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地域高齢者における「準ねたきり」の発生率,予後および危険因子

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Academic year: 2021

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平成13年9月15日 第48巻 日本公衛誌 第9号 741

地域高齢者における「準ねたきり」の発生率,

予後および危険因子

シンカイ ショウジ 新開 省二 ワタナベ シュウイチロウ 渡辺修一郎 クマガイ シュウ 熊谷 修 ヨシダ ユ ウ コ 吉田 祐子 フジワラ ヨシノリ 藤原 佳典 ヨシダ ヒデヨ 吉田 英世 イシザキ タツロウ 石崎 達郎 ユカワ ハ ル ミ 湯 川 晴美 金 憲 経 スズキ タカオ 鈴木 隆雄 アマノ ヒデキ 天野 秀紀 シバタ ヒロシ 柴田 博 目的 地域高齢者における「準ねたきり」の発生率,「ねたきり」との時間的関係および「準ね たきり」の関連因子を明らかにし,「ねたきり」予防にむけた「準ねたきり」への対応の意 義と,その際重視すべき保健対策を明らかにすることを目的とした。 方法 東北地方一農村における65歳以上の地域代表性のある在宅高齢者で,総合的移動能力尺度 で「自立」と判定された731人を6年間追跡し,総合的移動能力水準の変化を時系列的に観 察した。また,観察期間中に総合的移動能力尺度で「準ねたきり」と判定されたケースと 「自立」を維持したケースを対象にして,「準ねたきり」の有無を目的変数,ベースライン調 査時に得られた諸特性を説明変数とした多重ロジスティック回帰分析を行い,「準ねたきり」 発生の危険因子を検討した。 成績 6年間の観察期間中に「準ねたきり」は86人,「ねたきり」は32人発生した。人年法で表 した発生率はそれぞれ23.7/千人年と8.4/千人年であり,「準ねたきり」の発生率は「寝たき り」のそれの約2.8倍であった。一旦「準ねたきり」となったもののうち,1年後に「自立」 に回復したものが26%おり,これらのものの2年後の総合的移動能力の予後は良かった。他 方,1年後も「準ねたきり」またはそれ以下であったものの2年後の総合的移動能力の予後 は悪かった。「ねたきり」発生例のうち,「準ねたきり」状態を経過していたものは過半数に のぼった。多重ロジスティック回帰分析(ステップワイズ法)により,「準ねたきり」の予 測モデルに採択され,「準ねたきり」の危険因子とみなされたのは,年齢(高い),性(男性), 歩行速度(遅い),咀嚼能力(低い),過去1年間の入院歴(あり),血清β2−ミクログロブ リン値(高い),ことであった。 結論 地域高齢者の中で発生する「ねたきり」の過半数は「準ねたきり」状態を経過しているが, 「準ねたきり」は「自立」にも回復しうる動的な状態であり,早期に適切な対応をすれば 「自立」に回復させ,「ねたきり」予防を図ることが可能である。「準ねたきり」の予防とし て,歩行能力の維持,咀嚼能力の確保,退院後の療養指導,を重視すべきである。 Key words : 準ねたきり,ねたきり,地域高齢者,縦断研究,危険因子

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