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(1)

MIJAC

SOx/NOx規制に関する設計開発動向

(株)マリタイムイノベーションジャパン

上級研究員

末重 洋一

2014年 11月25日、28日

(2)

MIJAC

本日の講演内容

1. MIJAC設立の背景と目的

2. 参加会社

3. オールジャパンのネットワーク

4. 研究開発テーマ一覧

5. SOx/NOx規制概要

6. SOx/NOx規制対策

7.

SOx/NOx規制対策-経済性評価-8. 今後の検討課題

9. まとめ

(3)

MIJAC

1.MIJAC設立の背景と目的

背景

• 現在の業界規模を拡大したい。

• 造船産業を支える人材を育成したい。

• 造船、海運、海洋関連の技術力を強化したい。

目的

• 日本の造船、海運、海洋関連の技術をレベルアップし、日本

の技術を世界に向かって発信し続ける。

• 船会社、造船会社、船級協会、舶用機器メーカーが連携して

オールジャパンで研究開発を行うプラットホームを設ける。

• 世界の動向や変化を的確かつ迅速に把握し、常に世界トップ

レベルの技術を目指してフルスピードで挑戦する。

(4)

MIJAC

(5)

MIJAC

日本政策投資

銀行

国土交通省

海上技術

安全研究所

東京大学

荷主

日本海事

協会

日本郵船

今治造船

大島造船所

サノヤス造船

新来島どっく

常石造船

MIJAC

船級協会

海運会社

舶用機器メーカー

造船所

渦潮電機

大洋電機

ダイハツディーゼル

寺崎電気産業

ナカシマプロペラ

ヤンマー

三菱重工舶用機械エンジン

ナブテスコ

川崎汽船

商船三井

(2社はアドバイザー)

横浜国立大学

大阪大学 大阪府立大学

広島大学

九州大学

大学

相浦機械

前川製作所

バルチラジャパン

三菱重工業

(4社は共同研究者)

3.オールジャパンのネットワーク

(6)

MIJAC

2013年からの継続テーマ一覧

30%省エネ船の開発

機関部機器の省エネ研究

SOxスクラバーの開発

運航モニタリングデータの活用

国産クリーンエンジンのフィジビリティスタディ

機関部将来プラントのコンセプト開発

LNG焚き船の開発

複合材・接着剤の活用に関する研究

海洋エネルギー活用技術の開発

大学水槽の活用

4.研究開発テーマ一覧

(7)

MIJAC

2014年 開始テーマ一覧

2基2軸省エネ船の開発

IMO新騒音規制対応に関する研究

ばら積船の荷役性能向上に関する研究

ハイブリッド給電システムの開発

有望な省エネ・環境関連課題の調査、初期検討

海洋技術に関する調査、初期検討

主機排ガス排熱極限回収プラントの開発

4.研究開発テーマ一覧

(8)

MIJAC

NOx規制

ECA

※1

:0.1%以下(2015年以降)

一般海域 :0.5%以下(2020

※2

年以降)

3次規制(TierⅢ)

2016年1月1日以降に建造(起工)され、

ECAを航行する船舶に搭載される

ディーゼル機関に適用

※2 : 2018年に2020または2025年を決定

5.SOx/NOx規制概要

出典:2013 ClassNK秋季技術セミナーより

※1 : ECA(Emission Control Area)

・・・MARPOL条約付属書Ⅵにより船舶からの大気汚染物質

SOx、NOx等の排出について一般海域より厳しい規制が

課せられている海域

(9)

MIJAC

SOx対策

対策

原理

追設タンク

還元剤

SOxスクラバ

を搭載

排ガスをスクラバにより洗

浄し、排ガス中に含まれる

硫黄分を取り除く

洗浄水は清水あるいは海

水が用いられる

苛性ソーダタンク

スラッジタンク

苛性ソーダ

LNG焚き機関

の搭載

硫黄分を含まない燃料

LNGタンク

低硫黄燃料

(MGO)

の使用

精製過程において、脱硫

プロセスにより硫黄分を除

去した燃料

MGOタンク

6.

SOx

/NOx規制対策

(10)

MIJAC

SOx対策

燃料動向の調査

SOxスクラバ

LNG焚き船

対策

課題・懸念事項

SOxスクラバを搭載

設置スペースの確保、排水規制動向

LNG焚き機関の搭載

特殊かつ大型の燃料タンク、LNG供給体制(インフ

ラ整備)、LNG価格、LNG取扱い

低硫黄燃料(MGO)

の使用

供給量、価格動向

深堀りが必要

6.

SOx

/NOx規制対策

MIJACの取組み

(11)

MIJAC

仕様書・外形図をメーカより取得し、SOxスクラバ概略配置図を作成/

経済性比較を実施

高圧ガス供給装置、LNG燃料タンク、インフラ整備状況等の情報およ

び技術課題調査

LNG焚きバルクキャリアの試設計

初期投資額、HFO価格、LNG価格などをパラメータとした経済性比

較を実施

船舶用燃料動向に関する情報収集

ECA向け低硫黄燃料の動向調査

SOx対策

燃料動向の調査

SOxスクラバ

LNG焚き船

6.

SOx

/NOx規制対策

MIJACの取組み

(12)

MIJAC

NOx対策

方式

脱硝手法

追設タンク

還元剤

SCR

排ガス中に尿素水を噴射し、反応器中の触

媒作用により排ガス中のNOxを還元する

尿素水タンク

尿素水

EGR

排ガスの一部をスクラバにより洗浄し給気

に再循環させる

燃焼室内の酸素濃度減少、二酸化炭素濃

度増加により、燃焼速度低下・ガス熱容量

が増加し、燃焼温度が下がる

苛性ソーダタンク

スラッジタンク

苛性ソーダ

方式

メーカー

SCR

三井造船、日立造船、三菱重工舶用機械エンジン、新潟原動機

ヤンマー、ダイハツディーゼル

EGR

三井造船、川崎重工業、三菱重工舶用機械エンジン

6.SOx/

NOx

規制対策

(13)

MIJAC

NOx対策

方式

課題・懸念事項

SCR

触媒反応器の設置スペース

触媒反応劣化(排ガス温度の確保)

アンモニアスリップ

EGR

燃焼室や掃気ラインの腐食

リング/ライナの異常摩耗

シリンダオイルの異常劣化

スクラバ洗浄水の排水処理

ガス分離膜

水エマルジョン

LNG焚き船

第3のNOx対策を探求

6.SOx/

NOx

規制対策

MIJACの取組み

(14)

MIJAC

• 水エマルジョン装置についての調査を実施し、ディーゼル

機関への適用事例を調査

• C重油エマルジョン性状の安定化条件を確認

• 発電用機関について、陸上試験を実施

NOx対策

水エマルジョン

• ガス分離膜装置の船内配置を検討。装置の小型化が重

要課題であることを認識

ガス分離膜

6.SOx/

NOx

規制対策

MIJACの取組み

(15)

MIJAC

SOx規制、NOx規制に対する対策

SOx規制、 NOx規制に対して様々な対策が想定される

“どういう対策をするべきか”

“どういう対策をするとコスト競争力があるのか”

今一度、整理しておくべき必要がある!!

7.SOx/NOx規制対策-経済性評価-MGO

LNG

(低圧リーンバーン)

LNG

(高圧)

SOxスクラバ

EGR

SOx対策、NOx対策

SCR

(16)

MIJAC

SOx規制、 NOx規制に対してどのような対策が考えられるか

MIJACは以下の6つのシナリオを想定

シナリオ1

シナリオ2

シナリオ3 シナリオ4 シナリオ5 シナリオ6

≪SOxスクラバ導入≫

≪LNG焚き船≫

≪MGO使用≫

SCR

EGR

SOx

スクラバ

HFO

MGO

LNG

(※パイロッ ト燃料として)

SOx規制、NOx規制対策シナリオ

(17)

7.SOx/NOx規制対策-経済性評価-MIJAC

運航時期/海域による違い

【装置】

シナリオ1

シナリオ2 シナリオ3 シナリオ4 シナリオ5 シナリオ6

≪SOxスクラバ導入≫

≪LNG焚き船≫

≪MGO使用≫

2016年

一般海域

ECA

SCR

SOxスクラバ

EGR

SCR

EGR

SCR

EGR

2025年

一般海域

SOxスクラバ

SOxスクラバ

ECA

SOxスクラバ

SCR

EGR

SCR

EGR

SCR

EGR

【燃料】

シナリオ1

シナリオ2 シナリオ3 シナリオ4 シナリオ5 シナリオ6

2016年

一般海域

HFO

HFO

LNG

LNG

MGO

MGO

ECA

HFO

MGO

LNG

LNG

MGO

MGO

2025年

一般海域

HFO

HFO

LNG

LNG

MGO

MGO

運航時期/海域での装置及び使用燃料は以下の通り

~~

(18)

7.SOx/NOx規制対策-経済性評価-MIJAC

出典:海技研との勉強会成果

機関室設備概要

≪SOxスクラバ導入≫~シナリオ2~

(19)

7.SOx/NOx規制対策-経済性評価-MIJAC

機関室設備概要

≪LNG焚き船≫~シナリオ4~

(20)

7.SOx/NOx規制対策-経済性評価-MIJAC

出典:海技研との勉強会成果

機関室設備概要

≪MGO使用≫~シナリオ5~

(21)

7.SOx/NOx規制対策-経済性評価-MIJAC

ライフサイクルコストによる経済性評価

船種:ばら積み船(

Post Panamax) DWT 93,000MT

主機:

10,800kW/89min-1 × 1台

補機:

500kW/900min-1

×

3台

基本設計条件

主機:

Dual Fuel エンジン(高圧システム)

(パイロット燃料:全燃料の5%)

補機:リーンバーンガスエンジン

(パイロット燃料:全燃料の3%)

LNGタンク:設置場所は

暴露部

を想定

(貨物容積への影響無)

LNG焚き船”に関して

SOxスクラバ導入” ・ “MGO使用”に関して

主機:低速

2ストロークディーゼルエンジン

補機:中速

4ストロークディーゼルエンジン

スクラバ:湿式スクラバ

ハイブリッドタイプ

とする

一般海域 ・・・オープンループ

(海水モード)

ECA

・・・クローズループ

(清水モード)

(22)

7.SOx/NOx規制対策-経済性評価-MIJAC

航路:日本‐豪州航路

片道

4,400 sea mile

一般海域

- 90%、ECA - 10%

※検討上、

ECAを想定

運航:

2パターン想定

・通常運航

(主機関負荷率70%)

・低負荷運航

(主機関負荷率50%)

年間運航比率

主機関負荷率

発電機関負荷率

航海中

70%

70%/50%

60%×1台

停泊中

20%

40%×1台

荷役中

10%

75%×3台

航路及び運航パターン

年間運航比率及び主機関/発電機関の運転状況は以下とした

(23)

7.SOx/NOx規制対策-経済性評価-MIJAC

『評価年数』

20年間(2017年~2036年)

NOx TierⅢ

SOx 一般海域 0.5%S規制

ECA

0.1%S規制

『ライフサイクルコスト』

①初期投資費用

・新造船での設備投資費用

(SCR、EGR、SOxスクラバ等)

②燃料費用

③ランニングコスト

・尿素水、苛性ソーダ等の還元剤費用

LNG設備のメンテナンス費用

・各種装置搭載に伴う

DWT低下

⇒積載貨物量減少による運賃収入減

EGRによる燃費悪化 3g/kwh

SCR、EGRのメンテナンス費用

・発電機関燃費悪化

LNG供給設備設置に伴う動力増加

EGR搭載に伴うブロワ、ポンプ動力増加

SOxスクラバ搭載に伴う動力増加

経済性評価手法

(24)

7.SOx/NOx規制対策-経済性評価-MIJAC

HFO、LNG、MGOの燃料価格に対して、3つ想定

High ②Middle ③Low

1)LNGの燃料価格はHFOと同一と仮定

2)20年間において、HFO及びLNGは400$/t、MGOは1,000$/tの価格上昇

HFO

High

900

1,300

Middle

700

1,100

Low

500

900

LNG

High

900

1,300

Middle

700

1,100

Low

500

900

MGO

High

1,100

2,100

Middle

900

1,900

Low

700

1,700

燃料価格:

[$/t]

燃料価格設定

為替レート:100[¥/$]

(25)

7.SOx/NOx規制対策-経済性評価-MIJAC

就航後20年間におけるライフサイクルコスト

燃料価格

High

燃料価格

Low

① 『SOxスクラバ導入 vs LNG焚き船 vs MGO使用』

~通常運航~

• “MGO使用”は他と比べるとライフサイクルコストは高い

• 燃料価格Highにおいては、“SOxスクラバ導入”と比べて“LNG焚き船”に若干優位性

が見られるものの、燃料価格

Lowではライフサイクルコストに差は生じない

7.SOx/NOx規制対策-経済性評価-( シナリオ1,2 vs シナリオ3,4 vs シナリオ5,6 )

(26)

MIJAC

就航後20年間におけるライフサイクルコスト

② 『SOxスクラバ導入 vs LNG焚き船 vs MGO使用』

~低負荷運航~

7.SOx/NOx規制対策-経済性評価-燃料価格

High

燃料価格

Low

• 低負荷運航についても検討したが、通常運航の場合と同様の結果・傾向と

なった

通常運航と結論は変わらない

( シナリオ1,2 vs シナリオ3,4 vs シナリオ5,6 )

(27)

MIJAC

就航後20年間におけるライフサイクルコスト

通常運航

③ 『LNG焚き船 vs MGO使用』

(シナリオ3 vs シナリオ5)

• 燃料価格High、Lowの投資回収期間の差は約1年であり、燃料価格が

投資回収期間に与える影響は小さい

• “LNG焚き船”の初期投資費用は約5年で回収可能である

NOx対策:

“SCR”

投資回収分岐点

約5年

約1年

(28)

7.SOx/NOx規制対策-経済性評価-MIJAC

就航後20年間におけるライフサイクルコスト

通常運航

④ 『SOxスクラバ(新造船) vs MGO使用 』

(シナリオ1 vs シナリオ5)

• 燃料価格High、Lowの投資回収期間の差はほとんどない

• 新造船で“SOxスクラバ”を導入した場合、初期投資費用は約2年で

回収可能である

NOx対策:

“SCR”

約2年

(29)

7.SOx/NOx規制対策-経済性評価-MIJAC

就航後20年間におけるライフサイクルコスト

通常運航

⑤ 『SOxスクラバ(レトロフィット) vs MGO使用』

(シナリオ1 vs シナリオ5)

• レトロフィットで“SOxスクラバ”を導入した場合、初期投資費用は約3年で

回収可能である

• 新造船で“SOxスクラバ”を導入した場合と比べて回収期間は約1年長い

NOx対策:

“SCR”

約3年

(30)

7.SOx/NOx規制対策-経済性評価-MIJAC

就航後20年間におけるライフサイクルコスト

燃料価格

High

燃料価格

Low

⑥ 『SCR vs EGR

(シナリオ1 vs シナリオ2)

• “SCR”と“EGR”のライフサイクルコストに差はほとんどない

SCRの“初期投資及び尿素水費用”とEGRの“初期投資、苛性ソーダ及び

燃費悪化による追加燃料費用”は

20年間では同程度である

通常運航

SOx対策:“SOxスクラバ導入”

“SCR”

“EGR”

初期投資

尿素水費用

初期投資

苛性ソーダ費用

追加燃料費用

20年間

20年間

7.SOx/NOx規制対策-経済性評価-※

SCR/EGR共に使用燃料HFOとした

(31)

MIJAC

ライフサイクルコストによる経済性評価 まとめ

SOx対策としてSOxスクラバ/LNG焚き船/MGO、 NOx対策としてSCR/EGR

を導入・使用するシナリオにおいて、

20年間のライフサイクルコストによる経済

性評価により以下を明らかにした

7.SOx/NOx規制対策-経済性評価-SOxスクラバ

LNG焚き船

MGO

ライフサイクルコスト

投資回収期間

2 ~ 3 年

5年

ベース

同程度

※燃料価格次第

最も高い

同程度

SCR

EGR

(32)

MIJAC

“SOxスクラバ”に関して

• 設置スペースの確保

• 排水規制動向

ケーシング内部への設置が可能であるが、ケーシング

拡張

が必要

MEPC59でEGCSガイドライン

1

が採択され、排水基準

は定められたが、

MEPC65でガイドライン改正検討の

必要性を指摘

MEPCからPPR

2

に検討が付託され、

2015年1月に実

施される

PPR2において、

排出洗浄水の

pH値測定方法

が明確化される見込み

(※1)EGCSガイドライン・・・排ガス洗浄装置ガイドライン (排ガス中の有害物質濃度計測に対する手法/機器

/条件、又、排水についての基準を定めている)

(※2)PPR(Pollution Prevention and Response)・・・MEPCの下でより技術的な事項等を検討する小委員会

汚染防止・対応小委員会

(33)

MIJAC

“SCR”、“EGR”に関して

• 触媒反応器の設置スペース

• 触媒反応劣化

• 動特性時の排ガス温度確保

• アンモニアスリップ

触媒反応器の

コンパクト化

触媒活性温度確保(特に

低負荷時

• 燃焼室

/掃気ラインの腐食、シリンダオイルの異常劣化

• スクラバ洗浄水の排水処理

• EGRブロワや洗浄水ポンプ増設による

電力増加

• 排気再循環による

燃費悪化

SCR

EGR

8.今後の検討課題

(34)

MIJAC

SOx対策、NOx対策について種々検討したが、

経済的に優位となる対策法は燃料価格次第

で変わる

SOxスクラバ、LNG焚き船、SCR、EGR等の

SOx、NOx規制対策や燃料動向に関して、継

続的に情報収集/調査を行う

9.まとめ

(35)

MIJAC

参照

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