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変性食餌抗原に対するリンパ球幼若化反応の検討と臨床への応用 1) Evaluation of lymphocyte proliferative responses to casein hydrolysate formula in cow's milk-sensitive children 2) Proliferative responses towards native, heat-denatured and pepsin-treated ovalbumin by peripheral blood m

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Academic year: 2021

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Title

変性食餌抗原に対するリンパ球幼若化反応の検討と臨床へ

の応用 1) Evaluation of lymphocyte proliferative responses to

casein hydrolysate formula in cow's milk-sensitive children 2)

Proliferative responses towards native, heat-denatured and

pepsin-treated ovalbumin by peripheral blood mononuclear cells from

patients with hen's egg-sensitive atopic darmatitis( 内容の要旨

(Summary) )

Author(s)

西田, 隆

Report No.(Doctoral

Degree)

博士(医学)乙 第947号

Issue Date

1995-02-15

Type

博士論文

Version

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12099/15325

※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。

(2)

氏名(本籍) 学位の種類 学位授与番号 学位授与日付 学位授与の要件 学位論文題目 西 田

隆(岐阜県)

士(医学) 乙第 947 号 平成 7

2

月15

日 学位規則第4条第2項該当

変性食餌抗原に対するリンパ球幼君化反応の検討と臨床への応用

1)EvaJuation oflymphocYte PrOIiferative responses to casein

hYdroIYSate formulain cow's milk-SenSitive chiJdren

2)ProJiferative responses towards native,heat-denatured and

PePSin-treated ovalbumin by peripheralblood mononuclear Cells from patients with hen's egg-SenSitive atopic dermatitis

審 査 委 員 (主査)教授

居 忠 夫 (副査)教授 宮 田 英 雄 教授 安 田 圭 吾 論 文

容 の 旨 ・食物アレルギーが小児のアトピー性皮膚炎の病態に深く関与していると考えられるが,こうした食物アレルギー 患児の食餌抗原に対する反応には,鶏卵アレルギーの患児でも,加熱処理した鶏卵を摂取した場合に,症状を示 す例と示さない例があるなど,個体による差が認められる。加熱などで食餌抗原の抗原性が変化する機序は,ま だ詳細不明であるが,抗原の変化が,リンパ球による抗原の認識機構に,大きな影響を与えているものと考えら れる。申請者らは,鶏卵アレルギーおよび牛乳アレルギーによるアトピー性皮膚炎患児において,患児の末梢血 単核球(PBMC)が,鶏卵の抗原であるオブアルブミン(OA),あるいは牛乳抗原である牛血清アルブミン(B SA),βラクトグロブリン(BLG),aカゼイン(CSN)に対し,幼君化反応を起こすことに基づき,加水分解 酵素により,蛋白質をペプチド化させた人工乳,あるいはOAを加熱および酵素処理にて変性させた抗原に対す るリンパ球幼若化反応を行い,臨床像との比較を行った。また抗原の加熱や酵素処矧こよるリンパ球の反応の変 化の機序や,リンパ球幼若化反応に対する組織適合抗原の関与についての考察を行った。 研究方法 1)問診あるいは抗原除去試験,負荷試験により,牛乳アレルギーによると診断されたアトピー性皮膚炎の10例 を対象に,BSA,BLG,CSN,さらには加水分解酵素により,牛乳蛋白を処理しペプチド化した人工乳を抗原 とするリンパ球幼若化反応をおこない,臨床像と比較し検討した。 2)鶏卵アレルギーによるアトピー性皮膚炎と診断された16例に対しては,OAおよび熱変性OAに対するリン パ球幼若化反応を比較検討し,また7例に対し,ペプシン変性OAに対するリンパ球幼若化反応を行った。さら に4例に対し,PBMCをあらかじめHLA-DRあるいはDQ等に対する抗体で処理した後に,OAに対するリンパ 球幼若化反応を行った。 研究結果 1)牛乳アレルギーの関与するアトピー性皮膚炎の10例では,BSA,BLG,CSNに対するリンパ球幼若化反応 を認めたが,加水分解乳を乳製品に代わって使用することにより,症状の改善を認めた7例と,改善を認めなかっ た3例では,加水分解乳を抗原とするリンパ球幼若化反応に有意な差を認めた。 2)ポリアクリルアミドゲル電気泳動による分析では,加水分解乳内に蛋白分子は検出されず,加水分解乳に対 し,リンパ球幼若化反応が認められた症例では,酵素処理により生じたペプチドが,抗原としてリンパ球を幼若 化したものと考えられた。 111

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3)鶏卵アレルギーの関与するアトピー性皮膚炎患児16例は,OAに対するリンパ球幼君化反応を認めたが,加 熱鶏卵では症状を示さない9例は,熟変性OAに対して,リンパ球幼若化反応を認めないのに対し,加熱鶏卵に よっても症状を示す7例では,熱変性OAに対してもリンパ球幼君化反応を認めた。 4)ペプシン処理OAに対するリンパ球幼若化反応は,7例中6例で非変性OAに対する反応と比べ低下してい たが,1例では変化を認めなかった。 5)ポリナクリルアミドゲル電気泳動による分析では,加熱変性や,4時間までのペプシン処理では,OAの‡ 次構造には変化が認められず,抗原の1次構造に変化がない段階の変性で,リンパ球幼君化反応が低下したと考 えられた。 6)鶏卵アレルギーの4例で抗HLA-DR,DQ抗体などで処理したPBMCについて,OAに対する幼若化反応を 検討したが,4例とも抗DRおよび抗DQ抗休により反応が抑制された。一方PHAに対する抗DR,抗DQ抗休の 抑制効果は認められなかった。またHLA-ABCに対する抗体や,抗ウサギIgG抗体による抑制効果は認められな かった。 以上により鶏卵および牛乳の関与するアトピー性皮膚炎患児においては,抗原に対するリンパ球の反応が大き な役割を果たしており,また変性食餌抗原に対するリンパ球の反応と,変性食餌抗原の摂取による臨床症状の有 無とに強い関連を認めた。熱変性あるいはペプシン処理による鶏卵抗原に対するリンパ球の反応の変化は,抗原 の1次構造に変化のない段階で認められていることから,高次構造の変化が,リンパ球幼若化反応に影響を与え たものと考えられた。またOAに対するリンパ球の反応は,ClassⅡ組織適合抗原であるHLA-DR,DQによる制 御を受けているものと考えられた。

論文辛査の結果の要旨

申請者西田 隆は,変性食餌抗原に対するリンパ球幼若化反応の検討と,臨床への応用について研究し以下の 結果を得た。鶏卵および牛乳の関与するアトピー性皮膚炎患児においては,変性食餌抗原に対するリンパ球の反 応と,変性食餌抗原の摂取による臨床症状の有無とに強い関連を認めた。またオブアルブミンに対するリンパ球 の反応はclassⅡ組織適合抗原であるHLA-DR,DQによる制御を受けている結果を得た。 この研究は小児科学ならびにアレルギー疾患の研究の進歩発展に少なからず寄与するところが大きいものと認 める。 [主論文公表誌] 変性食餌抗原に対するリンパ球幼君化反応の検討と臨床への応用

l)Evaluation oflymphocyte proliferative responses to casein hydrolysate formulain cow's

milk-sensitive children

平成7年発行予定JournalofInvestigationalAllergology and ClinicalImmunology(in press) 2)Proliferative responses towards native,heat-denatured and pepsin-treated ovalbumin by

peripheralblood mononuclear cells from patients with hen's egg-SenSitive atopic dermatitis

平成7年発行予定 Biotherapy(in press)

参照

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