒトへ接触感染するもの

③ ペットなどの動物から感染するもの

④抗菌薬が原因となるもの

⑤性行為によって感染するもの

(12)

下痢の性状

• コレラ 米のとぎ汁様

• アメーバー赤痢 いちごゼリー様

(13)

食中毒の分類

• 細菌性 感染型 カンピロバクター・O157・ • サルモネラ・腸炎ビブリオ・ • コレラ菌・赤痢菌など • 毒素型 黄色ブドウ球菌・ボツリヌス菌・ • セレウス菌など • ウイルス性食中毒 ノロウイルス、その他 • 化学物質による食中毒 水銀・カドミウム・PCBなど • 自然毒 ふぐ毒・貝毒など • その他 原虫・寄生虫など

(14)

ランブル鞭毛虫

• 軟便から下痢まで程度は様々 発熱なし

• 十二指腸・上部小腸・胆管・胆嚢粘膜に寄

生する

• 旅行者下痢症の主要病原体の一つ

• 欧米の大都市で水道を介し集団感染した事

例あり

• フラジール7日間服用

(15)

回虫症

♀成虫 30cm ♂成虫 20cm

(16)

蟯虫症

肛門周囲に強い痒みーメスが卵を産みつける

小児に多い・盲腸に寄生するので虫垂炎の原因になる

♂2.5cm ♀1.0cm

(17)

蟯虫症の検査と診断

• 腸の中では産卵しないー検便では検出されない

• 肛門周囲に産みつけられた卵を検出ー

セロハンテープ法

日本の学校保健法では2016年度

に廃止(陽性率1%)

• お尻を掻いた指、衣類、寝具に付着

• 何度でも感染する

• 家族全員で駆虫する

(18)

駆虫薬(虫下し)

• 医学的には,便検査や血液検査を行って虫卵な

どが検出された時などに駆虫薬を服用する

日本では,コンバントリン

(pyrantel)

1回服用 (10mg/kg)

• Fugacar

(タイ製)・Albendazole の1回服用 小児は半年に1回 妊婦は禁 1万6000ドン

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検査

• 便培養・虫卵・原虫検査

• 血液検査・貧血の有無・白血球数・血

沈・CRP・免疫血清学的検査

• 内視鏡検査

• 大腸粘膜組織の生検

顕微鏡検査

(20)

赤痢

• 19世紀中頃まで両者の区別ができなかった

• 1989年 志賀 潔が

赤痢菌

を発見した

• 赤痢アメーバー

原虫

(21)

細菌性赤痢

• 感染経路:汚染食品、汚染水から経口的に感染

• 原因:赤痢菌

• 潜伏期間:

48時間前後(通常3日以内)

• 症状:発熱・1日数十回の粘血性下痢・腹痛

• 治療:5日間の抗菌薬服用

除菌終了後24時間間隔で3回便培養を行い

2回菌陰性で有ることを確認する。

(22)

アメーバ赤痢

赤痢アメーバ原虫

(栄養体)

アメーバ性肝膿瘍のCT像 肝膿瘍 粘血便

(23)

アメーバー症

• 世界人口のうち、約5億人が感染し、 3800万人

が発症、毎年4万~11万人

が死亡

• 90%以上は無症候性キャリア

• イチゴゼリー状の粘血便 数週間程度の間隔で下痢

と寛解を繰り返し慢性化する

• 治療効果判定には、複数回の糞便検査が必要

• ワクチンはない

(24)

カンピロバクター

• 症状:はじめに腹痛や不快感、その後おう吐や激しい腹 痛、下痢など(水に近い便と粘液便の場合があり)。頭 痛や倦怠感など、風邪と似た症状を引き起こすこともあ る。 • 潜伏期間:およそ1日~7日 発症が遅く、長期間にわた ることが特徴 • 主な感染源:肉類、生乳、飲料水など。主に家畜の腸内 に潜む菌。高温で加熱することにより感染は防げる。小 鳥や犬猫の腸内に潜んでいることもあるので、ペットか ら感染することもある。 • 対処法:基本的には下痢、嘔吐により細菌が体外に排出 され、比較的早く治癒する。水分補給など

(25)

腸炎ビブリオ

• 症状:激しい腹痛や下痢、嘔吐など。まれにしびれやチ アノーゼ(唇が紫色になること)を引き起こす。 • 潜伏期間:およそ10〜20時間 増殖スピードがかなり 速いことが特徴。 • 主な感染源:魚介類、特に海水に生息する物。刺身や寿 司など生食での感染が多く、水温が15度以上になると増 殖しやすいため、夏場での感染が多い。 • 対処法:大半は、数日で治癒する。水分補給

(26)

サルモネラ菌

• 症状:嘔吐、腹痛や下痢、38度前後の発熱が短期間で急 激に発症。下痢は水に近く、粘液性の血が混じることも ある。 • 潜伏期間:およそ6〜48時間 潜伏期間が短いことが特 徴。どの食品が感染源であるか突き止めやすいので、感 染拡大防止につながる。 • 主な感染源:鶏卵や牛肉などの肉製品から、生乳、サン ドイッチ、サラダ、飲料水など多岐に渡る。サルモネラ 菌も犬や猫など身近なペットが感染源になることがあ る。 • 対処法:サルモネラ菌も熱に弱く、加熱調理により予防 することができる。抗生物質や整腸剤の投与など。

(27)

腸管出血性大腸菌(O157)

• 症状:激しい腹痛や出血を伴う下痢、嘔吐など。まれに高温 の発熱や、子どもやお年寄りなど体力の低い方は合併症を引 き起こす。 • 潜伏期間:およそ3〜10日 潜伏期間が長いため、菌の増殖 に気づかず小学校の給食や病院内などで菌が増殖し、大量感 染を引き起こすことも。 • 主な感染源:牛肉やハンバーガー、ローストビーフなどの肉 製品から、生乳、サンドイッチ、サラダ、飲料水など多岐に 渡る。 • 対処法:高温加熱により菌の発生や増殖は防げる。発症した 患者の便などとの接触により感染することもるので、身内に 患者が出た場合は手洗い消毒など徹底する。 • 治療法:菌の増殖を防ぐため抗生物質を投与し、安静を保ち 下痢などにより脱水になるので、適度な水分補給を行う。

(28)

O157(腸管出血性大腸菌)

• 体内でベロ毒素をつくるのが特徴。

• O157が怖いのは感染力や生命力が非常に

強く、ベロ毒素が原因で合併症を起こすた

めです。ベロ毒素は腸管から血液に混ざって

全身をめぐり、

腎臓障害から溶血性尿毒症

症候群(尿が出なくなり、毒素がたまる病気)

などを起こします。

(29)

ウェルシュ菌

• 症状:軽度の腹痛や下痢が主症状。まれに視覚障害(も のが見えづらい)や分泌障害、話しづらくなるなどの症 状も見られる。 • 潜伏期間:およそ6~15日 症状自体は2~3日で回復す る。 • 主な感染源:鶏肉の煮つけやカレーやシチューなど、肉 類・魚介類・野菜などを使用した調理品による感染が多 い菌 • 対処法:加熱した食品を放置している際に多く発生す る。 作り置きのカレーやスープなどに注意が必要。 回復は早いが、水分補給。

(30)

ブドウ球菌

• 症状:不快感や激しい嘔吐、下痢など。「賞味期限の過ぎた 食品を食べてお腹を壊した」などは、ほとんどはブドウ球菌 • 潜伏期間:およそ2~6時間 発症も早いが、症状も1~2日と 早く治まることが特徴。。 • 主な感染源:傷んでいたり賞味期限の切れた食品、調理をす る人間のケガなどに注意が必要。おにぎり、すしなどの米飯 類やサンドイッチ、和菓子など、人の手指を介して感染する 例が多くみられます。 • 対処法:調理に携わる人は手指をケガした場合、菌の拡散を 防ぐよう消毒などに注意する。症状は比較的早く治まるた め、特に服薬の必要もないことが多い。水分補給。

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セレウス菌

• 症状:下痢か嘔吐、どちらかの症状が現れることが特徴。 激しい嘔吐により吐いたものをのどにつまらせることがあ るので注意。 • 潜伏期間:およそ30分~6時間 嘔吐の症状が出た場合は 潜伏期間が短い例が多い。 • 主な感染源:パスタ類、食肉を使ったスープ類、仕出し弁 当などから感染する場合が多い。 • 対処法:症状は比較的軽く、早く治まるため、医療機関を 受診せずに治る場合が多い。水分補給

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ボツリヌス菌

• 症状:めまいや頭痛、ものが二重に見える、弱視、言葉 がしゃべりづらくなるなどの神経障害、唾液や汗の分泌 障害などが起こる。 • 潜伏期間:およそ4~36時間 • 主な感染源:肉類・魚類などを扱った真空パック入り食 品、ビン詰めや缶詰などの加工食品で主に増殖する。 • 対処法:すぐに医療機関を受診する。まだ体内に吸収さ れていない毒素を吸収させるため、口や胃に管を挿入活 性炭を投与し解毒する。 • 回復した場合でもその後長期間にわたり疲労や息切れな どの症状が続く場合もある。自家製の缶詰や保存食を作 る場合は、食品を長時間加熱すること、保存容器の消毒 を徹底する。

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食中毒対応

• 症状:嘔吐・下痢・腹痛・(発熱)

• 水分を補給し、吐きやすい体位で寝かせる

• 脱水症対策(電解質の含まれた水分)

• 下痢止め・解熱鎮痛剤は服用しない

下痢止め薬を飲むと、細菌や毒素を腸内に

とどめてしまい、症状を悪化させる

(34)

医療機関を受診するタイミング

• ●下痢が1日10回以上続く

●吐き気、嘔吐が止まらない

• ●下痢便に血液が混ざる

●尿の色が濃く、尿量・回数が減る

• ●体に力が入らず、フラフラする

●意識が遠くなる

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食中毒の予防

細菌を付着させない、増やさない

殺菌する

●手をよく洗う ペーパータオルや清潔なタオルで拭く ●食品をよく洗う 野菜や魚介類などは流水で ていねいに洗う ●十分に加熱する 殺菌 放置せず早く食べる つくり置きせず、必要量だけを調理する

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経口感染する病気の予防

• 手洗いの励行(石鹸・流水)

• 生野菜は良く洗う。皮を剥ける物は,皮

をむいて食べる

• 十分加熱・調理する

(特に貝類や豚肉)

• 飲食店を選ぶ(屋台は避ける)

(水・氷・食器の衛生問題)

• 生水は飲まない

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