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ピューリタンと祈祷書問題(共同研究報告 : ピューリタニズム研究) 利用統計を見る

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Academic year: 2021

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Title

ピューリタンと祈祷書問題(共同研究報告 : ピューリタニズム研究)

Author(s)

豊川, 慎

Citation 聖学院大学総合研究所 Newsletter, Vol.19-5 : 17-18

URL http://serve.seigakuin-univ.ac.jp/reps/modules/xoonips/detail.php?item_i d=2358

Rights

聖学院学術情報発信システム : SERVE

SEigakuin Repository for academic archiVE

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【ピューリタニズム研究】

ピューリタンと祈祷書問題

 2010年2月23日(火曜日)、聖学院本部新館2階 集会室において、2009年度第2回「ピューリタニ ズム」研究会が開催された。当研究会の研究代表 である松谷好明氏(聖学院大学総合研究所特任教 授)が「ピューリタンと祈祷書問題」と題する発 題を行った(研究会出席者は15名)。以下、発題 の概要を記す。

 松谷氏は、まず初めに、16、7世紀のピューリ タンによる祈祷書批判の考察の意義、特に日本の プロテスタント教会の聖餐式を含む礼拝の現状に 対するその今日的意義に関して述べた後、エリザ ベス朝初期から名誉革命までのピューリタンたち による祈祷書批判の歴史を一次資料に基づいて丁 寧に解説された。エドワード第一祈祷書(1549 年)、第二祈祷書(1552年)、エリザベス祈祷書(1559 年)、ジェームズ一世祈祷(1604年)、チャールズ 二世祈祷書(1662年)といった各時代の祈祷書に 対してピューリタンたちがどのような批判を行っ たのかということが祈祷書内容の比較や歴史的コ ンテクストを踏まえ通時的に論じられた。

 松谷氏によれば、130年間にわたる祈祷書批判 の歴史において、ピューリタンたちは祈祷書それ 自体の存在を批判したのではなく、そこに記され た具体的な諸事項に対して批判の矛先を向けたの であった。それは例えば、洗礼の際の十字の印、

聖餐を跪いて受けること、結婚指輪、聖職者の従 来的な祭服などに対してであった。なぜならそれ らは秘跡としての結婚や聖職者独身制、化体説に 基づく聖餐のあり方などカトリック教理に基づく

ものであったためである。ピューリタンたちは祈 祷書からローマ・カトリック的なものの残滓を一 掃しようとしたのであったが、それはピューリタ ンたちが神に対する公的神礼拝を徹底して神の御 言葉に従って考えたからであった。

 牧師たちは祈祷書への支持とその順守とを「同 意署名」をもって誓約することが義務付けられて いたが、それが国王至上権や主教制などと結びつ けられていたため、ピューリタンたちにとっては 良心的に受け入れがたい面がそこにはあった。松 谷氏はピューリタンたちによる諸祈祷書に対する 批判の根底には彼らの深い聖書的敬虔があったこ とを指摘し、次のように論じられた。「彼らの公 的、私的礼拝によって培われた聖書的敬虔こそ が、祈祷書に対する建設的批判を生み出したので ある。ピューリタンの敬虔は、静寂主義の敬虔で はない。彼らの聖書的敬虔の裏付けは、キリスト 者の自由と良心の自由の教理である」。そしてこ のような自由の教理が端的に要約されているのが ウェストミンスター信仰告白第20章第2節であ り、氏によれば、この個所は「ローマ・カトリッ ク教会の教説と実践に対する根本的批判」であ り、「かかる自由の教理がピューリタンによる祈 祷書批判の原動力となった」のであったと述べ発 題を締めくくられた。

 発題後には日本のプロテスタント教会の聖餐式 をめぐる問題や教会と国家の関係などに対して16 世紀、17世紀のピューリタニズムからわれわれは 何を学ぶべきかといった質問やそれに対する応答 が活発になされ、誠に実り多い研究会の時となっ た。

松谷好明 ピューリタニズム研究会代表

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(文責:豊川慎 聖学院大学大学院アメリカ・ヨー ロッパ文化学研究科 博士後期課程)

(2010年2月23日、聖学院本部新館2階)

「ピューリタンと祈祷書問題」と題しての発表があった

参照

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