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子どもの病と死をめぐる親の経験 : 小児がんで子どもを亡くした親の語りから(共同研究報告 : 臨床死生学研究) 利用統計を見る

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Academic year: 2021

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Title

子どもの病と死をめぐる親の経験 : 小児がんで子どもを亡くした親の語 りから(共同研究報告 : 臨床死生学研究)

Author(s)

越智, 裕子

Citation

聖学院大学総合研究所 Newsletter, Vol.19-4 : 19-20

URL

http://serve.seigakuin-univ.ac.jp/reps/modules/xoonips/detail.php?item_i d=2340

Rights

聖学院学術情報発信システム : SERVE

SEigakuin Repository for academic archiVE

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【臨床死生学研究】

子どもの病と死をめぐる親の経験

―小児がんで子どもを亡くした親の語りからー

 2009年11月14日、新都心ビジネス交流プラザ4 階聖学院教室にて第5回臨床死生学研究会が開催 され、洗足学院短期大学 非常勤講師で、NPO法 人グリーフケア・サポートプラザの三輪久美子氏 から発表があった。ここでは、本講師の学位研究 である「小児がんで子どもを亡くした親の語りか ら」から、彼らの現状を紹介し、その問題的や課題、

さらには実践へのサジェスチョンを行っていた。

 本講師が、同研究を行った目的は、子どもの小 児がん闘病と死をめぐり親の主観的経験における 内的変容プロセスを明らかにすることと、明らか になったプロセスから、そのプロセスに影響を及 ぼす要因を特定し、ソーシャルワークの視点から の援助モデルを提示することにあった。そのた め、同研究では、対象を、小児がんで子どもを亡 くした夫婦で「ガンの子どもを守る会」に所属す る者に限定し、研究実施は、2004年5月~2005年 12月であった。

 同研究の結果と考察として、本講師は、①親の 主観的経験における内的変容プロセスを、(1)一 体化(ともに闘うなど)、(2)混沌(受け入れら れないなど)、(3)諦念(死の事実を認めるなど)、

(4)内在化(内なる実存として新たに生かすな ど)などがあるとした。また、②母親と父親の違 いを、(1)子どもとの絆の再構築そのものは、母 親と父親での違いは認められない、(2)母親と父

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親では、他者とのかかわり方に大きな違いが認め られる、(3)父親たちのほうが、絆が安定化する までには母親たちよりも多くの時間を要するとし た。③そして彼らの援助法を、上記のプロセスか ら2つの分岐点を区分し、(1)第1の分岐点として、

[死の事実を認める]方向へ移行するか、[切望 と探索]に停滞するかどうかの分岐点があるこ と、また、その要因には、自分を理解し、受け止 めてくれる他者とのであうこと、体験を物語るこ と、ともに闘った経験が影響を及ぼすことを明ら かとした。(2)第2の分岐点(悲しみの発作)が 起こった時、(ともに生きる)方向へ移行するか、

(切望と探索)に逆行するかどうかの分岐点があ ること、その要因には、死別からの時間、他者に 子どもを語ること、悲しみの社会化があることを 明らかとした。④プロセスの時期に応じた援助 を、(1)第一の重要時期では、子どもと(ともに 闘う)ことを支えること、(2)第二の重要時期で は、親が子供の(死の事実を認める)ことを支え ること、(3)第三の重要時期では、新たに生かし た子どもと(ともに生きる)ことを支えることを 目標にする必要性を明らかとした。そして、最後 に、⑤絆の再構築を支えるソーシャルワークの視 点を、(1)生態学的アプローチの視点を持つこと、

(2)人間の変化と可能性を見据えた視点を持つ こと、(3)パートナーシップの視点を持つこと、

(4)媒介的役割を重視する視点を持つこと、(5)

アウトリーチの視点(父親に対しても)を持つこ とを提言していた。

(文責:越智裕子 アメリカ・ヨーロッパ文化学 研究科博士後期課程)

(2009年12月21日、聖学院大学1号館1階コモン・

ルーム)

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