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2 従来の固体群操作モデル

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Academic year: 2021

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平 成 23 年 度 情 報 工 学 科 卒 業 研 究 概 要

メディア系 舟橋研究室 VR調理学習システムにおける

調理容器の部分球形状への拡張 No. 20115011 石原 逸貴

1 はじめに

当研究室では一般家庭を対象としたVRコンテン ツのひとつとして、VR調理学習システム「バーチャ ルお料理教室」の開発を行っている[1]。現在このシ ステムでは、食材はご飯や様々な食材片などの小さな 固体が集まったものに対するフライパンなどによる調 理を想定している。この固体の集まりを一つの操作対 象物として扱い、これを「固体群」と呼ぶ。文献[1]

では、容器底面に定義したハイトフィールドによって 固体群を表現する計算量の少ない固体群操作モデルを 提案している。しかし、このモデルでは計算の簡略化 のため調理容器形状をフライパンのような多角柱容器 に限定しており、中華鍋のような丸みを帯びた容器を 扱うことを考慮していない。そこで本研究では、従来 モデルの固体群形状を表現するハイトフィールドに加 え、調理容器の形状を表現するためのハイトフィール ドを導入し、容器形状を部分球形状へ拡張する。

2 従来の固体群操作モデル

従来のモデルでは容器底面に定義されたハイトフ ィールドによって容器内固体群を表現している。また、

固体群に影響する力による固体群の形状変化を曲面に よる近似計算によって行っている。この曲面を変形曲 面と呼ぶ。図1のように時刻𝑡で固体群が入った容器 を傾けると、重力を受けて固体群は容器下方向へ滑り 落ちる。その挙動を再現するため、固体群を増加、減 少するような変形曲面を適用する。そして時刻𝑡+ Δ𝑡 における変形後の固体群が表現する。底部が平面であ

図1: 曲面による固体群の変形

る容器を操作することによって固体群に影響する力は 容器内で一様である。そのため変形曲面を半楕円を力 の向きに垂直な方向に均一に並べた半楕円柱形状と し、ハイトフィールドへ加算する。その後、増えた分 の体積を固体群全体を減算することで、体積を保存し つつ固体群の移動を実現する。

3 部分球形状調理容器の操作

従来のモデルの調理容器は多角柱形状であった。提 案手法では容器形状を部分球とするため、固体群と同 様に表現するためのハイトフィールドを定義する「基 準面」を導入する。基準面各格子における部分球曲面

の高さによって容器形状が表される。その曲面の高さ と固体群の体積による高さを足し合わせることで容器 内固体群の表面位置を算出する。また、容器形状が曲 面であるため、容器内の固体群挙動には傾斜による局 所的な影響がある。これを静止している容器から力を 受けていると考え、容器操作による力との合力が固体 群にかかるとする。さらに、曲面の傾斜によって固体 群はある点に集まるような挙動をするため、その点か ら各格子の距離によって設定できる半楕円体形状の変 形曲面を適用する。そして、合力により曲面の形状と 位置を決定し、ハイトフィールドへ加算した後、全体 から増加した体積を減算することで、体積を保存しつ つ固体群が移動・変形する。

4 実験

本提案モデルによる実験システムを構築した(図2)。 実験システムにより部分球形状容器内の固体群挙動が 自然に表現出来ていることが確認できた。また、簡単 なアンケート調査により、部分球容器内の固体群と、

従来の多角柱容器内の固体群がそれぞれ容器の形状に 対応した挙動が行えているとの評価を得た。

図2: 実験システム

5 むすび

本研究では、VR調理学習システム「バーチャルお 料理教室」の一環として、固体群に加え容器形状もハ イトフィールドにより表現することで、容器の形状を 従来の多角柱のみから部分球へも対応できるように拡 張した。固体群の挙動に容器内の傾斜を考慮に入れる ため、固体群が受ける力を近似し自然な移動を再現し た。さらに半楕円体変形曲面を適用することで、固体 群が容器内の一部にある程度集まる様子を表現した。

今後の課題としては、複雑な形状の容器への対応や、

固体群の広がり具合を考慮に入れることが挙げられ る。最終的には、一連の料理手順を学習できるVR調 理学習システムを完成させる予定である。

参考文献

[1] 森井敦士,上垣内翔太,山本大介,舟橋健司:”VR調理学 習システムのための存在確率に基づく粒子による固体 群の上下動の表現”,日本バーチャルリアリティ学会論 文誌, Vol.16, No.4, pp.539-549, 2011.12

参照

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