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Academic year: 2021

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積極的行動支援に基づく学校場面における余暇指導

障 害 児 教 育 専 攻 山 口 智 崇 第 1章 序 論

本研究の目的は、以下の 3点であるo

①  機能的アセスメント広基づく余暇指導 としてのシュートゲーム技能形成を通し て、その経過と成果を報告することo

②  余暇指導場面におけるシュートゲ」ム 技能形成が、昼休み場面における不適切 な言動の低減と適切な言動の増加に、影 響があるか検討すること。

③  余暇指導としてのシュートゲーム技能 形 成 を 通 し て 、 対 象 生 徒 の 学 習 特 性 と 学 習上の留意点を明らかにしていくことo 第2章 課 題 設 定

1 対 象 生 徒

A特 別 支 援 学 校 高 等 部 1学年に在籍する 男 子 生 徒Bo 自分から相手と積極的に関わ りを持とうとするが、「おっさんJ

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おにj

等 の 不 適 切 な 発 言 や 、 蹴 る 、 叩 く 、 引 っ 張 る等の不適切な行動が見られた。

2 実 態 把 握

X年 12月市X+1年 5月にかけて、以下の 5点を実施した。

①  過 去 の 記 録 類 か ら の 実 態 把 握

②  新・旧担任からの開き取り

③  昼休み場面の余暇活動に関するアセス メント

④  昼 休 み 場 面 の 不 適 切 な 言 動 の 回 数

⑤  余 暇 技 能 と し て の 課 題 査 定 へ の 関 心 3  機 能 的 ア セ ス メ ン ト に 基 づ く 包 括 的

な 支 援 計 画 の 作 成 以下、 3点を実施した。

指導教員 井上とも子

①  行動問題の生起に関わる要因と機能を 推 定 す る た め の 枠 組 み の 作 成

②  競合バイパスモデノレの作成

③  行 動 支 援 計 画 の 立 案 4  事 前 評 価

X+1年 5月に実施した。昼休み場面の他 の生徒との自発的な遊びの回数は、 3日間 ともに生起数は O回であった。

第3章 余暇技能形成の指導と手続き 1  指 導 対 象 行 動

昼休み場面に対象生徒自らが友人を誘い、

体育館でシュートゲームを一緒にすること とした。

2  指 導 段 階 と 各 目 標

I期 手 順 書 活 用 指 導 、E期 追 加 指 導 、 皿期 般 化 促 進 指 導 の3段階で指導を実施 した。 1期は、手順書を活用し、シユ}ト ゲームができること、 E期は、 I期からの 変更点を習得すること、皿期は、昼休み場 面 で 対 象 生 徒 が 友 人Cを誘い、手順書を活 用しながら、 2人でシュートゲームをする

こととした。

3  指 導 に お け る 2つ の 原 則

以下、 2点を重視して指導を行った。

①  対象生徒の主体性を尊重した指導を行 うこと

②  条件や状況の変化に応じて変更を行う こと

4  指 導 方 法

課題分析に基づいて手順書を作成し、項 目に沿って実施した。

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第4章 結 果

1  1期 手 願 書 活 用 指 導

手順書の項目全体に対して、対象生徒の 自発的生起が高水準で見られた。

2  11期 追 加 指 導

手順書の項目全体に対して、対象生徒の 自発的生起が高水準で見られた。

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期 般 化 促 進 指 導

手順書の項目全体に対して、対象生徒の 自発的生起が高水準で見られなかった。

適切な言動は5回合計で8回、不適切な 言動は5回合計で 35回生起した。

4  事後評価

他の生徒との自発的な遊びの回数は、 3 日間ともに O回であった。 3日目に、対象 生徒が体育館にいたCに近づき、自ら「今 日もしようぜJという発言が見られた。そ れに対してCが「いやだJ と答え、遊びに 至らなかった。

適切な言動は、 3日間合計で 19回、不 適切な言動は、3日間合計で、 52回生起して いた。

第5章 考 察

皿期は目標を達成するには至らなかった。

対象生徒にとって、適切なコミュニケーシ ョン技能を形成する場合、場面を設定する だけではなく、相手生徒に対しでも、対象 生徒が自発的に発言を促すことができる手 立てを行う必要があることが示唆された。

また事後評価の結果から、 Cとのシュー トゲームが学校の日常場面へ広がっていく 可能性が示された。

第6章 総 合 考 察

余暇指導場面におけるシュートゲーム技 能形成が、昼休み場面における、相手への

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不適切な言動の低減と適切な言動の増加 という、直接的な影響を及ぼすことは言 い難い。余暇活動技能を形成するだけで はなく、不適切な言動に対する直接的な 手立てを講じる必要性が示唆された。

そこで対象生徒の学習上の留意点とし て、以下の 3点を挙げることができる。

①  結果を即時に提示できる工夫を行う こと

②  変化を少なくした指導を計画してい くこと

③  指導手続きとして徐々に手がかりや 補助を減らしていく手段を講じること 特にコミュニケーション課題につい てはきめ細やかな指導計画が必要であ る。

そして今回の研究の課題として、次の 3点が挙げられるo

①  対 象 生 徒 に 対 し 、 視 覚 的 な 補 助 を 徐々に減らす手続きを用いてコミュニ ケーション技能を形成する指導を実際 に実施した際の効果について

②  対象生徒にとって、機能的アセスメ ントに基づく適切な言動を形成する指 導が様々な場面で指導された時の日常 生活への広がりとその指導の有効性に ついて

③  適切なコミュニケーション技能を形 成するために、学校生活場面を利用し た余暇活動技能形成指導を複数生徒と の関わりの中で行う場合の指導プログ ラム立案や指導手続き編成、および指 導に必要となる要因の分析

参照

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