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短期集中研修による二次電池評価技術の修得

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Academic year: 2021

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短期集中研修による二次電池評価技術の修得

志田賢二 応用分析技術系

はじめに

リチウム二次電池は高容量かつ小型化が可能であるため携帯電話、ノートパソコン等の モバイル機器電源のみならず電気自動車用電源として広く利用されている。近年ではさら なる高容量化、サイクル特性の向上、安全性の確保、低コスト化などへ向けて精力的に研 究がなされている。本学ではマテリアル工学科において正極材料の高性能化に関する研究 が行われている。筆者はこの研究において正極材料の合成プロセスに関する技術支援を実 施してきた。ここ 3 年間にわたる試行錯誤の結果、性能向上が期待できるような微細構造 を持つ正極材料の合成方法を確立することができた。しかしながら、期待とは反して電池 にするとなかなか性能が出なかった。

電池材料の研究において最も難しいのが電池特性の評価と言われている。正極材料は電 池を構成する材料の一部であり、負極、電解質、セパレーター、導電材料等その他の構成 部材との組み合わせ如何ではその性能を十分に発揮できない。そこで、短期集中研修制度 を利用しリチウム二次電池の作製に関する基本技術、性能評価技術を習得するために短期 集中研修制度を利用した。

研修概要

研修期間:平成261110日 部門長面談、安全教育 平成261125日~平成26125

研修先:(独)産業技術総合研究所 関西センター(大阪府池田市)

ユビキタスエネルギー研究部門 新エネルギー媒体研究グループ 研修テーマ:リチウム二次電池の作成基本技術(電極・電解液)の習得と 性能評価技術の習得

研修内容

(1) 試験用電池の作製技術の習得

受入れ先研究員と事前に相談の上、本学で合成した正極活物質を持参し、それらについ てコインセルを作製することとした。

(研修予算で購入したコインセル部材100組、Li1枚を持参)

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(2)

正極活物質、導電助剤(炭素粉末)、PTFE(結着剤)を所定の比率で混合し、ヘキ サンを添加しながらシート状に混練した。

図1 混練 図2 シート電極

シート状の混練物をアルミメッシュに圧着、乾燥

図3 正極(活物質+集電体)

コインセルの組立て

ドライチャンバー内で、正極、セパレーター、金属 Li、電解質をコインセル容器に 重ね密封。

図4 コインセル構成部材 図5 コインセル

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(3)

(2) 電池性能試験技術の習得

作製したコインセルを充放電試験装置にて電池性能の評価を行った。

電池の構成や評価目的により測定温度、電流、電圧や時間設定を変更した。

研修成果

2週間の滞在期間中に本学より持参した正極材料を用いて5種類×3条件で計15個のコ インセルを作製しその性能評価試験をおこなった。いずれのセルも上手く作製できたよう でトラブル無く充放電を繰り返している。本研修で目的とした「リチウム二次電池の作成 基本技術(電極・電解液)の習得と性能評価技術の習得」については達成された。現在、

共同研究先との特許作成中につき具体的な数値は報告できないが、想定よりはるかに高い 電池性能を示すことが明らかとなった。

まとめ

今回の短期集中研修では研修先が筆者の前任地であった事から、研修受入れ、研修内容、

現場での実験に関して非常にスムーズにおこなわれた。特に研修内容に関しては事前に教 えて頂きたいことを全て伝え全てご指導いただくことができた。ご指導いただいた産総研 のスタッフの技術は非常に高く、そのノウハウを惜しみなく伝授していただいた。自身の スキルアップ以外に、他機関での実験を通じて安全管理、コミュニケーション、研究倫理 など考え直す良いきっかけとなった。

謝辞

本研修の遂行にあたり受入れ、ご指導いただきました産総研関西センター ユビキタス エネルギー研究部門 新エネルギー媒体研究グループ 清林哲博士、片岡理樹博士、研究 グループの皆様に深く感謝いたします。

短期集中研修にご採択いただきました工学部長 村山伸樹先生に深く感謝いたします。

(平成26年度熊本大学総合技術研究会にて発表)

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参照

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