経理近代化 の原点 としての
商工省 「
財務諸表準則」
久 保 田
秀 樹 I は じめに 第一次大戦後の欧米各国は,戦 後の生産設備の過剰 による恐慌から抜け出す ために経済合理化運動 に努めていた。 日本で も,昭 和の金融恐慌 に始 まった不 況か ら抜 け単す ことな く,そ の後の世界的大不況に晒 された経済の打開策 とし て,金 解禁政策 とタイアップして,産 業合理化運動が開始される。政府は,1929 年 に商工審議会 に企業合理化方策 を諮問 し,企 業合同の促進,カ ルテルの奨励, 独 占事業の統制等の実施 とい う答 申を得 た。そ して,1930年 (昭和5年)6月に商 工省 に臨時産業合理局が新設 され,そ の指導の下に産業合理化 を図った。その 主要活動 は,企 業統制,経 営管理改善,規 格統一,国 産愛用等であった。臨時 産業合理局長官 には,商 工大臣 俵孫一が就任 し,専 任職員は,13名 ,そ の他, 商工省各局長お よび関係課長が合理局の兼任 となった。 臨時産業合理局の常設委員会 として,生 産管理委員会,財 務管理委員会,販 売管理委員会,消 費経済委員会,国 産品愛用委員会,統 制委員会が設けられた。 科学的管理法 として,動 作研究,時 間研究等 とともに,原 価計算等の財務関係 の具体的事項 も等閑で きない として設置 されたのが,財 務管理委員会であ り, 当委員会が企業経理の合理化 を担当 した。 当時の委員 は,渡 辺錠蔵 (東京商工会議所),吉 田良三 (東京商科大),永 原 伸雄 (三菱),魚 谷伝太郎 (理研工業),大 田哲三 (東京商科大),間 瀬三郎 (三井鉱 山),東 乗五郎 (計理士)で あった。商工省臨時産業合理局 とい う政府 機 関主導 で あ りなが ら,基 準作 成 の メ ンバーは財務諸表作成者 としての企業 代 表 ,学 者,会 計士 (計理士)に よつて構成 されている。 これ らの構成か らいっ て,今 日の米 国の財務 会計 基準 審議 会 (FASB)や 英 国の会計基準 審議 会 (ASB) の構成 メ ンバ ーに類似 してい る。 もちろん これ を もって,そ う した英米 の制度 の先取 りといつた性格のものではないことは言 うまでもない。 しか し,結 果 と して多様な専門家が草案を作 り,各 界の意見聴取の後,確 定稿 を公表するとい うプロセスは,現 在の英米の制度に類似のものであった。 商工省 「財務諸表準則」は,法 的拘束力を得なかっため,直 接,企 業に普及 するには至 らなかった。 しか し,当 時の会計教科書の三分の一以上または多 く の会計学文献が,そ の教科内容に 「財務諸表準則」を採用 し,大 会社の相当数 は,「財務諸表準則」を参照 して決算書類の様式を改善 した (黒浮1990,258頁)。 黒澤は,「財務諸表準則」の意義について次のように述べている。 「わが国の会計専門家集団 (当時はまだ公認会計士は存在 しなかつたので,大
学専門学校における会計学者'大会社の経理専門家等を指すものと考えてよい)
は,『財務諸表準則』お よびそれか ら派生 した会計諸規範 を,会 計学上のパ ラ ダイム として うけいれた といって も過言ではないであろう。」 (黒澤1990,223-2 (黒澤1990,223-2 4 頁) 工 標 準貸借対照表 商工省臨時産業合理局の財務管理委員会の審議項 目は以下の ものであった (日本商工会議所1930『産業合理化』第1報,161頁)。 一,事 業会社の財産目録,貸 借対照表,損 益計算書及損益金処分書の内容を 統一,明 確又 は精細 にすること 各種業別の標準的簿記 を定むること 中小商工業の簡便 なる標準簿記 を定 むること 適正 なる損益金算 出の基準方式 を定むること 財産評価 に関する一般的原則 を定むること 固定資産の減価償却の合理的方法 を定むること 一 一 〓 一 四 五 エハ経理近代化の原点としての商工省 「財務諸表準則」 87 七,原 価計画に関する一般的原則 を定むること 八,各 種事業別 に標準的原価計算方法 を設定すること 九,事 業会社の財務及予算 に関す る研究 十,帳 簿,伝 票,書 類 を標準化すること 当委員会が最初に着手 したのは,「事業会社の財産目録,貸 借対照表,損 益 計算書及び損益金処分書の内容を統一,明 確又は精細にすること」であり,1930 年に,ま ず 「標準貸借対照表」を未定稿 として公表 した。当委員会メンバーの 大田によれば,「標準貸借対照表」そのものは三菱経済研究所が作成 したとい う (日本会計研究会1940,85頁)。「標準貸借対照表」の構成は以下の通 りであ る。 標準貸借対照表説明 形 式 内 容 甲及乙表 一工業 丙表 (本稿末尾 に掲載)及 丁表―商業 保証並 に偶発債務表示法 貸借対照表の形式 について,当 時は,借 方 を左,貸 方 を右 とするとい う点 に ついてさえ統一がなかった。また,資 産 を左,負 債 ・資本 を右 とするという点 について も逆 にす るケース さえあった。「標準貸借対照表」の 「形式」 (4)に も 「借方貸方の表題及び内容に就 き之 と反対なるものを用ゆるものあるも…」 としてこの事実を指摘 している。 「形式」 (6)では,当 標準形式が株式会社において総会へ提出するものを示 す としてお り,「公告するものも亦同一形式に依るを希望す」 としている。 標準貸借対照表の資産 と負債の配列について,工 業 と製造業向けとされる甲 表と乙表は,固 定性配列を採っているが,販 売業 と貿易業向けとされる丙表 と
丁 表 とは,流 動性 配列 を採用 してい る。 また,固 定性 配列 を採 る甲表 と乙表 に つ いて も最初 に株主勘定 を掲 げ,長 期負債,短 期負債 の順序で表示 されている。 しか し,当 時 としては,「概 ね,精 細 に過 ぎ,… 業界の要求 に適せず,実 用性 に乏 しき」 (日本経営学会関西部会1931,177頁)と の批判 を受けることになる。 今 日の貸借対照表 との主な共通点 を列挙すれば,以 下の とお りである。 (1)創 業費 (今日の創立費),建 設利息,開 発費,社 債差金 (確定稿 「財務諸 表準則」では社債発行差金 とい う名称 に変更)及 発行費 といった,今 日,繰 延資産 としての処理が認め られる項 目について,そ の貸借対照表能力 を明 ら かに している。 (2)「 地上権」 「水利権」 「特許権」 「営業権」等の無形資産の記載形式 を示 し ている。 今 日の貸借対照表 との主 な相違点 を列挙すれば,以 下の とお りである。 (1)建 物,設 備,機 械,工 具,什 器等 は,金 額欄 には取得原価ではな く未償却 残高が表示 されている。 (2)「 流動資産」 は,棚 卸資産 を含 まず,今 日の当座資産 に相当する用語 とし て用い られている。今 日の棚卸資産 に相当す る項 目は,「販売及び作業資産」 (商業雛形では 「販売資産」)と いう見出しの下に一括 されている。 (3)負債は,「短期負債」「長期負債」 と称 され,長 期負債の部に属する 「借入 金」は 「おおよそ一カ年以上にわたる借入金」を意味するとされている。 し たがって,負 債についても今 日の流動 ・固定区分 とは異なっている。 (4)借方,貸 方それぞれに 「雑勘定」 という見出 しが設けられている。借方に ついては,「例えば,『繰延資産』『堆積資産』 と言ふが如 き慣用語を用ふる ことも良いことがあるであろう。」 (日本経営学会関西部会1931,181頁)と いう意見 も当時提示 されている。 (5)「偶発債務」が貸借対照表本体に掲記 されている。 (6)「引当勘定」に減価償却引当金,貸 倒引当金 といった評価性引当金 も含ま れ て い る 。
︱ ︱ 経理近代化 の原点 としての商工省 「財務諸表準則」 皿 「 未払込株金」の表示問題 最 も批判 されたのは,未 払込株金 を貸方 に掲載 し,資 本金の控除項 目として 示 した点 にあった。株金分割払込制が存在 した当時 としては,斬 新 な表示方法 であつた。財務管理委員会 も,そ うした反発 な り批判 を覚悟 していたようで, 当該表示方法の理由を 「『未払込株金』 を貸借対照表の借方 に掲載せ ざる理由」 として公表 した。 そ こでは,会 社の未払込株金は,将 来,株 主に払込 を要求 し得 る会社の権利 であるため,貸 借対照表 に表示すべ きものではあるが,本 質に関 しては他の資 産 と同一視すべ きでない としている。 したがって,未 払込株金 を他の資産種 目 と同列 に借方 に計上するのを避 け,貸 方に資本金の内訳説明 として未払込の事 実 を付記する形式が採用 される。 この方式 は,当 時の銀行法,保 険業法等の附 属雛形 と相違 し,多 数の会社 の慣例 とも異なるため,特 に重要なる理由を略述 す るとして,以 下の 4つ が挙 げ られている。 「(一)株 式 は本来転 々譲渡せ らるるの通有性あ り。 したがつて払込義務者に 異動 を生 じ其の確実性 を確め難 き点は他の債権 に比 して大 にその趣 を異 にする所あ り。 (二)之 を事実 に徴する未払込株金の徴収 に当 りては往 々之 を回避せん とす る株主 を生 じその全部 を完全 に徴収することの極めて困難なる事例乏 し か らず。故 に未払込株金の全額 を確実なる担保力ある資産 と認むべ きに あ らず。 (三)他 の債権 に して若 し回収不確実なるの懸念あ りとせば益金の一部 を以 て之が填補 に充当するの途 なきに非ず。然るに未払込株金は資本構成 に 関す る ものなるが故 に此の如 き取扱 を不可能 とす。 (四)未 払込株金 を確実なる担保力あるもの と認め ざるの観念 は商法中にも 亦存在 し即 ち第二百条 に社債発行の限度 を払込済資本額 とせ るに見 るも 明かな り。」
上記の理 由の うち,(二 )で 指摘 されている 「未払込株金の徴収 に当 りては 往 々之 を回避せんとす る株主 を生 じ」 に関 しては,当 時,株 主 にとつては必ず しも有利ではない次の ような事情があった。すなわち,事 業が順調な場合 に増 資す るためには旧株 の払込済みが条件 となるので,払 込要求がなされるが,普 通 には払込みを徴収 して高い配当金 を払 うよ りも,低 利率の借入資本 を利用 し た方が有利であった。それで,実 際の払込要求は,事 業が失敗 し,他 の資金調 達の道が無い ときに行 われる場合が多かった とい う (大田1968,98-99頁)。 未払込株金 を貸方 に掲載 し,資 本金の控除項 目として示す とい う 「標準貸借 対照表」の方式 について,保 険業者,銀 行団体の ような金融機関は大体反対で あったが,学 者側の意見 は賛成の方が多かった (大田1968,100頁)。 実務界か らの反対意見の代表 として,東 京手形交換所の意見 を紹介 しよう。 因みに,東 京手形交換所 は1901年 (明治33年)に 東京銀行集会所か ら分離独立 し,当 時,銀 行業発達のための諸協定事務や政府 に対す る建議 を行 っていた (全国銀行協会連合会 ・東京銀行協会編1979,4頁 )。 「依 て之 を控除することは (一)会 社 の債権 に属す る未払込株金が資産 より 控 除せ らるること,(二 )株 主の払込義務 を寛仮す る如 き思想 を懐 か しむる 懸念あること (三)一 般慣行 に反 し且銀行法等 に異例たること,等 の点 より, 未払込株金 を借方 に計上 し貸方資本金の内書 に,払 込済金額 を記載せ しむる ことに改め られた し」 (東京手形交換所1931,86頁 ) 後述す るが,確 定稿では,結 局,実 務界か らの反対意見 に沿 った変更が行わ れ る 。 Ⅳ 財 務諸表準則 1931年には,「標準財産 目録」,「固定資産減価償却準則」,「 標準損益計算 書」が公表 された。関係各方面か らの意見聴取の後,こ れ ら草案の うち,標 準 貸借対照表,標 準財産 目録お よび標準損益計算書の内容 を一括 し確定稿 として, 1934年(昭和9年)に公表 されたのが 「財務諸表準則」である。
経理近代化の原点としての商工省 「財務諸表準則」 91 「財務諸表準則」 は,直 接的には,商 法の書類お よび公告の貸借対照表等の 様式統一 を目的 としている点 は,「標準貸借対照表」 と同一である。すなわち, 「第一 総 則」 において次 の ように定めている。 「一 本 準則に定むる貸借対照表は商法第26条の規定に依 り,決 算 に際 して 作成すべ き貸借対照表 に付之 を定む。其の他の場合 に於ける貸借対照表 も,之 に準 じて作成するを可 とす。 二 本 準則 は株式会社 に於いて株主総会 に提出すべ きものに付之 を定む。 商法第192条第2項の規定 に依 り公告す るもの も亦事情の許す限 り之 と同 一 たるべ し。」 「財務諸表準則」の構成は以下の通 りである。 序 貸借対照表 貸借対照表雛形 第 1号 表 (工業),第 2号 表 (商業 一本稿末尾 に掲載) 財産 目録 財産 目録雛形 第 3号 表 損益計算書 損益計算書雛形 第 4号 表 (工業),第 5号 表 (商業一本稿末尾 に掲載) a.貸借対照表 「実用性 に乏 しき」 とい う 「標準貸借対照表」 に対する批判 に応 えて,確 定 稿 として登場 した 「財務諸表準則」 は,当 時の実務 を顧慮 したが,そ れで も尚, 今 日の貸借対照表 と比較す ると大 きな相違点が幾つかある。 資産,負 債 は,「標準貸借対照表」か ら引 き続 き,以 下の ような項 目か ら成 る。 資産 (イ )固 定資産 (口 )投 資 (ハ )特 定資産 (二 )作 業及販売資産 (ホ)流 動資産 (へ )雑 勘定 負債 (イ )長 期負債 (口 )短 期負債 (工 )雑 勘定 (ホ )51当 勘定
資産 を有形資産 と無形資産,ま たは固定資産 ・流動資産 ・繰延資産 に区分 し, 負 債 を固定 負債 ・流動負 債 等 に分 類 す る こ とは,1935年 (昭和 10年)当時 も, 「従来の通説」 (但馬1935,10頁 )と されていた。にもかかわ らず,「財務諸表 準則」 における 「流動資産」 には,今 日の棚卸資産 に相当する 「作業及販売資 産」 (商業雛形では 「販売資産」)が 含め られていない。財務管理委員会のメン バーである大田は 「貸借対照表準則」 をテーマ とする当時の円卓討論 において, 流動資産 に 「作業及販売資産」 を含めなかった理由 として,「つ ま リドイツ流 に云ふ と金銭系統 と商品系統 を分けて居るのであ ります。」 (日本会計研究会1940, 102頁)と 説明 している。 負債 について も,固 定負債 ・流動負債 とせずに,長 期負債 と短期負債 に分類 されているが,こ の点 に関 して も 「これ又会計常識 としては普通の事で,矢 張 り資産負債 を対抗せ しむる為 に長期負債 と短期負債 を固定,流 動 といふ様 な言 葉 に した方が よ り対照的でないか と考へ ます。」 (日本会計研究会1940,83頁 ) とい う意見が上記円卓討論 において提出 されている。 また,資 産 と負債の流動 ・固定区分 について,今 日では,営 業循環基準 と一 年基準 によってい るが,「財務諸表準則」 では以下の ような基準が示 されてい るに過 ぎない。 「尚資産は流動性,換 金性及確実性 に依 り,負 債 は弁済の緩急性 に依 り,各 之 を区別すべ し。」 (財務諸表準則第一 総 説 五 ) 資産 と負債 の配列 については,「標準貸借対照表」では,丙 及丁表 (商業) において流動性配列法 による雛型が示 されていた。 しか し,「財務諸表準則」 の第 2号 表 (商業)で は,固 定性配列法が採 られてお り,「貸借対照表 第 二 形式」 において 「営業の種類 に依 りては,資 産及負債 を流動的の ものより順次 固定的の ものに及ぶ流動性配列法 に依 るも亦可 な り。」 とされているに過 ぎな い。大 田は,国 走性配列法採用の理由として,実 際家 (三井三菱)の 強硬なる 意見 によるもの (日本会計研究会1940,90頁 )と 述べている。 「標準貸借対照表」 (未定稿)と 「財務諸表準則」 (確定稿)を 比較 して,最 大の変更点は未払込株金の表示法である。未定稿では,未 払込株金 を貸方に掲
経理近代化 の原点 としての商工省 「財務諸表準則」 載 し,資 本金の控除項 目として示 していたが,確 定稿では,「未払込資本金」 は,貸 借対照表借方に,一 応締め切 り小計 を出 した後,掲 示 されることになっ た。未定稿 の表示法 を支持 した学者か らは,こ の変更について,例 えば以下の ような痛烈 な批判がなされている。 「我が国に於 ける簿記会計の先進諸学者 を委員 とする委員会が,た とひ未定 稿 と冠せ られてあつたにもせ よ,一 旦公然発表せ られた意見 を,そ の後僅か に三年数箇月を経たるに過 ぎない今 日突如 として,改 変せ られんとせ られる か らには,委 員諸氏 に於いて未定稿作成当時に全然気付かれなかつた重大な る一箇 もしくは数箇の理由を発見せ られたことであろう。併 しそれが如何 な る重大理由であるかは,日 下の処不明である。」 (増地1934,2頁) 因み に,第 2次 大戦後 の1947年 (昭和22年)に 総司令部 (GHQ)か ら公表 さ れた 「工業会社及 ビ商事会社 ノ財務諸表作成工関スル指示書」 (以下では 「指 示書」 と略称す る)に おいては,「公称資本金」か ら 「未払込株金」 を控除 し て 「払込済み資本金」 を表示す ることが要求 されてお り,「未払込資本金」の 資産計上 を禁止 している。 これについて,晴 旨示書」 は,「未払込資本金 ヲ貸借 対照表 ノ資産 ノ側二示スコ トハ 日本 ノ久 シイ間ノ習慣 デア ッタ。 コノ習慣ハ良 キ会計実務 ニハ是認サ レルモノデハ ナイ。」 とし,そ の理由 として次の 2点 を 挙 げている (「指示書」詳細貸借対照表二関スル説明)。 (1)未 払込額 はその払込徴収催告が行 われるまでは徴収で きない ものである こと,そ して催告が行われるにして も,何 時それが行われるのか明 らかで ない こと。 (2)資 本 は払込資本金 と未処分利益 とを加 えた ものであ り,資 産に対する株 主の持分 をあ らわす。 したがって,催 告済の未払込額 を資産に計上するこ とには若子の道理が認め られるに して も,催 告未済の未払込額 を資産計上 す る会計処理法 は正当なものでない こと。 その後,1948年 (昭和23年)に 行 われた商法の一部改正では,未 払込株金の 表示問題のそ もそ もの原因 とい うべ き,株 金分割払込制 自体が廃止 され,金 額 払込制度が採用 された。
その他 の変更点 と して,未 定稿 で は株 主勘定 の配列 は貸 方 の最初 に掲 げ られ ていたの に対 し,確 定稿 で は貸方 の最後 に位置 され ることになった。その結果, 貸 方 の長期 の負債 と最 も固定 的で あ る資本勘 定 が非常 に離 れて る こ とにな って しまった。 また,「標準貸借対照表」では 「無形資産」 とい う名称が使用 されていたが, 「財務諸表準則」では 「無体資産」 とい う用語 に変更 されている。「子会社 , 姉妹会社」 とい う用語 も 「同系会社」 とい う用語 に変更 された。そ して,そ れ まで 「償却」の他 に 「鉛却」 または 「消却」 といった用語 も使 われていたが, 「財務諸表準則」では 「償却」の文字 に統一 されている。 これは,そ の後,昭 和 13年改正商法 にも反映 された (日本会計研究学会1938,180頁 )。 b.財 産 目録 「標準財産 目録」 (未定稿)お よび 「財務諸表準則」 (確定稿)の 一つの特徴 は,財 産 目録が財務諸表の体系 に加 えられている点である。これは,当 時,貸 借対照表が,財 産 目録 に基づいて作成 されるべ きもの とする 「財産 目録主義」 をとっていたためであった (黒澤1990,242頁 )。当時 も商法第26条の規定 によ り,財 産 目録 の作成 は義務づけ られていたが,「概 ねこれを作成 しない方が当 然の如 くみなされて」 いた (加藤1936(二 ),69頁 )。一部の特別銀行 (台湾銀 行等)や 特殊会社 (台湾電力等)に は財産 目録作成の規定が存在 したが,そ の 場合 ,貸 借対照表の資産の部 をその まま転記 し,若 干の説明を加 えた り,「財 産 目録 は貸借対照表資産の部 に同 じ」 として,財 産 目録 に代 えていたにす ぎず, その一文 さえ省 く傾向にあ り,財 産 目録 を実際に作成す るケースは無かった と い う (加藤1936(二 ),70-73頁 )。 こうした状況対 し,「標準財産 目録」では次の ような明確 な意見 を盛 り込 ん でい る。 「(一)… ・財 産 目録 に資 産 の項 目のみ を掲 く`るは商法 の規定 に違背せ る もの と解 す ( 二) 資 産 及負 債 の各 項 目は貸借 対 照 表 と異 り, 成 る可 く詳細 に之 を分類
経理近代化の原点としての商工省 「財務諸表準則」 95 し,且 内容 を示す に足 る附記 を要す 貸借対照表 の如 く単 に項 目と金額 とを記載す る財産 目録 は不完全 と 認 む」 (標準財産 目録説明 内 容 (総説)) 財産 目録 に関す る,こ の明確 な意見表明に対 して, 日本経営学会関西部会財 務諸表専門委員会は,次 のように絶賛 している。 「臨時産業合理局財務管理委員会 は,財 産 目録が貸借対照表 と其の本質並 に 職能 に於て全 く別個の立脚点 を有す るものなることを明 らかにしたのは慶ぶ べ きことである。誠 に此点のみを以て して も当該委員会の功績は讃美せ らる べ きであ らう。」 (日本経営学会関西吉ほ会1931,178頁) 確定稿 である 「財務諸表準則」の 「財産 目録 第 一 総 説」の記述か らは, 「標準財産 目録」 における,上 掲の ような明確 な意見表明は除かれ,未 定稿 に おける革新的な意気込みは トー ンダウンしている。 その後の第 2次 大戦後の 「企業会計原則」公表前 に行 われた,財 務諸表の体 系 についての円卓討論 において,財 産 目録 については,以 下のように説明され ている。 「財産 目録 は御承知の通 り決算期現在 における資産負債の明細表であ ります。 資産,負 債の現在高 を詳 しく分けて示 した もので,い わば静態的な状態の内 訳明細表であ ります。」 (日本会計研究学会1949,71頁) この説明の後,財 産 目録の代 わ りに,資 産負債の変動関係 (資産負債の動態) を示すスケジュール (附属表)を 導入するとい う案が提示 されている (日本会 計研究学会1949,72頁)。この提案は,結 果 として,「企業会計原則」 において 財務諸表の体系か ら財産 目録 を外 し,財 務諸表附属明細表 を導入するとい う形 で実現す る。 この改革 も,あ る意味で,商 工省 「財務諸表準則」 における,財 産 目録の 「静態的な状態の内訳 明細表」 としての位置づけの延長 にあるとい う こともで きるだろう。
c口 損益計算書 「標準貸借対照表」が公表 された段 階で,損 益計算書 について もその標準形 式の公表が求め られた。特 に,野 田は,当 時の状況 を踏 まえて次の ように提言 している。 「現在諸会社 の発表す る損益計算書 に於 ける所謡 『総収入』『総益金』『製品 売上高』成 る ものは,真 の総収入 なる場合 もあ りますが,手 持品の繰越,在 庫 ,売 上等の価額 を混合せ る もの多 く,又 総益 Gross prontを掲 げ之 に製 造勘定以外 の経費のみを対比す るもの もあ り,そ の他極めて区々であつてそ の結果世人 を誤 らしめることが多 く,正 当な損益計算書の雛形 を示す必要は 寧 ろ対照表以上だ と思い ます。」 (野田1931,84頁 ) 上記引用中,「総益 を掲げ之に製造勘定以外の経費のみを対比する」損益計 算書 とは,「純額主義の損益計算書」 といわれるもので,そ の例 としては,以 下のようなものがあった (黒澤1942,262頁)。当損益計算書上の 「営業収入」 は,製 品売上高より売上製品製造原価 を控除 した純額 として計上されていた。 総係費 支払利息 償却金 当期純益金 営業収入 × × 有価証券収益 × × 収入利息 × × 純釧又ス, × × ××× 1931年に公表 された 「標準損益計算書」 の構成 は以下の通 りである。 標準損益計算書説明 形 式 (総説) 内 容 A表 (商業一本稿末尾に掲載) B表 (工業) ×会社損益計算書 × × × × × × × ×
経理近代化の原点としての商工省 「財務諸表準則」 97 損益計算書 に関す る一般原則 として,区 分計算 を採用 した点が,「標準損益 計算書」 (未定稿)お よび 「財務諸表準則」 (確定稿)の 大 きな特徴であった。 商業 と工業が逆 に置かれている点の他,若 干の表現の差 はあるものの,区 分計 算 については,未 定稿 と確定稿 とに原則 として変更はない。確定稿では,以 下 の区分が掲 げられ (損益計算書 第 一 総 説 四 ),雛 形 として第 4表 (工業) と第 5表 が示 されている。 (イ)工 業 に於 ける区分 第 1区 分 製 造原価計算 第 2区 分 売 上損益計算 第 3区 分 営 業損益計算 第 4区 分 純 損益計算 (口)商 業 に於 ける区分 第 1区 分 売 上損益計算 第 2区 分 営 業損益計算 第 3区 分 純 損益計算 今 日の損益計算書 と比べて異なる点の 1つ は,勘 走式 を採 っている点である。 今 日,証 券取引法 による損益計算書 は報告式が要求 されている し,商 法 による 損益計算書 については特定 されていない ものの実質的に報告式が採用 されてい る。用語 については,「売上損益計算」 は,今 日の 「企業会計原則」 による営 業損益計算 にほぼ相 当 し,「営業損益計算」 は経常損益計算 にほぼ相当す る。 しか し,「純損益計算」 については,「創業費償却」 なども含め られているので, 今 日の純損益計算 とは必ず しも一致 しない。なお,「工業 に於 ける区分」では 「第 1区 分 製 造原価計算」が設けられている点は今 日と異なるのはもちろん であるが,今 日の労務費が 「工賃」,製 造間接費が 「害J掛費」 と呼ばれ,ま た, 直接原料費お よび直接労務費以外 の直接費 を指す用語 として 「特別費」が用い られている。
損益計算書の標準様式 については,当 時の 日本の大会社その他 ほとんどすべ ての会社が損益状況 を明細 に報告す ることを回避する秘密主義 をとっていたの で,イ ギ リスの伝統的な様式が採用 された とい う (黒浮1990,258頁)。 本稿第 工節で掲げた財務管理委員会の審議項 目に 「損益金処分書の内容 を統 一,明 確又 は精細 にす ること」 とあったにもかかわ らず,未 定稿では,本 文, 雛型共 に 「純損益」の計算 までであったが,確 定稿では,雛 型 において 「純損 益処分計算」の区分が掲記 され,本 文中に説明がある。純損益計算の区分 に計 上 された 「当期利益金」 は,こ こで 「前期繰越利益」 に合算 され,こ れを 「積 立金」,「株主配当金」,「役員賞与金」,「後期繰越利益金」等 に処分 した結果が 記載 される。 この点 に関 し,片 野は次の ように評価 している。 「…昭和 9年 の商工省 ・準則が もつ重要な時代的意義は,ま さに右の 『損益 計算書』 と 『純損益処分計算の書面』 との区別の会計構造上お よび会計職能 上の位置づけを明 らかにす る点 にあった,と いわなければならない。」 (片野 1968,155頁 ) V 結 び に代 えて イギ リスでは1929年 「会社法」 により,ま た ドイツでは1931年 「株式会社貸 借対照表法」 によ り,「財務諸表準則」公表当時既 に法令 において貸借対照表 の様式が規定 されていた。その ことは,「財務諸表準則」の序 において も触れ られている。 したがって,商 法の体系の一部 として命令で規定することは,十 分 あ りうる選択 であつた。1931年(昭和6年)の商法改正要綱では,「財産 目録, 貸借対照表及び損益計算書 は命令 を以て定むる様式 に準拠 して之 を作成すべ き 旨の規定 を施行法 中に設 くるこ と」 (第百三十三)と して,様 式統一が計画 さ れ,1938年 (昭和13年)の 「商法 中改正法律施行法」第49条では 「株式会社 ノ 財産 目録,貸 借対照表及損益計算書 ノ記載方法其 ノ他 ノ様式ハ命令 ヲ以テ之 ヲ 定 ム」 と規定 された。昭和13年の商法改正 に関す る円卓討論で も,「命令 フ以 テ定ム」場合,商 工省 「財務諸表準則」 を採 り入れるべ きか どうかが議論 され ている。財務管理委員会メンバーの吉田良三は,次 の ように発言 している。
経理近代化の原点 としての商工省 「財務諸表準則」 99 「唯黙つて居れば結局採入れるでせ う,新 に稀へるといふやうなことは容易 ではない,商 工省で何年 も掛って昨へたのだから,あ れに依って内面やって 居る会社が沢山出て来て居るから,何 か特別の理由で反対が起って来なけれ ば宜いが・・・。」 (日本会計研究学会1938,169頁) しか し,そ の後,当 命令に相当するものは発せ られず,結 局,「計算書類規 則」 (法務省令)が 制定 されるのは,第 二次大戦後の1963年(昭和38年)であっ た。 委員会メンバーの大田の回想によれば,実 務家代表の委員から強制適用に関 しては強い抵抗が表明された(大田1968,118-119頁)。実際,「財務諸表準則」 は,上 述のように法的拘束力を得なかった。それは一つには,当 時の実務から かけ離れた 「実用性に乏 しき」内容であったことに起因するだろう。後に,強 制適用 を目指 した企画院の 「財務諸準則草案」 (1941年)が 公表 された際,商 工省 「財務諸表準則」は,「啓家的 ・教育的」なものだったと評価 されること になる (長谷川1942,147頁)。 しか し強制適用 されなかった理由としては,そ うした 「財務諸表準則」 自体 の問題だけでなく,産 業 自由という当時の状況が大 きく影響 していたようであ る。例えば,臨 時産業合理局が創設された当時第一部事務官を兼任 した,商 工 省特許局事務官 岸信介は,後 の1934年 (昭和9年)に 行われた講演会で次のよ うに発言 している (岸1934,14-15頁)。 「合理化運動の本質 としては強制力を用ゆべ きものではなくして,何 とか勧 誘手段によつて各人の自発的協力をまたうといふことに根本方針を置 くべ き であ ります。」 当時は,そ の後の統制経済の時代 とは,随 分異なる気分が支配 していたこと が分 か る。 「財 務諸表準則」 について,最 も大 きな影響 を及 ぼ した もの は,1917年 に違 邦準備局 に よって公 表 された 『貸借対 照表作成 の承認 された方法』 (Ⅲ Approved M e t h o d f o r t h e P r e p a r a t i o n o f B a l a n c e 一S h e e t S t a t e m e n t ‖) で あるという ( 黒澤1 9 9 0 , 4 4 7 頁) 。前述の円卓討論で も, 不 渡手形の表示について, こ の
F貸借対照表作成の承認 された方法』が参照 されていることか らもこのことが 伺 える (日本会計研究会1940,106頁)。財務諸表の様式 について,当 時すでに 先進 国であつたアメ リカ合衆国の成果が参考 にされていたことは,興 味深い。 商工省 「財務諸表準則」 は,商 工政策の一環 として,商 工省臨時産業合理局 財務管理委員会 によって作成 された ものであったが,形 式規定 としての 「財務 諸表準則」 (1934年)の他,実 体規定 としての 「財産評価準則」 (1936年),そ し て原価計算基準 としての 「製造原価計算準則」 (1937年)が 確定稿 として公表 された。 さらに,確 定稿 には至 らなかったが,監 査基準 として,「会計監査準 則草案」 (1939年)まで準備 されてお り,企 業会計近代化のための 「フルセ ッ ト」 ともい うべ き体系 を備 えていた点は,一 層の注 目に値するだろう。
経理近代化の原点 としての商工省 「財務諸表準則」 101 標準 貸借対照表 「丙表」 第○○期末 昭 和〇年○月○○ 日 貸 借対照表 丙販売株式会社 方 借 金 額 貸 方 金 額 銀 行 預 金 受 取 商 業 手 形 (此の内割引高 997,000,00) 売 掛 金 売 券 口 晋 叩 儲 資 資 券
印柿中商
牟申の投
]れ中
土 地 建 物 償 却 累計 4t 器 償却累計 商 標 権 償却累計 雑 勘 定 社 内貸付及立替金 代 理 店 勘 定 仮 払 金 広 告 宣 伝 費 償却累計 保 管 有 価 証 券 保 証 債 務 見 返 損 失 当 期 損 失 87,000,00 76,000,00 500,000.00 2,545,000.00 848,000.00 434,000 00 211,000.00 5,000 00 4,000 00 1 , 1 2 3 , 0 0 C 814,00C 142,00C 147,000 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 〇 一 〇 〇 〇 〇 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 〇 一 〇 〇 〇 〇 〇 0 1 0 0 ︲ 0 0 ︲ 2,265,000 9,271,000 1,000,000 640,000 00 00│
短 期 負 債 銀 行 当 座 借 越 支 払 商 業 手 形 買 掛 金 未 払 金 受 託 販 売 商 品 切 手 勘 定 預 り 保 証 金 割 引 手 形 引 当 勘 定 貸 倒 引 当 金 退 職 給 与 引 当 金 雑 勘 定 代 理 店 勘 定 仮 受 金 預 り保 証有 価 証 券 株 主 勘 定 資 本 金 法 定 積 立 金 配 当 準 備 積 立 金 偶 発 債 務 積 立 金 保 証 債 務 500,000.00 利 益 前 期 繰 越 利 益 213,000 3,921,000 1,872,000 24,000 236,000 468,000 74,000 997,000 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 7,805, 1,190, 136, 000 000 00 00 9,055,00( 216,00( 0 0 0 〇 一 〇 〇 〇 〇 〇 0 一 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 500,00C 140,00C 513,000 1,697,000 223,000 1,000 16,000 19,000 101,000 5,000,000 850,000 610,000 200,000 0 0 0 0 0 0 1 1 , 0 0 C 101,00C 15,869,00( 15,869,00(損 商 品 及 積 送 品 繰 越 高 当 期 仕 入 高 営 業 貸 倒 固 定 資 産 減 価 償 広 告 宣 伝 費 償 支 払 利 息 及 害! 引 創 業 費 償 却 営 業 権 償 却 固 定 資 産 売 却 損 固 定 資 産 評 価 損 有 価 証 券 売 却 損 建物商品火災 に依 る損失 標準損益計算書 「A表 (商業)」 第○○期 塁据テ1 8 客 8 据 8 8 : 損 益計算書 丙販売株式会社 益 本U 8,921,000.00 17,559,000。00 1,029,000,00 27,509,000.00 1,876,000。00 29,385,000.00 1,776,000.00 41,000.00 74,000.00 4,000.00 32,000,00 4,000,00 1,931,000,00 124,000.00 2,055,000.00 10,000.00 1,000.00 43,000.00 11,000.00 74,000.00 82,000.00 売 上 利 益 受 入 手 数 料 受 入 利 息 及 割 引 料 有 価 証 券 利 息 及 配 当金 雑 収 入 29,385,000.00 1,876,000,00 87,000.00 46,000.00 39,000.00 7,000。00 商 品 及 積 送 品 売 上 高 2 0 , 1 1 4 , 0 0 0 . 0 0 商 品 及 積 送 品 現 在 高 9 , 2 7 1 , 0 0 0 . 0 0 〓冗 費 損 却 却 料 失 益 営 償 却 有 価 業 債 権 証 券 利 益 取 立 益 償 還 益 2,055,000.00 124,000,00 3,000.00 2,000,00 129,000.00 92,000.00 当 期 純 損 失 221,000.00 221,000.00 (本雛形 は標準貸借対照表雛形丙表の事業 に関するもの とす)
経理近代化の原点としての商工省 「財務諸表準則」 商工省財務諸表準則 「第 2号表」 第○○期末 昭 和〇年○月○○ 日 貸 借対照表 ○○商事株式会社 引 当 勘 定 貸 倒 引 当 金 退 職 給 与 引 当 金 雑 勘 定 代 理 店 よ り 借 仮 受 金 預 り保 証 有価 証 券 先 物 売 買 先 物 買 受 契 約 未 払 97,000 先 物 売 渡 契 約 52,000 小 計 株 主 勘 定 資 本 金 法 定 積 立 金 配 当 準 備 積 立 金 偶 発 債 務 積 立 金 前 期 繰 越 利 益 金 固 定 資 産 土 地 建 物 償却累計 848,000 什 器 償却累計 211,000 商 標 権 償却累計 4,000 営 業 権 償却累計 256,000 投 資 有 価 証 券 特 定 資 産 引当勘定引当金銭信託 販 売 資 産 定 越 形 金 定 金 金 金 形 金 中 帥 中 印 中 掛 の 申 串 巾 時 中 同 銀 支 買 商 受 受 預 割 短 長 短 日 督 督 m 金 金 形 0 0 金 金 金 貸 金 料 券 券 約 0 0 収 0 0 金 金 着 送 中 中 時 申 掛 の 中 中 理 店 へ 払 帥 帥 軸 中 中 9 7 , 0 卵 5 2 , 0 中 非 中 中 商 未 積 現 銀 受 士 冗 受 受 代 仮 未 貸 保 先 先 未 当 513,000 1,697,000 223,000 1,000 44,000 2,478,000 587,600 400,000 6,024,000 2,409,500 310,900 156,000 575,000 456,800 276,500 328,700 137,000 123,000 852,000 320,000 3,225,000 548,000 181,500 5,533,200 125,000 365,800 27,500 46,000 108,000 17,600 123,200 1,234,000 822,000 137,500 75,200 8,000,000 756,000 378,000 264,000 97,500 4,804,500 9,495,500 2,000,000 90,000
商工省財務諸表準則 「第 2号表」 第○○期末 昭 和〇年○月○○ 日 貸 借対照表 ○○商事株式会社 引 当 勘 定 貸 倒 引 当 金 退 職 給 与 引 当 金 雑 勘 定 代 理 店 よ り 借 仮 受 金 預 り保 証 有価 証 券 先 物 売 買 先 物 買 受 契 約 未 払 97,000 先 物 売 渡 契 約 52,000 小 計 株 主 勘 定 資 本 金 法 定 積 立 金 配 当 準 備 積 立 金 偶 発 債 務 積 立 金 前 期 繰 越 利 益 金 固 定 資 産 土 地 建 物 償却累計 848,000 什 器 償却累計 211,000 商 標 権 償却累計 4,000 営 業 権 償却累計 256,000 投 資 有 価 証 券 特 定 資 産 引当勘定引当金銭信託 販 売 資 産 定 越 形 金 定 金 金 金 形 金 中 帥 中 印 中 掛 の 申 串 巾 時 中 同 銀 支 買 商 受 受 預 割 短 長 短 日 督 督 m 金 金 形 0 0 金 金 金 貸 金 料 券 券 約 0 0 収 0 0 金 金 着 送 中 中 時 申 掛 の 中 中 理 店 へ 払 帥 帥 軸 中 中 9 7 , 0 卵 5 2 , 0 中 非 中 中 商 未 積 現 銀 受 士 冗 受 受 代 仮 未 貸 保 先 先 未 当 513,000 1,697,000 223,000 1,000 44,000 2,478,000 587,600 400,000 6,024,000 2,409,500 310,900 156,000 575,000 456,800 276,500 328,700 137,000 123,000 852,000 320,000 3,225,000 548,000 181,500 5,533,200 125,000 365,800 27,500 46,000 108,000 17,600 123,200 1,234,000 822,000 137,500 75,200 8,000,000 756,000 378,000 264,000 97,500 4,804,500 9,495,500 2,000,000 90,000
彦根論叢 第 330号 商工省財務諸表準則 「第5号表」 第○○期 塁裾緊8 密 8 : 8 8 : 損 益計算書 ○ ○ 商 業 株 式 会 社 商 品 及 積 送 品繰 越 高 仕 入 高 販 売 費 小 計 〔売上利益〕 営 業 損 納 税 引 当 損 従 業 員 退 職 給 与 引 当損 貸 倒 償 却 支 払 利 息 及 割 引 料 雑 損 小 計 〔営業利益〕 商 品 及積 送 品 売 上 高 商 品及 積 送 品現 在 高 益 料 料 金 益
利 数
調卵
手
殻
温
上入
剤峨
売 受 受 有 雑 損 益 計 算 益 益 益 計 一立 還 利 取 償 権 券 ガ 失 業 債 証 離 却 価 期 営 償 有 階 却 却 損 失 創 営 有 建 金 金 失 略 損 越期蜘
当 後 8,921,000 17,559,000 20,698,000 8,024,000 27,509,000 〔1,213,000 28,722,000 営 業 損 益 計 算 951,600 123,600 46,000 23,000 37,500 6,500 1,269,700 〔56,300 純 損 益 処 分 計 算 前 期 繰 越 利 益 金参考文献 大 田哲三1968『近代会計側面誌 :会計学の六十年』 中央経済社。 片野一郎 1968『日本財務諸表制度の展 開』同文舘。 加籐 良平 1936「合理局財務準則 と実務慣習 との交錯 (一),(二 )」F会計』第38巻第3,5号。 岸信介 1934「産業合理化 よ り統制経済へ」 『産業合理化』第12揺。 黒澤清 1932「貸借対照表 に於 ける標準化 の意義 に就 て」 『会計』第30巻第3号。 一一-1942「 製造工業損益計算書準則 に就て」F会計』第50巻第5号。 一一-1990F日 本会計制度発達史』財経詳報社。 下野直太郎1931「商工省 臨時産業合理局財務管理委員会発表標準貸借対照表 を批評す」 『会 計』第28巻第2号。 全 国銀行協会連合会 。東京銀行協会編1979『銀行協会30年史』全国銀行協会運合会 ・東京銀 行協 会。 総司令部1947「工業会社及 ビ商事会社 ノ財務諸表作成 二関スル指示書」 (新井清光編1989年 『日本会計 ・監査規範形成史料』 中央経済社,所 収)。 但馬弘衛 1935「財務諸表準則 の検討」 『会計』第36巻第3号。 東京手形交換所1931「標準貸借対照表及標準財産 目録 に対する意見書」『会計』第28巻第4号。 日本会計研究学会1938円 卓討論 「改正商法上の会計問題」 『会計』第43巻第1号。 日本会計研究学会1940円 卓討論 「『貸借対照表準則』討究」 『会計』第46巻第5号。 日本会計研究学会1949円 卓討論 「財務諸表の改善統一」 F会計』第56巻第2号。 日本経営学会関西部会財務諸表専 門委員会1931「『標準貸借対照表』草案 に関する意見書」 F国民経済雑誌』第51巻第6号。 日本商工会議所1930F産 業合理化』第1輯。 野 田信夫1931「財務委員会案の 『標準貸借対照表』 に関する私見」 F会計』第28巻第4号。 長谷 川安兵衛1932「標準貸借対照表 を評す」 『早稲 田商学』第7巻第4号。 一―十-1935「 財務諸表準則 (確定稿)に 対する批判―特 に貸借対照表 を中心 として―」 『銀行研 究』第28巻第5号。 一――-1942「 貸借対照表準則の総論的考察」F会計』第50巻第5号。 増地庸治郎 1934「未払込株金 について」 『会計』第35巻第4号。