人 の 白 血 病 染 色 体 に 関 す る 研 究
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(2) 726. 川. 村. 夫. 1962年2月3日. た. 3.低. 範. 低 張 処 理 は,牧 野 ら(1952)35)の. 水 処 理押 し潰 し. 後 も 自 宅 でpredni. 症 例6.. れ の あ る時 は1%ク. 1961年7月. エ ン酸 ソー ダ を使 用 した.染 色. ALL. 固 定 に は 酢 酸 ダ リア を使 用 した.染 色 後 は押 し潰 し. 症 例7.. 標 本を 作 製 した.. 1961年1月. 色体の観察. 女. 51才. 工員. 発 病,貧 血 ・高 熱 あ り, 9月1日 ML. 男. 53才. 入 院.. 農業. 発 病,高 熱 ・出血傾 向 あ り, 2月20日. 入院.. 染 色体 数 の算 定 は 個 々の 染 色体 の明 瞭 に識 別 で き る分 裂 中 期 像 につ いて の み 行 い,そ の 中の 一部 につ. 症 例8.. ML. 1961年7月. 女. 17才. 無職. 発 病,高 熱 ・出血 傾 向 あ り,歯 肉出血. い て 核 型 分析 を 行 つ た.核 型分 析 に つ い て は1960年. の た め 当大学 耳 鼻科 受 診, 8月9日. のDenver方. した.. 式63)に 従 つ た. III.症. 症 例9.. 例. 略 す,以 下 同 じ)3例,急. 白血 病(ALL)3例,単. 性 淋 巴性. 球性 白血 病(ML)2例,赤. 白血 病(EL)1例,慢. 性 骨 髄性 白血 病(CML)2例,. 慢 性 淋 巴性 白血 病(CLL)1例,及 群 を 合併 したALLの1例. EL. 1961年2月. 観 察 した13例 の 白血 病 患 者 の 内訳 は,急 性 骨 髄 性 白血 病(AMLと. 4月21日 再 入院 し. た.染 色 体研 究 は再 入 院時 に行 つ た.. 法 に準 拠 し,一 般 に蒸 溜 水 を,又 線維 素 析 出 の お そ. 4.染. 退 院 し た.以. solone内 服 を 続 け て い たが 再 燃,. 張 処 理 押 し潰 し法. びDown氏. 症候. で あ る.こ の 内 初 め の12. 男. 47才. 当科へ 転 科入 院. 会社 員. 発 病,高 熱 ・痔 出血 あ り, 3月3日. 入. 院. 症 例10.. GML. 1958年9月. 脾腫 に気 付 き,某 病 院でCMLと. 男. 30才. 農業 診断. され6‑mercaptopurine服. 用 に よ り軽 快,そ の後 再 び. 悪 化 し, 1960年11月4日. 当科 へ 入 院.今 回 はmyle. ran服 用 に よ り軽 快, 1961年1月. 退 院.そ. の後 も. 例 は 当科入 院 患 者 で あ り,最 後 の1例 は 当大 学 小 児. myleran服. 科 外 来 患者 で あつ た.別 に健 康 で遺 伝 性 疾 患 の 負 荷. きた し休薬 してい た. 5月 下 旬 よ り 血 液像 の 悪 化. を 認 め な い男2名,女3名. (急性 転 化 の 徴 候)を 認 め, 6月9日. を対 照 と して染 色体 を 観. 察 した. 各 白血病 症 例 の 入 院時(症 例13で は 外 来検 査 時) の 末 梢 血 液像,骨 髄 像 は そ れ ぞれ 表1,. 2の 通 りで. 用 を 続 け て い たが, 2月 に 白血 球 減少 を. CML. 1960年9月. 脾 腫 を 指摘 され,某 病 院 に 入院,. CMLの. 男. 34才. 再 入 院 した.. 症 例11.. 診 断でmyleranに. 石工. よ る 治療 を 続 け たが,. あ る.染 色 体 の研 究 は これ ら血 液 学 的 検 査 と殆 ど同. 1961年2月,白. 時 に,最 大 限4日 以 内 に 行 つ た.特 に 註 記 した症 例. は全 く放 置 して い たが, 1961年10月 頃 よ り再 び脾腫. 5, 10, 11, 12の 他 は,染 色体 検 査前 に 白血 病 に 対. の増 大 を認 め,同 年12月15日 当科 へ 入 院 した.. す る治 療 は行 つ て い な か つ た. 症例1. 1960年10月. AML. 女. 29才. 工員. 発病,高 熱 ・め まい あ り, 11月18日. 入 院. 症 例2.. 女. 54才. 傾 向 を きた す. 1961年1月11日. 1961年3月. 主婦. AML. 男. 67才. 入 院. 僧侶. 発病,貧 血 ・顔 面浮 腫 あ り, 6月9日. 入 院. 症 例4. 1961年5月. CLL. 1959年6月. よ り全 身 各 所 の淋 巴 腺腫 脹 に気 付 くも. 男. 69才. 工員. 放 置 して,胡 桃 大 に まで 達 した.更 に微熱 を生 じる CLLと. 某 病 院 に入 院.淋 巴腺 生検で. 診 断 さ れ, thio‑TEPA,. X線 照射 等 の治 療を. 行 い,稍 縮小 化 の傾 向を み た が, 6月23日 当科へ転 化 した. 症 例13. 女. Down氏. 症 候 群 を 合併 したALL. 9才. 母 親31才 の時,同 胞3人 の 第2子 として生 れた. ALL. 男. 16才. 高校生. 発 病,高 熱 ・め まい あ り,更 に 出血 傾. 向を きた し, 6月16日 入 院. 症 例5.. 症 例12.. 様 に な り, 1961年5月 AML. 1960年12月 発病,咽 頭 痛 ・高熱 あ り,そ の 後 出血. 症 例3.. 血 球 減少 の た め休 薬 し,退 院.以 後. ALL. 1961年11月,貧. 男. 7才. 生下 時 体 重2,600g,歩. 1961年2月,発 小学生. 血 ・出 血斑 を もつ て 発 病, 12月17. 月 当科 へ 入 院, prednisolone内 服 及 び 輸血 で 寛 解 し,. 行 は2年6カ. 月,人 の 識別. は5年 で 可 能 とな つ た が 発語 は な お不 能で あつた. 育障 害 を 主 訴 と して 当大 学小児 科. を受 診,頭 蓋 は小 さ く,鞍 鼻,内 眼 角贅 皮,耳 殼異 常,翼 状 頸 を 有 し,眼 球震 盪 を認 め た.手 には小 指 内 転 及 び 猿 線 を認 め た.約2カ. 月 間,外 来 で蛋 白同.
(3) 人 の 白 血 病 染 色 体 に 関 す る 研 究 表1. * ** ***. 白. 血. 病. 症. 例. 症 例9に 関 しては 有 核 細 胞 数 を記 した . 症 例9の 他 は 白血 球100に 対 す る比 率 で表 わ した . ×は 未施 行 を表 わ す .. の. 末. 梢. 血. 液. 727 像.
(4) 728. 川. 表2. 註)症. 例5,. 白. 村. 血. 12は 骨 髄 採 取不 能,症 例7,. 病. 範. 症. 夫. 例. の. 骨. 髄. 13は 骨 髄 穿 刺 未 施 行.. 像.
(5) 人 の 白 血 病 染 色 体 に 関 す る 研 究 化 ホルモ ン, GABA等. に 認 め た.又. を 投 与 して経 過 観 察 して い た. 1961年8月29日. 抜 歯 後 止 血 せ ず,更. す よ うに な り,. 9月15日. に高 熱を 来 た. 併 発 と診 断 し,直. 核 型 分 析 の 結 果 は22対 の 常 染 色 体(7群. た,. ち に小 児 科. へ 入 院 さ せ た が 家 族 の 事 情 に よ り未 治 療 の ま ま 退 院. X染. 色 体 はDenver分. に 似 たsubmedian染. した.. aneuploidの. 1.正. 験. 成. 績. で,全. 2.各. に お け る 染 色 体 数 分 布 は 表3の. 例 と もdiploid数. の46にmodeを. この 他hypodiploid(42〜45)の. 色 体,. Y染. 染色 体数85〜95の. 色 体 はNo.. 21〜22. 色 体 と考 え ら れ る.. 正. 常. 種 白 血病 の染 色 体. を 除 き,全. %)で. 人. の. 染. 例diploid数. の46にmodeを. 註*). 染色 体 数85〜95の. 註**). Colcemid静 注 後 骨 髄押 し潰 し法 に よる もの. 色. 体. 数. 分. 布. .. 色 体 数 分 布(そ. 細胞 は 百分 率 算 出 の対 象か ら除 外 した. .. の 統 計 で は,. 認 め た. 560/712(78.7. 対 照 と の 間 に 有 意 の 差 は み られ な か つ た.. 細胞 は 百 分率 算 出の 対 象 か ら除 外 した. 白 血 病 患 者 の 染. 如 くで,. 症 候 群 を 合 併 し たALLの1例. diploid modalityは12例. 細 胞 を19/256(7.4%). 表4. 常染色体. 白 血 病 患 者 症 例 別 の 染 色 体 数 分 布 は 表4の. あ つ た.. 表3. 認め. 6〜7の. 細 胞 の 核 型 分 析 に お いて は 一 定 の 傾 向. 症 例13のDown氏. 細 胞 を35/256(13.7. hyperdiploid(47〜49)の. *). 如 く 認 め,. diploid modalityは202/256(79.0%)で. %),. 類 のNo.. は み られ な か つ た.. 常人 の染 色 体. 正 常 人5例. に分 け ら. の 性 染 色 体(男XY,女XX)を. の 常 染 色 体 に 似 たacrocentric染 IV.実. 相当する. 細 胞 を 認 め た.. れ る)と1対. 再 び 小 児 科 外 来 を 受 診.末. 梢 血 所 見 よ りALLの. こ れ と は 別 に 全 体 の3.0%に. tetraploidの. が その後 来 院 しな くなつ た.. 729. の1).
(6) 730. 川 表4. 村. 白 血 病 患 者. 註*). 染 色 体 数85〜95の. 註**). Colcemid静. 註***). 染 色 体 数47の 細 胞 の 百分 率 を とつ た.. ML. 白血 病 分 類 別,及 び実 験 方 法 別 の 白 血病 患 者 染 色体 数 分 布*). 症 例13は. 本 統 計 に 関 し て は 除 外 し た.. modalityはAML. 80.0%,. と, CMLで. EL. 83.2%,. 83.5%,. CML. 如. ALL. 61.2%,. く で,. 78.2%, CLL. の計算 に あた つ て は算 定 の 対 象 か ら除 外 した.) 核 型 分 析 の 点 で はAML,. 76.5%. や や 低 値 を 示 した他 は特 に 変 動 は 認 め. な か つ た.. CLLで. ALL,. ML,. EL及. び. は 各 例 に お いて 対 照 と の間 に 相 異 を 認 め. なか つ た. CMLに. おい て は2例 と もPh1(Philadel. phia)染 色 体 を 認 め た. Ph1を 有 す る細 胞 の 出現率. 末 梢 血 培 養 法 と 骨 髄 直 接 法 と の 比 較 も表5の で,. diploid modalityは. %と. 骨 髄 直 接 法 の 方 が や や 低 値 を 示 し た.. hypodiploidの diploidの. の 染 色 体 数 分 布(そ の2). 細 胞 は百 分 率 算 出の 対 象 か ら除外 した.. 白 血 病 種 類 別 の 染 色 体 数 分 布 は 表5の diploid. 夫. 注 後 骨髄 押 し潰 し法 に よ る もの.. 表5. 註*). 範. 前 者 で79.4%,後. ら と は 別 に,全. 者 で70.4. 細 胞 は82/712(11.5%),. 細 胞 は70/712(9.8%)で 体 の2.1%に. hyper あ つ た.又. これ. 相 当 す るtetraploid領. 域 の 細 胞 が み ら れ た.(tetraploid領 か ら 占 め る 割 合 が 少 く,厳. 如 く. 域 の 細 胞 は 全体. 密 に染 色 体 数 の算 定 の. で き な か つ た も の も 含 め た の で,. diploid modality. は症 例10で19.0%.症 Down氏. 例11で28.5%で. あつた.. 症 候 群 とALLと. の 合併 例 で は染色体数. 47の 細 胞 が72/79(91.1%)し. 占 め た.こ の細胞に. お け る核 型 分 析 で はG群21番. にtrisomyが. 認め ら. れ た他 に特 異 所見 は な かつ た. 全 症 例 を 通 じてaneuploidの. 細 胞 にお け る核型異. 常 に一 定 の 傾 向は み られ な かつ た..
(7) 人 の 白 血 病 染 色 体 に 関 す る 研 究 2)骨 V.考. 按. 1.染. 色 体 研究 法 につ い て. 1)末. 梢 血 培養 法. Osgoodら(1955)45). 731. 髄直接法. Sandbergら52) 53)54)は 末 梢血 培 養 法 に 批 判 的 な立 場 を と り,白 血 病 の 場合 には一 貫 して骨 髄直 接 押 し 潰 し法 を とつ て きた.こ. 46)はPHAに. よつ て分 離 した. の 方 法 の 長所 はin. vitro. の 状 態 が直 接 反 映 さ れ る こ とで, Sandbergら. はこ. 末梢 血 中の 白血 球を 培 養 す る と盛 ん に細 胞 分 裂 が 起. の 方 法 に よ り他 の 研 究者 よ り も高 率 に染 色 体異 常 を. る事 を 発見 した. Nowell(1960)39)は. 指摘 して い る.し か し前述 した末 梢血 培 養 法 の 長 所. この 方 法 に従. つて 正 常人 及 び 白血 病患 者 の 末 梢 血 白血 球 を 培養 し,細 胞学 的 に比 較 した.そ. は裏 返 せ ば骨 髄 直 接 法 の 短所 で もあ り, Baikieら4). して 正 常人 では72時 間. も述 べ て い る如 く,両 者 を 併用 す る事 が現 在 白血 病. 後よ り,白 血 病 患者 で は48時 間 後 よ り活 発 に 分 裂を. の染 色 体研 究 に おい て 最 も適 切 ・確 実 な 方法 で あ る. 起 す細胞 が 増加 して くる事 を 認 め た. Nowellは. と い え よ う.. こ. れ ら分 裂細 胞 が,正 常 人 の場 合 は単 球 や大 淋 巴球 が PHAに. よつ て分 裂能 力 を誘起 され た もので あ り,. Botturaら(1960)8)のcolcemid静 法,. 注後 骨 髄 穿 刺. Kinloughら(1961)31)のcolchicine静. 白血病 の 場合 は未 熟 な 白血病 細 胞 で あ ると考 えた.. 髄穿 刺 法, Tjioら(1962)58)の. 注後骨. 低張処理 と 同時 に. そ して これを 染 色 体研 究 に 応 用 して 画期 的な 成 功 を. colchicine処 理 を 行 う方 法 な どは 骨 髄 直 接法 の 成 功. 収め た.41)こ の 末梢 血 培 養法 は 白血病 のみ な らず,. 率 を 増 大 させ た点 で 意 義 が あ る.著 者 もBotturaら. 各 種遺 伝性 疾 患 な どの染 色 体 研 究 に おい て も優 秀 な. の方 法 を追 試 し好結 果 を 得 た.但 しcolchicine及 び. 方法 で あつ た.. その 誘導 体の 生 体 内へ の注射 は慎 重 に行 う必 要 が あ. 末梢 血培 養法 の長所 と して は.. り, Botturaら8)の. (1)反 復 して検 査 の必 要 な 場合,患 者 に苦 痛 を 与. は 行 きす ぎで あ ろ う.. えずに材 料 を入 手 す る事 が で き る;. 2.正. (2)一 時 に多 くの分 裂 細 胞 を得 る事 がで き る‑ これ に比 し骨髄 法 は一 時 に 多 くの 分裂 中期 像 を 得 る. 様 に正 常 人 に対 して 使 用す る事. 常 人 の染 色 体 に つ い て. 人類 の 染 色 体 研究 は19世. 紀 の終 り頃 か ら過 去80. 年 の歴 史 を 有 し,初 期 の 研究 で は人 類 の染 色 体 数 は. 事 は困難 で あ り,時 に は骨髄 穿 刺 す ら不 能 の 場 合 も. 24〜32と の 報告 が多 い.現 在 の数 字 に最 も近 い 値 の. あ る;. 報 告 はde. (3)培 養 した末 梢 血 白血 球 は骨 髄 細 胞 に 比 し,低. Winiwarter(1912)62)が. 男 で47を. た のが 最初 で,次 い でPainter(1923)47)が. 主張 し 男 で48. 張処理 が しや す く,良 好 な標 本 を 作 りや す い;. を 主 張 した.以 後 人類 の 染 色 体 数 は47説(男XY,. な どの 諸点 で あ るが,一 方 短所 と して は,最. 女XO),. も問 題. とな るのが 培養 細 胞 の 帰 属 の 問題 で あ る . Nowell は白血病 細 胞 と正 常 白血 球 とのlife spanの 相 異 を. 48説(男XY,女XX)と. が 対 立 した ま ま. 30年 を 経 過 した, Tjio及 びLevan(1956)57)は. 人 胎 児 の肺 組 織 を 培. 利 用 して,培 養48時 間 後 に 白血 病 細 胞 の分 裂 像 を得. 養 し初 めて 人 類 の染 色 体 数 が46で あ る と報告 し,以. た.著 者 もNowellの. 実験 を追 試 し,ほ ぼ同 様 の結. 後 世 界 各 国 で人 類 染 色 体 の 研究 が 盛 ん とな り, 46説. 果を 得た,即 ち正 常例 で は培 養3日 目以 降 に核 分 裂. が確 認 され た.著 者 は 今 回対 照 と して正 常 人5例 の. 像の 出現 が み られ た が,大 部 分 の 白血 病 例 で は培 養. 染 色体 を 検 索 したが,そ の結 果 は全例diploid数46. 2日 目よ り核分 裂 像 が 出現 した. で あ る ことを 認 め,上 記 の 事 実 を 再確 認 した もので. .一 部 に 培 養3日 目 に核分 裂像 が現 わ れ た症例 や, 2日 目よ り も3日 目 に観察 に適す る核 分 裂 像 の多 い症 例 もあつ たが. あ る.本 邦 で は 未 だ大 学 の 専 門 教育 で 使 用 され る一 般遺 伝 学 教 科書 に おい て も依 然 と して 人 類 の 染 色体. ,こ れ らの場 合 も当初 よ り末梢 血 中 に芽 球 な どの 白血 病. 数 に関 して は47説. 細胞 が圧倒 的 に多 く,培 養 経 過 中 もず つ と同 様の 傾. 置 され て い る現 状 で あ る事 は残 念 で あ る.. 向を示 した症 例 で あ り,染 色 体標 本 作 製 と同時 に 行 つ たMay‑Giemsa染. 色 所見 ・位 相 差 顕 微鏡 所 見 等 を. 参考 に して,こ の時 の核 分 裂 像 もや は り白血 病 細胞. と48説. とが あ る とい う記 載 が放. 3.白. 血病 の染 色 体 に つ い て. 1)急. 性 骨 髄性 及 び急 性 淋 巴性 白血 病 の 染 色体. 人 の 急 性 白血 病 染色 体 に 関 す る 報告 はFordら. の もの であ る と判 定 した.慢 性 白血 病 で は末 梢 血へ. (1958)17)(1960)20)が. 最 初 で,彼. の白血病 細 胞 出現 が 急性 白血 病 ほ ど 多 くな く,こ の. に よ り6例 中4例(以. 下4/6の 様 に 略 す)に 染 色 体. 点を考慮 にいれ て標 本 作 製 は 培 養2日 目に 行 つ た.. 数 又 は形 態 異 常(微 小 染 色 体)を 認 め た. Baikieら. らは骨 髄 短 期 培 養.
(8) 732. 川. (1959)2)は. 骨 髄 短 期 培 養 に よ り4/5に. 形 態 異 常(環. 村. 染 色 体数 又 は. 状 染 色 体 ・微 小 染 色 体 ・転 座)を. 認 め. た.. 範. 夫. 以 上1961年 まで の急 性 白血 病 染 色 体 に関 す る報告 を概 観 す る と,当 初Ford,. Baikie,粟 野の 様 に染色. 体 数 又 は形 態 に 異 常 を認 め た ものが 多 く,当 時 は慢. 一 方NowellとHungerford(1960)41) 白血 球 の 培 養 に よ りAML. 42)は 末 梢 血. 4例,小. 例 の 何 れ に も 染 色 体 異 常 を 認 め な か つ た.次 Bayreuther(1960)6)は ALL. 3例. 骨 髄 培 養 に よ りAML. 性 型 よ り も急 性 型 の 白血 病 で 特定 の 染 色 体異 常 が発 見 され る ので は な いか と期待 され た,し か し,こ れ. 児 急 性 白 血 病6 に. 2例,. らは何 れ も初 期 の骨 髄 よ りの標 本 で 技 術上 の難 点 も 多 く,現 在 の 時点 に立 つ て それ らが 急性 白血病 に固. に つい て 何 等 染 色 体 異 常 を 認 め な か つ た.. 有 な染 色 体 異 常 で あ る と決 論 す るわ け に は いかな. 彼 は 染 色 体 変 化 は 細 胞 の 腫 瘍 性 変 化 の 原 因 で は な く,. い, Baikieら の最 初 の報 告 に関 して は,そ の後彼 等. 細 胞 の 変 化 に 続 い て 起 る 副 現 象(epiphenomenon)に. 自身 が標 本 作製 技 術 が 未 熟 で あ る こ とを 認 め て お り59),又 粟 野 らの報 告 に お いて はX染 色 体 の同定 に. す ぎ な い と 考 え た. これ に対 しSandbergら(1960)52), AMLの1/10,. ALLの8/11に. 常 を 認 め た.そ. して 染 色 体 の 不 規 則 性 は 腫 瘍 の 増 殖. 対 立 し た.な. お1例. のBayreutherの. のALLて97と. tetraploidにmodeが い てBaikieら(1961)5)は. 異 常 を 認 め た.. 考 えと. 新 た に骨 髄及 び末 梢 血 で 染 色体 数 又は 形 態上 の何 等 か の. Hungerford(1961)26)は. 小 児 の 急性. に つ き 何 等 染 色 体 異 常 を 認 め な か つ た.. 又Kinloughら(1961)32)はcolchicine静. 注後 骨. 髄 押 し 潰 し 法 に よ りAMLの2/8に (中 型acrocentric染. 染 色 体 数 異常. 色 体 の 過 剰)を. ら(1961)9)はcolcemid静. 認 め た.. 認 め,こ. Bottura. 注 後骨 髄 押 し潰 し法 に よ. の 急 性 白 血 病 でaneuploidの の 内 全 体 の78.5%は. AMLで. 染 色 体 数51〜53で. あ. は 末梢 血 培 養法 に よ り. 異常 を 認 めな い と報告 し, Bayreutberは 骨. 髄 で 同 様 の成 績 を 出 し,又 牧 野,著 者 も異 常 を発見 骨 髄直 接法 に よ り,特 にALLに. おい て高 率 の 異 常 を 認 め, Botturaも 異 常 の1例 を 報 告 した. Baikie, Kinlough,衣. 笠 は 一部 の 症 例 に. 染 色体 異 常 を み て い る. 従 つ て著 者 の 成 績か ら直 ち に急 性 白血病 に おけ る 染 色体 異 常 は な い か或 いは 極 め て稀 で あ る と推 論す るの は危 険 で あ る.染 色 体 異 常 を 有 す る症 例 に遭 遇 す る可 能 性 は あ る と考 え られ る.た だ上 記報 告例 の 約半 数 にみ られ る染 色 体 異常 には一 定 性 がな く, CMLに. 細 胞 を96%に. つ た.. お け るPh1の. 様 な特定 の変 化 は み られ てい. な い.こ の事 はPh1がCMLと. 結び つ く本質 的 な. 変 化 と考 え られ る の に対 し,急 性 白血病 で は現 在の. こ の 間,本. 邦 で は 粟 野 ら(1960)65)は. に よ り, AML. 4/4で. 染 色 体 が 消 失 し,小. は認 め られ な い事 を意 味 す る.急 性 白血 病 に おけ る 染 色体 異 常 は あ た か も癌 に お け る多 彩 な染 色体異 常. 型 の 棒 状 染 色 体 に置 きか え られ. と同様 に非 特 異 的 な現 象で あ ろ う.そ して 急性 白血 病 の発 生 と染 色 体 異常 との 関 係 につ いてBayreuther. 笠 ・三 輪(1961, 中. の仮 設 が正 しい か,又 は現 在 の手 段 で は識 別固難 な. 態 異 常 も認 め. 変 化 が 白血 病 発 生 に 先立 つ て 生 ず る とい う仮 定 が正. 骨 髄 又 は 末 梢 血 に よ り, AMLの5例. 何 れ に もdiploidにmodeを な か つ た と 報 告 した.但. 有 し,形 し1例. でtetraploid及. の 前 後 の 細 胞 を 高 頻 度 に 認め た .こ 輪 ・衣 笠(1961,. 4月)74)はAML. 異 常 を 報 告 し た が,こ. びそ. れ よ り 先,三. 1/10, ALL. 8/11に. れ はSandbergら(1961)53). の 報 告 と 重 複 す る よ う で あ る.牧 急 性 白 血 病 の4例. 技 術で 解 明 で き る限度 に おい て本 質 的 な染 色体異 常. つ 染 色 体 数 の 如 何 に 拘 ら ずX. て い る と い う 結 果 を 報 告 し た.衣 12月)70)は. 骨髄 直接 法. 染 色 体 数 のmodeは44〜46で. 一 定 の 傾 向 を み ず ,か. しいか,現 時点 で これ を 判定 す る 事 は 不 可 能 で あ る. 最 後 に最 近 の 主 要 文 献 につ い て 触 れ る と, Hun gerfordら(1962)27)は. 野 ら(1961)72)は. に 何 れ も染 色 体 異 常を 認 め な か つ. た. 4月)67),. (1961, 10月)75)AML,. に う い て 報 告 し た が,第IV章. ALL. に 記 し た 如 く染. 色 体 数 及 び 形 態 に 異 常 を 認 め な か つ た.. 新 た に成 人 のAMLで4/9に. 染 色体 異 常 を 認 め,そ の 内3例 には 類 型的染色 体異 常(C群. に相 当す る染 色体 の過 剰)を 認 め た. Sand. bergら(1962)54)はAML,. 著 者 は(1961, 各3例. そ の後 に なつ てNowellら. しなか つ た. 一 方Sandbergは. い うhyper. み られ た 事 も 興 味 が あ る.続. 急 性 白 血 病 の8/22に. り1例. 問題 が あ り信 頼 性 に 乏 しい.. 染 色 体 数 又は 形 態 の異. に 寄 与 す る も の と 考 え,先. 白 血 病7例. (1961)53)は. ALL各3例. につ き末梢. 血 培 養 と骨 髄直 接法 とで 染 色体 を 比 較観 察 し,骨 髄 直 接 法 の み で高 率 の染 色 体 異 常 を認 め た. Fitzgerald ら(1964)16)も. 成 人 の急 性 白血 病18例 で 先のSand‑.
(9) 人 の 白 血 病 染 色 体 に 関 す る 研 究 つた.. bergと 同様 の 成 績 を 得 た. Botturaら(1963)10), Houstonら(1964)25)は. 各1例. の 急 性 白血 病 で. endoreduplicationを認 め た. 2)単. Sandbcrgら(1960)52)は 各1例. 球性 白血病 の染 色体. に つ き,前. ploidと. 当教室 で は骨髄 培 養 法 に よ る白血 病 の診 断 法 を 確. る.更. つて 白血病種 類 の 診 断 を行 つ て きた結 果,本 症 は従. CML3/8,. 来考 え られて い た様 な 稀 な もの で な く,予 想外 に 多 い事が 明 らか にな つ た66).. 骨 髄 直 接 法 でCML,. 者 で 染 色 体 数 の 異 常,後. 同 数 のtetraploidの. 染 色 体 に 関す る研 究 は非 常 に少 い. の. 者 でdi. 細 胞 を み た.こ. にSandbergら(1661)53)は CLL0/3に. れ は慢. 症 例 を 追 加,. 染 色 体 数 の 異 常 を 認 め た.. 本 邦 で は 粟 野 ら.(1960)65)はCML で 観 察 し た と 同 様 にX染. しいて探 せ ば.ま ずBaikieら(1961)5)の22例. CLL. 性 白血病 で染 色 体 数 の変 化 を認 め た最 初 の報 告 で あ. 立 し,同 時 に培 養 され た 白血 病細 胞 の 生 態観 察 に よ. しか しMLの. 733. た.三. 輪 及 び 衣 笠(1961)74)は. CLL0/3に. 1例 でAML. 色体 が 欠 け て い る と報告 し 骨 髄 直 接 法 でCML6/11. 染 色 体 数 異 常 を 報 告 し た.(こ. れ はSand. 急性 白血 病症 例 の うち単 球性 と して い る もの が1例. bergら53)の. あ り,こ の症 例 で は染 色 体 数46にmodeが. 染 色 体 異 常 は 急 性 転 化 に 際 し最 も多 くみ られ る と し. (61.2%)が,そ. あつ た. の他47の 細 胞 が26.9%と. ふ え,第. 2の 種族 細胞 系 と考 え られ た. 著者(1961)67) 75)はML. 報 告 と 大 部 分 重 複 す る.)更. て 急 性 転 化 と の 関 係 を 推 論 し た. こ れ ら に 対 しNowell及. 2例 の 染 色体 につ き報告. にCMLの. びHungerford(1960)41). は 末 梢 血 培 養 法 に よ り 男 のCML. 2例 に お い て 染 色. したが,第IV章 で記 した とお り染 色体 異 常 を 認 め な. 体 数 は 正 常 だが そ の中 に明 らか に体 細 胞 に み られ ぬ. かつた.本 例 はMLと. 微 小 染 色 体1個. 正 確 に診 断 を 下 した症 例 の染. 色体 に関 す る報告 で は最 初 の もので あ る.. (1960)42)は. な おReismanら(1963)50)は6‑mercaptopurine で治療 中 の1例 の 急性'MLで. 例 に こ の 異 常 染 色 体 を 認 め た.彼. 高 率 にendoredupli. 染 色 体 をY染. cationを 認 め た. 白血 病 の染 色 体. ELに. お け る染 色 体 の研 究 も非 常 に稀 で あ る.し 急性 白血 病22例. 中. erythroid'と な つ て い る症例 が2例 あ り,こ の 内 の で のpolyploidの. 細 胞 が 多 数 み られ. た.最 もこれ ら2例 の血 液学 的 事 項 の記 載 は 極 め て 不 十分 で,果 してELと. い え るか ど うか 疑 問 で あ. る. 著者(1961)75)は1例. のELの. 染 色体 につ い て 報. 告 した が,そ の結 果 は第IV章 に記 した如 く染 色 体異 常の所見 を認 め なか つ た,本 例 はELと. 正確に診断. した症例 の染 色 体 に関 す る最 初 の 報告 で あ る. 最近 に な り,長 村(1964)76)は 血で正 常,骨 髄 法 でaneuploidyを. 本 症 の2/4に 末 梢 認 め た ,著 者 の. Baikieら(1960)4)もNowellら. そ し てNowellら. 1961年. に はTonghら59)は13/18,. ら32)は2/4,又 は1/1に. 何 れ もPh1染. 慢性 白血 病 の染 色 体 に 関 す る 研 究 はBaikieら. CLL. らは 骨 髄 の短 期 培. 3例 につ き,何 れ も染 色. 体異常 を 認 め な か つ た.同 様 にFord(1960)20)は CML,. CLL各2例. で ,又Bayreuther(1960)6)は. OML 2例, CLL 1例 で 何 れ も染 色 体 異 常 を 認 め な か. Kinlough. 疾 患 の経 過 や 治 療 に. よ り 多 少 影 響 を う け, Ph1陽. 性 率 は 未 治 療 群4/4,既. 性 転 化 群1/3で. 性 例 で もPh1陽. 者78). 色 体 を 認 め た.. よ る とPh1は. 治 療 群8/11,急. で28.5%と. Nowellら43)は. Adamsら1)は4/4,. 本 邦 で は 衣 笠 ら70)は2/4,著. Toughら59)に. れを. 色 体 と 命 名 し た.. 野 ら44)は5/5,. 成績 との 間 に比 較 は で きな い,. (1959)2), (1960)3)が 最 初 で,彼. の発 見 に やや 遅 お い て 確 認 し た.. の 研 究 し た 場 所 に 因 ん で,こ. Philadelphia‑1(Ph1)染. が 大 き い.著. 性 骨髄 性 及 び慢 性 淋 巴性 白血病 の染 色 体. におこつた 変化で あ る と訂正 し. れ て こ の 染 色 体 をCMLの8/12に. 成績 は末梢 血培 養 の みの 成績 で あ り,従 つ て 長村 の. 5例,. らは最 初 この 異常. た.. 9/10,大. 養によ りCML. のCML全. 色 体 に 関 係 し た も の と考 え て い た が,. 分 類G群)の1個. いて探せ ばBaikieら(1961)5)の. 4)慢. Nowellら. 女 性 に も み ら れ る事 か ら最 小 の 常 染 色 体 群(Denver. 3)赤. 1例 は16‑Nま. が 存 在 す る 事 を 認 め た.. 更 に 引 き 続 き男5例,女2例. あ つ た.又Ph1陽. 性 細 胞 出 現頻 度 は個 々の症 例 で 変動 者 の 場 合 は 症 例10で19.0%,症. 例11. 何 れ も か な り 低 値 を 示 し た が,症. が 急 性 転 化 例,症. 例11が. 例10. 既 治 療例 で あ る事 も若 干 関. 係 を 有 す る と 考 え られ る. な お 大 野 ら44)はPh1とD群. に 属 す るacrocentric. 染 色 体 と の 間 に は 相 互 転 座(reciprocal. trsnslocation). が あ る と 考 え,. 他 に更 に小 さ. Adamsら1)はPh1の. い 微 小 染 色 体 を1例 CMLに. で 認 め た が,こ. れ ら は 何れ も. 特 異 的 な 異 常 と し て 承 認 さ れ て い な い..
(10) 734. 川. 以 上1961年. 村. ま で の 慢 性 白 血 病 染 色 体 に 関 す る報 告. を 概 観 す る と,. 1956年 以 来 特 有 な 染 色 体 異 常 は 発 見. さ れ な か つ た が,. 1960年Nowellら. がCMLでPh1. 範. 夫. つ た. 本 症 の 染 色 体 に つ い て 最 初 に 正 確 な 数47を 報 告 し た の はLejeuneら(1959)33)で,続. を 発 見 し て 以 来 世 界 各 地 で 追 試 され た と い う状 態 で. (1959)7),. あ る. Ph1に. よ つ て 確 認 さ れ,更. 関 して は 当 初Baikie,. 材 料 で 発 見 で き ず,. Nowellら. Fordら. が骨 髄. が 末梢 血 培 養 で 発見. 21番. Jacobsら(1959)29),. し た た め 当 初 は 末 梢 血 培養 法 の 方 が 確 認 率 が 高 い 様. か に さ れ た.そ ら(1960)48),. 末 梢 血 で16.7%,骨 に 認 め た.最 (1963)60),. 髄 で33.3%と. 後者 に 高 率. 近Sandbergら(1962)55),. 認 め て い る.. 又Toughら60)はpolyploidの. 細 胞 に2個. 者 も 又 図12に. のPh1を. 々の 腫 瘍 に よ り.又. 認 め た.. が,他. して い る,即. の 点Ph1は. 異 常 で あ る と い う 点 で 注 目 す べ き も の で あ る.. 癌 で は739例. 中 僅 か1例. Down氏. Bayreuther(1960)6),. ら(1961)53),. み で あ つ た が,そ (1962)22)が. の 後Gunz及. 発 見 し, Ch1染. 色 体 と 命 名 し た.こ. で21番. 75)等. い. か にSandberg. びFitzgeraldら. に つ い て 同 様 の 成 績 を え た.こ 急 性 白 血 病 と の 合 併 例 で21番. 性 白血病 に お け るほ ど多 彩 では な い事 に注 目す る必 輪 ら74), よ り少 数 報 CLLで. は染. 色 体 数 の 変 化 を き た す 事 は 稀 で あ る と い え よ う. 5). Down氏. 症 候 群を 合併 した 急性 淋 巴性 白血 病. の染 色 体 Down氏. 呼 称 が 使 わ れ て き た が,本. れに対 し のtrisomy. の 他 に 染 色 体 の 断 片(fragment)や. 破 壊(break)を れ らは 白血病 の. 細 胞 に 認 め た が,こ. 著 者 の 例 で は 染 色 体 数47の れ,そ. 論文. で は 日本 人類 遺 伝 学 会 の 提 唱 に従 い これ を 採 らなか. 細 胞 は91.1%に. の 核 型 分 析 の 結 果 は 何 れ もDown氏 のtrisomyを. 認 め た.な. みら 症候群. お 著 者 は先. 染 色 体 問 に 時 に 大 き さの 不 向 が認. め ら れ る と 報 告 し た が68)75),そ. の 後 対 照 を と り再 検. 討 し た 結 果 有 意 所 見 と は 認 め られ な と い の 結 論 に達 し た の で こ こ で 訂 正 し た い.従. つ て 第IV章 で は こ の. 問 題 は ふ れ な か つ た. Down氏 21番. 症 候 群 の成 立を 決 定 す る染 色体 の変 化は. の 過 剰 に あ り,ま. た そ の21番. はPh1に. おいて. 裏 付 け られ る 様 に 白 血球 の 産 生 と 密 接 な 関 係 を もつ て い る と 考 え ら れ る.こ. 症 候 群 に つ い ては これ まで 一 般 に は 蒙 古. 症(Mongolism)の. の合. 8/160(5%)の. に こ のtrisomyの. よ つ て も そ の 後 は 発 見 さ れ て い な い.. 最後 に慢 性 白 血病 の染 色 体に お い て 数的 異 常 は 急. 般 にCML,. の 合 併 例, AMLと. Johnstonは. ら 自 身14)に. 要 が あ る.こ れ ら の 異 常 はSandbergら52),三. はALLと. 併 例 各1例. に 固 有 の21番. 告 さ れ て い る に す ぎ ず,一. 症. 治 療 後 は 消 失 し た た め 自 血 病 に よ る 変 化 と 考 え た.. 異 常 染 色体 を. の 染色 体 は 未 だ 他. 述 のWahrmanら61)に. は 急性 白血病 と い うDown氏. つ た. Sandbergら. の 研 究 者 に よ つ て は 確 認 さ れ て お らず12), Fitzgerald. Toughら59),先. のtrisomyと. (1960)3) ,. を 報告 し た の. 家 族 性 に 発 生 す るCLLに. 行 つ て い る. Toughら. れ に著 者 ら. 候 群 に 固有 の 染 色 体構 成 以 外 に何 ら異常 を 認め なか. Kinloughら. ら(1960)52)がtetraploidyの1例. Sandberg. Johnston(1961)30),そ. で あ る.. 者(1961)68). ず れ も染 色 体 異 常 を 認 め て お ら ず,僅. 症 候群 の 合. 児 白 血 病 で は677. 症 候 群 と 白血 病 との 合併 例 に おけ る染色. の 合 併 例5例. つ い て はBaikieら(1959)2),. しかDown氏. 併 が み られ な か つ た の に 対 し,小. (1961)68)が. れ は 白血 病 染 色 体 変化 で 種 族 細 胞 系. の 存 在 を 認 め な か つ た と い う珍 ら し い1例. 統 計 に よ る と小 児. 体 の 研 究 は こ れ ま で にToughら(1961)59),. す べての分裂細胞が. 輪 ら(1961)74),著. 同様 の症. よつ て 報 告 され 注 目され る様に. Stewartら(1958)56)の. を 報 告 し た,こ. (1961)32),三. 染 色 体 に転座. 症候群と 白血 病 との 合 併 は 既 に古 く. 個 々 に 異 つ た 異 常 染 色 体 構 成 を 示 したCMLの1例. Ford(1960)20),. のacrocentricの. の. 例 中17例 の 合 併 が み られ た.. 悪 性腫 瘍 の 中で 初 め て発 見 され た 疾患 単 位 の 染 色 体. 一 方CLLに. あ る が, 21番. ち効 果 的 に は21番trisomyと. Ingalls(1947)28)に な つ た.. 個 体 に よ りそ の特 徴. は ま ち ま ち で 一 定 の 変 化 は な か つ た.こ. な おWahrman(1962)61)は. Penrose 家 族性 に 起. つ た 本 症 患 者 で 染 色 体 数 は46で. Down氏. 示す 如 く. 悪 性 腫 瘍 に お け る 染 色 体 異 常 は 古 くか ら 知 ら れ て い る が,個. の 後Polaniら(1960)49),. 例 を 発 見 し た.. 細 胞 の す べ て にPh1. を み た 例 を 報 告 し た が,著 tetraploidの. む しろ骨 髄 直. 類 のG群. あ る事 が 明 ら. Fraccaroら(1960)21)は. trisomyの1つ. Toughら. Fitzgeraldら(1963)13)も. 接 法 に お い て 高 率 にPh1を. は. Fordら(1959)18)に. に 本 症 で はDenver分. に あ た る 常 染 色 体 のtrisomyが. に 考 え ら れ て い た が,著. 者 の 成 績 で は 症 例10で. い てBookら. の 事 はDown氏. 症 候群 に. お い て 白 血 病 発 生 の 頻 度 が 高 い 事 と 合 わ せ て興 味 あ る 問 題 で あ る.. Down氏. あ る た め 不 安 定 なgenomに. 症 候 群 で は 常 染 色体 異常 が な り,そ. れが 細胞 の悪.
(11) 人 の 白 血 病 染 色 体 に 関 す る 研 究 い.. 性化 を きた し易 くす る一 因 とな るので あ ろ うが,そ の際21番 の染 色体 異 常 が 重要 な 作 用を 及 ぼ して急 性. VI.結 白血 病の 発生 に至 るの で あ ろ う と考 え られ て い る. なお著者 の報告 はDown氏. 骨 髄直 接 押 し潰 し法 に よ り観 察 し次の 結 果 を え た.. 種 白血病 間 の 染色 体 異 常 の比 較. (1)Down氏. 著者 は先 にマ ウス 白血 病 の染 色 体 に つい て 考 察 し たが,原 発性 白血 病 で は 総 てdiploidにmodeを. 認. め,形 態的 異常 は認 め な かつ た.又 マ ウ ス 白血病 全. おけ るPh1の. の 比 率 は正 常 人 対 照 に比 し有 意 の 差 を 認 め な か つ た.白 血 病 種 類 別 で はCMLが (2)GML. 2例 で は何 れ に もPh1染. で は他 の 研. (3)Down氏. 細 胞 が91.1%を. の21番. が,そ れ らは何 れ も非 特 異 的 変化 で あ る と いえ る.. べ き異 常 所 見 は な かつ た.. 類 型 的染 色 体変 化. の存在 を示 唆 した が,一 般 的 で はな い.従 つ て 人 の 白血病染 色体 ではCMLに. お け るPh1以. にtrisomyが. (4)aneuploidの. で は.. しめ, Denver分. 類. み られ たが,そ の 他 に特 記 す. 細 胞 に お け る 染 色体 構 成 に は 一. 定 の 傾向 は み られ な かつ た.. 外 に は 固有. の染色体 異 常 は認 め られ な い とい え る. 7)白. 色 体 を認 め た.. 症 候 群 を合 併 したALLの1例. 染 色体 数47の. 究者の 約半 数 が種 々の 染 色 体異 常 を 報 告 し て い る. 僅か にHungerford27)がAMLで. や や低 値 を 示 した.. た.. 他 には 白血 病 に よ る染 色 ALL等. を除 あ り,そ. そ の 他の 種 類 の 白血 病 で は 核 型 に異 常 を認 め な か つ. 著者 は本編 で 人 の各 種 白血 病 の染 色 体 を 検 索 した が, CMLに. 症 候 群 を 合併 したALLの1例. き,全 例 に おい て 染 色体 数46にmodeが. 体 としては染 色体 異 常 は多 彩 で は あ るが 白血 病 の種 類 に特異 的 な異 常 は認 め なか つ た.79). 体 異常 は認 め なか つ た. AML,. 論. 各種 白血 病 症例13例 の 染 色 体 を 末梢 血 培 養 法 及 び. 症 候群 と 白血 病 との合. 併 した症例 の染 色 体 研 究で は本邦 第1例 で あ る. 6)各. 735. 以 上 よ り人 の 白血 病 に お い て はCMLに. おける. Ph1を 除 い て は何 等特 異 的 な 染 色 体異 常 は な い もの. 血 病 の発生 と染 色体 異 常 との関 係 につ い て. と考 え られ る.. 著者 は先 に マ ウス 白血 病 の発 生 に 関 して は 染色 体 変化が直 接 的 ・根本 的 な 必要 条件 で は な い との結 論 に達 したが79),人 の 白血 病 に お い て もCML以. 外で. は特異 的染 色体 異 常 が発 見 され てい な い 限 り同様 の 事が いえ る. 又CMLに. 関 して はPh1が 本 症 の 発 生 と密 接 な 関. 係を 有す る事 は容 易 に 推 測 さ れ る が, Ph1陰 性 の CML例. を ど う考 え るか と い う 問題 が 残 る. Tough. ら66)はPh1陰. 性例 を別 のsubgroupに. 分 けるとい. う考 え 方 を 提 出 した が,こ れ の 実 証 は不可 能 で あ る.現 在 の技 術 に よ り明 らか に され た 事実 だけ か ら この問題 に早 急な 結 論を 引 き出す 事 は 差 し控 え た. 参 1). Adams, W.:. A., A new. granulocytic. 2). P.. 1961.. Baikie,. A. and. in. human. Brit,. and. Guns,. med.. in J.. Court. Milne,. Brown J.. leukemia.. S.:.. Lancet. ,. W.. M.,. Chromosome. と御 指 導 を い ただ い た平 木 内科 入 野 昭三 講 師,岡 田 耕 一 博 士 に 深 謝 いた し ます. (本 論 文要 旨は 部 分 的に 昭 和36年 第23回 日本 血液 学 会 総 会67),昭 和36年 第20回. 2:. 2:. 425•`428,. in. leukemia.. 7回 日本 人類 遺 伝 学総 会69)にお いて 発表 した.). 文. 献. 4) _, _,. Buckton,. D. G., sible. 1474. 66,. Jacobs,. Jacobs,. 280,. 1960. myeloid. Jacobs,. leukemia. 6). and. chromosome. K.. Tough,. E., Harnden, I. M.:. abnormality. leukemia.. Nature. A pos. in. human. 188:. 1165•`. 1960.. Tough,. .. P. A.,. specific. 5) _,. 1959. Chromo. ibid. 1:. 日本癌 学 会 総 会75),. 昭 和37年 第24回 日本 血液 学 会 総 会68),昭 和37年 第. chronic. studies. and _, studies. F.. 又 標 本 作 製面 で 多大 の御 指 導 を い た だ いた 国 立 遺 伝 学 研 究 所 吉 田俊 秀 博 士,並 び に 終 始 多大 の 御 援 助. chronic G.,. 3) _, _, some. H.,. abnormality. leukemia.. •` 76,. P. A.,. Fitzgerald, chromosome. 考. 稿 を 終 る に臨 み,終 始 御懇 篤 な る御 指 導 と御 校 閲 を賜 つ た 恩 師平 木 潔 教授 に深 甚 の謝 意 を表 し ます.. Bayreuther,. I.. M.: Brit. K.. P. A.,. McBride,. Gytogenetic med.. J.. Chromosomes. J.. studies 1:. A., in. 1564•`71, in. primary. and acute 1961. neo-.
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(15) 人 の 白 血 病 染 色 体 に 関 す る 研 究. Chromosome. Studies. On. Human. 739. Leukemias. By Norio Kawamura Department of Internal Medicine, Okayama University (Director: Prof. Kiyoshi Hiraki). Medical School. Chromosome studies were carried out on 13 cases of various types of leukemias (acute myelogenous and lymphocytic leukemias, monocytic leukemia, erythroleukemia, chronic myelo genous and lymphocytic leukemias, and the Down's syndrome associated with acute lymphocytic leukemia) and on 5 cases of normal controls. In 6 out of the 13 cases, both peripheral blood and bone marrow were studied, and in the other 7 cases only peripheral blood was used. The Ph1 chromosomes and a rather low diploid modality were observed in either of 2 cases of chronic myelogenous leukemia. No chromosome abnormality except for the trisomy of the 21st chromosome (Denver classification) was observed in a case of the Down's syndrome associ ated with acute lymphocytic leukemia. In the other types of leukemias, no significant chromo some abnormality was found either in peripheral blood or bone marrow specimens. These findings suggest that in human leukemias there is no consistent chromosome change except for the Ph1 chromosome in chronic myelogenous leukemia..
(16) 740. 川. 川. 1)正. 3)白. 5)白. 常 人 対 照No.. 血 病 症 例No.. 血 病 症 例No.. 1の. 村. 分 裂 中 期 像(2n=46). 6(ALL)の. 9(EL)の. 分 裂 中 期 像.. 分 裂 中 期 像.. 村. 範. 夫. 論. 文 附. 図(1). 2)白. 血 病 症 例No.. 4)白. 6)白. 血 病 症 例No.. 血 病 症 例No. tetraploidの. 1(AML)の. 8(ML)の. 10(CML)の. 細 胞 で2個. 分 裂 中 期 像.. 分 裂 中 期 像.. 分 裂 中期 像.‑ のPh1(矢. 印)を 認 め る.
(17) 人 の 白 血 病 染 色 体 に 関 す る 研 究. 川. 7)白. 血 病 症 例No.. 12(CLL)の. 村. 分 裂 中 期 像.. 論. 文. 附. 図(2). 8)白. 血 病 症 例No. ALLと. 9)写. 11)写. 真1)の. 真3)の. 細 胞の 核 型 分析(正 常人) .. 細 胞 の 核 型 分 析(ALL). .. 741. 13(Down氏. の 合 併 例)の. 症候群と. 分 裂 中期 像 .. 10)写. 真2)の. 細 胞 の核 型 分 析(AML).. 12)写. 真4)の. 細 胞 の核 型 分 析(ML). ..
(18) 742. 川. 川. 13)写. 真5)の. 細 胞 の 核 型分 析(EL).. 村. 村. 論. 範. 文. 夫. 附. 図(3). 14)白. 血 病 症 例No.. 10(CML)のdiploid細. の 核 型 分 析‑No.. 15)写. 真7)の. 細 胞 の 核 型 分 析(CLL).. 16)写. 真8)の trisomyあ. 21にPh1を. 細 胞 の 核 型 分 析‑No. り,. 胞 認 め る.. 21.
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