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自然循環ボイラと貫流ボイラの動特性の比較

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u.D.C.る21.181.01

自然循環ボイラと貫流ボイラの勤矧生の比較

ComparisonofDynamicCharacteristicsofNaturalCirculationBoiler

and

of

Once-throughBoiler

夫*

Kazuo Miura

自然循環ボイラおよび貫流ボイラの動的な特性に影響を及J三す主要な凹子を抽出し,多数計算に便利な簡易 動特性計算式を作成し,その妥当性を実缶のデー′クによって明らかにした。つぎに,両形式のボイラの動特性 を,通常の事業用火力を対象にして,蒸気条件をそろえたうえで比較し,その相違を明らかにしたこ・ し

R 自然循環ボイラと貫流ボイラでは動作原理のうえで根本的な相違 があ_り,たとえ同一容量で,蒸気粂什が同一でも,動的な特性には 優々の異なる点がある。ボイラ本体,補機頸,制御系統などの計画 のためにも,ボイラ形式の選定のた糾こも,両形式のボイラを静的 な面からだけではなく,動的な面からも明らかにしておくことが当主 ましい。 従来から,両形式のボイラの動特性の板木的な相違は (1)保有水量,鋼材熱容量の相違から,貫流ボイラのほうか旺 九応答が早いこと。 (2)貫流ボイラでは運転条件によって蒸発部の移動が起こる が,自然循環ボイラではドラムによってこれが固定される ため,給水系を分離して考えることができること・。 にあるとされていたが,条件をそろえて比較したものではなく,一 応の怯向を述べたものに過ぎない二. 本熟ま次の段階を経て,自然循環ボイラと亜臨界正賞流ボイラの 動特性を比較,検討したものである。 り)単純化したモデルにより,タービン,再熱系も一瓜ま考潜 して,簡易動特性計算式を作成した。 (2)簡易式の妥当性を実缶で得られたデータによって明らかに した。 (3)簡易式を利用し,120、180ata・,541∼571二C鞭のボイラに ついて,動特性の比較を行なったこノ

2.動特性の近似解析

2.1一仮 定 計算を簡単にするために次のような仮定を設けるこ り)各入力の操作おくれを無視する.。 (2)管の表面から流入する熱量は管外の条件から一方的に■定ま り,管内の条件iこはよらない。 (3)予熱部出口の流体条件を固定して考える。 し4)各部分を集中モデルとして取り扱う。 (5)各部のメタル温度と流体温度は相等しいとする。 (6)圧力損失の過渡応答を無視する。 また,自然循環ボイラではさらに次の仮定を加える。 (1)循環部分は飽和の条件を満足している。 (2)循環速度は変化しない。 以上の各仮定の中にほ相当大胆なものもあるが,ボイラ動特性の 本質から離れるものでほないと考える。 パブコック目立株式会社呉研究所 2.2 自然循環ボイラと貫流ボイラで共通な性質 2.2.1ガ ス 側 全体を蒸発乱過熱弧再熱部に分け,ガス側操作量の変化割 合γに対する,各部分の管外から管壁への伝熱量の変化割合γ′, ′・5,r∴ま各部分の約定教を71ノー,rg,7、rとすると,蒸発部では ′′√=_▼L_γ‥. ‥(1) 1Tr′5 過熱部では ′′5=_ユー-′… ..(2) 1十rgS 革熱部でこま りr J′,一ニーー∴-γ 1+T′5 (3) となるこクノー,.OF,.(′′は各部仁熱量の定常値で操作量の種現によって 異なるごたとえこご、・準乍糾供給量増加の場合はすべて正,ガス再循 環フ7ンダンノミを開イニ場合ほ/′ノの入力二負,・師道部を仕切って過 準t部.再熱部のガス通過量を配分するときは〃sとク′を道符号に -十三tこごよい丁 2.2.2 給水ポ ンプ 積水流量ほホンプの回転数,弁関匿および遠心式のときは圧力 ニュって変化する′二すなわち ヴ′〟=7了+cl々♪一C2♪5. ・・(4) ニニュ ヴ∫。:給水流量変化率 Jヱ:ホンプ回転数変化率 rユ:弁閥変変仙こよる給水量変化を定める定数 々♪:給水加減弁流量係数変化率 (lヱ:ボイラ圧力変化による給水量変化を定める定数 ♪∫:ボイラ圧力変化率 2.2.3 タービン関係 高圧タービンに流入する蒸気の流量ほタービン加減弁開度,圧 九 温度によって次のように変化する。 ヴ5十0.5〝ざ=ゑゴ+♪∫.‥ ‥(5) ニニュ ヴs:エ蒸気流量変化率 〝5:二i二蒸気温度変化率 た∼:タービン加減弁係数変化率 高圧タービン流入蒸㌔もの状態または終圧が変化すると,これに 伴って低温市勢蒸気の温度が変化し,再熱蒸気温度も変化する。 したがって,再熱部まで含めた動特性を論ずるにほタービンにつ いても同時に考潰しなければならない。図1の蒸気のT-S線図上 て,高圧タービンでは基準状態でAl点からBl点まで等エントロ ピで陪張しているものと考える。実際にはエントロピは増大する こう二,微小変化を考えるときには,このエン′トロピの変化分ほ主蒸 気温度変化の前後で一定であり,高臣タービン出口圧力に対する

(2)

ー16-自然循環ボイ

と貫流ボイ

ラの動特性の比較

927

一文■.二,て㌫.諒⇔。

A, li2 0∫‥ 0,i`. ① 旦ピ 聖卓 几. 臼. エントロピS 図1低温再熱蒸気温度変化に及ばす主蒸気温度変化の影響 等圧線を直線とみなせば,低温再熱蒸気温度の変化は等エントロ ピ膨張とした場合と等しくなる。流入蒸気の温度が等圧線上を Al点からA2′如こ移動すると,これに伴って低温再熱蒸気温度は B2点に移動する。この関係ほ次のように表現できる。

β′上=(告)♪(昔)♪告β5

(6) ここに,βr∼:低温再熱蒸気温度変化率(他の記号ほ図】参照)蒸 気妊力の変動に対しても同じようなことが考えられるが,主蒸気 温度変化の影響が最も大きいと考え,(6)式によって再勲若芽入口 条件を定める。また,タービンの羽帆申重などの熱容量,蒸気 通過時間があって〝r∫はβ5に対して遅れを持つが,これほボイラ 側に比べて小さいと考えられるので,今回ほ無視した。 2・2・4 再熱蒸気温度は再熱部の熱吸収量,蒸気流量,低温再熱赤気温 度によって変化する。再熱蒸気流量変化率は主蒸包も流量変化率と 等しいものとする。再熱蒸気温度の変化率β,・は Aβr

β′=-i耳元す(rr-ヴぶ+c3βr′)

(7) ここに,A♂′:再熱部温度上昇のゲイン 7もr:再熱部特定数(min) Q:再熱部温度上界に関する定数 2・3 自然循環ボイラの動特性 ボイラ循環部分において給水系を切って考えヴ抑=ヴ5とすれば, 物質バランスとエネルギーノミランスから (A+れ)♪ざ=γ′-ヴぶ‖ ここに,A:圧力変化率を定める定数 r‥ 圧力変化に関する時定数(min) 過熱部においては(7)式と同様に考えて A鮎

βg=丁瓦訂(γざ-ヴぶ)

(8) (9) ここに,月鮎:過熱部温度上昇のゲイン T♂5:過 熱 部 時 定 数(min) (8),(9)式と2・2節の各関係式を組み合わせることによって自 然循環ボイラの動特性を求めることができる。 2.4 貴流ボイラの動特性 貫流ボイラでは自然循環ボイラと異なり,蒸発完了点が移動する ことを考えなければならない。この問題に対しては,蒸発部出口の 乾き度が最初は1であったものが,変化するものと考える。このた めに,変数としてさらに蒸発部出口流体エソクルピをとりあげる。 蒸発部においてほ r15♪ぷ-㌔5才g=恥-ヴ∫. ‥(10) れ5♪ゴーれ5gβ=γ′+A抑ヴ好一Aざす5-A5才e.. ‥(11) ここに,rl∼れ:貫流ボイラ特定数(min) オg:蒸発部出口エソクルピ変化率 A打:蒸発部エソクルピ上昇に関する定数 Aざ:蒸発部エソタルピ上昇に関する定数 過熱部においてほ A鮎

β5=TF元す(γ5-ヴ5+Afgg)

(12) ここに,A∫:過熱部温度上昇に関する定数 (10),(11),(12)式と2.2節の各関係式を組み合わせることによっ て,貫流ボイラの動特性を求めることができる。

3・実缶データと計算結果の比較

われわれほ事業用ボイラおよび所内のテストボイラによって多数 の動特性試験を重ねてきたが,今回は自然循環式,貫流式各-・例を とりあげて実測値と計算値の比較を行なう。自然循環式の例として 156MWB&W単胴ふく射形ポイラ,質流式の例として75MW B&Wベンソンボイラをとり比較の対象とする。 実際の試験は過渡応答法によって行なった。操作星を増加する方 向と減少する方向の両方の試験を行な■ったが,減少の場合は符号を 反転し,増加の場合に統一して整理した。動特性は負荷によって変 わるが,いずれも定格に近い負荷(日然循環式150MW,買流式72 MW)を基準にして比較した。応答曲線は構軸に時間をとり,縦軸 にゲイン(%/%)をとり,実測値を点線,計算値を実線で表現して ある。 3・1タービン加減弁開度変化に対する応答(図2) 自然循環式の場合,ドラムレベルに対する安全上の制限から,試 験時間が20分程度に制約されるので,その後の変化までは比較で きない。実測値と計算値を比較すると,実測値のほうが主蒸立も流量, 圧力の変化がやや大きくなる傾向がある。これは給水流量調整弁閃 度を一定に保持している関係で,圧力の給水流量に対するフィード バックがあるためと考えられる。しかし,この影響はわずかである。 貫流式の場合,実測値のはうが少し遅れているが,これは自然循 環式に比べて応答が非常に早いために,操作端の遅れが現われてき たものと考えることができる。貫流ボイラの場合,運気も温度の変化 はわずかである。 3・2 燃料供給量変化に対する応答(図3) 自然循環式の場合,温度応答も調べるために,ドラムレベ′しを自 動で一定にしている。そのために燃料変化に応じて給水流量も変化 している。しかし,給水の圧九 蒸気温度に及ぼす影響は無視して いる。蒸気温度は熱吸収量と蒸気流量の効果の口さ川棚勺なずれから, とくに再熱部でほピークに達する時間が少し遅れている。 貫流式の場合,主蒸気流量,圧力に一時的なピークが現われる。 このピークは計算と合いにくいものであるが,簡易計算では割合に よく-・致している。実測値のほうが計算値よりやや遅れる惧仙こあ るが,これは操作側の遅れ,単容量近似などのためと考えらメtる。 3・3 ガス再循環ファンダンパ開度変化に対する応答(図4) この場合も実測値が計算値に比べて多少遅れる。この遅れは応答 の早い貫流ボイラで目立つ。 3・ト3・3節全体をみると,比較的簡単な計算を行なっているにも かかわらず,実測値と計算値はよく一致しており,実用に耐えられ るものであると考えられる。

(3)

ー17-928 昭和41年8月

第48巻 第8号 Llデモ 循 環 ポ イ ラ ・七 蒸 気 流 H束 5 ハU 仇 一決\芭 ヽ\ゝ 5 仇 n m 間 時 1.∩ ,、 0.5 、て ̄ ゝ 与!1名L 十 ノ ニラ ハU 2 L土 濃…気‥比 力 5 <U 5 0 1小 一 一 【 京\婆 ヘヤト m 間 七り 八U 2ハU 5 ハU nU ll 一 ㌔ ㌔一ハ†L→ m し+ (U ‖‖ l 20 (タービン加減弁開度変化に対する応答) 図2 実測値 と 計算値の比較(その1) Fl然 肺 瑞 ナナく イ ラ ,t・濃 い水 沫仙 昌 ヂ、㌔) 八}ト 20 40 時 間 (min) ∩り エリ 椚 0 。 ㌔■ 八 ←L、 \、 10 20 時 fl与】rmin) .卜 】沸 いぺ け+ J へ声\ぎ 八∵⊥ 20 40 【FJIHj(min) 60 J o.5 0 10 20 1】j†l】(min) ・■上 放、卜れ 川血 仲代 ∧U 爪U 〈㌔\ dP.〉 ハ}十 ′一一■- ̄■■ ̄■■■ 20 帖 閃(min) 「。、㌔■、「、「 10 20 帖l‡盲】(minl ・付 執‥欣=いぺ 川心 性 ハUO (声\譜二 八†十 、---、  ̄ +

-■ニゝ1ご訂 ̄

4〔I 5 nU ㌔ ミ ハ十、、 20 F‡iH】(min、1 10 20 帖ドり(miロ) (燃料供給量変化に対する応答) 図3 実測値 と 計算値の比較(その2)

(4)

∬18-自然循環ボ

イ ラ と

貫流ボ

イ ラ

の動特性の比較

929 l】然 相 環 ポ i】ぎ 、上 鹿…い爪 は肌 日東 ハリ へ㌔\婆 八∵小 2 仇 叫 F‡l】(min1 20 40 60 0 八 一-2.0 1、. 帖 間(min) 10 20 / ′ ′ \、′/■ ㌧卜 蒸 〃刈 托 力 ∧U O 「▲ 2 一 一 (訳\軍 ∴丁ト 】りIfり(min) 20 40 60 打j rH】(min) 10 20 ヂ 婆 一\--0.2 'T▼ 、‡ 依…卜ぺ 〓帆 か七 nU (㌔\ヂ ∴TLγ 2‥ ll j⊥1さしmlnl 41) (;り ヂ 0.2 0 10 咋 間(爪inl (ガス再循環フアンダンパ開度変化に対する応答) 図4 実測値 と 計算値 の 比較(その3) l 表 計 算 条 件 号. 〇 番N

主雫盈デカl主義(零)温度

式式式式式式 環環環環環環 循循循循循循 然然然然然然 自H・日 白ぃ 自 白 自 7 QU 9 0 1 2 1 1 1 式式式式式式 流流流流流洗 骨只甘ハ骨只貫貫一貫

4.自然循環ボイラと貫流ボイラの動特性の比較

4.1比較の基準 動特性に影響を及ばす主要な構造的因子は,各部の単位熱吸収量 あたりの内容鼠 単位熱吸収量あたりの鋼材重量であり,運転条件 による因子は負荷,蒸気圧九 給水温度,主蒸気温度,再熱器熱吸 収量である。今回は,これらのうち主蒸気圧九 主蒸気温度を変化 して,それらが動特性に及ぼす影響を検討した。各部内容積と熱吸 収量の比は一定とし,各部鋼材重量と熱吸収量の比は蒸気圧力によ ってのみ変化するものとして,圧力の影響に組み入れた。負荷,給 水温度,再熱条件は固定しておいて計算した。 表1に計算条件を示す。自然循環ボイラと貫流ボイラで圧九 温 度を変化してそれぞれ6ケース,合計12ケースの計算を実施した。 以下に両形式のボイラの動特性をタービン加減弁開度変化,燃料供 給量変化,ガス再循環フアンダンパ開度変化の順で比較する。給水 20 流量変化の場合,自然循環ボイラでは温度,圧力に対する影響が非 常に小さいので,比較の対象とはしなかった。 4.2 タービン加減弁開度変化に対する応答の比較 図5はタービン加減弁閑度変化に対する応答を比較したもので ある。 自然循環式の場合,主蒸気流量は,タービン加減弁を開いたとき 一たん上昇してから徐々に減少し,8∼10分で最初の値を割り,さ らに減少する。定常状態での変化量は,高圧ボイラのはうが大きく, ゲインが零となる8∼10分あたりから,圧力による相違が目立って くる。自然循環ボイラで主蒸気流量変化が大きくなるのは,加減弁 を開いたときに圧力が低下し,その圧力での飽和蒸気のエンタルビ が増加して,同一熱吸収量に対する蒸発量を減少させるためである。 圧力に対する飽和蒸気エソタルピの変化割合は高圧になるほど大き く,したがって高圧のほうが主蒸気流量変化が大きい。この考えを 拡張すれば,飽和蒸気エソタルピの変化率が寄になる圧力(約30 ata.)ではもとの値に戻り,それ以下の圧力では最初より大きな値に 落ちつくということになる。主蒸気圧力の応答は単純な一次遅れと みなすことができ,その時定数は6∼17分の範囲にある。変化量は 定常的には高圧ボイラのほうが大きい。低圧のものが最初はやや急 激に変化するが,8∼10分を越すと高圧ボイラのほうが大きく変化 する。 貫流式の場合,主蒸気流量は最初+1になるが,その後自然循環 式より非常に急激に減少し,約2分後にはほぼもとの値に戻ってし まう。流量は給水ポンプによっておさえられ,定常ゲインは零にな る。主蒸気流量の減少速度は低圧のもののほうが急ではあるが,こ の圧力による相違は非常に少ない。主蒸気圧力は主蒸気流量から1 だけ平行移動した形になるとみなすことができる。

(5)

一19-930 昭和41年8月

第48巻 第8号 †一1ヤ1ミ術J冒言 ポ イ ラ 貫 流 ポ イ ラ 、f 衣‥い八 沈 日印 5 0 仇 (訳\芭 ヽ†ゝ 5 ∧‖Ⅵ 】 + 5 10 No.1,2り20ata.ト l】1】rり(′min ̄〉 N(I.3.4■■150 Nり.L6118() ハU J。J ハTl a 、■′ 榔150弧 2 (馴 +り l l 只U 1 9 7 1 L ) NO N N 10 帖1∈り(こmin) 10 、卜 蒸 い八 什・刀 5 0 <u 一 一 (訳\婆 八丁心 No.l,2(120ata.) No.3、4(150_〕 Noふ6(180) 5 仇 :ぞ ヾ∵ ハ十、 l.0 帖 閃(min) 5 10 No.11,12(180ata.) No.9.10(150) Nり.7,8(120) (タービン加減弁開度変化に対する応答) 図5 動 特 牲 の (その1) 0 2 5 八U (仁盲)感嘆普 2 -("爪\芭八†ゝ額拭 ー3 120 150 180 主蒸気圧力(ata.) 図6 自然循環ポイラ,タービン加減井関度変化の場合の 主蒸気圧力の応答 自然循環式でも貫流式でも,蒸気温度の変化ほ小さい。また, 541℃級でも571℃級でもほとんど変わりがない。 図るは自然循環ボイラの圧力変化の時定数と定常ゲインを圧力に 対してプロットしたものである。これによると定常ゲインほ180 ata・では120ata.のときの約2.2倍に達している。貫流ボイラでは 定常ゲインは-1.0であるから,自然循環ボイラでほ貫流ボイラに 対して120ata.で1.2倍,180ata.で2.6倍に達している。 ム3 燃料供給量変化に対する応答の比較 図7は燃料供給量変化に対する応答を比較したものである。 自然循環式の場合,熱吸収の増加によって主蒸気流量が増加する。 これは給水流量を一定にしても,もとに戻らず,増分はドラム水位 低下という形で吸収される。前掲(5)式の関係から,主蒸気流量の 増加に伴って主蒸気圧力も増加する。主蒸気圧力が増加すると飽和 蒸気エソタルピほ低卜し,これが羊蒸気流量の増加を助長する。した がって主蒸気ミ流量および圧力の増加は,とくに高圧ボイラで若い、() 定常値ほ120ata.では約1.2であるが.180ata.では3,4程度にな る。主蒸気温度は煙道部熱吸収の増加のために,一たん上昇するが, その後蒸気流量が増加するためにもとに戻ってくる。150ata.以下 でほ温度の変化は小さい。高圧のボイラでは主蒸気流量の増加が著 しいため,最終的には低い温度に落ちつく。 貫流式の場合,熱吸収の増加によって主蒸気流量は一時的に増加 するが,給水を一定とするため,もとに戻る。図の主蒸気流量変化 曲線と横軸に囲まれた面積は燃料供給量変化前後のボイラ内汽水保 有量の差に対応する。すなわち,比体積の増大によって,汽水保有 量が少なくなっている。主蒸気圧力は主蒸支も流量に対応して最初一 時的ピークを作るが,その後再び上昇する。この主蒸気圧力の2度 目の_L昇は主蒸気温度の上昇によるものである。このような貫流ボ イラにおける主蒸気流量,主蒸気圧力の一時的な増加は,いわゆる 膨出現象と同様の機構で生ずるものである。蒸気流量がおさえられ ているため,燃料供給量の増加は直接温度上昇という形で現われる。 自然循環式と貫流式とを比較すると,そのおもな相違点は (1)主蒸気流量変化は自然循環式で大きく貫流式で小さい。自 然循環式では高圧のはうが大きく変化するが,貫流式では 低圧のほうがややピークが大きい。自然循環式では単調に 増加するが貫流式ではもとに戻る。 (2)主蒸気圧力変化は自然循環式で大きく,貫流式で小さい。 自然循環式では高圧のほうが大きく変化するが,貫流式で ほ低圧のほうがややピークが大きい。自然循環式では単調 に増加するが,貫流式ではいったんピークが出てから徐々 に増加する。自然循環式では時定数ほ120ata.で,6分程 度であり貫流ボイラと大差ないが,高圧になると増加し, 180ata.では17分程度になる。 (3)主蒸気温度は自然循環式では最終的に低下し,その変動幅

(6)

ー20-自然循環ボイ

と貫流ボイ

の動特性の比較

11然 析 f買 ポ 0 ウん 、「 蒸 〃刈 小瓶 日中 0 (声\婆 八†ト \ N(I,1,2 Noふ4 N(〉5,6 (120ata.)(150)(180) 10 20 時 間(min) 哀\軍 人Tト 931 芹 流 ポ ′No.7,8(120ata.)

イごニニ.㌫ミ器18。)

10 時 間(min) ハU (ソ】 ∴卜 蒸 〃八 拝 小ノ 0 nU 京\軍 人†ゝ 10 ワ】 乱 恥120

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一山-6 ふ抑 爪U I N ( (声\婆 八、ゝ /N仇7,8(120ata・)

ンNo・9,10(150)

//No.11,12(100) 5 10 時 間(min) ユ土 蒸 気 神仙 件∼ 5 0 ∧U n) 一 (訳\汐ご 八†ゝ 30 60

No.6 No.5 No.4 No.3 No-1.2

(…苧7糾(三言冒)(諾?)(三言?)(120)

穴U 4 ∩い 八u へ訳\婆 ハ†十 (燃料供給量変化に対する応答) 図7 動 特 性 の (その2) 11窯㌔ 絹l買 ポ イ ラ 土 葬 気 流‥量 (訳\ぜ 八†ト 10 時 日j】(mjn) No.7,8 No.9,10 (120ata.)(150) 5 10 時 間(mjnl No.11,12 (100) 20 ta O 爪U ∧U 2 5 ∩入U

lノ}■

l

い 47・d-7 47 5555 55 123一山T 56 0 0 0 0 0 0 NNN N NN m 1 2 nUO (洪\軍 八丁十 ハリ 2 N 7 仇 N 時 間(min) ・I≡ 蒸 〃ぺ 卜仕 ,刀 土 蒸 〃八 ㍊ 度 京\婆 八∵十 0 (ソ】 nU ハU {ま\ぎ 八∵ホ 30 咋 〉i毒J(min) nU O nU 2 5 ∩几じ い 47A-7 一ハー7 ■.、J555 55 123JT 56 〇 八じ 八U O O (U NN N N. N N

No・6(57lOc)〉180a.。.

No.5(541)

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No.3(541) No.2(571) N().11541) ゝ120 60 0 〔U (ヂ、婆 ハTム (ぶ㌧ぎ 八丁十 10

/N仙2(180ata)

10

No.7 No.8 No.9 N0.10 、 ̄No.11,12(180ata.1 、No.9,10(1501 \No.7.8(1201 (min) (カ' ̄ス再循環フアンダンパIj肖渡変化に対する応答) 図8 動 特 件 の (その3)

-21-(吉実刑(去等号)(と言号)(吉号号)

(7)

932 昭和41年8月 目 止 評

第48巻 第8号 は高圧のはど著しい。貫流式では単調に増加し,その変動 幅は低圧のはど著しい。 ム4 ガス再循環ファンタンパ開度変化に対する応答 図8はガス再循環フアンダンパ開度変化に対する応答を比較した ものである。ガス再循環フアンダンパを開くと,煙道ガスの一部が 再び火炉に送り返される。そのため炉内ガス温度は低下し,火炉に おける熱吸収は減少する。一方,煙道部においてはガス流速が増大 し,これに伴って熱吸収も増加する。結局,ガス再循環によって火 炉と煙道部の熱吸収の配分を変えることになり,これを蒸気温度の 制御に利用することができる。 自然循環式の場合,火炉における蒸発が抑制され,主蒸気流量は 単調に減少する。これに伴って主蒸気圧力も単調に減少する。変化 幅は高温,高圧のほうが大きい。蒸気温度は流量の減少と煙道部熱 吸収の増加の両方の影響を受けて顕著に上昇する。 貫流式の場合,主蒸気流量ほ一時的に減少するが,給水が一定の ため,再びもとに戻る。主蒸気圧力も主蒸気流量と同様に一時的に 減少するが,静定値は流量のように零ではなく,主蒸気温度との関 係で,最初よりわずかに低い所にくる。主蒸気温度は主蒸気流量の 減少と煙道部熱吸収の増加によって一時的に増加するが,その後, 流量がもとに戻り,火炉での熱吸収が減少することによって減少し てくる。蒸発部と過熱部の総熱吸収は減少し,再熱部熱吸収は増加 する。このために,主蒸気温度は最初より低い値に静定する。 日然循環式と貫流式を比較すると,そのおもな相違点は (1)変化はいずれも自然循環式のほうが大きく,貫流式のほう が′トさい。 (2)F】然循環式では単調に変化するが,貫流式では一時的なピ ークが現われる。 (3)自然循環式では主蒸気温度が上昇し,その上昇幅は高圧,高 温のほうが著しい。これに対して貫流式では一時的なピー クの後低下し,その低下速度は低圧,低温のはうが苦い、。

5.結

白 簡単な仮定のもとに,自然循環ボイラと貫流ボイラの動特性を求 める簡易計算式を作成した。つぎに,156MW級自然循環ボイラお よび75MW級貫流ボイラをとりあげ,現地試験のデータと簡易法 による計算結果を比較することによって,本計算法がト分実用に耐 えるものであることを明らかにした。 最後に通常の事業用火力を対象にして,主蒸気圧力120∼180ata., 主蒸気温度541∼571℃の範開のモデルボイラを設定し,これに数 値計算を施して,自然循環ボイラと貫流ボイラの動特性の相違を, 基準を合わせたうえで明らかにした。計算の結果,たとえば貫流ボ イラで圧力応答が早いというような従来の定説はそのまま認められ たわけであるが,それが高圧ボイラと低圧ボイラでどのように異な るかというような点にまで立ち入ることができた。 今回,明らかになったおもな点を列記すると (1)自然循環ボイラの動特性ほ高圧のものと低圧のもので大き く異なる。低圧ボイラに比べて高圧ボイラのほうが変化が 大きい。貫流ボイラでほ低圧のほうが変化量が大きい。 (2)両形式とも通常の事業用ボイラでは,主蒸気温度の高いも のと低いものであまり相違がない。 (3)自然循環ボイラでは,たとえばタービイ加減弁を開いた場 合主蒸気圧力変化の時定数は高圧ボイラのほうが大きく, 180ata.では17分程度に達する。これに対して貫流ボイ ラでは高圧でも低圧でもほとんど相違がなく,いずれも1 分程度である。 終わりに臨み懇切なご指導を賜わったバブコック日立株式会社技 術部利部課長,ならびに呉研究所高橋主管研究員に対し,謹んで感 謝の意を表す。 参 考 文 献 寺野:運輸技研報告7,207(昭32-11) 三浦:機械学会714回講演前刷,197(昭38-11) Y.Nakano,K.Kawatake:HitachiReview13,13(1964)

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