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会・〕
東東女子医科大学々会第72回例会演説抄録
日1桙P 昭和30年4月28日(木)午後2時半
場所
東京女子医大 臨床講堂
1.
先天性幽門狡窄症治療の1例
(外科)(演)服部 淳
(小児科)小山 暁子
本症は欧米に多く見られ叉治験例も多数報告を見る
が,本邦に於ては溢れで現在迄に20軽め治癒例がある
ρみである。
本症例は生後29日目の男児で小児科入院当時,既に
生下時体重より290g減少して居り如何なる治療にも
抵抗し,y線写真で幽門部陰影欠損を認めたため狭窄
と診断され外科へ転科した。転科時の状態は最悪で与
えただけの乳は全て吐出し,右季肋下に示指頭大の腫
瘤として幽門が触れたので,生ff58 H無下時体重:より
5109減少していたが閉鎖循環式麻酔の基にRa=nstedt
氏手術を施行した。術後5日目に創の癒合悪く,小腸
の翻室外脱出を見たので更に第2次手弔1詑して腹壁縫
合を行い腹膜炎の併発もなく,38日目レ線透視で幽門
通過良好を確め,39日目手術時より14209体重の増加
を見て全治退院した。
本症の原因については未だ諸説一ちを見ずにいるが
①5∼8日間のアb・ピン投与に抵抗する嘔吐がある
場合 ②4時聞以上に胃内バリウムの大部分が残存す
る場合は時期を失する事なく手術すべきであると老え
る。
又,術前処置として,綜合アミノ酸剤,輸血により
低蛋白血症を来させぬ様,又各種ビタミン,特にCの
欠乏状態に陥らしめぬ様注意すべきと考える。
2.軟性繊維腫の一例
(皮膚科)大塚 末野
32才女子の恥丘部に発生した,全く柔軟なる軟性繊
維腫の一例で,約2年間に桜桃大に増大したものであ
る。電気メスにより切除し以後再発を見ない。
組織学的検査を行うに,組織は非常に多くの脂肪組
織と,結合織とによ成り少量の血管淋巴管を認める。
表面は扁平上皮細胞に被われ組織学的に脂肪繊維腫と
診断する。
皮膚科領域に於ける報告を見ると,軟性繊維は結合
織の排列が粗なるものとされているが,今回の例は組
織検査を行い脂肪組織が非常に多いことを知り得たの
で報告した。
5.遺伝的負因の濃厚な一家系に於ける精神医学的
考察 (精神神経科)南沢 茂樹
躁欝病の多楽した一家系に於て父系(A家),母系
(B家)の肇病していない同胞に就いてその二丁を三
つの観点,即ち1)意欲(Wo11ung)満足の手段とし
てのTemp町ament(行動性),2)Begabung(Stoff)
才能,天賦,3)Artung,(lnteresse)性向(入間的
関心の方向)より検討を試みた結果,両家に共通に
Thymopathisches Temperamentのある事は確iめら
れ,且A家では真摯な精進をつづける医学者,芸術家
が目立ち,B家では開業医として実社会で成功してい
る活動家が見られる点が特色的差をなしていて,との
差iを生じた所以のものはBegabungとArtungの差
に帰せられると思われた。此処で云うArtung性向
の基準ともなるべき入生の真はまだ未配のもので,今
後の吾々の実証解明を要すものであり,これが明かに
なって始めて真の性格学の研究も可能になるものであ
る。叉内因性精神病の診断は時にまぎらわしい事が塵
々あるので,生物学的なものをも含めて,診断の基準
が十分整理確立されぬうちは出来るだけ慎重でなけれ
ばならないと愚う。
4. 単一覗細胞の活動様式
(生理)冨田 恒男
カブトガニの側眼を半戯し,視細胞内に先端の外径
0.諏前後の毛細管電極を刺入すると,光照射に伴って
一定の電位変化が誘導される。即ち光照射に続いて緩
かな陽性の電位変化が現われ,それに重なって反覆し
た帯下が認められる。この刺頼の頻度は陽性の電位変
化に比例して増減することから,この陽性電位変化が
置旧発生の成因をなしていると考えられる。試みに光
照射の代りに電極から弱く通電して細胞内電位に陽性
の変化を与えると,通電量に応じて刺棘の頻度に増減
が認められ,又通電方向を反対にすると刺棘の発生は
抑制せられた。
5. C. P .C
次号に掲載予定
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