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年 3 月 13 日 発 行

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Academic year: 2021

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●本報告書の目的

この発行物はサークル主ツバサが1/100 スケールで再現している駆逐艦長波最終予想姿の製作進行状況を端 的に解説するものである。建造しているモデルは図面発行元である深雪会が保有する2000 年 9 月 23 日版駆 逐艦長波最終姿を適用した。つまり、当時と現在との考証には差異があり、よって本製作は最終姿予想としま す。本公開書ではその該当箇所を併せて解説する発行物とする。

●駆逐艦長波

モデルとしている駆逐艦長波は旧日本海軍の保有していたマル4 計画のうちの 1 隻であり、ステキな艦影で ある夕雲型の4 番艦。仮称第 119 号艦は藤永田造船所にて造られ 1942 年 6 月 30 日に竣工した。当時は開戦 中であったため、装備を整えた後に横須賀鎮守府へ直ちに相模湾付近を哨戒任務に就いた。 7 月 20 日に横須賀を出撃して各海域での作戦に赴き、長波サマがルンガ沖夜戦で大活躍する事となる。そし て1944 年 11 月 11 日に戦没するまで幾多の海域で活躍した。

●実艦夕雲型諸元

Figure-1 排水量 基準:2,077t 公試:2,520t 陽炎型の発展型ともいえる夕雲型であるが、陽炎型で問 題であった船体とプロペラの適用に解消できない問題が あった。これにより安定して最大速力 35kt が出ていなかっ た為、船体形状を見直し艦尾の形を改善し、全長を 500mm 延長したのが夕雲型であった。 前型の陽炎型との違いでは主砲塔は D 型、交流一次電源 の採用、艦橋断面を緩い楔形として空気抵抗を減少させた こと。これらにより基準排水量も 80t 近く増大したが、0.5kt 程度速力が向上し 35.0kt を安定して出力する事が出来るよ うになった。なお濱波で昭和 18 年 10 月 10 日、宮津沖公 試中に 35.42kt を記録している。 夕雲型の後期型では対空機関銃を増載し、電探には 22 号電探を装備して竣工したが、早期竣工艦も機会を見ては 装備された。 旧日本海軍にとって魚雷襲撃戦用艦隊型駆逐艦夕雲型は 最終完成版に相応しく 18 隻全てが戦没し果てた。 全長 119.3m 全幅 10.8m 吃水 3.76m 主缶 ロ号艦本式缶 3 基 最大速力 35.0kt 航続距離 18kt=5,000 里

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●模型と実艦との差異 1

Figure-2 模型では図面を基に長波の最終形態を再現するにあた って、Figure-2 のような 13 号対空電波探信儀と呼ばれ る電探の配備が1943 年から始まった(なお、夕雲型で の搭載の事実について著者は断定できない)。この模型 では長波に13 号対空電探を装備した状態で製作し、竣 工時とは違った勇ましさが見えてくる。 実艦の長波は竣工時このような装備は搭載しておりま せんでしたが、被弾による大改装を受け1944 年 1 月 25 日に呉へと護送され帰投。そこで本格的な大修理に入っ ているが、この時には13 号対空電探の配備が本格的に 始まっており、指向性の高い13 号対空電探を装備して いたと予測して搭載した。 そして何より、この電探は見た目がかっこいいので、 どうしても搭載したかった。

●模型と実艦との差異 2

Figure-3 夕雲型は直径(ダイヤ)φ3.5mの 3 枚スクリュー・ プロペラを採用している。この模型では RABOESCH (オランダ)製の模型スクリュー・プロペラをφ40mm の2 軸、正転および反転の双方装備で、これはφ0.5mm 程度のサイズオーバーで、実艦よりもφ0.5m オーバー となってしまっている。反転φ35mm は模型建造中の 現在入手不可能となっている為、くしくも妥協箇所の一 つとしている。自作案も少し考えてはみたが、将来には 自立航行可能な模型となるためにこの案は見送った。 なお、艦尾から見て正転を右舷側、反転を左舷側に配 置している。 φ40mm

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●模型と実艦との差異 3

Figure-4 このモデルでは2 番主砲が撤去され、代わ りに対空機銃台が増設されています。2000 年版での図面では考証があまく、1944 年当 時呉での改装の際では撤去されていなかっ た と い う 考 証 が 有 力 と な っ て い ま す 。 Figure-4-1 を夕雲竣工時、Figure-4-2 を長 波最終形態の仮定としていますが、今回のモ デルを製作するに当たって非常に悩んだ箇 所でありその結論を未だに迷っている次第 ですが、搭載予定で作っていた12.5cm 連装 砲D 型 3 基のうち 1 基が内部で破損した状 態の為、現状復旧するまでの間はFigure-4-2 とする。

●動力分散装置

Figure-5 この模型では電動出力装置を1 基のみ搭載し Figure-5 のような分散装置よって、同調装置の簡素化と消 費電力の削減を図っている。なおこの動力分散装置は専用として設計、及び開発し友人であるヤマンダ氏 によって製作された。完成した装置の動作試験は良好で現在では艦内に実装されている。 Figure-4-1 Figure-4-2

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●電熱式発煙装置

Figure-6 模型の模擬演出として煙突直下に小型の電熱式煙発生アセンブリを搭載している。この煙発生装置はスモ ーク蒸留液を使った発生装置で、これは熱によって蒸留液から簡単にスモークを発生させているが、非常 に効率の悪い装置である為にその煙発生量は気休め程度である。

●鎖箱

Figure-7 鎖は錨を結束しているマスタリングを経 由して接続されいる。この鎖の全長は長く 艦船内部に格納する必要があり、この模型 にはFigure-7(グレー色)の箇所に錨箱と して区画を設けている。 構想当初は投錨、抜錨の動作をセミアク ティブで動作を再現することを目指してい たが、操作用のチャンネル数を増やす必要 があり予算の都合でこれを断念。 第1煙突送風機

First Chimney Blower

電熱式発煙装置

Electric-heat Smoke Generator

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使用材料

箇所 主要材料 説明 船体構造 桧材 塑性加工、また入手が容易な材料として採用。また材料価格も安価な事か ら使用した。切削加工も容易であるが、桧(ヒノキ)の香は大変良かった。 艦首、艦尾は木材での形状再現の難しさからパテ材を採用した。 甲板 バルサ材 板状の材料として比較的入手しやすい材料、また重心位置が極力高くなる 事を抑えるために軽い材料として採用した。実艦でのリノリウム押えの金具材 再現として真鍮線を敷設している。 甲板上構造 工作用紙・コピー用紙 製作が比較的容易な紙を採用しているが、防水処置としてラッカー系の塗料 とウレタン系クリアーにより加工。結果的には所謂 FRP 材と似たような効果が 生まれ、通常の紙より強度を飛躍的に向上させる事ができた。 艤装品類 マスト 鋼材、針金 マストは必要強度を得るため、基本を鋼材の採用とした。また半田付けによる 溶接が施されているが、一部では金属用瞬間接着剤やセメダインが適用され ている。 副資材 セメダイン系接着剤 船体構造から艤装品類など至る箇所に使用している接着剤。 エポキシ系接着剤 鋼材または銅材を紙、木材などの異種材料同士の接着に用いる。 瞬間接着剤 マストの結合、スクリューとスクリューシャフトのロックタイとして用いる。

後工程建造スケジュール

2016 年日程 着手事項 3 月上旬~同月中旬 艦首造形、艦尾甲板装着 3 月上旬~4 月中旬 7M 等のカッター製作 3 月上旬~5 月下旬 ボラード、フェアリーダ、通風筒、絡車等の設置 3 月下旬 スクリュー・プロペラ連続運転試験 4 月上旬~5 月下旬 爆雷投射機、爆雷投下軌条、爆雷装填台の設置 4 月中旬~6 月下旬 武器装品の手摺、キャンバス結束用手摺等の細部再現 4 月中旬~6 月下旬 舷外電路の敷設 5 月上旬~同月中旬 対空機銃の設置 7 月上旬~9 月下旬 手摺の敷設 10 月上旬~同月中旬 舷側艦名塗装、艦尾艦名 10 月下旬 浸水防止最終確認試験 11 月上旬~12 月上旬 アクセサリ、備品等の設置 2017 年日程 着手事項 1 月上旬~2 月下旬 空中線張り 3 月上旬~同月下旬 航行テスト、高速航行の限度測定、回頭性能確認 4 月~6 月 駆逐艦長波操船要領といった手順書の作成 6 月 30 日 竣工 8 月中旬 コミケ等で駆逐艦長波の航行シーン映像の頒布を目指したい ※上記スケジュールは大幅な余裕を持たせている為、前倒しになる可能性があります。また建造の段階による トラブル対応、やる気、間宮さんのありがたい補給等よってはスケジュールが前後することもあります。

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