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稲津正人、武田

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Academic year: 2021

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2007年1月 第158回医学会総会演題抄録

一 53 一

P−9.

ヒト副肝静脈の形態について

(大学院三年・人体構造学)

○スチン ブへ

(人体構造学)

 宮木 孝昌、易   勤、アリムジャンサウツト  斉藤 敏之、伊藤 正裕

 画像診断技術や手術テクニックの進歩により、肝臓 の手術も細かくなりつつあり、肝内の血管走行の解剖 が極めて重要になってきている。我々は解剖体を用い て肝内血管走行を剖出し、典型的な肝静脈以外の直径 2mm以上ある下大静脈に直接合流する静脈(副肝静 脈と命名)を60例観察し以下の所見を得た。

 ①副肝静脈の本数:60例で副肝静脈の総数は132 本目肝臓1例あたり平均2.2本であった。内訳は1本の

もの25%(15例)、2本のもの43.3%(26例)、3本のも の21.7%(13例)、4本のもの6.7%(4例)、5本のもの

3.3%(2例)であった。

 ②副肝静脈の下大静脈への合流部の直径:副肝静 脈132本の中で、最大径のものは12.5mmで1本見ら れ、最小径のものは2mmで5妬みられ、1本の平均 5.6mmであった。

 ③副肝静脈の下大静脈への合流部の位置:下大静 脈の肝臓貫通部を3部(上部、中部、下部)に分けた。

副肝静脈の合流する部位:上部10.6%、中部18.2%、下 部7L2%であった。また、各個体での合流する位置は 上部のみ、L7%、中部のみ8.3%、下部のみ45%、上部

と下部21.7%、中部と下部23.3%、上部と中部0%、上、

中、下部0%であった。

 ④肝区域:副肝静脈の約95%が区域S7とS6の一 部か全区域の血液を流出していた。

 ⑤副肝静脈と右肝静脈・中肝静脈の流出関係=60 例中22例(36.7%)の右肝静脈が短いため区域S7、 S8

の周辺だけ流出し、それに対して区域S7の一部、区域 S6の広い範囲では副肝静脈が代償性還流の役割を果 たしていた。その中ll例(183%)では中肝静脈は普 段より伸びて、副肝静脈と割合して区域S5とS6を代 償性還流していた。

 以上の結果からほとんどの副肝静脈は肝臓の右葉 に現れ、肝臓の臓側面、門脈より背側面に分布し、後 区域の広い範囲の血液を流出していたことを分かっ た。特に、太い副肝静脈が存在する場合右肝静脈の代

償性還流の役割を果たすと考えられた。

P−10.

ヒトケラチノサイトにおけるコリン取り込み機 構の機能的特徴

(専攻生・薬理学)

○内田 叔宏

(薬理学)

 稲津正人、武田 弘志、松宮 輝彦

 コリンは、神経伝達物質のアセチルコリンの前駆体 であり、コリン作動性神経活動において重要な分子で ある。また、細胞膜の構成成分であるフォスファチジ ルコリンの合成に必要な分子でもあり、細胞増殖に関 連していると考えられる。従って、細胞増殖能を有す るケラチノサイトのコリン取り込み機構は、ケラチノ サイトの生理的機能維持に関与すると考えられる。し かしながら、ケラチノサイトにおけるコリン取り込み 機構については、全く解明されていない。本研究では、

培養ヒトケラチノサイトへのコリン取り込み機構の 機能的特徴について検討を行った。コリン取り込み は、時間依存的に増加し、Na+非依存性を示した。こ のNa+非依存性コリン取り込みのK〃1値および

Vmax値は、それぞれ12.3μMおよび2,424 pmol/mg protein/10minであった。 Na+非依存「生コリン取り込 みは、コリンおよびヘミコリニウム3により抑制され た。また、有機陽イオン化合物のTEA, TBAおよび THAは、Na+非依存性コリン取り込みを抑制した。そ の他の有機陽イオン化合物のキニン、キニジン、ジ フェンヒドラミン、デシプラミン、クロニジンもまた 抑制作用を示した。一方、有機陰イオン系化合物の PAHは、抑制作用を示さなかった。さらに、 RT−PCR による検討より、ヒトケラチノサイトにおいて、

choline transporter−like protein l(CTLI)mRNAの局 発現を確認した。一方、高親和性コリントランスポー ター(CHTI)のmRNA発現は非常に低レベルで あった。以上の結果より、ヒトケラチノサイトには、

Na+非依存性のコリン取り込み機構が存在し、その分 子的実体は、CTLlである可能性が示唆された。

(6)

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